1 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
やれやれ、とシャアは言った。
やれやれ、また糞スレか、とシャアは言った。
あるいはそうかもしれない、とアムロは思った。
そうでありましょうか?とディアナさんは首をかしげた。
かっこう、とスレンダーは言った。
結局のところ、それはシャアのエゴかもしれない、とガルマは思った。
さて、とアムロは思った。
戦場に戻るべき時だった。
故人は、坊やでした。
あしかがやって来たのは午後1時だった。
僕はちょうど明日の作戦のために
ガンダムを整備しはじめたところだった。
「こんにちは」モビルスーツの前に立ったあしかは言った。
「集金にまいりました」
「集金?」僕は首をかしげた。
「おかしいな。この基地にはテレビがないんだ」
あしかはピンと張った髭をなでながら言った。
「ではあの頭部にあるアンテナは何です?」
「いわゆる形而上学的アンテナというやつです」
僕は真面目な顔でそう答えた。「観念的アンテナですよ」
「ねえガノタ君、メガ粒子砲とビームライフルの違いをきちんと説明できる?」と突然僕に質問した。
「できると思うよ」と僕は言った。
「ちょっと訊きたいんだけれど、そういうのが日常生活の中で何かの役に立ってる?」
「日常生活の中で何かの役に立つということはあまりないね」と僕は言った。「でも具体的に何かの役に立つというよりは、そういうのは物事をより系統的に捉えるための訓練になるんだと僕は思ってるけれど」
彼女はしばらくそれについて真剣な顔つきで考えこんでいた。「あなたって偉いのね」と彼女は言った。
けど、正直なところ僕はその時、彼女の中に自分のペニスをいれることしか考えてなかった。
僕のペニスはまるでピサの斜塔のように堅く勃起していたのだ。
ニュータイプだって勃起する。そういうことだ。
やれやれageるよ。シャアがいった。
13 :
珍刻斎:03/06/05 02:14 ID:SN285xch
その一言で僕はとてもとても幸せな気分になった。
月にお帰りなさい、君
僕はモビルスーツの操縦についての多くをシャア・アズナブルに学んだ。
殆ど全部、というべきかもしれない。不幸なことにアズナブル自身は全て
の意味で不毛なニュータイプであった。会えばわかる。モビルスーツは
赤く、作戦は出鱈目であり、戦法は稚拙だった。しかしそれにもかかわら
ず、彼はザクマシンガンを武器として闘うことができる数少ない非凡な
パイロットの一人でもあった。ジョニー・ライデン、シン・マツナガ、そういっ
た彼の同時代のパイロットに伍しても、アズナブルのその戦闘的な姿勢
は決して劣るものではないだろう、と僕は思う。ただ残念なことに彼アズ
ナブルには最後まで自分の闘う相手の姿を明確に捉えることはできな
かった。結局のところ、不毛であるということはそういったものなのだ。
村上春樹著「堀光一路の歌を聴け」
「子供に種は見せないの?」とミゲルが戻って訊ねた。「もうそろそろ始まっている時間だろう?」
「見せたくないんだ」
「そう?」
「だって種みたいなのからガンダムに入ったら、きっとどうしていいかわかんないと思うよ」
ミゲルは悲しそうに笑って、僕のグラスにビールを注いだ。「あんたは先に先にと考えすぎるんだ」
「いやそういう問題じゃないんだ。つまりね、ガノタを生み出すのが本当に正しいことなのかどうか、それがよく分からないってことさ。
若いガノタたちが成長し、世代が交代する。それでどうなる?もっと総集編がぶち込まれてもっと三文芝居がぶたれる。
もっとたくさんのガンダムが発売され、もっとたくさんのバクゥが売れ残る。それだけのことじゃないか」
「それは物事の暗い面だよ。言いことだって起きているし、いいガノタだって生まれているさ」
「三つずつ例を挙げてくれれば信じてもいいよ」と僕は言った。
ナカタはこのスレが良スレであると思います
念のために説明しておくと、我々はなにも無からガンダムを作りあげて
いるわけではない。正確に言うなら、我々はガンダムを水増ししていると
いうことになる。つまり一機のガンダムデザインをとってきてのこぎりで
アンテナとデュアルアイカメラと頭部バルカンとトリコロールカラーとふく
らはぎに分断し、それをうまく組みあわせて五頭のガンダムを作るわけ
なのだ。だから出来上がったそれぞれのガンダムの1/5だけが本物で、
あとの4/5はニセ物であるということになる。でもそんなことはちょっと
見ただけではわからないし、ガノタにだってわかりはしない。我々はそれ
くらいうまくガンダムを作るのだ。
次は夢枕獏的ガンダムでおながいします
>15 すばらしい。( ゚д゚)ノ ◆キャラメルを、やるぞっ!
