【復活の】 シャア専用ブログ 【in旧シャア板】

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143通常の名無しさんの3倍
11:30ごろに富野・杉井対談を聞きにいくために、京都商工会議所にむかいました。
開場1時間前にも関わらず、すでにたくさんの人が来場していました。
さすがガンダムの生みの親、富野由悠季御大です。13時ちょうどに対談が始まりました。会場はほぼ満席でした。
ボイスレコーダーを持っておらず、記憶力もよくないので対談のすべての内容はおぼえてないのですが、とくに印象に残ったものをいくつか。

「ガンダムは失敗作である」
ガンダムは未完成の作品で、失敗作である。こういう作品が長く大層に語られているのは恥ずかしいと仰っていました。
失敗作だという主な理由は作品内に人の革新というテーマをきちんと描けなかったことがあげられるそうです。
その当時の監督の基礎学力ではむずかしかったそうで。
しかし、ガンダムは完結してないがゆえに、つけいる隙がいくらもあって、こうやって息の長い作品になったとのこと。
ガンダムは失敗作ではあるが、物語そのものは自分が作ったとは思えないほど素敵な話になっていると思っているそうです。
「山本五十六はあほ」
ガンダムを作るときには補給線、兵站ということを強く意識した。
そこには戦争論、戦争技術論がある。
真珠湾に勝ったからといって日本がアメリカに勝てるわけがないんで、勝つなんていってた山本五十六はあほだ。
「大河原デザインのMSはださい」
富野監督は大河原デザインのMSはださくて、すばらしいとは思えないそうです。
しかし、そのデザインであることの意味は大きかったとのこと。
「北朝鮮はジオン以下」
21世紀は戦争のない世界であるべきで、いまだに核をちらつかせて、食料だの石油だのをゆすろうとしている北朝鮮はジオン以下だそうです。
「アニメがメインカルチャーになっている」
富野監督の世代は教養を身につけるためにまず岩波文庫を読むべきだといわれており、いまのアニメやコミックをメインカルチャーとして育ったひとたちとは、対話がとれない
というようなことを仰っていました。
「プロになるのはきびしい」
富野・杉井両監督は京都精華大学のアニメ学科で教授をしてらっしゃいます。
それにちなんで、プロのクリエイターになるのはきびしい、しんどいということをおっしゃっていました。
アニメ作成は芸能であり、プロは一年中そのことを考えていなければならない。
アマチュアが踊りの中に参加することもできるけれど、つねにそのなかに身を置くのはなかなか通用するものではないとのこと。
パソコンにむかってその中だけで作るアニメは見終わったらすぐに忘れ去られてしまうポルノといっしょだとも。
京都精華大学は一流大学ではないが、かしこいひとはわからないということがわからない、
だからクリエイターになるにはちょうどいい、らしいです。
常識にしばられず、常識を疑うことのできるひとが本物のクリエイターになれるそうです。
富野監督は講師をしているが、アニメの作り方のHow toは教えられないそうです。
アニメの根本的な動かし方なら教えられるが、未来に通用するアニメは本人にも分からないから
教えようがないそうです。もしそういうことを教えられるという教授がいるとしたら、ギャラのためにやっている偽物だといってました。
「ガンダムの新作を作らせてもらえない」
富野監督は期待されると、必ずその期待を裏切った作品を作るので、新作ガンダムをまかせてもらえないと嘆いていました。
富野監督はご自身がいうにはヒットメーカーではないそうです。
それでガンダム以降20年以上悶々としてきたそうで。
SEEDも本当は監督をやりたかったようです。
でも以前はSEEDのスタッフをぶん殴ってやりたかったが、最近はそれをがまんできるようになってきた、といってました。
富野監督はガンダムの原作者でもうかっているように見られているが、実際はサンライズに原作を売ってしまっているので、
本当はガンダム商品による収入はないとのこと。
それを温情で売り上げの0.00000数パーセントもらって細々と生きているそうです。
あまりご自身の監督としての才能を自負されてないご様子でした。
「家族に支えてもらった」
富野監督はうつ病を患ったことがあるそうです。
妻や娘に支えられて、そうやって生かされていることに気づき、次第に回復することができたそうです。
「時かけ(時をかける少女)は大嫌い」
いま面白いと思っているアニメなどはなんですかとの質問に、劇団新感線の舞台は面白いとのこと。
時をかける少女はあるアニメ祭のグランプリに一票を投じたが、監督自身はあんなアニメは大嫌いだそうです。