一騎がコーヒーを淹れるのを何とはなしに横目で見ながら、アムロは店内をグルリと見回した。
鄙びた離島と言った赴きがある島内にあって、この『楽園』はやや趣きが異なっていた。
(何だか、ここだけ時代が違うような・・・?)
そんな若干失礼な感想を持ちつつ、一騎に視線を戻すと、視力が良く無いとは思えないほどテキパキと作業を続けていた。
「たいしたモンだな・・・」
「そう、ですか?まあ、慣れですね」
ポツリと呟いたアムロに一騎が答え、聞えるとは思っていなかったアムロは少したじろいだ。
「さっきも言いましたけど、明るい暗いは判りますし、灯りが充分なら何とか見えます。手の感触も何があるか俺に教えてくれます」
「そう言うものなのか?」
そう答えながらアムロが視線で一騎を追い掛けていると、一騎の背中越しの人影に気付いた。
たった今まで誰も居なかったはずなのに、一騎のすぐ傍に長髪の少年が佇んでいる。
驚いて腰を浮かしかけると、その少年が何かを告げるように口を動かすが、声は聞えてこない。
「アムロ?」
そう溝口に声をかけられ、咄嗟に振りかえり、その人影を指し示そうと視線を戻すと。
「なんだ?」
「いや、なんでもない・・・」
そこに少年の姿は無かった。文字通り、跡形も無く消え失せており、それどころかすぐ脇に居た一騎ですら気付いた様子は無かった。
「カズキ?」
「な、なんですか?」
「・・・いや、気にしないでくれ」
そう言うとアムロは椅子に深く腰を落とした。
投下乙。
リハビリのブツ切り投下はしばらく続くのかな?
お待たせして申し訳ありません。
そろそろ本格的に再稼働できそうです。
明日の晩に短いですけど投下予定してます。
「はいよ、アイスコーヒー」
「ああ、ありがとう」
出されたアイスコーヒーを口に含みながらアムロは熟考した。
今、自分がみたもの。
自分やシャアにとってのララァのような存在なのか。それとも、誰かのプレッシャーの反映なのか。
(俺にしてやれる事なのか?)
そう自嘲もするが、放っておくのも気が引けた。むろん、アムロの勘違いに過ぎない可能性も高かったが。
「そういえば、他の子供達はどうしてるんだ?」
「うん?」
「いや、夏休みと聞いたから・・・」
溝口にそう話しかけたのと殆ど一緒に『楽園』の扉が再び開かれた。
「こんちわー」
「溝口のおじ様、こんにちわ」
「おお、お嬢ちゃんにカノンか」
赤毛と栗毛の少女が二人、連れ立って店内に入ってきた。
「私はカズキケーキと紅茶を!」
「私はカズキケーキとミルクティで」
「だからカズキケーキっての止めろよ!」
厨房で一騎が抗議の声を上げるが、女子二人と店長は全く意に介さない。
「そうは言うけど、ウチの主力シリーズだしな?」
微苦笑しながらアムロがそのやり取りをみていると、ふと強い視線を感じた。
そのまま視線を返すと、その先にはカノンと呼ばれた少女が、訝しげ・・・と言うより闖入者を見咎めるような視線を向けていた。
「カノン、そいつは遠見先生のとこの居候の」
溝口が苦笑しながら言うと、とたんに納得顔になり、突然大股でつかつかとアムロの方へ歩み寄ってきた。
「失礼しました!」
言うなりカノンに頭を下げられ、アムロは困惑した。
杓子定規や慇懃無礼では無く、ちゃんと謝意は伝わるのだが、まるで上司に謝る会社員と言うか・・・
(まるで軍人みたいだな)
少なくとも年頃の少女の挙動では無く、正規の訓練を受けた兵士の様にキビキビはきはき動くカノンにそんな印象を受けた。
投下乙
これで終わりかな?