22 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/07 01:19 ID:8KjzIVMr
age
「海辺のカムラン」
良スレですね〜
微妙に良スレ。
久々に村上春樹読むか
ねじまき鳥クロノクル
アシャー
「何でこんなものを地球に落とすんですか」と僕はたずねた。これでは地球が寒くなって人が住めなくなる。
「地球に住む人達は自分達のことしか考えていない」とシャアは言った。「だから抹殺するんだ」
「人が人に罰を与える?」そんなのってないんじゃないか。僕らは犬とか猫じゃあないのだ。
「ねえアムロくん、シャア・アズナブルが粛正するんだよ」シャアはどこか言い訳するようにそう言った。
エゴだよそれは、と僕は思った。
「このままだと地球が持たないんだ」とシャアと言った。「仕方ないんだ」
なるほど、あるいはそうかもしれない。でも、それとこれとは別だった。
ふむ、悪くない。
いいんじゃないかな
「さて」と僕は珈琲を飲みながら言った。「そろそろ攻撃する場所を決め
なくちゃね」
「攻撃する場所についてはイメージができてるの」とナナイは言った。
「どんな?」
「とにかく隕石の名前を順番に読みあげてみて」
僕は無愛想な大尉に頼んでリスト表を持ってきてもらい、「小惑星、隕
石」という項目を片端から読みあげていった。四十ばかりつづけて読
みあげたところで彼女がストップをかけた。
「それがいいわ」
「それ?」
「今最後に読んだ隕石よ」
「フィフス・ルナ」と僕は読んだ。
「どういう意味」
「第五の月」
「そこを攻撃することにするわ」
春樹を知る者がこんなにいるとは
おじさん感動
一時期売れすぎたんで避けてたが、「ノルウェイの森」が意外に良かった。
ララァが死んでしまったあとでも、ララァは僕の夢の中でなんども語りかけて、
それは僕のせいではないし、誰のせいでもないし、それは雨ふりのように
誰にもとめることのできないことなのだと言ってくれた。しかしそれに対して
僕は返事をしなかった。なんて言えばいいのだ?それにそんなことはもうどう
でもいいことなのだ。ララァはもうこの世界には存在せず、宇宙を漂う塵とな
ってしまったのだ。
このスレを見てると、なんか「ノルウェイの森」のイメージが思い浮かんでくるなぁ。
>>35 その文章、是非古谷氏に朗読して貰いたいでつ(w
37 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/10 06:18 ID:6Vn/Wtif
「成功したともいえるし、成功しなかったともいえる」とクワトロは言った。
「要するに我々はガンダムMk−2を手に入れることが出来たんだけど、
それは強奪としては成立しなかったんだ。つまり我々がガンダムを強奪
しようとする前に、どこかの学生が我々にそれをくれたんだ。」
「ちょっと待って下さい」とガルマは言った。「木馬は後ろじゃありませんか」
「そうだよ」とシャアが肯いた。
「話が違いますよ。あなたが白いモビルスーツの行く先に木馬がいるって言ったから僕はここまで飛んできたんじゃありませんか」
「だまされたんだよ」とシャアがあっさりと言った。
「生まれの不幸を呪うといい」とシャアが言った。
「だってそんな・・・」
ムッ
やれやれ、こういうガノタにとって一般的とは言えないスレをageてはいけない、と何度言っても仮面男にはそれが理解できないのだ
「ウーイッグはどちらでしょう?」
と、彼女は言った。
「ワッパのオートコンパスが壊れてしまって」
「ちょっと待っててくださいね」
「どうぞ、これでまっすぐウーイッグまでつきますよ」
そこでシャクティは彼女が目が見えない事に気付いた。
それに、彼女はとても悲しそうに見えた。
「どうしました?」
「いえね」
と彼女は答えた。
「冬が来ると…無性に悲しくなりません?」
『あむろくん、地球を救う』
どうしたの?」とプルが訊ねた。
「疲れたみたいだな。コーヒーでも飲まないか?」
