Yahooオークション自転車操業の仕組み ver 2.0
Yahooオークションで自転車操業を行う人は、既に借金がある状態から始まっています。
最初に、数週間程度の納期で、市場価格の2割〜3割引き程度の価格、数量10位で出品します。
その商品が売れると、その売れた代金で商品を仕入れる訳ではありません。
最初に得た商品代金は、借金の返済や、生活費、遊行費などに当てられます。
すると、当然の事ながら、商品を仕入れるお金がなくなってしまいます。
その為に、2回目の出品を行います。
2回目の商品が売れたときに入ってきたお金で、1回目の商品を仕入れ、発送を行います。
後は、この繰り返しです。途中でやめると発送が滞る為、やめる事も出来ません。
やめる(維持できなくなる)=商品が届かない人が出てしまう=詐欺になってしまうからです。
これがおおまかなYahooオークションでの自転車操業の仕組みです。
では、何故破綻してしまうのか。その理由は次の通りです。
1、1回目の商品代金を使い込んでいる為、元々仕入れる代金が足りない。
2、市場価格よりもかなり安い額で仕入れられる訳がなく、赤字で商品発送を行っている為、
雪だるま式に借金が増えてゆく。今までの例から見ても、自転車操業を行っている人は、
間違いなく、一般のショップで仕入れています。
販売価格よりも仕入れ価格の方が大きい為に、1品販売する度に赤字が増えていきます。
3、上記の事柄から、商品の発送が滞り、商品が売れにくくなる。
その為、価格を下げ、納期を長くして出品を行なわざるをえなくなる。
価格を下げると赤字が増え、より苦しくなっていきます。以前は次回の出品分で前の出品分を発送できていたのが、
次回、次々回の分も合わせないと仕入れ代金に届かなくなってくる。当然、納期を守るのも厳しくなり、発送が滞り
評価で騒がれるようになる。すると、信用がなくなり出品商品が売れなくなる。
4、仕入れるお金がなくなり、破綻してしまう、という訳です。
では何故、多くの人が破綻するとわかっているYahooオークションの自転車操業を行うのでしょうか?
その理由は簡単です。もう、既にサラ金からすらもお金を借りられない状態になっているからです。
その点、この商法は確実に自分の手元にお金が入ってきます。それだけ緊急にお金が必要になっているからでしょう。
この商法の危険な所は、見て直に自分にどれだけの債務があるのかわかり辛いところにあります。
最初の内は、定期的に出品を行なっているだけで、面白い様にお金が手元に入ってきます。
その為、今まで何処からも借りられなかったのに、こんなに簡単にお金が入ってくるのか、と錯覚してしまいます。
実際は、そのお金は、落札者からの預かり物でしかないのに、自分のお金のように思ってしまい、
仕入れ以外に使ってしまうことが多くなります。只でさえ赤字なのに、そのような行為を行なっていると
加速度的に破綻が早まってしまうのは言うまでもありません。
では、ここで実際この商法を行なうと、どれほどの利息が付いてしまうのか見てみましょう。
某有名ゲーム機を例に挙げてみます。
仕入れ価格を23000円とします。そして販売価格をその2割引きの18400円としてみます。
これくらい安くしないと、多くの入札は見込めません。出品数は10、納期は1ヶ月と設定します。
23000×10=230000(仕入れ価格)
18400×10=184000(販売価格)
(184000×0.03+100)×1.05=5901(Yahooシステム利用料、出品手数料、消費税)
184000−(230000+5901)=−51901(利息)
このような計算になり、1ヶ月で約28%の利息が付いてしまいます。サラ金の約12倍ですね。
この他に、出品作業や仕入れ、メールのやりとり、発送作業などもしなくてはいけません。割に合いますか?
因みに、商品単価が高い商品程、赤字幅は大きくなります。有名ゲーム機<デジカメ<パソコン
自転車操業に使われる商品には、共通している事柄があります。それは、人気商品である事です。
直にお金が入ってこないと自転車操業の破綻に繋がりますので、人気商品を扱う事は、必須であるとも言えます。
では、どうやってYahooオークションで自転車操業の人を見分けるのでしょうか?
それは簡単です。以下の項目に複数当てはまる場合は99%自転車操業です。
1、出品商品に即決価格が付いており、その価格が相場よりも2割以上安い。
2、同一商品を同時に複数出品している。
3、商品の発送に1週間以上の納期が設定してあるが、入金は即時を要求している。
4、代引きは受け付けてもらえない。
5、商品の画像が実際の写真ではなく、メーカーやショップのホームページからの転載画像である。
又は、商品が山積みになっている画像である。
このような方に入札を行なう事はお勧め致しません。
では、自転車操業の転倒のタイミングを知るにはどうしたらいいのでしょうか?
一番簡単な見極め方は、納期が長くなってきた時です。納期が長くなれば長くなるほど、
商品価格は安くなります。ですが、それに比例して商品の届く確率も低くなります。
先にも記載した通り、自転車操業は、自分よりも後に買った人のお金で商品を仕入れています。
納期が長くなるという事は、それだけ切羽詰まってきて、発送が出来ない状況になっているという事です。
一番確実なのは、出品者の出品数、発送数を評価や出品状況で確認して、
今、どれだけ債務があるのか調べる事です。債務が500万円を越えていると危険です。
以下は、既に自転車操業の人に入金してしまった場合の一例です。
納期を過ぎても商品が届かない、その際に、お金を仲間に持ち逃げされた、
という旨のメールが来たら相当やばいです。それはもう、発送するお金が現時点で無い事を表しています。
このような状況になっているという事は、評価が既に悪くなっており、商品を出品しても売れません。
お金を調達する手段がなくなったという事です。この状況になった場合は、
最高に良い状態でも返金以外はありえません。一括での返金も期待できないでしょう。
おそらく、数年がかりで分割返金になるか、もしくは返金すらないでしょう。過去の例からみてもこれはあきらかです。
人によっては、懲りずに別のIDを取得して再度新たに自転車操業を始める場合もあるようですが、
その場合は、一括返金があるかもしれません。しかしそれは、新たな債務と犠牲者を生む事でしかありません。
出品者に尻拭いをしてくれる家族、親類縁者が居た場合は、返金の可能性があります。
但し、それでも入金した落札者は、ただで数ヶ月間、金銭を赤の他人に貸しつけただけという事になります。
返金を迫る労力や、不安による精神的苦痛も感じている訳ですから、プラスになる事は一つもありません。
最後に。人間一度のミスは誰にでもあります。今回騙されてしまった事を糧にして、
今後、2度と自転車操業に引っかからないように気を付けてください。