諸君らが愛してくれた鈴置洋孝は死んだ!

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425通常の名無しさんの3倍
富野由悠季

声優稼業にひきこんでしまったことを、申し訳なく思う。が、他人に他人の人生の手助けなどはできない。だからなんとか全う
してほしいと願うだけだったが、君の弔報にふれて、人の関係性の無惨を知った。意地と見栄がありすぎたのだろう。その志と
人生の積み上げの結果を見つめて口惜しかったのだろう。達観できないと知っていても、他人にお節介はできないし、それもこ
れも承知だから、ひとり死んでみせたじゃないか、という君の声が聞こえてくる。瞑して成仏。合掌。

安彦良和

鈴置さんとは声でしかお会いしていません。でも、そのお声で、僕はブライトが大好きになりました。正直に言うとキャラをつ
くった時はわりといい加減だったのです。「アムロの兄貴分ね、ふんふん」といった感じで。ところが、そのブライトにすぐ惚
れてしまいました。その愛すべき平凡さ、真面目さ、不遇さに…。たぶん同じ理由でブライトは多くの人に愛されました。鈴置
さんのおかげです。その鈴置さんがもういないなんて。寂しいなあ。

池田秀一(シャア・アズナブル役)

ブライト君、同い年という事もあって君とは最初から馬が合ったね。それにしてもよく飲んだものだ。「ファースト」の頃は丁
度収録が夕方に終わるものだから毎週飲んでいたし、シャアが左遷されて出番が無い時でも飲み会にだけは顔を出していた様な
気がする。「Ζガンダム」なんかは昼過ぎに収録が終わってしまうのに、昼間から飲んでいたもんね。東京タワーの寿司屋で
「お客さん、日本酒は売り切れました」と言われた事もあったっけ。それも二人でだぜ。飲むと説教っぽくなる僕に君は飄飄と
話題を変え何時も宴席を楽しい場にしてくれていました。有難う。今回の劇場版「Ζガンダム」で久し振りに仕事をしたけど、
とても楽しかった。特に君との掛け合いのシーンが心に残ってます。最近はプロデュース公演等もあり、心労が溜まっていたの
かな。君の事だ、淋しい話はしないよ。早過ぎるとも言いません。鈴置、お疲れ様でした。一寸先に行っててくれ。可愛い姉ち
ゃんの店でも探しておいてくれよ。俺もそのうち行くからよ。

古谷徹(アムロ・レイ役)

「お前は分かりやすいなぁ、バカ正直すぎるんだ」「もう、お前は大人の役が出来るんだよ!」「こいつは本当に主役をはれる
役者なんだ」「俺はお前の為になら、やってやる!」この先、誰が言ってくれるだろう……。頼りになる兄貴だった。何でも言
えて何でも答えてくれる、本音で付き合える大切な仲間だった。優しくて強い心を持ったまさにヒーローだった。信じたくない
よ! 本当に死んじゃったのかよ!

古林英明(月刊ガンダムエース編集長)

マ・クベの塩沢さん、セイラの井上さんに続いて偉大なるガンダムの声優がまた亡くなってしまった。ブライト艦長役の鈴置洋
孝さん。個人的にも親しくさせて頂いていただけに、そのあまりに早すぎる死にちょっと言葉もない。またガンダムエースを始
める前から鈴置さんには、飲みに連れて行ってもらったり、舞台公演について教えを乞うたり随分お世話になった。どんなに体
調が悪い時でも飲みには付き合ってくれるすごい人だった。「ちょっと鎮痛剤買ってくる」と言って楽屋から戻るや、「さあ痛
みもひいたから飲み行くぞ」という調子だった。それでいて飲みはじめると誰よりも元気で、カラオケに行けば天下一品、女の
子のいるお店に行けばどんな二枚目よりモテルてな具合で、無論酒には滅法強く、僕にとっては人生の艦長といっていい人だっ
た。自らが主催する舞台もそれはかっこ良かった。艦長、もっといろいろ教えて欲しかったのに、そしてまた飲みに行きたかっ
たのに、置いてかないでくださいよ……。