二人は肯いて台所に行き、
プルはカリカリと豆を碾き、プルツーが湯を沸かしてカップを温めた。
僕たちはブリッジにあがって熱いコーヒーを飲んだ。
「上手く行かないの?」とプルツーが訊ねた。
「らしいね。」と僕は言った。
「弱っているのよ。」プル。
「何が?」
「ファンネルよ。」
お願いがあるの。」とクローンの一人が言った。
「日曜日にガウを借りられるかしら?」ともう一人が言った。
「多分ね。」と僕は言った。「でも何処に行きたいんだ?」
「ジャブロー。」
「人類は、」と僕はギレン・ザビを引用した。「我等優良種たるジオン国々民によって管理運営されて初めて永遠に生き続けることができる。
・・・ファンネルよジャブローの底に安らかに眠れ。」
47 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/11 14:02 ID:R/TmKQSN
考え方の違うニュータイプが宇宙に放り込まれていちばん困ることは話が
長くなることである。僕がシャアに訊ねる、
「何故君はこんなものを地球に落とすんだい?」。
シャアが答える、「地球がもたん時がきているんですよ」。
僕が訊ねる、「どうして地球がもたなくなったら隕石落しをするんだい?」。
シャアが答える、「人類を粛清するんですよ」。
僕が訊ねる、「どうして人が人を粛清するんだい?」。
シャアが答える、「だからサイコフレームを渡したじゃありませんか?」。
きりがないのだ。そしてきりがないままぼくはシャアを憎みはじめ、
シャアは僕を憎みはじめる。
アニメじゃないんだ・・・
「ララァ」と僕は言った。
「昔本当にララァという名前の女の子がいた。敵の軍の仮面の男の部下をやってた。
インドで生まれた女の子だった。エルメスのララァってみんな呼んでた。色が黒くてやせてた。いい子だった」
「エルメスのララァ」と彼女は繰り返した。「あなたの名前は?」
「随分古いね。」
「そう、一年戦争の頃さ。港に巡洋艦が入ると、街中MSとパイロットだらけになってね。
MSは見たことあるかい?」
「うん。」
「いろんなものがなくなっていくね。もちろん兵隊なんて好きなわけじゃないんだけどね・・・・・・。」
僕は頷いた。
「ザクは本当に素敵なモビルスーツだったよ。コロニーさえ落とさなきゃね。コロニーが落ちるところ見たことあるかい?」
「戦争映画でね。」
「人間ってのは実にいろんなものを考え出すものさ。また、それが本当によくできてるんだね。
あと10年もたてばコロニー落としでさえ懐かしくなるかもしれない。」
「あなたはどちらを応援してるの?」とプルが訊ねた。
「どちら?」
「つまり、エゥーゴとティターンズよ。」とプルツー。
「さあね、どうかな? わかんないね。」
「どうして?」とプル。
「僕はコロニーに住んでるわけじゃないからさ。
かといって地球至上主義者でもない」
二人とも僕の説明には納得しなかった。僕だって納得できなかった。
「ザクとかドムのことはおいらにはよくわかんないな」
とグフはヒートロッドで砂漠をほじくりながら語ったのかもしれない。
「だっておいらなんか、月にもサイド7にも行ったことないし、
ジェットストリームアタックもしたことないし…」
とかなんとか。
そしてその日の午後を境として、グフとランバ・ラルは
切っても切れないよきコンビとなる。
53 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/12 12:07 ID:mIRje1SV
職人再来期待age
>>49-
>>52巧い
結局のところ、僕等は職人に頼らざるを得ない。
いいわるいにかかわらず、僕等はただ感心することしかできない。
このままでいいのかといわれるとよくないと言わざるをえないけれど。
>>42 「ぼくらは死力を尽くしました。ぼくらは・・・」アムロくんはそこで口をつぐんで、大きく息をついた。
「ぼくとブライトさんは、手にすることのできたすべての武器を用い、すべての勇気を使いました。
