1 :
サイド10:
歴代ガンダムに出てくるすべてのキャラが高校生だったらという設定で
小説を投稿するスレです。
・ガンダムに出てくるすべてのキャラを出演させてよい
・すべてのキャラを同じ高校にする必要はない。
・高校ならではの恋愛、部活、バイト、などネタはなんでもあり
(例えばインターハイ決勝、アムロ対シャアなど)
・年の離れたキャラ(ランバラルなど)は教師などとして出してもオッケー
・作品と作者に対してはなるべく感想を言いましょう。
・作品のジャンルはなんでもあり
まったり行きましょう
2
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| 次で3getして! | ‖
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∩ ∧ ∧∩ ○)(゚Д゚ ) ] ‖((゚Д゚(Ο (゚ー゚*)
\(゚Д゚ )ノ  ̄⊂ |┘ ⊂ミ Uミ φ| ∪
| \. | | ‖ ミ ミ | )〜
(__ノ U U U U U U
4
5
6 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 01:23 ID:OfIkfuUy
生徒会(連邦)VS影の生徒会(ジオン)
ギレン「せっかく減った全校生徒です・・・。」
8 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 01:25 ID:3gn23g6s
種は?
アムロ・レイ 一年生。成績は中。根暗だが機械弄りが得意。○○○の才能を秘めている。
シャア・アズナブル 三年生。学園きっての秀才。デギン・ザビの策謀により失職、
無念の死を遂げたジオン・ダイクン前理事長の実子である。
偽名を使い、かつて父から学園を乗っ取ったザビ家財閥への復讐を狙っている。
ブライト・ノア 新任教師。社会科担当。熱血漢であるが空回りも屡々。
副担任であったが担任のパオロ・カシアスの急病により
急遽アムロの在籍しているクラスを受け持つ事となった。
担任を受け継いだ日にアムロを2度もぶった。
セイラ・マス 二年生。副生徒会長。才色兼備で学園中の男子の憧れであるが
厳しい性格で男を寄せ付けない。別々に引き取られた兄の存在を知り激しく動揺する。
カイ・シデン 二年生。どちらかというと不良と言われている。
実は黒い三年生のパシリをやらされていた。
小林隼人 一年生。柔道部員。フラウが好きなため御近所さんでもあるアムロを密かにライバル視している。
フラウ・ボゥ 一年生。アムロの幼馴染み。地味な世話好き。
ミライ・ヤシマ 新任教師。ブライトの担任昇格により副担任となった。
進学校として有名な八島学園の令嬢。
リュウ・ホセイ 体育教師。柔道部顧問。熱血漢で新任のブライトの良き友人となる。
マチルダ・アジャン 英語教師。学園きっての美人教師でアムロの初恋の人となる。
ウッディ・マルデン 物理教師。密かに同僚のマチルダと結婚の約束をしている。
ランバ・ラル 保健体育教師。サッカー部顧問。同僚教師や生徒の信頼が厚い。
クラウレ・ハモン 保険室勤務。アムロを誘惑する。実はラル教師とは愛人関係にある。
デギン・ザビ 学園理事長。力と策謀によって学園を乗っ取ったが、老いが彼に引退を考えさせている。
ギレン・ザビ 教頭。対抗勢力であるレビル校長を罷免し学園を完全に牛耳る事を目論んでいる。
キシリア・ザビ ザビ家長女。学園会計部長を務め密かにシンパを増やしザビ財閥の跡目を狙っている。
ドズル・ザビ 体育教師。生活指導部長。学園の方針を進学校路線から
体育会系路線へと変更させるのを目的としている。
ガルマ・ザビ 三年生。生徒会長。以前、期末テスト学園TOPの座を
シャアに譲って貰った事から彼を友人と思いこんでいる。
学園のマドンナであるイセリナと交際している。
レビル校長 反ザビ財閥独裁の旗頭でありエリート校路線を進めるギレン教頭と激しく対立している。
彼が校長であるのは反ザビ派教師の集団授業ボイコットを恐れたデギン側の配慮であったが
前教頭であった彼は学園内でも人望が厚く経営側に次第に疎まれ始めていた。
マ・クベ 美術教師。美術部顧問。醜い物を極端に嫌い、同僚からの評判も芳しくないが
キシリアの参謀として絶大な信頼を得ている。キシリアに接近するシャアを警戒している。
黒い三年生 近隣の不良からも一目置かれる三年生の不良3人組。実は数年も留年を繰り返しているが
彼らを利用しているキシリアに因って退学を免れている。何故か美術室でよく目撃されている。
ララァ・スン 2年生。謎の転校生。
素材としてはこんなもんで誰かキボン
13 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 11:58 ID:U3cOU1gF
なかなか良スレの予感
マ・クベが美術教師なのはピッタリだな。
アムロが高1…微妙に他シリーズ出しにくいな(w
中高一貫教育で中等部あった方が良さそう
部活や生徒会が中高縦割りであったりとか。
16 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 13:49 ID:C0iT9Fky
まあリレー小説っていうわけじゃないんだから個人で違う作品を書けばいいんじゃない?
クラウンは赤点を取って落第の学生(飛び降り自殺でもいいけど
スレンダーおまえは一年に残れ
クランプ主将「当番、休ませてもらうぞ、13人だ」
食堂当番「は、はい」
クランプ主将「ハモン先生、こちらへ」
ラル「すまんな、サグレ、マイルはグラウンドの片付けだ。交代は急がせる」
サグレド「は、ランバ・ラル監督」
アムロ「ランバ・ラル?」
ラル「マネージャー、まずはうまい水をくれ」
「ハモン先生、すまんな。部室があんなに臭いとは驚きだろう」
ハモン「自然の脅威です。試合を見ているよりずっと面白い」
ラル「ハハハハッ」
「みんな、座れ座れ。何を食ってもいいぞ。試合前の最後の食事だ」
部員A「はいっ」
アムロ『試合前?』
食堂当番「あ、あの、あのグラウンドは各部共有でございますので試合は」
ラル「ほかでやる、心配するな」
ハモン「何もないのね。レモン砂糖を14人分ね」
食堂当番「は、はい」
ラル「一人多いぞ、ハモン先生」
ハモン「あの生徒にも」
ラル「ん?」
「フフ、あんな子が欲しいのか?」
ハモン「フ、まさか」
アムロ「あの、なんていうか、ご好意は嬉しいんですけど、僕にはいただけません」
ハモン「なぜ?」
アムロ「先生におごって貰う理由がありませんので」
ラル「フッ、ハハハハハッ。ハモン先生、一本やられたな、この生徒に」
ハモン「君の事をあたしが気に入ったからなんだけど、理由にならないかしら?」
アムロ「そんな」
ラル「小僧、ハモン先生に気に入られるなぞ余程の事だぞ」
クランプ「まったくだ。遠慮したらバチが当たる」
部員A「あやかりたいくらいだよ、ぼうず」
部員B「男冥利に尽きるってもんだぞ」
部員達「うははははっ」
アムロ「僕、部員じゃありませんし」
ラル「気に入ったぞ、小僧。それだけはっきりものを言うとはな」
「ハモンだけの奢りじゃない、わしからも奢らせてもらうよ。なら食っていけるだろう?ん?」
アムロ「そんなんじゃ」
20 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 16:17 ID:C0iT9Fky
きょうもバズ・ガレムソン先輩にいじめられました
トキオ
21 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 17:10 ID:rTMlWvQP
シャア「君は私とデニムの命令は守ったのだ。気にすることはない、スレンダーくん」
スレンダー「ありがとうございます、先輩」
シャア「連邦中の卒業生が君の言う通りの能力とは、やや信じがたいが」
スレンダー「…お言葉ですが、自分は確かに」
シャア「ドレン」
ドレン「は?」
シャア「携帯電話を用意しろ。ドズル先生を呼び出したい」
ドレン「はい」
ドズル「ゆうべはな、貴様のインターハイ出場を祝うつもりでおった。
貴様がもたもたしてくれたおかげで晩餐の支度はすべて無駄になったんだ、え?」
シャア「校長のV作戦をキャッチしたのです、ドズル先生」
ドズル「なに、V作戦?」
シャア「は。連邦中学校の卒業生の入学、それに伴う新米教師の配属を同時にキャッチしたのであります」
ドズル「フフフ、さすが、赤い彗星のシャアだな。で、何か?」
シャア「帰宅途中でありましたので、食料、飲み物がすべて底をつき」
ドズル「小遣いが欲しいのだな?まわす」
シャア「幸いであります。それに、1年生も三名」
