「僕」なんて一人称を使う軍人になど、初めて出会した気がする。
「ウラキ、一宿一飯の恩義は返せよ」
「……? ええと、何をすれば……。
ヴァル・ヴァロ、もうちょっと時間かかりますよ」
ラトーラが作った飯をかき込みながら、ウラキはスプーンを銜えたまま首を傾げた。
「それとは別だ。
あれはいいって言ってんのに、お前が勝手にしてることだろうが」
「じゃあ、何を?」
「いい事だよ」
「っあ、何!!!!??」
「いいから大人しくしてろって」
ウラキもそこそこの体格ながら、
片腕とはいえ数倍体格に勝るケリィには勝てようもない。
座っていた椅子から難なくベッドへ放り投げられる。
ウラキは混乱して、逃げることもないままケリィに組み敷かれた。
「どうせ初めてじゃねぇんだろうが。
俺が助けてやったときだって、犯られた後だったろ」
「い、いやだっっ!!」
そこで漸くケリィが自分をどうしようとしているのかに気付き、
ウラキは藻掻いた。
しかし、すっかりその気になっているケリィから逃れることは容易ではない。
「大人しくしてろ。怪我してぇのか?」
暴れるウラキを身体で押さえ込みながら、ケリィは己の逸物を引っ張り出した。
抵抗するウラキに煽られて、そこそこの昂ぶりを見せている。
「協力しろよ。今飯だって食わせてやったろ?」
ウラキは今すぐに食べたばかりの食事を吐き戻してでも返してやりたくなったが、
さすがにそうすることも出来ない。
もともと人なつっこい性格でケリィにも悪い感情は持っていなかったのが災いする。
助けて貰った恩も、行為にそこそこ慣れてしまっていることも、
ついでに災いしていた。
「やっと大人しくなったか」
覚悟を決めたウラキに、ケリィは自分の逸物を埋めていった。
「う、うわぁぁぁぁ!!!!」
ケリィの逸物は、ウラキの想像以上だった。
今まで経験したどんな相手のものより太く、長く、
ウラキのそこは血を滲ませていた。
「やっぱりいい反応しやがる。「僕」なんて言ってちゃあ、人気だったろうよ。なぁ、ウラキ」
「ひっ、ぁ!!」
ケリィは深くウラキを犯しながら、ウラキに対して単なる欲望ではない何かを感じ始めていた……。