コロニーはシャアくんの味方でした。ブライトさんは運び込んだ爆薬を用いて、その場所に力の限り
阻止する力を注いでくれました。シャアくんはジオンの残党を駆使してロンドベル隊を追い払おうと
しました。しかしブライトさんは踏みとどまりました。ギラドーガとジェガンが激しくせめぎ合いました。
サイコフレームの光の中でぼくはシャアくんと格闘しました。シャアくんは忌まわしき記憶とともに、
核パルスを点火してアクシズを地球に向けました。ぼくらはアクシズをずたずたにしてやりました。でも
ずたずたにされてもアクシズは止まりません。あれはばらばらに分解するだけです。そして―――」
何が夢で何が現実なのか、その境界線を見定めることができなかった。
「目に見えるものがほんとうのものとは限らない」、彼は自分に
言い聞かせるようにそう言った。
「そうね」と彼女は言って微笑んだ、「とくにアニメの場合はね」
「アムロくん」と彼はつぶやいた。
「アムロくんがどうしたの?」
「アムロくんが一人で、地球を隕石による壊滅から救ったんだ」
「それはよかったわ」と彼女は言った。「それはよかった。地球には、
ひどいものはとくにこれ以上必要ないものね。今ある物だけでじゅうぶん」
「でもそのかわり、アムロくんは損われ、失われてしまった。あるいは
もともとの混濁の中に戻っていった。もう帰ってはこない」
「あなたはきっと、アムロくんのことが好きだったのね?」
「ガンダム」と彼はもつれる舌で言った、「誰よりも」。それから目を閉じて、
夢のない静かな眠りに落ちた。
「正直言って、」と僕はソファに深く腰掛けて言った。
「僕はね、自分が出した
>>42みたいな単発のネタが、こんなにも昇華されるなんて思ってなかったんですよ」
「ねぇ、ガノタくん」彼女はそれまでオレンジジュースをストローでぐるぐるかき混ぜていたのをやめて僕の顔を見た。
「ネタがあって職人がいて、初めて、スレというものがあるのよ、
そういうことをちゃんと分かっていれば、ニュータイプにだってなれると思うわ」
「ニュータイプに?」
「どうしてこんなものを買ってきたのよ?」と彼女は疲れた声で僕に言った。
僕はニッパーを手に持ったままクミコの顔を見た。
それから彼女が手に持っているガンプラの箱を見た。
彼女が何を言おうとしているのか、僕には見当がつかなかった。
「よくわかんないな」と僕は言った。
「ただのマスターグレードのガンプラじゃないか。ないと困るだろう。
まだ少しストックはあるけど、積んどいて腐るものじゃないよ」
「MGを買うのはちっともかまわないわよ。当たり前でしょう。
私が訊いているのは、どうしてカトキリファインのMGを買ってきたりしたのっていうことよ」
「それからもうひとつついでに言わせてもらえるなら」と彼女は言った。
「私はガンダムで801をやるのが大嫌いなの。それは知ってた?」
「知らなかった」
「とにかく嫌いなのよ。理由は訊かないで。
何故かはわからないけれど、SEEDがいまだにテレビでやってるのが我慢できないの」
「君はWを見たことがなかったのかな?」
彼女は首を振った。
「Wは見た。まぁ、あれはしょうがないと思いつつも許せたわ
でも種の総集編の連発と最低な脚本をおもしろいと思ったことは一度もないわ」
「やれやれ」と僕は言った。
村上春樹ってつまらない単なる気取ったスケベエロジジイだから、嫌い。
エロしたい小中学生にしか、うけんよ、あんなクソ小説。
子供だましの陳腐小説。
『貴重な御意見』どうもありがとうございました。
でも当スレッドの規則上、ネタ以外のいまさらなマジレスは
一切禁じられておりますので、今後このような書き込みを
することは無きようお願いします。
でもとにかく、『ありがとうございました』
富野喜幸ってつまらない単なる禿げたスケベエロジジイだから、嫌い。
富野信者かガノタにしか、うけんよ、あんなクソ監督。
子供だましの陳腐アニメ。
63 :
富野喜幸:03/06/12 21:23 ID:???
