【公開】X−MEN vs ガンダム【記念】

このエントリーをはてなブックマークに追加
 通称『ビッグ☆ママ』が怒りのあまり、握り潰す程の勢いで
突き出して来たのは、またしても産地を偽って出荷されたに違いない
『原材料』を使用した所謂、残留農薬と合成保存料にまみれた
今時ドリンクバーでも出さないであろう不味い『レモン果汁』であった。

『おいおい・・・こんなものを飲ませる気か?
こりゃ・・・治るものも治らないぞい?』

ワシは迂闊にも、思った事を口にしてしまった。
多少、(他人に言わせれば、けっこうな量だそうだが)酒が
入っていたとは言え、余りにも迂闊であった。
それは『改正道路交通法』が施行された日に検問で引っかかり
無謀にも、警官達を挑発する・・・若気の至りにも似た試みであった。
479通常の名無しさんの3倍:2007/09/22(土) 02:11:26 ID:???
 翌朝・・・思ったとおり
見事な『青タン』が出来ていた。
まあ、とっくに『敬老の日』が過ぎ
『自殺予防週間』も後、残すところ1日となってしまった。
ここで、ありきたりな表現を使いたくはなかったのだが
やはり吐き出す事にした。

『最近の若いもんは・・・・』

笑い事ではなく、本当にそういう事だ。
所謂、『介護医療現場の人材不足による弊害』を
今朝ほど痛感した事はない。鏡の中の『青タン』が
それを証明している。
480通常の名無しさんの3倍:2007/09/22(土) 02:17:38 ID:???
ここで、何故、ワシがこんな所でこんな目にあっているのか?
少々、状況説明をばしなければならないと思う。

って言うか、聞け。

ロンゴにもあるんじゃないか?年寄りの話には無駄がないと・・・
481通常の名無しさんの3倍:2007/09/22(土) 02:28:11 ID:???
コホン・・・では、始めるぞい?

それは・・・もう、秋だと言うのに気温30度を超える
『猛暑日』が、既に一週間も続き、『エアコン嫌い』で通っている
『大将』も、こっそり業者に電話をかけていた
昨日の昼下がりの事であった。
いつもの様に、サウナ状態のコンテナ内に入って、健気にも
備蓄物資のチェツクに勤しんでいた時『それ』がワシの身に起きた。

そう・・・『熱中症』である。

482通常の名無しさんの3倍:2007/09/22(土) 02:39:01 ID:???
気がつくとワシは白い天井を見上げていた。
だが、残念ながら・・・やっぱり、その白い天井は

動いていた。

救急隊員達の怒号が聞こえる・・・
『なんだって?空きベットがないって?』
『保険が効かないから無理とは何だ!』
『もう19件目だぞッ!!』

再び、意識が遠のいて行く・・・・
このままだと、確実に『彼岸の彼方』へ旅立ってしまうだろう。
『年金』も、ろくすっぽ貰っていないのに・・・
それはそれとしてなんだか『しっこ』がしたくなった。てへっ☆
483通常の名無しさんの3倍:2007/09/22(土) 02:46:30 ID:???
結局、散々『盥回し』にされた挙句
漸く、半死半生(勿論、漏らしている)のこのワシを
受け入れたのは・・・以前、勤務する職員達を
『患者扱いにして入院させる』というドクターキリコも真っ青な
姑息な手段で補助金を不正に受け取ったという
曰くつきの病院であった。

正直、あのまま死んでしまった方が良かったのかもしれない。
484通常の名無しさんの3倍:2007/09/22(土) 03:02:37 ID:???
やはり、曰くつきの事だけはある。
この『青タン』が・・・え?長くなるからいいって?

そりゃ残念・・・
・・・と・・・まぁこんな所である。


ところで・・・あんたは手ぶらで来たのか?

あ、いや・・・別に催促はしとらんよ。
そうか、手ぶらなのか・・・

別に、期待はしていないがワシが目をかけてやった
同僚?達のお見舞いの『酒』は、ほれ『婦長さん』に取られてしもうた。
そう・・・『ビッグ☆ママ』だ。
全く、酷い事をしやがる。年寄りの楽しみを奪い取るなんてな!
あんたもそう思うだろ?消灯時間:午後10時って今時、小学生でも
やらないぞ?

そうか、手ぶら・・・か。

((サッカーが出来ない体にしちゃろか?・・・『頭突き』では無理かな?))

ん?なーに・・・独り語じゃよ。
485通常の名無しさんの3倍:2007/09/22(土) 03:27:42 ID:???
老人が不運にもその場にやって来た『赤の他人』に
絡んでいた丁度その頃・・・

『関係者以外立ち入り禁止』と記された
薄暗い一室で、かの老人の治療に当たった医師が
念の為と称して撮ったレントゲンを睨んでいた。

その撮影は、当初は、所謂、点数稼ぎの為であったが
『老人性結核症』の疑いも、無きにしも有らずであった。
しかしながら、その写真はもっと深刻な像を
映し出していたのである。

『こりゃ・・・悪性だな。さて、どうするか?』

4度目禁煙を決意しながらも、ついに火を点けてしまった
煙草をもみ消しながら医師は

『石綿の恐ろしさ』を改めて痛感した。

                      (後味悪く・おわり)