我が家にザクがやってきた!改

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11 ◆jpx3TIr/zA


学校の帰り道で見た非日常
やがて思い知る確かな現実
あの時と同じ色の空の下
どこかで見たようなアイツがそこにいた


2通常の名無しさんの3倍:04/04/06 21:32 ID:???
ふーん
3:04/04/06 21:32 ID:0Iq+RHv0
>>1
クソスレで鯖に負担かけるな、バ〜カ。
4通常の名無しさんの3倍:04/04/06 21:35 ID:???
>>3
クソレスで鯖に負担かけるな、バ〜カ。
52:04/04/06 21:36 ID:???
>>3
>2は俺だが何か?
6通常の名無しさんの3倍:04/04/06 22:21 ID:???
まったく同じタイトルのスレってたてれるんですね
7通常の名無しさんの3倍:04/04/06 22:24 ID:???
>>6
向こうは削除依頼だしといた
たぶん>>1はスレ立て依頼出したんだろ
81 ◆jpx3TIr/zA :04/04/06 22:39 ID:???
>>7さんの指摘の通りです。スレ立ての依頼出してました。
どうやらそこでかぶってしまったらしく・・・
とにかくこっちで続けていく予定です。
9通常の名無しさんの3倍:04/04/06 22:46 ID:???
てか、前スレは?
10通常の名無しさんの3倍:04/04/06 22:59 ID:???
111 ◆jpx3TIr/zA :04/04/06 23:16 ID:???
「ちょっと待てよ……」
 小さな畑にあるそれを見て、思わず口に出して言ってしまった。
 待て待て落ち着け俺。その異様な光景に、自分でそう言い聞かせる。
 状況を整理してみよう。
 雲一つない夕暮れの空、しんとした住宅街、遠くで鳴く犬。ここまではオッケー、
いつもの光景だ。
 しかし……
「ひゃぁぁ!」
「!」
 「それ」の向こう側で悲鳴が聞こえた。家から出てきた母が、腰を抜かしたらしい。
 そりゃそうだ。
 あのガンダム、機動戦士ガンダムに出てくるMSが出現した事件があったのは記憶に新しい。
あの時もこんな、眩しいくらいの夕日が出ていた時だった。
 今でもそこら中にMSがいるが、住民もすっかり慣れている。
 が。
「何なのコレ……!? こんな所から……」
 それはあくまで「普通の」MSに限ってのことだ。俺が今見ている、コイツみたいに
おかしな状態のヤツじゃない。
(こういうのは……見たことねーぞ?)
 ウチの裏の畑の中に、異様な迫力を持った丸いモノがひとつ。
 今まで見たこともないタイプのザクが、地面から頭だけ生えていた。
 
121 ◆jpx3TIr/zA :04/04/07 00:42 ID:???
 しばらくして、警察がやってきた。
 こりゃデカイ騒ぎになると思っていたが、現実は思っていたものと違っていた。
 警察は何枚か写真を撮り、調査もそこそこに終えると「あまりいじらないで下さい」とだけ言い、
さっさと帰っちまったのだ。
 いくら慣れてるっつってもこれはねーだろ!? こういうのがお役所仕事なのか? やる気がねー
にも程がある。 

「フルミ、ちゃんと写真撮ったー?」

「ん?」
 と、野次馬も帰った道路におかしな学生の集団を発見した。
 男3人、女4人、どれも同じ制服着て……ってウチの学校じゃねーか! 1人違うのがいるけど。
「つーかこれスゴクねえ!? 超笑えんだけど」
「ウチのザクと同じ、ようで違うなぁ」
「そ、そんなことより先輩、こんなタイプ見たことないですよ!」
 人1倍、いや通常の3倍はザクに興味を示している。制服から判断してどうやらウチの学校っ
ぽいが、とにかく怪しすぎる。
 それにしても……
「確かに、こんなタイプは初めて」
「何だか先輩、凄そうですねぇ」
「あたしもニシノと同じなんだけど。ただ笑えるだけ」
「こりゃ新たな事件の香りがすんじゃないのー?」
 カワイイ。
 勝気そうなツインテールにクールなショート、明るい笑顔の子とキレイ系姉さん女4人かなり
ルックスのレヴェルが高い。
 こういう子達の短いスカートはかなり大歓迎な感じだ。強い風吹いたら確実に見えるんだが……
彼氏とかいんのかな……って、あれ?
 妄想が走り出した所で1人、こっちに近づいてくる?
「あのーすいません」
「はっ、はい?」
「同じ学校、ですよね? 僕科学部部長のアサカワ ヒロっていうんですけど、ちょっとお聞きしたい
ことが……」
131 ◆jpx3TIr/zA :04/04/08 01:12 ID:???
 ヒロと名乗った彼は、色々と質問を始めた。
 だが……
「では発見した時の様子をできるだけ詳しく……」
 どうもおかしい。
 発見した時の状態や周囲の状況なんかを、さっきの警察より詳しく聞いてくる。どう考えても
興味持ちすぎだ。
 普通の中学生がこんなに興味持つか? まるで何かの調査みたいだ。
「なるほど。あっ、どうもありがとうございました」
「はぁ……」
 聞くだけ聞くと、この怪しい集団はさっさと帰っていった。何だったんだ? 
 とにかくこれでやっとウチの周りが静かになり、我が家でも遅い夕食となった。