>>62 残念ながら、小生はスケベエロジジイという称号を甘受しなくちゃいけないようです(笑)
というのは、僕自身が皮膚感としてそれを実感しつつあるというのがひとつとしてありますし
あともうひとつ、僕はスケベとかエロ?だとか、そういったものを否定しようとは思わないということなんです。
理由を言えと言われれば、
性病のせいじゃありません、とだけ答えますが(笑)
>>63 (笑)がなければ春樹のリズムでも読めるな(w
「こんどは君が唄う番だよ」
「『シャアザクの唄』でいいかしら?」
「どうぞ」と私は言った。
襲撃の朝に
私はシャアザクにのって
知らない道を
WBへと向かった
塗ったばかりのシャアザク
色はピンク
レバーもペダルも
みんなピンク
動力パイプのゴムさえ
やはりピンク
>>61 > でも当スレッドの規則上、ネタ以外のいまさらなマジレスは
> 一切禁じられておりますので、今後このような書き込みを
> することは無きようお願いします。
あんたは春樹が好きなのか嫌いなのか(w
彼女は新しい綿棒を箱からひっぱり出してしばらく指でいじりまわしていた。
「でも簡単な話じゃない。要するにジムを一機みつけ出せばいいんでしょ?おもしろそうだわ」
「みつかりっこないさ。ジャブローは君が考えているよりずっと広いし、ジムだって何十万機も
いるんだよ。その中からどうやって一機のジムをみつけ出せばいい?不可能だよ。
たとえそのジムが青色だとしてもさ。」
「五千機よ」
「五千機?」
「ジャブローにいるジムの数よ。終戦直前には二十七万機もいたのが、今では五千機しかいないの」
「どうしてそんなこと知ってるんだ?」
「あなたが出ていってから図書館に行って調べたのよ」
僕はため息をついた。「君はなんでも知っているんだな」
僕たちは一言もしゃべらずに、川沿いのアスファルト道をMSの停めてある空き地まで歩いた。
僕がメインカメラのほこりをティッシュ・ペーパーで拭き取っている間、彼女は疑わしそうにMSの
まわりをゆっくり歩いて一周してから、左スカートに大きく書かれた漢字をしばらくじっと眺めた。
漢字は「龍飛」と縦に書いてあり、ひどい殴り書きだった。
「あなたが書いたの?」
「いや、前の持ち主さ。」
「何故「龍飛」なんて書いたのかしら?」
「さあね。」と僕は言った。
彼女は二歩後ろに下がり、もう一度謎の漢字を眺め、それからしゃべり過ぎたことを後悔するかのように
口をつぐんでMSに乗り込んだ。
バンダイがガンダムの監督に福田を使ったことは一方の観点(a)から見れば偶然であり、他
方の観点から見れば偶然ではない。
(a) ガンダムの監督にふさわしい人物をバンダイは探していた。バンダイの子会社となった
サンライズには 偶 然 福田がいた。そしてバンダイはその人物を使った。平和な世界
の平和な偶然。
(b) 福田はサンライズの中でずっとガンダムを待ちつづけていた。そのなんとかいうガンダム
に使われなかったとしても、いつかバンダイは福田をべつのガンダムに使ったことだろう。
考えてみれば、この公式はガンダムがこれまでに辿った全ての断面に適用できるかもしれない。
もっと訓練すれば、僕は右手で(a)的なW擁護をタイプし、左手で(b)的な種叩きをタイプすること
ができるようになるかもしれない。しかしまあ、これはどうでもいいことだ。ジオングの足と同じことだ。
ジオングの足を空白として捉えるか、あるいは存在として捉えるかはあくまで形而上的な問題であっ
て、 それでジオングが現状での性能が少しなりとも変るわけではないのだ。
0079年12月24日、夕刻、バーナード・ワイズマンは暮れなずむサイド6の中で、一人
ダミー・バルーンの設置にはげんでいた。
「ねえ、おじさん、何してんのさ」と通りがかりの男の子がバーナード・ワイズマンに訪ねた。
