―――?
(ほんの少しの違和)
>928
それじゃ、片付けだね〜
食器運ぶから、おとおさんは鍋!
……何だ………?
>929
あ、あぁ……解った。
後の片付けは俺がやるから、それを運んだら休んでいて良いぞ。
>930
(食器を流しに置いて、振り返った時に少しふらつく)
…あれ?
あー、うん。少し休むー。
(急に重くなったまぶたを擦りながら、とてとてとソファーまで歩いていくと、ゆっくり深く腰掛ける)
>931
うん……大丈夫か?
今日も授業だったんだろう?
別に気を使わなくて良いから、ゆっくり休んでおくと良い。
(キッチンから出ていく娘の背中を見送ると、洗い物が始まる。
水音はもう少しだけ、止む事は無さそうだ。)
>932
うん。
なんだろ、何時も通りなのに、、な…
ん…
(少女は少しだけ目を瞑る事にした)
>933
多分疲れているんだろう。
第二養成所の教官に話を聞いたが…
ヘルト、最近頑張っているそうじゃ無いか。
明日は確か授業は遅かっただろう、余り気を張りすぎるとーーーー
ーーーーーーー。
(そこで言葉を区切ると、黙って洗い物に専念する事にした。)
MSが起動し、地を踏み鳴らす。
そして……格納庫入り口に居た警備兵を、ビームが瞬時に焼き尽した。
「失敗、だったなぁ……
この機体のキーを手に入れてから、私物も持ち帰る予定だったのに……」
ふと呟き、次いで居住区を見る。
「今なら、まだ間に合うかな?
前と同じ部屋に荷物が置いてあればだけど……」
ブースターを開き、機体が居住区へ向かう。
(サブ電源からメインジェネレーター着火。起動時自己診断全省略。
プラグインフルインストール。
格納庫のオートメイションシステムと接続、緊急使用可能なライフルを取得。
推進剤不足警告カット。V2R、起動)
>935
(格納庫を出ると同時、移動の足は止めずに、火器管制に頼らないフルマニュアルオペレーションで射撃。
ロックオンアラートの無い、それでいてFCSよりも精確な射撃がアシュタロンHCに迫る。
その間にもV2Rはポジションを変えて、一発目とは全くの別角度からアシュタロンに接近している)
>935
…………く。(とりあえず、格納庫の裏手に置いたバイクの元へ……)
………………吹っ飛ばされて、いた………………_| ̄|○
>936
「うっ、くぅ!?」
甘く見ていた。
私物云々言っている暇は無い……全力で殺す。
さもなくば、撤退するしかない。
「けど……!」
知っている。
(コイツの強さはNTみたいな天然モノじゃない……)
「弱点は、有る……」
直後、機体は四方八方へとスモーク、チャフ、様々な妨害装置を撒き散らす。
彼は久々に、その撹乱を組み込んだ戦いを用いた。
>938
(しかり、かの男はコーディネーターと呼ばれる存在。天然の奇跡とも言えるNTとは、対を成すが如く人工の存在。
だがらと言って、彼が攪乱に弱いとは誰も言った事は無いのだが)
……………………
(諸々の障害の第一手を確認すると同時に、その中心をシールドを展開したまま「一直線に」アシュタロンに向かう。
なんの事は無い。どんな攪乱とて発生源は在る。まして光学・電磁等の攪乱をまき散らしたのなら
各個の攪乱に影響されない方法で、その中心は知れる。
人工技巧を嘲笑われる戦法など、とうの昔に嫌と言うど積んでいるのだから)
>939
「デコイパージ、チャフ射角修正、敵機位置補足。
振動源感知、ダミー、ランダム機動……」
知らずの内に息が上がる。
奴の動きへ対応するより早く、静かに、性格に、撹乱の中を動く。
如何なる手段を用いても、敵にこの動作を知られてはならない……。
失敗はイコール、手段の強制変更、乃至死に繋がる。
強烈な出力による電子音が辺り全域へ出力される。
それに紛れて”その小型機”が設置され、それは更に細かく移動をして行く。
「相手の知覚外……」
突けるのか?
