【遠い】0080 ポケットの中の戦争 18【記憶】
6 :
ドラマCDより:
アル、私の親友アル。
早いもので私があなたのいるコロニーを去ってから、すでに三ヶ月近く立ってしまいました。
あなたは元気?
戦争も終わり、あなたもまもなく進級だと思います。
さて、何から話せばいいのかしら…。
いつもは言いたい事伝えたい事がいっぱいあるのに、いざこうしてキーをたたくとなかなか言葉が出てこないものね。
そうそう、まず終戦の日のあわただしいお別れの時の事、謝らせて頂戴。
でもあの時は本当に仕事の都合で急がなければならなかったから…。
そういえばバーニィは元気かしら?
あの人にあったら伝えてほしいことがあったの。あの時は思いっきりバットでたたいてごめんなさいって(笑)。
でも不思議なものね。たった二回ぐらいしか会ってないのに、何故だかあの人の事が忘れられなくて…。
何て言うのかな、すごく真面目そうなところがなんだか妙におかしくて(笑)。
でもこんな事言っちゃだめよ。
…ところで、もしかしたらまた近いうちにそちらに行くことになるかもしれません。
実を言うとね、軍のお仕事、私やめるかもしれないの。
平和な時代になって私なんかが居れる場所はないみたい。
それにそっちのコロニーでやっていたお仕事も、結局戦争に間に合わなくて役に立たなかったしね…。
ごめんごめん。こんな事アルには関係ないわよね。
とにかく、前より一回り大きくなっているだろうあなたの姿をとても楽しみにしています。
それでは、またね。
私の親友アル、そしてバーニィへ
クリスティーナ・マッケンジーより
前略
バーニィをバットでたたいてごめんなさいって?(笑)
バットでたたいたどころの騒ぎじゃありません。
体の半分は蒸発しかけてビーフジャーキーみたいになったそうです。
もう半分は無かったそうですよ。
あん時のザクの中に乗ってた人がバーニィです。さようなら。
アルからクリスへ。
前略
ビーフジャーキーは私も好きです。
それにしても「体の半分」ってどうしてわかったのかしら。
組み立てたのかしらね、みんなで。ちょっと楽しそうだわ。
もしそっちへ行ったら二人でジグソーパズルしましょう。
さようなら
クリスより