「ガンダムと闘ってるのさ」とバーナード・ワイズマンは答えた。
「嘘だい」と男の子は言った。
ちょうどそのころ、ドズル中将は軍隊を率いて、ソロモンの宙域のまん中で、2本の巨大な
ビームサーベルを有するおぞましい本物のガンダムとの壮絶な死闘をくりひろげていた。
「中将、このままでは我が方は壊滅してしまいます。我々の武器ではとてもあいつには
太刀打ちできないのです」と副官が憔悴した声で戦況を告げた。
「私は軍人だ。ザビ家の伝統を創る軍人だ。死にはせん。行け、ゼナ、ミネバと共に」
と中将はつぶやいた。
じょきじょき・じょきじょきとガンダムは前進し、リックドムやビグ・ザムを踏みつぶした。
「ねえ、まだ準備できないの?」とアルはバーニィの背中に向かって大声でたずねた。
あなたのお手紙を読んでいるうちにガンダムをたまらなく見たくなり、
さっそく土曜6次にテレビをつけて見てみました。そのガンダムには
実に十種類以上ものガンダムがありました。フリーダムとか、
ブリッツとか、デュエルとか、バスターとか、そういった感じです。
フリーダムというのはダブルエックスのパクりです。それだけ
のことです。デュエルには増加装甲があしらってあります。
ブリッツというのは・・・・・・爆裂しました。バスターには大砲がついて
います。ストーリーは801くさくて、女性キャラは巨乳がいたり、
とても短いスカートをはいています。
しかし僕は何も乳揺れに萌えたり、フレイの下着を眺めたりする
ためにテレビをつけたわけではありません。僕はただガンダムを、
それも皆殺しとかがあるごく富野なガンダムが見たかったのです。
>>70-
>>72 僕の言いたいことはこういうことなんだ。一度しか言わないからよく聞いておいてくれ。
僕は ・ 君たちが ・ 好きだ。
「何故種なんか観る?」
「なぜ富野なんか観る?」
僕は1/100ストライクとイージスを交互にいじりながら、鼠の方も見ずにそう訊き返した。
鼠はそれについてずっと考え込んでいたが、五分ばかりあとで口を開いた。
「富野の良いところはね、大体が『皆殺し』になっちまうことだね。
ワン・アウト一塁ダブル・プレー、何も残りゃしない。」
鼠はそう言って、僕がイージスを変形しつづけるのを眺めた。
Tシャツは三日目の午後に郵便で送られてきた。
こんなシャツだ。
_ __
/  ̄ ̄ ̄ ヽ
/ \
/ ■【●】■ ヽ
\ /ヽ MS-06 /\/
| |
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| |
|_________|
「さっき何かを落としていたね」と男は僕の脇に立ってそう言った。
「何を落としたんだ?」
「丸くて、金属で出来ていて、ミラーのあるものだよ」と僕は言った。
「何故落としたんだ?」
「理由なんてないよ。4年前からずっと落としてる。半ダースまとめて落としたこともあるけど誰も文句は言わなかった。」
富野の小説には優れた点が二つある。まずセックス・シーンがあることと、
それからたくさん人が死ぬことだ。放っておいても人は死ぬし、女と寝る。
そういうものだ。
今、僕はガンダムについて語ろうと思う。
もちろん問題は何ひとつ解決してはいないし、語り終えた時点でもあるいは事態は全く同じということになるかもしれない。
結局のところ、ガンダムについて語ることは自己療養の手段ではなく、自己療養へのささやかな試みにしか過ぎないからだ。
しかし、正直に語ることはひどくむずかしい。僕が正直になろうとすればするほど、正確な言葉は闇の奥深くへと沈みこんでいく。
弁解するつもりはない。少くともここに語られていることは現在の僕におけるベストだ。
つけ加えることは何もない。