思わず反芻し、次いで振り払う。
奴は知覚出来なければ反応出来ない。
処理出来ないのだから。
今、この機体は奴へ見えない。
その弱点を補うが故の、アウトレンジを放棄した。
(貴方は撹乱の渦へ飛び込んだ……
後は、私が上手く処理できるかどうか、ですか)
機体が一直線に撹乱を突っ切る、その瞬間。
青目が駆る蟹はその中心に無く、ぽややん機目掛けて周囲からビームが浴びせられる。
本物のビームはダミーに対して1:10……。
撹乱解除。
だけど、ここにある私の機体の数は23。
瞬時の撹乱解除と同時に再撹乱開始。
デコイランダムパージ、機動開始。
(……最後の一撃は、私じゃない。
貴方が自分で引き金を引くんだ……)
>940
(周囲を囲む光。推進剤の残量は空に等しい。多重攪乱を越えて刹那に本命は見分けられない。ならば)
…………!!
(左腕に常備されたシールドを、一度背中ギリギリまで引く。
ミノフスキードライブをフル稼働させると同時、脚部を追加スラスターを使ってまで強引に接地させる。
ビームシールドに誘発されて光の翼が広がり、しかしその推力は地に突きたてた足に阻まれる。
モーメントと向心力の成立。周囲被害を考えて一瞬に留める翼の展開は、しかし周囲を存分になぎ払っていく)
(それは、青目の知る彼よりもずっと、力に頼った戦法)
>941
ドコン!
(接地……音が着た!)
音を聞くと同時に、反射的に腕が動く。
速さが勝負。相手に知られるより、早く! ……早く!
「これで……!」
一機。ただ一機。
本物や偽者のビームの乱射の中でただ一機、動かずに居た射撃機。
ファンネルほどに軽快には動かず、それでいてインコム程に動きは制限されない。
ただ、その小型化と高出力が生んだ短い寿命。
一撃のみしか戦いを知れぬその機が、斜め後方より、ぽややんの機体目掛けて一撃のみのビームを放つ。
と同時に、彼はクローを展開する。
>942
(急すぎる旋回に制御系が対応しきれず機体が傾く。
前のめりに倒れそうになった機体は背中を抉るか如くビームを受ける。
浅くはない。ミノフスキードライブの片方はその殆どを焼き取られた。
だが、まだ戦える)
……………………
(次の瞬間には崩れる体をその足で踏み留めて、ビームライフルをアシュタロンへと正対させる。
そのタイミング、クローとライフルのどちらが先手を取れるかと言うほどの僅差)
>943
(しとめ損ねた……っ)
遅かったか、或いは、速すぎたのだろうか。
完璧な作戦には程遠く、今はビームライフルが正対しようとしている。
今なら、逃げられるのではないか?
(勝てた筈の戦いを、何故逃げなければ?)
はと気付く。
今の瞬時の逡巡が致命的だったのか。
眼前には、ビームライフルの銃口。
>944
(この一瞬の乱戦。瞬間の判断の絶え間ない積み重ねにおいて、男が圧倒的に有利な理由。
その経験と、感情を見失った故の迷いの無さ)
…………
(その脳裏にクローへの対処法と次の一手を網羅しながら、銃口がコクピットを捕らえた瞬間。
彼の右手は迷いなくトリガーを引き絞った)
>945
「!?」
即座にクローからビームを放つ。
当るも八卦、当らぬも八卦。
ビームは、捻じ曲がれて斜めへ軌道を外れ行く。
辛うじて軌道を外れはしたが、胴体上部を貫いた。
>946
(右手のトリガーと半瞬ずらした加速。
しかし傷ついた機体のバランスで加速が乱れ、左肩をビームが貫き左腕全体が千切れ落ちる。
それでも次の瞬間には、ライフルを放棄して残った右手に、サーベルが握られていた)
…………
(絶え間を感じさせる事無く、斬撃がアシュタロンを襲う)
>947
速い……最大のミスは、あの一撃で落とせなかった事か。
正面から正対して、この機体では相手に仕切れなかったのか。
「……私は!」
クローの目が粒子発射口がビームサーベルを形成し、
迫り来る漸激を防ぐ。
同時。肩付近のマシンキャノンが弾丸をばら撒いた。
>948
(斬り結ばれる光刃。肩から放たれる弾丸。このままだと肩や頭部を直撃するのは間違いない。
だがここは男のホームグラウンド。機体は直せる。それよりも)
────
(この右腰に据えつけられた、小型のレール・マシンガンに相手が気付いていない事の方が重要なのだ。
小口径と言えど、その初速度は十分に速く本家と違い連者が効く。そして何より斬り結ぶほどの至近距離)
…………!