はい、つまんない、つまんないw
つーか、ガンダムのクロス倉庫で問題ないんじゃないの
アレは別に新シャア限定というわけでもないでしょ
二次創作が圧倒的に種で出来るという事情があるだけでw
はい、つまんない次w
なんか変な奴いるな。気分転換にお外に出ろよ
保守
「ほら、アムロさん困ってる」
栗毛の少女が苦笑しながらカノンに声を掛ける。
こちらの彼女は病院でちょくちょく見かけている。遠見千鶴の娘、遠見真矢だ。
「あ、ああ」
そう言われて少し照れた顔でカノンが元の席に戻った。
「ん?そうすると、君達は・・・?」
アムロが視線で一騎と真矢、そしてカノンを指し示すと、真矢が頷く。
「はい。一騎君と同じクラスです」
「と言うか学校小さいから年が同じだと自動的に同じクラスだな」
出されたケーキを突付きながらカノンが口を挟む。
「まあ、学年毎にクラスが作れる程度の生徒は居るから・・・」
そう言いかけたカノンが何故か語尾を濁す。
なんだろう、この違和感の有る空気は。アムロの意識の隅になにかが引っ掛かる。
が、真矢は母親に似た微笑を浮かべ、カノンは再びケーキを切開する作業に没頭してそれが何かを掴ませてはくれない。
ふう、とアムロは肩を軽く揉んだ。疲れているのか・・・
「マヤ、カノン、君達はバイトとかしないのかい?」
アムロはなんの気なしに聞いて見た。
「バイト?」
「ほら、カズキはここでバイトしてる訳だろ?」
「学校でバイトは禁止されております!」
カノンがおどけたような声を上げると、真矢がくすくす笑いながら一騎をさして事情を説明した。
「バイトじゃなくて、将来調理師免許を取るための予行演習なんですよ」
「調理師免許?君が?」
「ヘンですか?」
すこし困惑した様子で一騎が返して来た。どうやらネタにされたのが以外だったらしい。
「いや、凄いと思うよ」
アムロはにっこりと微笑んだ。同時に、ブライトの事が脳裏に蘇る。
軍を辞めてパン屋をやりたい、いや、レストランも捨てがたい、小さくて構わない、ミライやハサ達と一緒に―――
事有る毎にそう言って居たが、あの様子なら当分は無理だろうな。またぞろ軍の厄介事に巻き込まれて奔走しているんだろう。
そんな連想をしたアムロに思い出し笑いのような笑みが浮かぶ。
「あの?」
そんなアムロの笑顔の意図が読めずに一騎が困惑した声を上げた。
「ああ、済まない。古い友人を思い出してね。彼も店を出したがっていたんだが・・・大変じゃないか?友人との付き合いも有るだろうし」
次の瞬間、カノンと真矢が微かに緊張したのが伝わってきた。
「何処か遊びに行くような友達は・・・」
「今はちょっと出てます」
一騎が殆ど即答してきて、その勢いに一瞬アムロはたじろいだ。
「ちょっと?」
「ちゃんと帰ってきますよ!」
「一騎」
すこしイラついたように返す一騎を溝口が難しい顔でたしなめた。
その様子をカノンと真矢が心配そうに見つめて居た。
「・・・すいません。ちょっと頭冷やしてきます」
一騎は溝口に頭を下げると、エプロンを外して裏口から外に出ていった。
投下乙
新シャアの新人職人スレのテンプレあたり参考に
適宜空白行を入れた方が読みやすくて良いと思う
なげぇ、はい、次w
「スマンな、ちょいーとナーバスになってるんだわ、あいつ」
溝口がそう言って苦笑しなが頭を下げた。
「いや、俺の方が無神経だった」
そう言って一人ごちる。
「アムロさんのせいじゃないですよ」
すこし寂しそうに眼を伏せて真矢が言う。
「だから、気にしないで下さい」
「そうだ。約束したのに帰ってこないアイツが悪い」
「カノン!」
真矢が一瞬咎める視線をカノンに送るが、カノンはそのまま続けた。
「友達との・・・仲間との約束を二年もすっぽかしてるんだからな」
「カノン・・・」
「仲間、か・・・」
ロンド・ベルのクルー達がアムロの脳裏に浮かぶ。
「良いものだよな・・・そう言うのってさ」
「はい」
真矢がにっこりと微笑んだ。
一騎が戻るのを待たずにアムロは『楽園』を出た。
流石に顔を合わせるのが気まずかったからでも有った。
「アムロさん」
もと来た道を帰っていると、後から声が掛かった。真矢である。
「私も戻りますから一緒に・・・」
「ああ」
自転車を押す真矢と並んで歩く。
「さっきの話ですけど」
「うん?」
「一騎君の事です」
「ああ・・・」
「本当に、気にしないで下さいね」
真矢に心から心配した視線を向けられ、アムロは笑みを返した。
「大丈夫だよ・・・そうだ、その彼女の事だけど」
「彼女?」
真矢の顔が思案顔になった。何を言われたか理解出来ないと言う態で。
「いや、カズキの彼女の・・・」
「ああ!違いますよ!」
口元を抑えてくすくすと笑い出す。
「総士君。一騎君の一番の親友です」
「ソウシ・・・男の子か!?いや、さっきの様子だと」
「痴話喧嘩っぽかったですか?」
くすりと笑いながら真矢が後を引きうける。
「本当に仲の良い、相棒って言うのかな。そんな関係でしたよ、あの二人」
「そう・・・なのか?」
アムロが良い澱むと少し意地悪そうな口調で告げる。
「あー、アムロさん、不潔ー」
「え?あ、どう言う・・・」
「ヘンな連想したでしょ、男同士って事で」
「いや、流石にそれは・・・」
と真矢は吹き出すと本当に楽しそうに笑い出した。
「ごめんなさい。ちょっと意地悪良いました」
「大人をからかうものじゃない・・・!」
「はい。ごめんなさい」
笑みを浮かべながら真矢にいわれ、アムロも釣られて笑い出した。
途中で止まってる?
