第三回天下一武道会

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340スレンダー 2/2

その3 決戦

通された茶の間で、シャアとスレンダーは一人の少年と販売トークをはじめていた。
シャアは少年に自慢のパンフレットをみせて、丁寧に説明していた。

シャア   「ですから、当社の電気温水器は素晴らしい性能です。通常のメーカーの三倍の性能です」
アムロ   「・・・そのかわり光熱費も三倍なんじゃないんですか?」
シャア   「(ギク・・)なかなかいいところをつきますな」
アムロ   「それにくらべて僕ら連邦温水器は、頑丈ですよ。落としても壊れません。いまなら・・おやすくしときます」
シャア   「ほう・・それがデニムたちが買った温水器ですか・・なるほど」
アムロ   「今なら金利手数料はこちらが全額負担します」
スレンダー「部長どの、これです!この言葉でジーンたちは一撃でやられました」
シャア   「落ち着け!聞かなければどうということはない!」

そういいながらもシャアは背中に冷たい汗が流れるのを感じざるを得なかった。
事実、シャアはもうすこしで書類にハンコを押すところだったのだ。金利手数料負担・・やるなアムロ!だが、送料はどうなる!
シャア「援護しろ!スレンダー!」
スレンダー「は!」
シャア「電気温水器の性能の差が家庭への普及率の違いではないことを教えてやる!」
二人はステレオ作戦でアムロの説得をはじめた。わが社の温水器はすごい!すごい!すごい!シュ!シュ!シュ!
が、聞かない。どれだけ言葉の弾丸をぶつけても彼の財布の装甲を破れなかった。
むしろ、アムロがぽつりぽつりと喋る言葉が次第にスレンダーを捕らえはじめた。的確に人の心を揺さぶるのだ。
十分も経過したころ、彼はついに連邦の温水器の魅力に負けた。


スレンダー「い、一台ください!」
シャア   「ス、スレンダー!ばかな・・奴のトークはジャパネット高田並みの威力があるというのか・・」
アムロ   「ありがとうございます。50万円になります」
シャア   「ええい!連邦の白い温水器(の値段)はばけものか!」

といいながらもシャアは自分も印鑑を取り出していた。



その4   そして伝説へ


シャアは会社の戻った後、ただちにドズル専務とのテレ電話を開始した。

ドズル 「おお、貴様か。どうした。ゆうべは貴様のサイド7販促制圧終了を祝うつもりであった。
      もたもたしてくれたおかげで全部無駄になったんだぞ?ん?」
シャア 「申し訳ありません。が、晩餐の損失にあう情報を得ました。連邦の温水器の性能をキャッチしました。」
ドズル 「なにぃ!」  
     
ドズル 「いい情報だ。流石は赤い温水器のシャアだ。で、なんのたのみだ」
シャア 「高い代償を払いました。敵の温水器の性能をしるために」
ドズル 「電気温水器を10台も買わされたぁ!?貴様というやつがおってもか!」
シャア 「はい。・・・ご記憶ください。敵の新型温水器はそれほどの性能を持っているのです。
      これは今後のわが社の販売戦局を左右しかねません。それで頼みというのは・・」
ドズル 「わかった。経費で落として欲しいのだな。おとす!ただし!」
シャア 「承知しております。次はわが社の温水器をかわせます」
ドズル 「いや、お前は首だ。シャア」



アオリ 「みとめたくないものだな。」