久しぶりに某ゲーム起動
見た目の印象は、かわいい天使というところだ。
ウッソ「…いやらしい目で僕を見て欲しくないな。
この薄汚れた最低のクズめ。
僕に相手して欲しいなんて大それたことを考えずに、そこらの犬でも相手にしたらどうだい?」
[選択1-1]
(え、悪口言われて…る?)
ウッソ「…その上、トロイんだね。
可哀相に。重症だね。
…。
…一つ、教えておくよ。
世の中、いい人ばっかりじゃないよ。
ふふっ、じゃあ、これはお駄賃だ。」
所持金が10円増えました。
ウッソ「また施してもらいたいなら、来なよ。
…ぷぷ、あははは。」
[選択1-2]
(怒る!)
ウッソ「マーベットさん! こいつ、僕の足を触って、しつこくせまってきます!」
マーベット「なんですって!
○○!」
めちゃくちゃ怒られました。
ウッソは微笑んでこちらを見た後、口だけ動かして、おだいじに、と言いました。
ウッソテラヒドスw
確かに髪型と色と声優同じだな
ウッソは、金色の髪をかきあげた。
「はっ、オリバーもバカだな。あんな、マーベットを選ぶなんて…」
「あの人のことを悪く言わないでよ!」
「…実はトロイくせに、こういう時は速いじゃないか。」
ジュンコは5秒考えた後、涙をふいた。
「無職のくせに。」
ウッソは大きくぐらついたが、とりあえず倒れはしなかった。
「僕のは計画だ。」
「無職のくせに。」
ウッソの髪の毛が逆立った。
「無職のくせに…。」
「泣くか文句を言うかはっきりしてよ!」
「…そったらこと言ったって…うち…だって不器用やもん。」
「ああー!もう! そんなことは知ってるさ! 3月4日から今日の今日までに!」
ウッソは干してあるシーツに八つ当たりした。
やっつけられて風に飛んでいくシーツ。
「怒らないでよ!」
「怒ってるのジュンコさんじゃないか!」
シーツが、飛んで行った。
急に細い肩を下げて、ウッソは自分がバカだと、思い知った。
「いい、ジュンコさん。はっきり言っておきますけど、オリバーさんはいい人だけど、マーベットさんに魅入られている。もう駄目なんだ。あの人は毒されている。」
「…。」
「泣いたって駄目なんです。」
「…男は、ずるい。」
「なんで。」
「それでも友達になれるじゃない…。」
「なに言ってるんですか、。僕は、違う。もうオリバーさんなんかとは話さない。」
「毎日シミュレーターで訓練してたくせに。」
「それは…あの人が、僕が勝つとムキになって怒るからで…」
「明後日、二人で映画行くんでしょう。逆襲のシャア。」
「いや、それはオデロもいるんだ。三人で、もちろんオリバーさんとは話さないとは誓ったけど、映画を見に行く約束はもうしてしまった以上、仕方がない。」
ジュンコは握りこぶしを握った。
「月曜に泊りに行くくせに。」
「だってマーベットさんに出す料理の実験をするとか言うんだ!」
ジュンコは涙で濡れた手袋を脱ぐとウッソをにらみつけた。
「嘘つき。」
「違う。泊りには行っても話さない。」
「違うもん…オリバー隊長とマーベットさんが…その、つきあうって知ってたくせに。」
「いや、それは…その時はあのジュンコさんの気持ち知らなかったし、まあ、いいかなーと思ったわけで。ジュンコさんがまさか、よりにもよって…くそ、何話しているんだ。」
「結局、ずるい。この場かぎりの嘘なんかついて。」
ウッソは、ついに激怒した。元々気が大変短いのである。舞台俳優のごとく大きく手を振る。
「ああ、そうさ。こう見えても僕はあの人の親友だ。だって仕方ないじゃないか。友達なんだから!」
「ずるい!」
「なんだと!」
「その上落ち込んでいたときはげまして貰ってたくせに!」
「あの時は色々あったんだ!ほんとに! あの人が居なかったら、僕は人として間違ってた!」
「嘘つき、嘘つき嘘つき!」
「うるさいうるさいうるさい!」
二人は自分の耳を手で抑えて、盛大にわめきあった。息が切れるまで。
荒い息をはいて、二人がにらみあう。
汗までかくあたりが、若さであろう。
金髪を紅い頬にはりつけて、ウッソは、上気して自分を見詰めるジュンコから、目をそらした。
「バカくさい。」
前髪が目に入りそうなので、目をしばたかせながら、ジュンコは涙を拭いた。すまし顔。
「バカみたい。」
涙はもう、出てこなかった。 夜になって一人きりになれば、別だろうけど。
「いまいましい天気だ。晴れすぎている。」
「そうね。4月のくせに暑すぎる。」
二人は、別々の方を見た。汗のせいでシャツが肌に張りつくのか、気持ち悪そうな身悶えをしてウッソはちらりと、悲しそうなジュンコを見た。
「ジュンコさん。」
「なによ。ウッソ。」
「なんだったら、プロレスごっこしてやってもいいけど。」
ジュンコは12秒ほど考えた後、頭が爆発したかのように真っ赤になって手袋を取った。
上から下まで弟のような存在、ウッソ エヴィンを見て、もう一度半ズボンをはいた足を見て、顔を見る。
「バカじゃないの!」
「間接的にオリバーさんの足に触れるじゃないか!」
「ダイバカ!大バカ!…なったらことか!」
ウッソは頬を紅くしつつも、軽く満足のため息をついた。
「ちょっと!やめてよ!いや…!」
「もう、飯の時間なんだよ。買い物して、帰る。シャクティが、いじけちゃう。」
「手なんか握らないでよ! ヘンタイ!」
「いつ握った! 失礼な! 掴んだと握ったじゃ1メートル違う!」
ウッソは、ジュンコの手をひっぱって歩きながら、下の階にいるオデロとトマーシュに、どうやってジュンコの顔を見せないでくれようかと考えた。
この人の泣き顔と怒り顔だけは、僕の物だ