ドズル「1年生を三名もやられたのか?」
シャア「は、先生。そのうちの二名は、連邦中学校卒のたった一人の新入生の為に」
ドズル「まあよし、1年生を送る。V作戦のデータはなんでもいい、必ず手に入れろ。
できるならその新入生を仲間に入れろ」
シャア「やってみます」
ドズル「うむ」
シャア「ドレン、突撃隊員を三名招集したまえ」
ドレン「は?資金の到着を待つのではないので?」
シャア「戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ。スレンダーは脱出した。
ということは、逆もまた可能ではないのかな?」
22 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 17:19 ID:rTMlWvQP
ミライ「授業開始25分前」
ブライト「ミライ、自信はあるか?」
ミライ「教育実習で一度だけ授業したことはあるわ。けどあの時は教科書がきちんとしていたし、教室の形も違うけど」
ブライト「基本方法は同じだ。教科書の指示に従えばいい」
ミライ「私が心配なのは、シャアがおとなしくしてくれるとは思えないことなの」
ブライト「ミライ、君は授業することだけを考えていてくれ」
ミライ「ええ、了解」
リード「若造、聞こえるか?」
ブライト「は、はい、リード先生」
リード「授業準備はいいな?我々はVTRを使った自習で行く。そちらとはスピードが違う、遅れるなよ」
23 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 17:34 ID:rTMlWvQP
シャア「クラウンは?」
ドレン「駄目です。残念ながら赤点必至です」
クラウン「せ、先輩、シャアーッ。助けてください、か、カンニングできません。
シャア先輩、助けてください」
シャア「ク、クラウン。その試験内容ではカンニングの準備はない、気の毒だが。
しかしクラウン、無駄死にではないぞ。
お前が連邦中卒の1年生を引き付けてくれたおかげで落第させることができるのだ」
24 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 17:42 ID:16SUTXL+
生徒会長 ブライト(三年)
副会長 ミライ(三年)
書記 レディ・アン(二年)
会計 ティファ(一年)
ダブってる人々
スレッガー(二回) サボりまくって単位不足
エレドア (一回) 校内暴力
次期生徒会長候補にリリーナの名前が出て内心焦るブライト
27 :
サイド7ベースボール伝第1話:03/06/23 21:33 ID:8nzt1y00
サイド7、第3コロニー・・・
人口が25万人ほどのこのコロニーに一人の少年が越してきた。
彼は、コロニーに2つある高校のうちの一つ、サイド7、第13独立高校に入学することとなる。
物語はそこから始まる・・・
「アムロ!!何してんの!遅れるよ!!」
「わかってるよフラウ・ボウ・・今用意してるんだろ?」
少年の名はアムロ。年は16。高校2年生だ。数日前、このコロニーに、一人で越してきた。
いや、戻ってきたというほうが正しい。父親の仕事の影響で様々なコロニーを転々としてきた彼が
数年ぶりに生まれ故郷のコロニーに帰ってきたのだ。
当時の幼なじみの女の子、フラウボウ、そしてハヤト・コバヤシ。2人が通っている高校にアムロは
通うこととなった。今日はその初登校日だ。
「なあアムロ。学校入ったらさ、一緒に部活どっかに入ろうぜ?俺、一年の時はなんもやってなかったからさ」
登校途中、ハヤトがアムロに問いかけた。
「・・僕はいいよ・・・ハヤトが部活やりたけりゃやればいいだろ?」
「ちぇ、お前、性格暗くなったから友達もできなかったんじゃないか?」
ぶっきらぼうに答えるアムロに対して、ハヤトがあきれるような表情でそう言った。
「アムロは昔っからそうだったじゃなくて?私達のしか遊ばなかったもんね?」
2人のやり取りを見ながら、横に歩いていたフラウが笑いながらそう言った。アムロは少し、照れた
表情を見せながら少し早歩きで2人を置いていった。
学校の校門前では、部活の勧誘の声がなり響いていた。4月になって、新入生を入部させるためのものだ。
アムロはそれに見向きもせず、校舎の中へと入っていった。
アムロは転校生である。教室に入る前に、職員室にて入学の手続きを行った。
たまたま、ハヤト、フラウと一緒のクラスになったアムロは新しい教室のいすに腰を下ろした。
「転校生の君、自己紹介をしなさい」
アムロのクラスの担任、マチルダ・アジャン先生がアムロを指差してそう言った。
28 :
サイド7ベースボール伝第1話:03/06/23 21:33 ID:8nzt1y00
「・・・ア・・・アムロ・レイです・・・よ、よろしく・・・」
下をうつむきながらぼそっとした声で自己紹介をするアムロ。フラウとハヤトの二人はくすくす笑っている。
自己紹介というより、自分の名前を言っただけだったが、クラス全体がアムロを拍手で迎えた。
ひとますほっと腰を下ろすアムロ。だが、クラスの全員が彼を歓迎したわけではなかった。
「よう、転校生。アムロってんだってな?知ってるぜ・・・お前の親父、連邦軍の仕官なんだってな?」
アムロに対して因縁をつけてきた不良っぽい男。彼の名はカイ・シデン。一年留年していて、アムロ達
より一つ年は上である。そのひねくれた性格のせいか、クラスの人間みんなからやっかまれていた。
「カイさん、やめてくださいよ。アムロは今日始めて来たんですよ。」
「俺に意見しようってのかよハヤト!!・・アムロォ?やっぱ連邦の息子だけあって甘ちゃん面してるぜ」
「そういう言い方、やめてもらえませんか?」
この後、アムロとカイの小競り合いは数分間続いたが、無事騒ぎになることはなかった。
アムロとカイの関係が初日から最悪のものになったことは言うまでもない。そして放課後。
「・・アムロ、気にするなよ。あいつはああいう奴なんだよ」
「気になんかしてないさ。ああいうのをいちいち相手にしてたらキリがないからね」
「それにしては結構ムキになってたじゃないかよ」
「・・・別にいいだろ・・・」
ハヤトの言葉に図星だったのか、アムロは突然歩く速度を速め、校門を出ようとした。
「待てよアムロ!朝さ、部活探そうって言っただろ?俺さ、野球部に興味あるんだよ!一緒に行こうぜ」
「・・興味ないって言っただろ?」
「そう言わずにさ!!さあ、さあ、行こうぜ!!」
露骨に嫌がるアムロを強引に引っ張り、ハヤトは野球部の練習場へと向かった。
「ノック甘いぞ!!何やってんの!!」
第13独立高校野球部練習場。ひときわ大きな怒鳴り声があたりに響いていた。
29 :
サイド7ベースボール伝第1話:03/06/23 21:33 ID:8nzt1y00
野球部キャプテン、ブライト・ノア。ポジションは捕手。3年生。
歴代のこの野球部の主将の中でも特に厳しいとある意味有名な男だ。
「そこ!!出だし遅いぞ!!どうなってるの!!修正されたいのか!!」
彼の怒鳴り声で部員達の動きが引き締まる。
「ブライト・・・ちょっと興奮しすぎてるんじゃないの?」
「あんまり怒鳴りすぎると部員達が辞めてくんじゃなくて?」
野球部には2人の女マネージャーがいる。
ミライ・ヤシマ、セイラ・マスの2人である。2人ともブライトと同じ3年生で、学校のマドンナ的
存在だ。ミライはブライトとの仲がうわさになっているが真相はさだかではない。
「何を言ってんるんだ。あれでも軽いぐらいだ。昔のような強さを手に入れるためには・・」
第13独立高校野球部、かつては名門と呼ばれた野球部であった。一年に一度、サイド7のコロニー
すべての高校が集まる野球大会が開かれる。その大会で30年以上無敗を誇るほどだ。
だが、野球部部員の減少、優秀な選手の減少によって、この数年の成績は風前の灯火だった。
ブライトの目標、それは昔のような強い野球部を自分が現役の間に復活させることだった。
「ブライトさん、部活を見学したいっていう2年生が2人、グランドに来てますけど」
「なに?見学?甘ったれるな!!入りたいなら見学などさせる必要はない!!今すぐここに連れて来るんだ!」
数分後、ブライトの目の前に強引に連れてこられたハヤト、そしてアムロ。相変わらずアムロは露骨に
嫌そうな顔をしている。
「・・アムロとか言ったな。なんだその態度はやる気あるのか!?」
「・・・やる気なんかありませんよ。僕は好きでここに来たわけじゃないんだ。帰してくださいよ」
「甘ったれるな!!そんなことで社会で通用すると思ってるのか!?」
「な・・・なに・・!?」
「ふん、悔しかったら俺の投げる球を一球でも打ってみるんだな」
アムロはふと考えた。僕は何をしているんだ?あの人はなんであんなに怒っているんだ?
