ディアナ・ソレルのよしなに日記 in2007

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457通常の名無しさんの3倍
○月○日
キエル嬢と一緒にショッピングに出かけた。
たまの休暇なのだから有効にすごさねばな。
久々に女王から解放された為だろう。
今日のキエル嬢は子供のようなはしゃぎ様で側にいてハラハラしたりもしたが、
一人の女性として振る舞うその姿、飾りでない笑顔が眩しかった。
とてもいいことだ。

○月○日
今日の出来事。
今日は新しいプレイを楽しんだ。
なんと工場の視察中、あろう事か衆人環視の直中で、
私はその……、実に大胆で恥知らずな行為なのだが、
今はディアナ様であらせられるキエル嬢に、こっそりと、手を、
そう、キエル嬢と、手を!
こっそり手を繋いでしまったのだ!
キエル嬢は私にしか分からない角度でにっこり笑ってくれた。
とてもすばらしかった。

○月○日
ディアナ様からキエル嬢に電話があった。
あいにくと席を外しておりますとお伝え申し上げたところ、
代わりに私が愚痴を聞く羽目になってしまった。
まあ、愚痴といっても可愛いものだ。
もう本当にロランったら、で始まった一連の言葉は、
彼への愛情と少しの不満と切ない不安に彩られていたのだから。
私は適当に相槌を打ちつつ話を聞き、
時々彼の鈍感さに呆れてみせながら
久しぶりのディアナ様との時間を楽しんだのだった。
15時間ほど続いた。
疲れ、いや……、いいことだ……。
458通常の名無しさんの3倍:2007/09/27(木) 23:04:22 ID:???
○月○日
今日は大事件があった。
冬の宮殿の最深部から、非常に旧い時代のものと思しき
冷凍睡眠用カプセルがいくつか発見されたと報告が入ったのだ。
急ぎ駆け付けた私はカプセルに刻まれていた名前らしき文字をみて―――

カロッゾ・ロナ
クロノクル・アシャー
ゼクス・マーキス
ラウ・ル・クルーゼ
ネオ・ロアノーク

なんかこう、不思議と胸が苦しくなるラインナップだった。
そしてそれらの中心に、ひときわ目を引くカプセルがある。
それはもはや異様といってもいいだろう。
真っ赤で角付きの上、ビーム輝やくフラッシュバックに
影が浮かんでそうな存在感。
さっきからシャアシャアシャアとBGMが煩いも謎すぎる。
と、隅を見ると空のカプセルが一つあり、

ハリー・オード(予定)

―――ユニバース!

○月○日
昨日は冬の宮殿の最新部に所属不明な金色のスモーが突っ込むという
不幸な事故があったが、被害は微小で相変わらず平和な今日この頃。
今日もキエル嬢の周りにはこれといった異状も危険もない。
遥かに見える地球では今頃、あの二人も仲良くやってるのだろう。

窓の外を通りすぎる赤いモビルスーツ。角付き。騒音の苦情が半端じゃない。
月面と宇宙空間を気軽に行き来するUMAの目撃報告がどしどし送られているらしい。
火星に行かせろと騒ぐ不審な男の処理に困っていると部下がこぼしていた。
大通りで絡み始めた野郎二人組は一部ご婦人方に猛烈に支持されたものの、すぐにブタ箱にぶち込まれた。

「――――――」

実に平穏な毎日である。

さて。
そろそろキエル嬢の警護に戻らなければ。