ガンダムエース その86

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543通常の名無しさんの3倍
安彦発言がいろいろ議論を呼びそうなので、全文書いておく。
本文でルビになっているところは〔〕内で表記。


内田社長の英断に感謝します。

1stシリーズの放映が終って間もないあたりから、『ガンダム』がなんだか「違うもの」になっていくような気がしていました。
『Zガンダム』以降、それは紛れもない傾向として顕われるのですが、その結果実に様々なガンダムや異種ガンダムが生まれ、
それぞれが支持され、実に30年以上も『ガンダム・ブランド』が生き続けるということになると気分は複雑です。
素直にその長命を喜ぶべきだろうといつしか思うようになり、現在もそう思っています。
しかし、1stシリーズに関わった者としては『最初〔オリジナル〕のガンダム』が数ある「単なるひとつ〔ワン・オブ・ゼム〕」というのでは困ります。
それはあくまでも「唯ひとつ〔オンリー・ワン〕」でなくてはならないのです。
ですが、残念なことにその『オリジナル』は今となっては古びて観るにたえないものになってしまいました。
理由は僕を含めた当時のスタッフの力量の不足と、当時の諸事情や諸制約によるものです。
そのことをサンライズの吉井前社長に指摘されて僕は心を決め、『最初のガンダム』を洗い出す作業を始めました。
この作業にはちょうど10年を要しました。今、その作業を終了するにあたって僕は自信を持って断言する事ができます。
富野喜幸(当時)が構想し、指揮し、僕がメインスタッフの一人として参加し、創りあげた『ガンダム』はこのようなものであった、と。

映像化によって、僕が提出した『最初〔オリジナル〕のガンダム』は「新しいスタンダード」になることでしょう。
それは今後長い間、これからの世代をも含む多くの人に愛されるはずです。
この巨きな仕事を担ってくださる方々に感謝し、期待を込めてエールを贈ります。