アムロがユニコーンの世界にいたら(この場合は生存していたらってことだけど)、ってのはここじゃ駄目なのかな?
・・・・・シャアも生きていてそもそもユニコーン事件なんか起きてないと思うぞ。
二人揃って酸素欠乏症になってジャンク屋で漫才やってたりしてw
ハイ、つまらない次w
だんだんツンデレじゃないかと思う気がしてきたぞw
>>221 それじゃ話に関わってこないからおもしろくないよ
そんな指摘いらない、はい次w
つまらないと言いつつ感想を一言つけるくらいには読んでおり
なおかつ次を催促する
なんというツンデレ
>>219 とりあえず投下すればよろし。主旨には外れていない
面白ければGJ、つまらなければ叩かれるだけの話
お前黙れ、はい次w
ツンデレさんチィース!
久しぶりに来てみたが、まだ居たのか
保守
保守
保守る!
ブライトを顎で使うアムロとか
つまんない。はぃ次w
アムロが惑星zipに来たら
どうせつまらないっていうんだろ?
ぅんつまんない。はぃ次w
あむろー
結局最初の人はどこへ行ったのか
規制は酷いのにここは書き込めるのだなw
ふぅ・・・
保守
保守
……だけだと芸がないので、ネタ振り
・TS済み+なぜか損傷全快で、全兵装(フィンファンネルが無くなっていること以外)使用可能なνガンに搭乗した状態のアムロがスト魔女世界(一期@芳佳初陣の話)に転移。
ネウロイ撃退後、赤城に着艦して機体から降りると同時にνガンが発光。
光が収まってみると、そこにあったはずのνガンが無くなっていて、驚愕して近付いてみると、νガンのカラーリングなストライカーユニットが転がっている。
誰もがジェットストリームポカーン状態のなか、変わり果てたかっての乗機にTSアムロが触れた瞬間、例のララァとの会話シーンに以降。
ララァから自身がTSしたことや今いる世界の説明を受け、「なん……だと……!?」になったところで、美緒(芳佳やモブでも可)によって、現実に引きもどされるTSアムロ。
果たして、TSアムロの運命や如何に!?
的な作品を誰か頼む(チラッ
言いだしっぺの(ry
246 :
通常の名無しさんの3倍:2014/03/22(土) 14:27:42.97 ID:nGJugIO5
保守
オカルトパワーのある作品世界なら、大体搭乗機でラスボスやら諸悪の根源やらを押し出して終わる
CCAアムロが大航海時代にタイムスリップしたら
249 :
通常の名無しさんの3倍:2014/04/26(土) 16:46:35.88 ID:A4zGv8M+
>>116 ボトムズの世界は一度の戦闘に数億投入できる戦力に銀河中をボロボロにするくらい
有り余る惑星破壊ミサイルやマクロス以上のワープ航行技術で人類が銀河系に勢力を広げているなど
トンデモない世界だけどなw
もしアムロがフルメタの世界に来たら
異能生存体とは別の意味で脅威だから、ペールゼンあたりの仕込みで酷い目にあいそうだな
アムロ「そこ! おちろ!」
アムロ「遅い!」
アムロ「何で出てくる!」
アムロ「5つ!」
リーマン少佐「共食いで新人一人に部隊が全滅しました」
ペールゼン「」