(一度、サーベルを押し退ける様に一歩を引き、自らのサーベルを閉じる。
次の瞬間、その右腰の短砲身からバルカンサイズの、しかし驚異的な速度の弾丸が
鉄のシャワーの如くアシュタトンのコクピットへ放たれる)
>949
速さが対応できない以上に、攻撃の手数へ対応できない。
処理以前の問題、その攻撃を予想できない事。
攻撃を避けきれない?
そう思うより早く、最小限のダメージへ減らす努力へと動きが移行する。
胴体へ無数の穴をあけて、アシュタロンは動きを止めた。
>950
(動きを止めた。だがその原因は特定出来ない。
ここからの復帰の可能性は十分に想定出来る。だから)
…………
(あくまでも戦闘速度で。接近と共に、脳天からコクピットを通る真芯を切り裂く一撃を)
>951
ビームサーベルを目の前に、動かぬ機体。
サーベルは機体を完全に切り裂き、エンジンが巨大な爆発を唸らせた。
>952
……っ。
(爆風に煽られて機体が力むと同時、コクピットにいくつかのアラートが鳴り響く。
傷口から突き刺さった破片は、最後の戦闘能力をV2Rから振り落とした様だ)
・・・・・・困るよ。困りますよ。
…………侵入者撃破。機体の回収と周囲警戒の強化を頼む。
(管制室に通信を送り、周囲の人間が状況に付いてくるのを大人しく待つ。
一つ吐かれた溜息が、長かった様な短かった様な、戦闘の熾烈さを語った)
>955
(やや遅れて到着した1機のMS)こ、これは……(呆然として)
>956
…………
(呆然とする彼女に、男は一言も声をかけない。
損傷箇所をチェックしながら、ただ無言の時間だけを作っている)
>957
ごくろーさんです。
(残骸を踏み越えつつ、ひょっこりと姿を現すドム)
やれやれ、警備体制再編中にこれですからねぇ。
(深々とため息)
状況報告、お願いできます?
>958
格納庫でMSの定期点検終了直後に──
(以後、状況説明)
──以上です。
(ぽややんの報告しているのはこっちには届いていない)
>958
『あの〜〜、先ほどの爆発と関係あるんでしょうか……やっぱりアレは陽動?』(恐る恐る質問)
>959
了解しました。
(無線で通信)
この格納庫はもう使えませんねぇ。
ちょっと機材古いんですけど、4号棟の整備兵研修施設のほうに
移送するよう連絡しときました。じき、ガンペリーが機体回収に
来ますんで〜。
あと、戦闘データ、転送してもらえます?
・・・・・・ここも、ぼちぼち引き払い時ですかねぇ。
施設って施設がもうぼろぼろですもん。
どう思われます?
>961
(戦闘データを転送しつつ)
元々がコロニーの修復が終わるまでの一時的な滞在。
帰還可能なら帰還するべきだと。
>960
まだ現場の調査済んでませんから、なんともいえませんねー。
NZ軍との折衝中にいきなり、ですから。
おっとり刀で駆けつけて、これから画像データを元に調査、ってとこです。
>962
やっぱ、そう思いますか〜。
現場の人間の見解として、記録させてもらいまーす。
>963
は〜〜い。(とりあえず、引き返す)
(でも、アレは確か……まさか……)
さてと・・・・・・・
(破壊された、アシュタロンに近づいて)
・・・・・・
珍しいモビルスーツですね・・・・・・
・・・・・・珍しすぎますねぇ・・・・・・
【養成所内で発生した事件は、付近の住民の間でたちどころに噂となっていた。
勿論、ライターであるエリクシィがその事件に興味を示さぬ筈も無く――あえなく立ち入り禁止区域に阻まれていた】
「……」
【仕方なく養成所の中をうろつく彼女。
やがて人気のない屋外の広場に出ると、彼女は静かに息を吐いた。
辺りに誰もいないのを確かめ、目を閉じて深呼吸。そして――】
ただ安らかに眠れと 夜が優しく降る
疲れた肩を 朝日が暖めるまでは
過ぎ行く時が やがては愛を繋いでいく
名も無き花を 季節が咲かせるみたいに
出会いの喜びを 別れの悲しみを
空は弛まず包んで廻るよ
空は何を見て 空は何を願うのだろう
ヒトはその空の下で 幾つ笑うだろう
【良く通る澄んだ歌声を、青空に響かせた】
>967
(ころころころ…)
(ふと気付けば、一つのボールが足元に転がっていた。どこから転がってきたのだろうか?)