だが、それよりもブライトに言われた言葉にアムロは頭に来ていた。
「僕は・・・甘ったれてなんかいない・・・僕は・・あの人に・・・勝ちたい・・・」
30 :
1(ニノマエ) ◆9ey3gSFpqs :03/06/23 21:33 ID:YamIerRU
ここはマニアなスレですね
31 :
サイド7ベースボール伝第1話:03/06/23 21:34 ID:8nzt1y00
ブライトがピッチャーマウンドへと上った。同時にアムロもバットを握り締め、バッターボックスで
ブライトと対峙した。アムロの野球経験はまったくのゼロだ。バットの握りが少々おかしかった。
「勝負はとりあえず30球だ!!」
「やってやる・・・相手がボールなら、人間じゃないんだ」
ブライトが振りかぶり、ミットに向かってボールを投げた。ボールはアムロがバットを振りはじめる
前にキャッチャーミットへと収まった。
「ブライトさんはキャッチャーのくせに130キロは出すからな・・・あんな素人が当てられるわけないよ」
バッターボックスではアムロが驚きの表情を見せていた。だが、すかさず次の投球にそなえ、バットを
構える。だが、必死のスイングもむなしく空を切るだけだった。
「あと5球だ・・・手は抜かんぞ・・・」
誰もがアムロに期待していなかった。一球も当てられない、情けない少年に皆はあき始めていた。
「・・・・・」
「あ!!アムロ!!何見逃ししてんだ!!とりあえず振れ!!あと5球だぞ!!運がよければ・・」
ボールを見逃したアムロに対してハヤトがそう言った。だが、アムロはポカーンとした表情をしている。
「・・・い、今、ボールが止まって見えたような気がした・・・」
残り4球目、アムロは今まで以上に集中し、飛んでくるボールを見つめた。
「・・・見える・・・見えるぞ・・・」
ファールチップでなんとかボールにバットを当てるアムロ。周りのギャラリーからは歓声が起こった。
「次も・・・見える!!」
その場にいた誰もがそのボールを目で追った。アムロのバットに打ち抜かれたボールははるかフェンス
の向こう、場外でと飛んでいった。
「・・・・・ま・・・まさか・・・」
マウンド上であっけにとられるブライト。バッターボックスのアムロも同じ状態だった。
「やっぱりだ・・・さっきも今も・・ボールが止まって見えたような気がした・・・何だ・・!?」
32 :
サイド7ベースボール伝第1話:03/06/23 21:34 ID:8nzt1y00
「す・・・すごいぞアムロ!!」
ハヤトがアムロに駆け寄った。周りのギャラリーもいっせいにアムロの元へと寄ってくる。
ブライトの投げるストレートを場外にまで飛ばした人間は今までいなかったからだ。
そしてブライトがアムロに近づいてきた。
「やってくれるじゃないか・・・よし!貴様は今日から野球部の一員だ!!明日から朝練も参加しろ!」
「そ・・・そんな・・・一方的すぎます!!僕は好きでこんなことをやったんじゃ・・・」
「甘ったれるな!!野球部員になった以上、貴様は勝つために努力をしなければならん!!他の学校の選手は待ってくれないのだ!!わかったか!!」
「く・・・やれるとは言えないがやってみせる・・・!!!」
ブライトのあまりにも強引な言い草に疑問を覚えながらも野球部へと身を投じることをなったアムロ・レイ。
彼のあらたな高校生活が始まった。<つづく>
33 :
サイド10:03/06/23 21:36 ID:8nzt1y00
とりあえず、スレを立てた者として、一発書いてみました。
非常に陳腐な文章と展開ですが。
>>1さんのアイデアは使わなかったです。申し訳ありません。
34 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/23 21:54 ID:jHQf6VGP
まじ、すげえ。
頭の中でアムロやブライトさんの声がしました。
35 :
サイド10:03/06/23 21:56 ID:8nzt1y00
同人女が喜びそうなスレですね
37 :
サイド10:03/06/24 00:05 ID://fCHcZA
>>34
どうもです
38 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/24 00:25 ID:3t5i00E6
>>32 やっぱ大リーグボールとか蜃気楼ボールとかやってほすぃ
なんてったって にうたいぷだじょ〜
>>31あたりで、
セイラ「あなたならできるわ」
という台詞を入れて欲しかったYO
40 :
サイド10:03/06/24 10:21 ID:MXKOSNxE
なるほど。
まあアムロとセイラさんはまだ関わりを持ってない状態なので。
41 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/24 12:51 ID:rWQk50Xq
43 :
サイド10:03/06/24 19:40 ID:eRUtI6Bb
44 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/24 20:00 ID:NppFpeOo
続き期待。
45 :
サイド10:03/06/24 21:06 ID:Zej4INzU
<第2話 宿命の出会い >
新しい高校で新生活をスタートしようとしていた矢先、ふとしたハプニングによって野球部に
入部することになってしまったアムロ・レイ。
ブライトとの勝負の後、一通りの野球道具を強引に購入させられ、そして一週間が過ぎていた。
「アムロ・レイにハヤト・コバヤシか・・・今年の新入部員はこれだけか?」
「ええ・・・少ないわね・・・」
ブライトの問いにミライがまるであなたのせいよと言わんばかりにそう言った。
「アムロ、ハヤト!!貴様達は即戦力として働いてもらう。今は戦力がゼロに等しい・・・」
「そ、そんな・・・僕は野球のルールだってまだ理解していないんですよ・・・」
「甘ったれるな!!・・・今日は来月に行われる練習試合の相手を偵察に行く。貴様達も試合に出るんだ」
「くっ・・・」
アムロ達が住むコロニーの隣・・・そこには2年連続野球大会優勝の野球部がある高校がある。
ジオニックハイスクール。サイド7に住むすべての高校生からエリートだけを選抜した
進学校である。運動部、特に野球部の活躍はめざましく、昨年の大会では数々の相手校に一点も
失点することなく優勝するほどである。第13独立高校はジオニックハイスクールから練習試合の
申し込みを受けていた。日にちは一ヵ月後。ジオニックの野球部からしてみればたんなる調整試合
にすぎなかった。
「・・・あいかわらずすごい熱気だな、この高校は」
ジオニックハイスクールの前へとやってきたアムロ達3人。当然、中に入ることは許されない。
野球部の練習が見える裏側へと回り込み、偵察行動を開始した。
「く・・・やはり個々のレベルの差がダンチだ・・・」
ハイレベルな練習を見ながら、ブライトが弱音を漏らした。
「・・・ブライトさん、一人だけ赤いユニホームの人がいますよ」
ハヤトが指差したピッチャーマウンド。そこには赤いユニホームに身をつつんだ金髪の男が
投球練習をしていた。
46 :
サイド10:03/06/24 21:06 ID:Zej4INzU
「シャ・・・シャア・アズナブル・・・」
ブライトが震えそうな声でそうつぶやいた。
「なんです?あのピッチャーの名前ですか?」
「そうだ・・ジオニックハイスクールのエース。赤い彗星と呼ばれている男だ」
「あ、赤い彗星!?」
「あのユ二ホームを見ろ。今までの功績を認められて、一人だけ許されたらしい。今では彼のトレードマークだよ」
「そ・・・そんなにすごい人なんですか?」
少し興味を持ったのか、アムロがブライトにそう尋ねた。
「すごいなんてもんじゃない。奴がここのエースになってから2年間、俺達サイド7の野球部すべて
がジオニックに完封負けしているんだ」
「え!?つ、つまり今まで一点も取られてないってことですか!?」
「そうだ・・・マックス160キロのストレート。それに謎の魔球。俺達もそれでファールさえさせてもらえなかった」
「・・・・・・高校生でマックス160・・・」
「しかもバッターボックスに立った人間にはそれが通常のスピードの3倍ほどに感じられるという・」
「・・・さ、3倍!?時速500キロ近いじゃないですか!!」
「そうだ・・実際俺も球が見えなかった・・・それほどのキレがあるんだ・・・奴にはかなわない」
ブライト達が見ている間もシャアは投球練習を続けていた。恐ろしいほどの爆音がキャッチャーミット
から響いている。ブライトは落胆の表情を浮かべながら、偵察活動を中断した。
「シャア・・・赤い彗星のシャア・アズナブルか・・・」
精密機械のように投球練習を続けるシャアを遠目で見ながら、アムロがふとつぶやいた。<つづく>
47 :
サイド10:03/06/24 21:09 ID:Zej4INzU
題名入れるの忘れてしまった。
>>32 そのうち出していこうかと思います
49 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/24 22:06 ID:D4zWEFuf
( ´Д`)/ 先生!ドモンくんに殴られて体に穴があきました!
