[なんでも]SS、小説投稿スレ[来い]

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492ブタ
「───認めざるをえんだろう、といったところではないのか、お互いにな、まあ貴様に会ってみてはじめて確信に至った、というのが本当のところかもしれんが」
そんな多分に自嘲を含んだような、らしいシャアの言い回しを流しつつ、アムロは考えにふけて呻く。
「・・・・・シャア、一年戦争だよ、ここで・・・・・親父に連れられ移り住んだここサイド7で俺ははじめてモビルスーツに乗った・・・あのときの、かわらぬ姿のままの俺に・・・意識だけが存在するなんてな・・・」
呻くアムロに、シャアが唐突に、その仮面の奥に潜む眼光を一層鋭く突き刺すようにザクのモニター越しには見えぬアムロを睨みつけこういった。
「覚えているだろう、ア・バオア・クーを、アムロ、貴様にもう一度いう、私の同士になれ」

「────?!!」
反射的に膠着した力比べを、ガンダムのフットペダルを底まで踏み込みレバーを力強く押し込んだアムロは、赤いザクをガンダムのその高いポテンシャルを存分に発揮するかのように押しのけ脱した。
「貴様、まだそんな!!」
アムロのガンダムが飛び退きざまに背部のビームサーベルを引き抜き急速反転突進するのと、やはり同じく後方へ飛んだシャアの赤いザクが地に突き刺さるヒートホークを抜き身構えるのが同時であった。
───ザッ、ギシン、ザキン、ザン、──ギィィィン──
瞬間に数合、互いに、人体で例えるのであれば致命の一撃であろうか、を狙った凄まじい斬撃の攻防を繰り広げたアムロのガンダムとシャアのザクは、今度は僅かに距離をとった。

「アムロ!!そうすればララァも喜ぶ、といった!!感じるか?・・・存在を・・・・貴様はどうおもう?ララァは・・・この世界で生きているとおもうか?」
「・・・・・・・・!!」
直線的な頭部のバルカンを放つガンダムの攻撃を難なく横方向に不規則にザクを機動させながら巧みにかわしたシャアが、そのままの勢いで再度ガンダムに迫り、互いの機体はその手に握る武器を鍔迫り合いの形にしまたもや膠着する。