>>1 ほくろ(黒子)とはメラニン色素性病変の小さなものを指し、通 常7〜8mm以下の
ものをいいます。多くは出生後に発症し、少しずつ大きくなります。皮膚の浅い層に
「母斑細胞」というメラニン色素を産生する細胞がみられ、色素が多いと黒く、少ないと
茶色に見えます。しばしば黒子が年を取るにつれて
色が薄くなり、半球状に膨隆してくることがあります。これは母斑細胞が、皮膚の深くに
移動して増殖し、メラニン色素を作らなくなるためです。この色の変化は悪性化とは
関係ありません。扁平な小さいほくろの場合「Qスイッチアレキサンドライトレーザー」で
治療が可能です。 大きな隆起性のほくろは、切除し縫合するか、または「炭酸ガスレーザー」
で切除(蒸散)させます。
ほくろと間違いやすいものに「基底細胞癌」があります。顔、特にまぶたや鼻、くちびるに
好発する黒色の隆起として発生するので、はじめはほくろと間違うことがあります。
しかしほくろと違って少しずつ大きくなり、形も不整形となるのでほくろと違うことに
気付きます。この腫瘍はレーザー治療では取り残す恐れがあるため必ず切除します。
また足の裏のほくろで色の濃いもの、色がまだらなもの、急に広がったり膨隆したり、
表面が崩れて出血するものなどは、悪性のことがありますのですぐに専門医を受診する
べきです。