『うるさい!男なら拳で語れ!くらえ!ひっさああああああああああつ』
ひょえええええええええ
なんか異様に「時速500キロ近いじゃないですか!!」 が
つぼにはまった
ガトーは自主的風紀委員キボン。
もしくは、ある種の応援団長。
53 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/25 00:10 ID:QC2N1GGc
良スレだ
ローラ出してん。
55 :
サイド10:03/06/25 01:05 ID:QC2N1GGc
57 :
サイド10:03/06/25 01:10 ID:QC2N1GGc
みなさんもなんかネタ思いついたら書いてみてください。
みんなでまったりと作品について感想言い合ったりしませんか?
一人で盛り上がってるスレ立て人でした。
シロッコとハマーンきぼんぬ
53 名前:通常の名無しさんの3倍 :03/06/25 00:10 ID:QC2N1GGc
良スレだ
55 名前:サイド10 :03/06/25 01:05 ID:QC2N1GGc
>>54 考えときます。
なんやねん。これ・・・
ワラタ
盛り上げるのに自演は必要だが、ばれるのはかなり恥ずかしいぞ
62 :
サイド10:03/06/25 06:42 ID:0OBcAq/8
恥ずかし。
気にしないでください。すんません
63 :
サイド10:03/06/25 11:29 ID:HMbLWtqm
自演なんかやったら見捨てられてしまうのだろうか。
恥ずかしいことをしてしまったよ。
すいません。
64 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/25 11:35 ID:PiRm2UYK
65 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/25 11:36 ID:3PUayi7n
66 :
サイド10:03/06/25 11:50 ID:gIWhFkxy
いちおう書いてますよ
67 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/26 01:00 ID:5u4Vb+mI
。
今日は続きないのか。
まあいろいろあるが密かに楽しみにしてるんでがんばってくれ。
漏れもそのうちネタを書きたい。アイデアなんてないけどな
69 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/26 08:47 ID:hDLbxgz3
シャア専用ポータルからきました。
続き楽しみです。<サイド10さん
文才ない私はROMのみになってしまうので、
せめてもの応援age
70 :
サイド10:03/06/26 11:39 ID:lkrxsNyO
ありがとうございます。
私も文才なんてないですよ。スレ立てた者として書いたほうがいいかなと思って。
盛り上げるために自作自演しちゃうぐらいですからね。
71 :
サイド10:03/06/26 21:35 ID:8t9a+crM
<サイド7ベースボール伝 第3話 >
アムロ・レイが野球部に入って一週間、彼は素人なりにも練習を一生懸命続けていた。
そんなよく晴れた日のこと・・・
「どうしてあんなフライが取れないんだ!!まったく!!」
相変わらず、グランド場にはブライトの怒声が響いていた。彼はいらだっていた。
数日前、ほんの偵察のつもりで見学に行ったジオニックハイスクールで、自分達との圧倒的な
レベルの差を思い知らされてしまったからだ。それから数日というもの、練習メニューは普段の
倍になっている。アムロ・レイはブライトとの勝負での実績から、入部そうそう4番に抜擢された。
今の練習はバッティングマシンを利用した打撃練習がメインになっていた。
「アムロの奴・・スイングのスピードが何度やっても80キロを超えないじゃないか・・・」
アムロは一生懸命に練習をしていた。何度も言うが彼は素人である。ブライトの全力の球をあそこ
まで打てた理由は彼自身もわかっていない。だが打った事実は事実である。野球部の面々は彼に
期待をしていた。アムロ自身もわずかながら、その期待に答える使命感を覚えつつあった。
「アムロ、ちょっとこっちに来い」
素振りの練習をしていたアムロにブライトが手招きした。顔はしかめっ面だ。
「なんですか?ブライトさん」
「アムロ・・・貴様には4番から降りてもらう。当分球拾いのみを命じる」
「・・・な、なんですかいきなり。僕に何かうらみでもあるんですか?」
「貴様の態度を見ていると手を抜いているとしか思えん。事実、俺の球をあんなにジャストミート
できたのはなぜだ?なぜ今できないのだ?やる気のない奴はいらん」
ブライトの言葉にアムロが負けじと応戦する。
「な、何度も言いましたが僕はやりたくてやってるわけじゃないんです。あなたが一方的
すぎるんですよ。僕はこれでも一生懸命やっています!むしろ感謝してほしいくらいだ・・・」
アムロが言葉を終えた瞬間、周りの空気が一瞬にして凍りついた。みんなが見つめる先、
ブライトの平手がアムロの頬を打ち抜いていた。
72 :
サイド10:03/06/26 21:35 ID:8t9a+crM
「な・・・殴ったね・・・」
ひっぱたかれた自分の頬に手を当てながらアムロがそう言った。
「殴って何が悪いか!!貴様はいい!!そうやって言い訳ばかりをして手を抜いてても
自分には何も危害が及ばないのだからな!!」
「僕は言い訳なんかしていない!!あなた達が僕に期待をしすぎてるんです!!そんなに勝ちたい
なら自分達の腕をもっと上げたらどうなんですか!!」
ブライトが、再びアムロの頬を平手打ちした。
「二度もぶった・・・親父にもぶたれたことないのに!!!」
アムロはそう言うとブライトに向かってくるりと向きを変え、自分の荷物の所へと走った。
その場でユニホームから私服に着替え、野球用具もすべてかばんにつめこんでいる。
「僕は必要ないんでしょ?だったらこんなとこにいる必要もない。」
「ア・・・アムロ!!待てよ!!」
懸命に踏みとどめさせようとするハヤトの声に耳を傾けることもなく、アムロはグランドを後にした
途中、見学に来ようとしていたフラウ・ボウとすれちがった。
「あら、アムロ、もう練習終ったの?」
「野球部を辞めたんだよ・・じゃあな・・・」
「ちょ・・・ちょっとアムロ!辞めたってどういうこと!?待ちなさいよ!!」
「止めるなあっ!!」
アムロは走っていった。彼は悔しかった。自分の頑張りを全否定され、認めてくれないブライトを
憎んだ。そして自分のはがゆさに悔しさがどんどんとこみ上げていた。
数日後、部活にも当然いかず、放課後、屋上で昼寝をしていたアムロの元へ、フラウ・ボウ
がやって来た。
「アムロ・・・何やってんのよ。みんなアムロのこと心配してるわ」
「・・心配なんかしてないさ。みんな僕のバッティングに期待してるだけだよ。僕にはそんな才能なんてないってのに」
73 :
サイド10:03/06/26 21:36 ID:8t9a+crM
「アムロ・・・いつまでもみんながあんたの事期待してると思って?」
「うるさいな・・・もう用はすんだろ?早く帰れよ・・・気をつけてな・・・」
「アムロ・・・アムロなんか知らないんだから!!」
怒鳴り声を上げ、フラウは走り去っていった。
「フラウ・ボウなんかよこしやがって・・・ブライトが自分で来ればいいんだよ・・・」
愚痴をこぼしながら目をつぶるアムロ。すると今度はまた違う女性の声がした。
「ちょっといいかしら?アムロ」
「セ・・・セイラ・マスさん・・・」
野球部マネージャー、セイラ・マス。自分を説得しに来たに違いない。アムロはそう思った。
「何しに来たんです?僕を説得しようとしたって無駄ですよ」
「そう・・・確かに説得しに来たわ。でもその前に私の話を聞いてくれなくて?」
「は、話?」
セイラは横たわっているアムロの横に座り、何やら昔話を語り始めた。
「ここの野球部の黄金時代、パオロ監督っていう名監督がここにはいたのよ。ブライトは彼に
憧れてここの野球部に入ったの」
「聞いたことあります。いろいろな野球部をいい成績に導いてるって・・でもその人は・・」
「ええ、2年前に亡くなったわ。ちょうど私達が入部した頃ね。彼は死ぬ間際に病棟で
ブライト達新入部員にこう言ったの。”この野球部を君達の手で昔のような強いチームに”って」
「・・・・・そうですか・・・」
「その新入部員も今ではブライトだけになってしまったわ。彼はどんなことをしてでもパオロ監督
の遺言を達成させて見せようとしている。もっとも最近はそのせいでトラブルもあるけど・・・」
アムロは下を向き、黙り込んだ。ブライトのやり方に納得したことなど一度もない。だが、話を
聞いてみて、彼の目指しているもの、とても純粋な心が見えたような気がした。
「アムロ・・ブライトはああ言ってるけどあなたに本当に期待してるのよ。素人なのに、あんな
才能を持った奴は他にいないって」
74 :
サイド10:03/06/26 21:36 ID:8t9a+crM