 事の大きさを知ったのは、次の日の学校での会話を聞いてからだ。
「1年ぶりに出たな、MS!」
「今度はよくわかんねーのが現れたっていうじゃん? なんだアレ!?」
「俺1stも見てるけどさ、全然わかんねーよ」
 朝のHR前の教室は、いつも以上に騒がしくなっていた。
 MSが出たのはウチだけじゃなかったらしい。しかも、同じように見たこともないタイプのMSが
出現したようで、俺を含め1年2組の男共は騒然としている。
 対照的なのは、女子の様子だ。
「すごい邪魔だよねー。あれ」
「男子何騒いでんの? バカみたいに」
「子供だねー……まだ小学生気分なんだよ」
 興味がないってのは恐ろしい。こんな凄ぇ事件なのに、この冷めた態度。もっと盛り上がれよ!
 特に、俺の隣は……
「ユイちゃん家の近くにも、何か出た?」
「……」
 相手を見もせず、首を一振り。
「ちゃんと声に出して答えろって」
「……」
 無視か……
 コイツは本屋の娘で名前はユイ、男嫌いとして知られている。
141 ◆jpx3TIr/zA :04/04/09 02:39 ID:???
 ユイとは小学校からの付き合いだが、ハッキリ言って、まともな会話っつーもんを
したことがない。ていうか覚えてねえし。声をかけてもシカトされるだけだったし、
向こうから話しかけることもないので会話が発生しないのだ。
 俺も俺で女子には色々セクハ……ちょっかい出してたから、たぶん興味ないのを通り越して
嫌ってさえいると思う。帰りの会とかでよく女子に告発されてたからな……俺。
 と。
「……」
 ユイの奴、なんかこっち睨んでるのに気付いた。
 彼女は文庫本を片手に、横目でチラッと鋭い視線を投げ掛けている。目こそ合わさない
ものの、ちょうど俺の机の上辺りをじっと見つめたまま動かない。
 何がしたいんだよおい? そう不思議に見ていると、ユイはおもむろに紙切れを取り出した。
「?」
 そして、それを俺の机の上に置いた。
「何これ」
「……」
 質問の答えはない。その代わり紙切れを指差し、それを読めという仕草が返ってきた。
 全くわけわからん上に感じ悪いがまあいいや、読んでみよう。
(えーと……)

 "放課後、科学部の部室まで”

 ……    意味がわかんねぇ。
 科学部って、昨日俺ん家に来たあの科学部だよな? 部室までってことはそこに来いと? 
しかもあの男嫌いのユイが、よりによってこの俺を……? 告るんじゃねーだろな。
 何だか唐突に、奇妙極まりないお誘いを受けてしまったようだ。正直女子が仕掛けたドッキリ
とも考えられるが、まあ、ここは行くべきなんだろうな。
「とりあえず、わかった。行くわ」
「……」
 ちょっとマジな表情で言ってみる。
 だが、ユイの表情は変わらないままだった。
151 ◆jpx3TIr/zA :04/04/11 02:07 ID:???
 その日の放課後、俺は約束通り科学部の部室へと向かった。
 古めかしい戸の前まで来ると、中から声が聞こえてきた。暗い部のイメージとは
違い、ずいぶん賑やかな声が漏れてくる。
 入りづらいが、ここでうだうだしててもしょうがない。
「失礼しまーす」
 1年らしく腰を低く丁寧に、中へと入った。
「え、あっと、何か?」
 すぐに、近くに座っていた背の小さいメガネが話しかけてきた。
 どうやら会議っぽいことをしていたようで、昨日の面子が集まり黒板に色々書かれている。
あの1人だけ制服が違った姉さんはいないが。
「君、昨日の……またいいタイミングで来たね」
 この黒板前に立つ先輩は覚えてる。ヒロって人だ。
 つかいいタイミングって?
「あの、俺クラスの奴に、放課後ここへ来るように言われて来たんですけど」
「クラスメイト……って、1年生部員はウチにはいないはずだけど」
「いや確かにユイ、じゃなくてマユズミって同級生に……」
「マユズミ?」
 ん? なんだ?
 ユイの名前を出した途端、ヒロ先輩は驚きの表情を見せた。そして、ゆっくりと顔を
ある1人の女子の方へと向ける。
「……」
 冷たい瞳、独特の雰囲気……似てるな。
 と、何故かみんなの視線も彼女に集まり出した。
「…ヨシイくんって言ったっけ? そのマユズミって子のことなんだけど……
もうちょっと詳しく教えてくれるかな」
「ああ、はい。っていうか小学校からの同級生です。そいつから科学部の部室に
来いって紙渡されて、ここにこうして来て…」 
「あのさぁ」
 と、人が説明しているのを遮り、だるそうに椅子にもたれていた野郎…先輩が口を
開いた。
「俺がみんなを代表して聞くけどさぁ、そのユイって子……」
「……」
「お前の妹じゃね? マユズミ」
「えっ?」
 彼はそう言うと、さっきから注目を集めている人に再び視線を向ける。
 マユズミだ? 妹? なんのことだっつーの!
「……えぇ」
「!! やっぱりか! 前にそんなこと言ってたもんな」
「マユズミ先輩、妹さんいたんですか! 知らなかった〜」
 と、彼女が答えた途端歓声が上がった。俺は状況がつかめず、ただ呆気に取られるしか
ないんだけど。
「……ふぅ」
 他人の騒ぎをよそに、もう1人のマユズミは沈んだ表情でため息をついた。
16通常の名無しさんの3倍
なにこのスレ?