2000.11.21
「母をたずねて三千里」久々に観ていて、いやらしいアオリのカットが多いなぁ、割り妙にダサいなぁと思ったら、
「絵コンテ 富野喜幸」
にゃーん。
2002.05
色々見て来て最近になって漸く気付いたのだが、
「良い作品で最も良いのはコンテ」
「駄目な作品で最も駄目なのはコンテ」
コンテが総てを決する。叩き台なんて悠長な事言ってるヤツは誰だ。
と思ったら鶴巻和哉がちゃんと「コンテが8割」って言ってるじゃないか。
だよなぁ。だって富野のコンテなんかやっぱり以下武士の情けで略。
2003.08
んでもって息抜きに富野由悠季「オーバーマン キングゲイナー」#1。やっと観る。
話題のOPには些かながらも昂奮。某所で「∀(モナーの口にしか見えん・・・)」批判をした際に
「ロボットアニメにおけるリアリティの希少さに抗って倒錯というフィルム的正当性に持って行くには、
余りにその希少なリアリティに甘え過ぎているのではないか」と言ってやったのだが、これなら納得が行く。
ロボットにゴーゴーくらいやらせないと彼の「狂気」は見えて来ない。それには勿論、
彼が漸く見つけた悲願の「アニメーションディレクター」、吉田健一の確かな作画力に支えられての事であるのも忘れてはならない。
本編に入っても2コマ打ちを多用した安定したアニメート技術で安心して観ていられる。
思わず「富野という指揮者は漸く自分の表現をし切れるオケとコンマスを手に入れた!」とか書きたくなるのだが、
そんな気分も束の間、凡庸なパンとズームにああ、しょうがねぇなぁと、
説明なんかクソ食らえとばかりに観客を突き放す富野語録にああ、やっぱりなぁと、
一本観終えた時には結局、このヒトって惜しい守同様、「画」にも「言葉」にも頼る事の出来ない宙ぶらりんな放浪者なのだなぁ、
それはやっぱり多かれ少なかれ、「絵の描けない演出」という、実写とはまた違う演出の特異面をある種剥き出しにしているのだなぁ、と、
そればかりが痛感として重く残った。