「あの勝負ではたまたま打てたんです・・・僕に野球の才能なんてない・・できませんよ・・」
「大丈夫・・・あなたならできるわ・・・」
「・・・・・・・」
翌日・・・
「あ、あれ!?アムロ・・・アムロじゃないか!!」
朝練に来たハヤト達野球部の面々がいち早くグランドに立ち、バッティング練習をしているアムロ
の姿を見つけた。
「遅いぞハヤト。キャッチボールするぞ。早く準備しろよ」
「お・・・おう・・・」
ハヤトが不思議そうな顔をしながらグローブを取り出した。キャッチボールをしているアムロの顔
は、数日前、それをやっていた時の顔とは別人のようにいきいきして見える。
キャッチボール後、スイングスピード測定器の前で自分のバッティングフォームを確かめている
アムロ。すると、少し遅れて朝練にブライトがやって来た。
「ブ・・ブライトさん、おはようございます」
「・・・ア、アムロ!?何でここにいるんだ・・・」
「・・・ブライトさんのやり方を全部認めたわけじゃありません。でも、僕も挑戦してみたく
なったんです。自分にバッティングの才能がもしあるのならそれを生かしていきたいって」
「そ・・・それはいいことだ・・・そ、その・・・こないだは悪かったな・・言い過ぎたよ・・」
ブライトが少し顔を赤めながらアムロに謝罪した。
「僕だって言いすぎてたんです。これからは完璧にやれるとは言えないけれど、やれるところまでやってみようと思います」
ハッキリとした口調でアムロは決意を語った。そして今までとは比べ物にならないほど、キレのいい
スイングをブライトの前でやってみせた。そのスイングのスピードはすでに80キロを超えていた。
<つづく 次回 グリーンノアから通う少年 >
75 :
サイド10:03/06/26 21:38 ID:8t9a+crM
>>39さん、あなたの意見を使わせていただきました。
アムロの性格ってこんなんだったけなあと書いてみてちょっと思ってます。
76 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/26 22:11 ID:cZ4k28fB
サイド10さん
凄く面白いです。
続き楽しみ…
77 :
サイド10:03/06/26 22:15 ID:8t9a+crM
>>76 ありがとうございます。
でも俺って本当に改行がうまくいかない・・・
78 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/27 02:47 ID:2Kc+wyDH
ネタスレがんばってくれ!あなたには期待してる!
79 :
69:03/06/27 08:19 ID:???
すごく面白いです。<サイド10さん
最近内容薄すぎのガンダムAに投稿してみては?(w
次回はカミーユ登場ですか?
他作品をどうカラめるのか期待です。
80 :
サイド10:03/06/27 15:27 ID:TXUj+tAz
感想ありがとうございます。良かったらジャンルはなんでもいいんでネタ書いてみてください。
読んでくれてる方がいてくれて、嬉しいです。
81 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/28 13:26 ID:o0fk51D9
あげ
82 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/28 17:18 ID:qyIWt/EC
漏れもネタ書いてみようかな…
どうしようかな
83 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/28 19:30 ID:a0rp0nqa
書いてくれ
84 :
サイド10:03/06/28 19:45 ID:wEpn2F2z
<サイド7ベースボール伝 第4話 グリーンノアから通う少年>
4月、アムロの通う高校では新入生歓迎のための様々なイベントが開催される。
クラス対抗野球大会もその一つだ。学年の境をなくし、一位を競うこの高校の大イベントの一つである。
だが、アムロ達野球部の面々を出場させると、試合のバランスが崩れてしまうので、毎年審判役に
抜擢されていた。そのため、周りがクラスでの野球の練習を楽しんでいる中、普段どおりの練習を
続けている野球部であった。
「アムロ・・・今の野球部の最大の問題は何だかわかるか?」
「問題ですか・・・人数不足ですか?」
「そうだ。しかも、言いにくいがレベルも低い。みんな、一生懸命やってくれるんだがな」
野球部の人数は10人。ギリギリ試合が出来るだけの人数でしかない。昔はこの倍近くはいたのだが、
ブライトが部長になってからのしごきに耐え切れず、辞めていったものも少なくない。
それぞれ、自分のポジションについているが、野球初心者だった者が多く、レベルの低さが際立っていた。
「一番肝心なのはいい投手がいないことだ。」
「ブライトさんが投げればいいじゃないですか。あんなに速い球を投げられるんだから」
「ストレートだけ速くてもどうにもならん。それに俺は捕手だ。投手をやるわけにはいかん」
「問題は山積みと言う事ですね・・・」
翌日、クラス対抗野球大会が開催された。本来、審判をやらされるはずのアムロだったが、野球経験の
浅さから、審判役を外され、自分のクラスの試合の時以外は暇だった。
「散歩でもしてくるかな・・・」
アムロのクラスは開始そうそう、一回戦で負けてしまった。一日暇になってしまったアムロは
他の試合を見に、歩き始めた。隣のグランドでは一年生同士の試合が行われている。アムロはそれを
見学することにした。片方のクラスの強さが圧倒的で、試合はすぐに終ってしまった。
試合終了後、敗北したほうのチームのピッチャーが、マウンド上で何かを叫んでいた。
85 :
サイド10:03/06/28 19:46 ID:wEpn2F2z
「何であんなゴロが取れないんだよ!!」
「い、いや俺野球始めてやったんだよ。そんな簡単にはいかねえよ」
「でも明らかに遊んでいたじゃないか!!だから負けるんだよ!!遊びでやってんじゃないんだよ!」
「・・・いや、こんなの遊びだろ?まったく・・・カミーユにはついていけねえよ・・・」
しばらく言い合いになった後、マウンド上のピッチャーを残したまま、同じクラスの面々は去っていった
悔しがり、グランドに拳を叩きつけるカミーユと呼ばれた男。
「カミーユ!!カミーユ!!カミーユってば!!」
試合を見学していた女の子が回りの連中が去ったのを見計らったようにカミーユに寄っていった。
「その名前、大声で呼ぶなっていっただろ?」
「周りに誰もいないわよ。カミーユ、熱くなりすぎよ。ただでさえ、私達はグリーンノア出身って
ことで、少し変わり者っぽく見られてるんだから」
「人が思うことなんて関係ないだろ?俺のことはほっといてくれよ」
「指をしゃぶる癖やめなさいよ!!」
カミーユは少し顔を赤めながら、その場を走って去っていった。
「なんだろう・・・あの人・・・何か、不思議な感じがする・・・」
アムロはカミーユの後を追うことにした。グリーンノア出身のことなど、興味がわいたからだ。
「何か僕に用ですか?」
後ろからの視線に気づいたカミーユが振り返り、アムロに問いかけた。
「・・僕はアムロ・レイ。君は?」
「カミーユ・ビダン。一年生です。」
「一年生か。僕の一つしたなんだね。君、グリーンノアから通ってるの?」
「さっきの聞いてたんですか?そうですよ、グリーンノア出身だからってあなたも偏見を持つんですか」
「い、いや、何でわざわざ隣のコロニーから通ってるのかなと思っただけだよ」
「理由は簡単ですよ。あそこの高校、ティターンズの高校に行きたくなかっただけです」
86 :
サイド10:03/06/28 19:46 ID:wEpn2F2z
サイド7にあるいくつかのコロニーの中の一つ、グリーンノア。
かつてはサイド7でもっとも美しいコロニーとして有名であった。
だが、数年前、アースノイドの地球連邦高官が直属で作った高校、ティターンズが出来たことによって
一気に評判が悪くなった。地球連邦の将来を担うための超エリートの人材育成を目標としたこの高校。
そのせいか、ここに入るためには高いハードルを越えなければならない。入学してからもエリート
を育成するためだけの学習が行われる。確かに手っ取り早く使える人間を作るにはこの方法が早い
かもしれない。だが、ティターンズのこのやり方に反発する団体も少なくなかった。
ティターンズに入学して、その高レベルな勉強についてけなかった学生、いわゆる落ちこぼれに
対しての学校内での差別が多発していたからである。カミーユもティターンズのやり方に反発する
人間の一人だった。今は故郷であるグリーンノアから高い運賃を払ってコロニー間連絡船で
アムロの高校まで通っているという。
「僕の中学時代の友達もティターンズに入学しました。奴らができたせいで、元々あった高校が
吸収合併されてしまったからです。でもティターンズも最初は入学生募集のための宣伝活動を
行っていました。いかにいい高校かということをアピールするために。僕のその友達もそれに騙されて