>>968 何を探してきたのか 空を仰ぐ者よ
皆 泣きながら生まれて 笑顔を覚える
【ここまで歌ったところで、足元に転がってきたボールに気付く】
「……ボール?
誰のだろう……」
【ひょいと拾い上げ、辺りを見回した】
>969
(見回してみると、林の間からこちらを伺う小さな影。)
(小さな影はずっと同じ姿勢のままこちらを見ていたが、
やがて互いの視線が交錯する。)
―――!
(影が跳ねる。)
(慌てた様子でキョロキョロしている影をよく凝らすと、それは少女だった。)
(動きから察するに、どうやら手に持っていたものが何時の間にか消えていてそれを探しているようだが。)
>>970 【唐突に感じた気配に身を固くするが、相手の姿を見て表情を緩める】
「そこのキミ、探しモノはこれ?」
【そう言って右手に持ったボールを軽く掲げ、赤毛を僅かに揺らし、小首を傾げて微笑んで見せた】
>971
(ハッとして、直ぐに駆け寄ってくる影、もとい少女)
あぅ…ごめんね。
歌、途中で止めちゃったね…、もうちょっとボールしっかり持ってれば良かったよ…
(と、申し訳なさそうに笑う少女)
>>972 「あら、聴かれてたの……気付かなかった。
盗み聞きは良くないなぁ。
はい、今度は落とさないようにね」
【自分より少し年下か。
少女の邪気のない表情を見て、完全に警戒を解く】
「キミは此処の生徒さんかな?」
>973
だって、不意に何処からか綺麗な歌声が聴こえて来たら、
自然とそっち行っちゃうよ?とーぜんだよ♪
誰が歌ってるのかなぁ、とか気になるし。
(ボールを受け取って)
ありがとう。
でも聞き惚れちゃってたみたいだから、本当は落としたのにも気付かなかったんだけどね。
(そう言って苦笑する)
えと…うん。そだけど?
お姉さんは?
>>974 「綺麗な歌、か……。
フフッ、お褒めに預かり光栄の極み。
なーんてね。
そっか、モノを尋ねる時はまず自分から、ってのが礼儀だよね。
私はエリクシィ・ハイマン。
フリーのライターをやってるの。
此処で事件があったって噂を聞いたから、確かめに来たんだけど……門前払い喰らっちゃったってワケ」
>975
あ、拍手もし忘れてたよ。
(礼儀は通したいのか、いささか無理に拍手をする少女。しかも最高の笑顔で)
じゃあアタシも自己しょーかいしなきゃねv
アタシはヘルト・ヘンリー、養成所で訓練生やってるんだぁ
よろしくね?エリクシィお姉さん♪
あ、それは特ダネを求めて、ってやつ?
今規制が厳しいからねぇ…しょうがないよ。
>>976 【拍手と笑顔に、照れ隠しの苦笑いを浮かべながら】
「大げさ大げさ、其処まで褒めるものじゃないって。
こちらこそヨロシク、ヘルトちゃん。
そっかぁ……やっぱ企業のお膝元だと、規制も厳しくなっちゃうか。
其処を敢えて乗り越えるのも醍醐味だろうけど、流石に今は厳しそうだね」
【残念そうに肩をすくめて】
「うーん、仕方ないか。
今日は養成所の生徒さんとコネを作れた事で良しとしよう!」
【ひとしきり唸ってから、パッと明るい表情になってヘルトへと向き直る】
>977
さっすがフリーの記者さんは意気込みが違うね、乗り越えるなんてなんだかワクワクするよ!
(なんかその気になってしまったようだが)
怒られない範囲なら強力してあげられるから、頑張って特ダネ掴んでね、エリクシィお姉さん♪
―――ていってもね、やっぱり今はあんまり良い雰囲気じゃないし、色々と遽しいからね…難しいかも。
(一緒になって項垂れるが、向き直った女性の表情を見て負けじと笑いながら)
うん、そだね。コネだよコネ♪
コネって響きがなんだか怪しくて良い感じかも♪(嬉々