ベ ジ ー タ V S ド ラ え も ん の ポ ケ ッ ト
453 :
神コロさま:
のびた「オレが何のためにこんなところへ来たか分かっているだろうな」
ドラえもん「わかっておる。もともと私とおまえ…いや正確に言えば
おまえの孫とはずっと暮らしていた。
考えていることぐらい分かるつもりだ」
ドラ「正直ふたたび100点を取る日がやってくるとは思ってもいなかったがな」
のび「100点ではない。コンピューターペンシルは、こののび太が零点を免れる
きっかけにすぎない。今のお前の存在による利点はコンピューターペンシルのみだ」
しずか「そ、そんな」
ドラ「確かにその通りだ。いつのまにか出来杉とお前との力の差は開く一方。
次々と現れるテストの前には、もはや私のアドバイスなど無に等しくなってしまった。
中間テストで100点を取ったあの成金のスネ夫という少年でさえ、
そのスネ夫よりさらに上の実力を持ったしずかちゃんでさえ、
期末テストの前ではあの有様だった。出来杉の病が治ったところで、
おそらく結果は同じだろう。やはりお前がコンピューターペンシルを使うときが
やってきたのかもしれんな」
のび「そういうことだ。今のオレに必要なのはドラえもんなどではない。
テストを切りぬけられるだけのスーパーパワーを持ったコンピューターペンシルなのだ」
ドラ「わかった。お前に貸してやろう」
しず「ド、ドラちゃん…」
ドラ「ただし、もう少し様子を見てからだ」
のび「なんだと!様子を見る!?」
ドラ「そうだ」
のび「なにをのんびりしたことをいってやがる!現にオレ達は…」
ドラ「先生はお前達を殺そうとまではしなった」
のび「あきれた奴だ。貴様もここでのんびりと高みの見物をしてセワシの話を聞いていただろう。
テストで零点とって未来の子孫はむちゃくちゃになってしまったと」
ドラ「セワシの知っている世界とここの世界は違うとも聞いたが?」
のび「くっくっく。じゃあなにか? 俺は零点を取らずにすむかもしれんとでも言う気か?」
ドラ「そうはいっておらん」
のび「臆病者め…。いいだろう分かった。ここで待たせてもらうぞ。
取り返しのつかないことになって、やっと貴様がその気になるまでな」
454 :
神コロさま:02/03/10 23:26 ID:fBYdsvJW
ドラ「くっ…」
のび「いい加減にしろ。てめえ一人だけで楽しみやがって。
何を見たのか詳しくしゃべってもらうぞ!!」
ドラ「……」
のび「おい!」
ドラ「わ、わかった」
のび「よし、言え。タイムテレビでどんな点数を見たのかを」
ドラ「わざわざ話す必要はない。私がコンピューターペンシルを貸せばすむ事」
のび「や、やっとその気になりやがったか。どうやら相当の点数を見たらしいな」
のび「目標点数は40点だ。いいな」
ドラ「それでいい。お前はバカだし、やる気もない。当然だろう。
コンピューターペンシルはただの道具にすぎん」
ドラ「では道具を使うお前がポケットの中に手を入れるのだ」
のび「よし」
しず「ど、ドラちゃん!!」
ドラ「今ののび太に必要なのは私ではない。秘密道具なのだ。
のび太は変わった。かつてのような邪悪な心はもうずいぶん消えておる。
一度だけ貸せば、再びまた使うようなことはないだろう。
しずかちゃん。いろいろ心配させたな」
しず「……」
ドラ「は!」
のび「ちゃらららん。コンピュータァペンシルゥー」
しず「さ、さようならのび太さん。死なないで下さい」
のび「もう、のび太ではない。今日のテスト範囲も忘れてしまったただのバカだ」
のび「じゃあ逝ってくる」