しまった一人です。彼は入学してから、その雰囲気についていけず、落ちこぼれの烙印を押されました
今では学校に行くのがつらくてたまらないそうです」
カミーユが神妙な表情でアムロに語った。
「そうなんだ・・・ティターンズって奴はうわさにはいい高校だって聞いてたけど」
「それが奴らのやり方ですよ。いかに自分達の正当性を世間に見せ付けるか、それが一番大事なんです
だから落ちこぼれに対しての仕打ちは激しい。教師も一緒になってるらしいですし」
「そうか・・・そういえば、カミーユ君は野球をやってたの?」
「ええ、小さい頃から一通りのスポーツはやりました。男らしくね。」
「・・・野球部に・・・入ってみない?」
「野球部?この高校に野球部なんてあるんですか?」
87 :
サイド10:03/06/28 19:46 ID:wEpn2F2z
「あるよ・・・でも、今人数が不足しているんだ。特にピッチャー・・・・がね」
「そうですか・・・という事は大会でティターンズとも当たるかもしれませんね」
「きっと当たるよ。見返してやれるかもしれないよ・・・」
「・・・・・」
翌日、練習中の野球部も元へとカミーユがやって来た。グローブと帽子だけは持参している。
「カミーユ君、よく来てくれたね。ブライトさん、彼がさっき話したカミーユ君です」
「ほう・・ピッチャー志望らしいな。じゃあどれくらいの球を投げられるか試してみようか」
少し、バカにされた感じがしたのか、ムッとした表情を見せながら、カミーユがマウンドへと
上がっていった。バッターはハヤトである。ブライトは自分が出るほどではないだろうと思っていた。
「カミーユ・ビダン、行きます」
振りかぶって第1球。柔らかいフォームと共にボールが投げられた。
(ストレート・・・ど真ん中だ・・・打てる!!!)
ハヤトが先読みし、ボールに向けてフルスイングした。だが、ボールは大きな放物線を描いて、
ハヤトのバットに触れることなく、キャッチャーミットに収まった。
「な・・・。なんてキレのいいカーブだ・・・あんなのは始めてみた・・・」
ブライトが驚きの表情を見せる。アムロは少し笑いながら、ブライトの表情を見ていた。
その後、フォーク、シンカーと切れのいい変化球を見せ、終ってみればハヤトは一球もボールに
バットを当てることなく、三球三振に倒れた。
「三球三振・・・」
カミーユがグランドから降りてくる。アムロがねぎらいの言葉をかけた。
「お疲れ、カミーユ君」
「いえ、昔はもっとキレがあったんですが・・・」
「カミーユとか言ったな・・・よし、入部を認める。貴様にはうちのエースピッチャーとして
大会に向けて練習に励むことを命ずる」
「・・・なんか軍隊みたいですねあなたは。そんなに期待されてもやれるかどうかなんて誰にもわかりませんよ」
そう一言、言って、カミーユはブライトの下を離れ、マウンドに上がり、投球練習を始めた。
「まったく・・アムロみたいな奴が来たな・・・まあ実力は本物だ・・・期待できる・・」
ブライトが少し笑みを見せながら、カミーユのパートナーとして、球を受け始めた。<つづく>
<次回 少女が見た強肩 >
88 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/28 20:52 ID:Owv8Xx/T
89 :
サイド10:03/06/28 21:23 ID:QFQLHB0d
カミーユのセリフをイマイチ覚えてないので結構苦労しました。
てゆーかカミーユのコロニーってグリーンノアで合ってますよね?
>>82 ぜひ書いてください。そのためのスレですから。
91 :
サイド10:03/06/28 23:13 ID:wzvZUkkZ
92 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/29 01:40 ID:MAG+x+U2
おもしろいです。
ヒイロの活躍期待です
93 :
サイド10:03/06/29 11:47 ID:30ba3JhX
人いないな・・・
オレのせいかな・・・
94 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/29 12:07 ID:wB0YGqo6
ガンガレ
全体的にこの板は今人が少なくなってるからな。気にせずガンガレ!
96 :
サイド10:03/06/29 20:57 ID:4Hnm1y4K
<第5話 少女が見た強肩 >
野球部に入部したカミーユ・ビダンはその才能を発揮していた。
彼の球を打てる人間は、ブライト、そして不思議な能力が発揮した際のアムロぐらいだった。
だが、同じにそれは野球部の打撃力のなさを露呈することになっていた。
長打を打たれても、それを処理できる人間がいない。これでは試合にならない。
ジオニックハイスクールとの練習試合の日は迫っていた。
「僕が打たれても誰もフライを取ってくれないじゃないですか?」
カミーユがマウンド上で愚痴をこぼす。
「し、仕方ないよカミーユ君。でも、ブライトさんにはあんまり言わないほうがいいよ」
今にもキレそうなカミーユをアムロがなだめた。ふと、外野の方を見てみると、ポジションについて
いる外野手の後ろに、何やらはなしこんでいる男女の姿があった。
「ヒイロ・・・あなたのことが学校中の噂になってるわよ。入学早々、授業をさぼってどっかに消えちゃったり・・・あなたはなぜこの学校に来たの?」
「・・・・・」
「生徒会長として聞くわ。あなたは何のためにこの学校へ・・・」
「気にするなリリーナ・・・人の噂なんて安いものだ。特に俺の・・・」
隣で野球部が練習しているにもかかわらず、話を続ける2人。すると、ブライトの打ったボールが
2人のすぐ近くまで飛んで言った。
「外野手!!まったく何やってんだ!!おーい、そこの人!ボール取ってくれませんか?」
カミーユが叫んだ。少年は転がってきたボールを手にとり、それを見つめ始めた。
「・・・・・・」
「お、おーい、ボール・・・」
カミーユが、再び彼に催促をしようとした瞬間、短い助走と共に、彼がボールを投げた。
そのボールはまっすぐ、まるでレーザーのようにキャッチャーミットへと収まった。
「・・・す・・すごい・・・すごい肩だ・・・」
97 :
サイド10:03/06/29 20:57 ID:4Hnm1y4K
あ・・・ありがとう・・・」
少年は、カミーユのお礼も聞かず、すぐにその場を去って行った。一緒にいた少女も後を追う。
「あ、あの子は・・・1年生で生徒会長の・・・リリーナ・ドーリアンさん!?」
サイド7の外務次官の娘らしい。その美貌と人望によって、1年生で生徒会長に抜擢、
一躍有名になった人物であった。噂によると、同じく1年生になにやら親密な仲の男がいるらしいが
真相は定かではない。
「そ・・・それにしても、今の強肩・・・あれはすごいぞ・・・」
ブライトがモノ欲しそうな顔をしながら、そうつぶやいた。
翌日、アムロは強肩の少年を探しに、一年生の校舎へとやってきた。だが、顔もろくにわからない
状態で消息がつかめるはずもない。とりあえず、聞き込みをしようと、うろうろすることにした。
「よう、ヒイロ・・・おめえ、リリーナちゃんと仲いいんだってな?なんか生意気だよなおめえ」
「・・・・・」
「そうやって黙っちゃってよ・・・クールな男を演じてるつもりか、え?」
「・・・・・」
「黙ってんじゃねえよ!このチビ!!」
「・・・・・お前を・・・殺す・・・」
「ひ・・・・ひいいいいっ!!」
聞き込みを開始したものの、なんの手がかりもつかめないアムロ。その時、体育館の裏から
何か悲鳴のような音が聞こえた。
「なんだろう・・・」
走って体育館裏へと向かうアムロ。そこでは1年生の少年が2年生の大男の胸ぐらをつかみ、今にも
殴りかかろうとしていた。
「や・・・やめるんだー!!!」
98 :
サイド10:03/06/29 20:58 ID:4Hnm1y4K
アムロの制止も聞かず、殴りかかろうとする少年。
「ヒイロ!!」
「リ・・・リリーナ・・・」
アムロが振り向いた先には、リリーナ・ドーリアンの姿があった。ヒイロと呼ばれた少年は、その手を
収め、足早に去っていった。
「私はリリーナ・ドーリアン、あなたは?」
「アムロ・レイです。今の少年はいったい・・・」
「ヒイロ・ユイ・・・1年生です。入学そうそう、問題児として教師から見られていますわ」
「昨日、野球部のグランドで君と話ていたのは彼かい?」
「野球部の・・?ええ、そうです」
「あの強肩は僕達野球部に必要なんだ。リリーナさんのほうから彼を野球部に入るように説得を・・」
「野球部ですか・・・おそらく無理でしょう・・・彼にはこの学校に来た、何か他の目的があるようですし・・・」
「他の目的・・・?そ、それはいったい・・・」
<つづく 次回、仮面をかぶった理事長 >
99 :
サイド10:03/06/29 21:42 ID:2K8wLU9u
書いてる途中、ちょっと疲れたんで中途半端になってしまった。
>>95 やはり分割したせいで人が少なくなってるみたいですね。
誰か他にもネタ書いてくれる人いないかな。
百式
ハマーンは?
