【光の翼】デスティニーガンダム【ゴッドフィンガー】
ZGMF-X42S デスティニーガンダム
ギルバート・デュランダル総指揮の元、地球連合軍との戦いに決着をつける為に
建造されたザフトの切り札。形式番号のX42Sの「4」は単機でどんな戦況にでも
対応できる汎用型を示す。
本機はユニウス条約締結後間も無く設計されるもエネルギーの消費が尋常ではなく、
従来のバッテリー駆動方式での運用は不可能なことから開発は断念され、
その設計思想はシルエットを換装することで様々な戦況へ対応するインパルスガンダムの
「5」ナンバーへと受け継がれることとなった。
しかし会戦後、ユニウス条約が白紙に戻されたこととさらに戦前から開発中であった
レーザー核融合炉の小型化に成功したことにより、ついに本機の開発が再開されたのであった。
しかし核融合炉の最大出力は開発陣が当初予定していた以上のものであり、そのため
今のままでは機体剛性が最大出力時の高機動戦闘に耐えられず関節及びフレーム部分に
重度の損傷を招くことが判明した。そこで急遽機体フレームの設計を刷新、さらに構造材質の変更も兼ねた
機体剛性の向上が図られる事となった。
具体的には、従来のフレームを一次装甲と一体化させ、モノコック構造として強度を確保。
さらにそれまで二次装甲として使用されていたエクステリアにもフレームの機能と駆動機構を
移植し外骨格として機能させた。これらの設計刷新には整備性と装甲換装時の利便性、
さらにランドブースター・プローラーへの変形機能を犠牲としたが、引き換えに内骨格と外骨格、
二重のフレームと駆動機構が併設されたデスティニーはその最大出力時の高機動戦闘にも耐えうる機体剛性を得るに至った。
この一連の改修作業によって機体剛性問題は一応の解決がなされたが、もうひとつの問題として
ジェネレータの発生させる膨大な熱量の冷却問題があった。先にも述べたようにデスティニーには
核融合炉が搭載されており、そこから発生される熱量は通常のMSとは比較にならず
下手をすれば機体そのものを融解させかねない代物であった。そこで通常のラジエーターと併用する形で
新たに電磁波冷却システムが搭載されることとなった。これは発生した熱エネルギーを機体装甲と
背部冷却ユニットから電磁波として空間に放出、機体の強制冷却を行うシステムである。
具体的には発生熱量の約三分の二が電磁波として放出され残りの約三分の一が通常ラジエーターによって冷却される。
さらにデスティニーの装甲には耐ビームコーティングに近いもので装甲に特殊な表面加工が施されており、
これが機体の余熱とともに装甲から剥離することで残りの排熱を行なう。
また、この冷却システムから放出される電磁波スペクトルには可視領域の波長も混在しており、
機体の赤熱現象や背部から発生する光翼状の発光現象、機体を包む周辺空間の発光現象はこのためである。
尚この排熱によりデスティニーの機動慣性方向に機体の輪郭及びある程度の質量を持った残像が残るが、
この残像は主な物質が金属粒子であるためセンサーなどの装置を欺瞞し
デスティニーの機体がそこに存在しているように見せる。
MSやMAのモニター画面は実際の映像をCGで補正したものを使用しているためこのMEPE(MEtal Peel off Effect)、
すなわち重金属粒子剥離現象は更に助長され、最大稼動モードのデスティニーは敵機からはあたかも
「分身」しているように見えるのである。
これらの新技術に加えてデスティニーには高機動戦闘時におけるパイロットの負担を軽減するため
独立型戦闘支援ユニットADA(エイダ)が搭載されている。これはいわゆる人工知能でありパイロットの操縦の補佐、
さらにはKOS-MOSとあわせてデスティニーのリミッター解除の役割も担っている。KOS-NOSとは
K(恋する)
O(お兄ちゃんは)
S(せつなくて)
M(マユのことを)
O(想うと(*´Д`)ハァハァしちゃうの)
S(システム)
の略称であり、戦闘中限界にまでテンションの上がったパイロットの体から放出されるオーガニック的な何かを感知し
機体のリミッターを解除するためのシステムである。
リミッター解除時には、VPS-MAX装甲によって機体周囲にバリアーの働きをする強力な磁界を展開する。
さらに磁界フィールド内部に散布されるミラージュコロイドによってレンジ1以内のセンサーを無効化し、
自由電子式レーザー兵器を屈曲させて直撃を阻む効果を発揮する。
この状態での敵機に対する直接攻撃をVPS-MAX体当たりと呼ぶ。