自律歩行をして、何かの仕事をするマシンがロボットだから、人が乗り込むものはロボットではありません。
ブレンパワードとそれに対するグランチャーは、怪我もすれば自己修復能力(傷が治る)もあるアンチボディです。
時代は、皆さんの生きている時代から数えて数十年後ではあっても、
どこそこの何年ではありませんし、世紀末でもありません。
この物語には、ひょっとすると旧来の概念を共有するものはないのかもしれませんが、
SFアニメと言うのならそれでもいいのですが、SFをやる気負いもありません。
比と勇―ヒメとユウ―という親なし子同士の出会いの物語なのです。
それに、変な人型のものが関与する環境があるのです。
この変な理由については、物語を観て楽しんでくださればいいのですが、原作者の立場で言えば、
君たちみんなを親なし子にしてしまったのかもしれないという焦燥感から、
大人たちは何をまちがったのだろうか、ということを考えたかったのです。
立派な親がいるよ、という方には、外にはイライラさせるような大人しかいないじゃないか
という原因にさかのぼってみたかった、といわせてもらいます。
アニメだって文化になったのなら、このような視点からの作品があってもいいだろうと考えたのですが、
旧来のロボット・アニメの体裁を踏襲していますから、見にくくもなければ難しくもないはずです。
それでも、旧来の手法しか知らない世代からは、ネジ曲がった物語に見えましょうが、
若い方たちといっしょに新世紀を迎えるために、大人たちにも反省してもらいたい。
現実の生活で疲れている三十代の大人たちには、
息を抜ける物語を提供したいと考えています。
これを若い諸君が支持してくれれば、大人たちも安心して、
自信と自身を培ってくれるのではないかと信じております。
それが、ブレンパワードです。