102 :
サイド10:03/06/30 10:18 ID:9yNriE+H
出しますよ。
103 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/30 19:06 ID:xU6/ZnDK
続き機体
104 :
101:03/06/30 19:07 ID:???
さんくす
続き、激しく期待!!ガンガレ!!!!
>>99 漏れはネタが思いつけば書きたいのだが、なかなか思いつかん。
申し訳ない。他の人が書き始めるまでガンガッテクレ。
漏れも激しく続き期待している。
107 :
サイド10:03/06/30 22:13 ID:PQCLOPdQ
どうもありがとうございます。
>>106 このスレは元々、いろんな方がいろんな小説を書いて、それをみんなで感想
批評などを言い合えたらなと思って立てた次第であります。
ですから他の方のネタ、大歓迎です。ちょっとしつこく言い過ぎてるけど。
僕なんかの作品を期待してくださってるようなので、続きを書く励みになります。
今日はまだ仕事場なので書けなそうです・・・
>>101さん
ハマーンが出るのはまだ先の予定です。
ご了承ください。
まさか、理事長は鉄仮面か?せめてもの期待あげ
応援アゲ
連邦だから、ブランやライラも出るよね?
ブラン好きだから活躍してほしいな。
111 :
サイド10:03/07/01 20:09 ID:E9mp2nDl
出す予定ですよ。
あげておこうか。
今日もうぷないのかな
こういうスレキモイ。なんか腐女子っぽいし
激しく期待あげ
二日連続あげ
早く続き読ませろゴルアw
116 :
:03/07/02 22:40 ID:nGwoSwHC
期待age
うぷ期待あげ
<第6話 仮面をかぶった理事長>
突如現れた強肩の少年、ヒイロ・ユイ。生徒会長で、ヒイロの唯一の理解者、リリーナ・ドーリアン
の話によると、ヒイロは何か重大な使命を負ってこの高校に入学してきたらしい。
だが、その使命がなんにせよ、彼の強肩は、守備力不足の野球部にとって必要不可欠なものだった。
リリーナと別れたアムロは、部活に行くことにした。明日もヒイロを探すことになりそうだ。
「セシリー、今日は一緒に帰れるか?」
「ごめんなさい、シーブック。今日は、部活でパンを焼かなければならないの。シーブックも来る?」
「セシリーのパンはうまいからな。よし、俺も行くよ」
「待ちなさい!ベラ!」
「・・・なんですか?お父様。・・それに、その名前で呼ぶのは辞めていただきたいのですが・・」
「ふっふっふ、私はお前の父だぞ。どんな名前で呼んでも構わないだろう。ベラ、お前はまだ調理部などというくだらない部活に入っているのか?いいかげん辞めるんだ」
「お父様には関係ありませんわ」
「それにこんな男と仲良くしおって・・・」
「シーブック、行きましょう!」
「・・・ベラよ・・・調理部などというくだらない部は、金の無駄なのだよ・・・」
翌日の放課後、アムロはヒイロを探すために、部活を休むことにした。この日は、ブライトも一緒だ。
なんとしてもあの強肩を手に入れなくてはならない。ブライトの決意は固かった。
途中、この学校の理事長と出会った。仮面をかぶった理事長、カロッゾ・ロナ。
アムロのコロニーの人間は、誰でも知っている男だ。数年前、妻との離婚後、不気味な仮面を
かぶって学校に来るようになった。それでも学校側が何も言わないのは、カロッゾが、多額の運営資金
を学校側に支払っているからだ。この学校はカロッゾのおかげでなりたっていると言っても過言ではない。
「アムロ・・・不気味な男だな・・・何か、不審な匂いがするよ、あの理事長からは・・・」
ブライトが、カロッゾを見ながらそう言った。ふと見ると、後ろから、カロッゾをつけている小さな人影が見える。
「・・・ブ、ブライトさん、彼ですよ!例の、ヒイロ君ですよ」
カロッゾの後をつける少年、それはヒイロだった。明らかに尾行である。それも、カロッゾにまったく
気づかれずに、後についていっている。これが、彼がこの学校に来た目的なのか。
アムロ達は、2人の後をつけた。まっすぐ、理事長室へと向かっている。
調理部・・・
「なんですって!?調理部が廃部に・・・!!」
「ええ、今、理事長が来て、いきなりこの部は今日で廃部にするって・・・」
「理事長・・・カロッゾ・・・ロナ・・・お父様が・・・」
「セシリー、こんなのはおかしいよ。カロッゾに真相を聞きに行こう」
「ええ、そうねシーブック」
セシリー・フェアチャイルドとシーブック・アノー。セシリーは、カロッゾの実の娘である。
彼の離婚後、セシリーは、親戚の家に預けられた。シーブックはセシリーの恋人である。
カロッゾは、それをよく思っていない。2人は、事の真相を確かめるべく、理事長室へと向かった。
その頃、理事長室へと入っていったカロッゾを見届けたヒイロ、アムロ、ブライトの3人が部屋の近く
で状況を見守っていた。もちろん、ヒイロとアムロ達は別である。ヒイロは、理事長室のドアのすぐ
近くで耳をすましている。中の音を聞いているようだ。アムロ達の存在は、気づかれていない。
「ああ、わかっている・・野球部・・・あの部は今週中にも潰す予定だ・・・あんたの言うとおりにな」
理事長室から、カロッゾの声が聞こえる。ヒイロがそれを聞いて、より、耳をすましはじめた。
かすかだが、アムロ達にも、理事長の声が聞こえる。
「確実に潰すよ。だが、わかってるんだろうな?その見返りは、きちんと払ってもらうぞ」
「ブライトさん・・・いったい何をしているんでしょうね・・?」
「・・さ・・・さ・・・さあ・・・ハックション!!!」
「・・・・・っ!!!!!」
アムロが問いかけた瞬間、ブライトがくしゃみをした。どうやら我慢の限界だったらしい。大きな音が
あたりに鳴り響いた。
「・・・!!誰だ!!誰かそこにいるのか!!!」
くしゃみを聞いたカロッゾが、理事長室からものすごい勢いで出てきた。反応の遅れたヒイロは理事長
に見つかってしまった。
「・・・貴様か・・・今の電話を聞いていたのか?」
「・・・・・」
「答えろ!!貴様が教育委員会のスパイであることはわかっているんだぞ!!」
「・・・・・今の電話の相手はだれだ?」
「ふ・・・そんなことは言えんな・・・」
「そうか・・・今の会話は録音させてもらった・・委員会に提出させてもらうぞ・・・」
「・・・ふふふ・・・いいのかなそんなことをしても・・・」
「・・・・・!?」
「そう・・・私は野球部。いや、この学校のすべての金にならない部活を潰す予定だ。野球部は人数も少ないし、成績も悪い。これ以上金を出すわけにはいかんからな」
ヒイロとカロッゾの会話は、当然アムロ達の耳にも入っていた。アムロの横でブライトの顔の血管が浮き出ている
「ブライトさん、落ち着いてください・・・!!」
「あの理事長め・・・そんなことを考えていやがったのか・・・!!」
「教育委員会はその事を察知していたようだな。不当に部活を潰す。違法だからな」
「そうだ・・・だから、貴様はもう終わりだ」
「そうかな?貴様・・・私に見つかったのが運のつきだったな。未成年をまともに学校にも行かせずにスパイをやらせている。教育委員会がこんなことをしていいのかな?」
「・・・・・」
「貴様が委員会に報告するなら、私も委員会を告発しよう。どっちも終わりだ。だが貴様は助かっても委員会は終わりだぞ。それでもいいのか?」
「・・・・・」
ヒイロは悩んだ。正体はばれていないはずだった。いや、ばれたらその時点で任務は終了だ。
自分の雇い主である、教育委員会に被害が及ぶわけにはいかない。
と、その時、セシリーとシーブックが現れた。
「お父様、どういうことですか?不当に部活を潰す、いくら金のためとはいえ・・・」
「ベラよ・・・お前にはわからんのだよ。経営者の苦労がな・・・」
「そんなもの!わかってたまるかよ!!俺は野球部に入ろうとしていたんだ!潰させるものか!!」
シーブックが叫んだ。それに呼応するようにブライトも立ち上がる。
「カロッゾ理事長・・・あなたの好きにはさせません。野球部は絶対に潰させませんよ・・・」
「貴様は野球部の・・・ふふふ、そうだな。ではこうしようか。来月のジオニックハイスクールとの練習試合に勝てたら、野球部は存続させてやろう・・・どうだ?」
「・・・・・そんなことでよろしいのですか?我々は、負ける気などまったくありませんよ」
「ふふふ、勝てたらの話だよ。貴様らとジオニックとの戦力差は、素人の私から見ても明白だ。それでも勝てると?」
「・・・・・く・・・」
「やってみなければわかりませんよ」
話を聞いていたアムロが口を開いた。
「勝負は最後までやってみなければわかりません。それに、あなたの、大人の勝手な理由で、野球部を潰させたりはさせません!」
「ふふふ、いいだろう。まあせいぜい練習に励むんだな。君達の健闘を期待しているよ。こっちとしても強い部活には金を出してもいいんだからな・・」
カロッゾは笑いながら去っていった。アムロ達は、その不気味な笑い声の主をそろってにらみつけた。
「アムロ、はやくグランドに行くぞ。こんなとこでのんびりしている暇はない!」
「ええ、そうですね」
2人は、駆け足でグランドへと向かった。
「・・・シーブック、鉄仮面の野望をこのままにしておくわけにはいかないわ・・・」
「ああ、俺もあの2人の手助けをしてやろうかな・・・セシリー、君も来てくれるかい?」
「ええ、もちろんよ、シーブック」
セシリー達もアムロ達の後を追ってグランドへと向かった。一人、ヒイロがたたずんでいる。
「・・・・・・・」
「ヒイロ・・・」
「リ、リリーナ・・・」
「あなたには、野球部存続のために、精一杯努力することを命じます」
「・・・・・・」
「そう言ってもらいたいんでしょ?本当は」
「・・・・・・・・了解した・・・・・」
グランドでは、シーブックが、ブライトに、入部の手続きを行ってもらっていた。
「ポジションはレフト志望か・・・野球経験はそれなりにあるようだな・・・」
「ええ、鉄仮面の野望を阻止するため、俺も手を貸しますよ!!」
「それはたのもしいな・・・ん?」
「ヒ・・・ヒイロ君・・・」
アムロ達が見つめる先、ヒイロ・ユイがゆっくりと歩いてきた。
「・・・確認する・・・この野球部は、ジオニックハイスクールに絶対に勝つつもりで練習しているんだな?」
「・・・な、何?」
「・・・絶対に勝つつもりなんだな・・・・!?」
「ああ、そのつもりだ。もとよりこれから先、絶対に負けるつもりなどない!!」
「・・・・・了解した・・・」
ブライトの言葉を聞いたヒイロが、センターの方向へと向かった。すれちがいざま、アムロに少し
目を会わせ、うなずいた。ノックの練習中だったアムロは、ヒイロのいるセンターに向かって
ボールを打った。ヒイロはその打球を、素手のままキャッチし、助走をつけ、キャッチャーのブライトに
向かって投げた。ボールは、バウンドもせずにブライトのキャッチャーミットへと収まった。
ヒイロは、校舎の窓から練習風景を見ているリリーナに対して、少し、微笑んだ。<つづく>
<次回、シャングリラ・プレーヤー>
123 :
サイド10:03/07/03 16:53 ID:KfFfrvDf
文章がちょっと雑になってしまった。
しかもシーブック影薄いし・・・しかたないか。
アムロ主人公なのに、あんまり活躍してないなあ。
シーブックはレフトですか。
俺のパワプロのチームと一緒だ。
125 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/03 20:34 ID:H0yPNk3p
ネタを思い付いたが学園ネタじゃない。
それでもいいか?
ああ、今回もおもろかったっす
126 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/03 21:47 ID:ZwdcdvhL
リア厨の時同じクラスだった男の子T。
いつも授業中ガソダムの絵を迷路にして描いてて、それはなかなか難しかったので
クラスの数人でいつも一日がかりでなんとかクリア出来る代物だった。
Tは大人しいけど陰気な訳でも無く、毎日新作出来たよ〜と朗らかに自作迷路を作ってくれた。
日が経つに連れ、一人の男の子がコツを掴んだのかクリアが早くなっていった。
それにあわせてTの迷路も複雑化していった。
しかし難無くクリアされる→更に難しいの→クリア…
Tはある日突然キレた。
「なんなんだよもおおおおおおおおお!!!漏れのガソダムは無敵なのに!!!わあああああ!!!」
と授業中いきなり叫んで飛び出していってしまった。
今迄怒った所すら見た事のない温厚なTの激昂に皆動揺しつつ校内を探しに行った。
Tはトイレにいた。でも皆なかなか近付けなかった。
なんとTは、
水の出ているホースを頭の上でグルグル回しながらガソダムの当時のオープニングを歌っていた…
127 :
サイド10:03/07/03 22:09 ID:lDr8jenC
>>126 俺はリアルガンダム世代じゃないのでそんな話いいですね。
VとかGなんてクラスの話題にも出なかったな。DBに押されっぱなしで。
128 :
サイド10:03/07/03 22:32 ID:lDr8jenC
他のスレに迷惑をかけてしまった。
だめだ俺って・・・
小説はもちろん続けます
129 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/03 22:49 ID:2GYMWb1D
なんだか知らんが気にするな。
次回、激しく期待している
130 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/04 10:07 ID:d4oP9Fje
いや〜今回も面白かったです。<サイド10さん
レギラー9人がどんなメンバーになるか勝手に想像して楽しんでますw
敏腕コーチや監督も登場しますかね?
Gガンも見ているようなので登場すると思われる東方不敗を
どう使うか楽しみです。
あっちはサッカーで、こっちは野球。続き期待。
132 :
サイド10:03/07/04 14:18 ID:8wMr641b
兄弟スレのことですね?俺も本当はサッカーでやりたかったんですが、まったくサッカーしらないので断念しました。てゆーか兄弟スレと重複になるんじゃないかと思いました、このスレ立てる時に。まああっちは兄弟の設定でこっちは学校なので大丈夫かと。
でもあっちの方がネタ書きやすいんでしょうね。
あ、こないだ学園ネタじゃないけどネタ思い付いたってありましたが別にいいと思います。他の方の作品も読みたいですね。
133 :
サイド10:03/07/04 14:27 ID:qy0K92sO
Gはほとんど見てなかったんでゲームでしかしりません。敵チームで出そうかと考えております。あんまりキャラを出しすぎるとシーブックのように陰の薄くなっちゃう奴が出てきちゃいますし。
134 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/04 16:36 ID:OfLHIs6J
ガンガレ