それでも僕はこんな風にも考えている。うまくいけばずっと先に、何年か何十年か先に、救済されたガンダムを発見することができるかもしれない、と。
そしてその時、ガンダムは富野のもとに還り僕はより美しい言葉でガンダムを語り始めるだろう。
MK-2をだましとられたあとでは、もうクワトロの攻撃から身を守る手だては何ひとつ残されていなかった。
ひそかにミネバかハマーンを呼びよせることもためしてみたのだが、思ったとおりアクシズからの連絡は
半月も前から途絶えていた。考えてみればあの狡猾なクワトロがそんなことやすやすと許すわけがない。
奴はこれまで我々の持っていたMSのお陰で散々苦汁をなめさせられてきたのだ。今頃きっと、赤か金の
MSのコクピットの中でにんまりとほくそえみながらサングラスをかけたまま昼寝をしてるに違いない。
「私たちもうおしまいなのね」とライラが言った。
「希望を捨てちゃいけない」と私は言った。「知恵をしぼればクワトロなんかに絶対に負けるものか」
「でもMK-2は一機残らずクワトロに盗まれてしまったわ」
「原理的思考をするようにつとめるんだ。他にもきっと何か奴が嫌うものがあるはずだ」
「たとえば?」
「堀光一路」と私は言った。
「どうして堀光一路なの?」とライラは訊ねた。
「わからない、今ふと頭に浮かんだだけなんだ。勘のようなものさ」
私は勘の導くままにステレオ・セットのターンテーブルにレコードをセットして、奴を待った。
我々がやられるか、クワトロが泣くかだ。
入り口の近くでガションガションと重々しい足音が聞こえたとき、私はすかさずレコードに針を落とした。
堀光一路が歌詞に対してなんの疑問も抱かずに堂々とした声で「シャアが来る」を唄いはじめると、
その足音はぴたりとやんで、そのかわりに忌々しそうなクワトロの「えぇい!ちぃっ!」といった声が
聞こえてきた。そう我々はクワトロに勝ったのだ。
その夜、堀光一路は126回も「シャアが来る」を唄った。
私も「シャアが来る」の歌詞はどうかと思うが、幸いなことに「アニメじゃない」ほどでもない。
80 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/15 12:15 ID:Mb7EhOpm
シャア板的村上春樹風リレー小説やろうよ!
それは無理
>>82 はたしてそうかな? やりようによると思うけど。
>>81 まず自分がなんか書けや
84 :
49とか:03/06/15 16:53 ID:???
>>81 >>82 なんかおもしろそうだからまずは適当でもいいからやってみないか?
85 :
49とか:03/06/15 16:53 ID:???
いつものようにDVDをつけながら、
僕はパスタを茹でる作業に集中していた。
ファーストの「ランバ・ラル特攻」が、
42インチのプラズマディスプレイにうつしだされている。
電話が鳴ったのは − あるいは以前にも鳴っていたのかも知れないが −
ランバ・ラルがセイラに銃を向けた、正にそのときだった。
しかしやはり僕はガスの火を弱め、居間に言って受話器を取った。
「シャア少佐、君は出撃もしないで何してるのかね?」
唐突に聞き覚えのない声が怒鳴った。
はい 次
やれやれだぜ
15歳の冬にアムロは生まれて初めてMSに乗った。
広大な平原をまっすぐ突き進む黒い三連星のような激しい戦いだった。
それは地球のジオン兵を残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、
完膚なきまでに叩きつぶした。
そして勢いをひとつまみもゆるめることなく宇宙へ上がり、コンスコン隊を無慈悲に崩し、
ソロモンの城砦を気の毒なビグザムごとビームライフルで焼き尽くし、
連邦の白い悪魔となってジオンのア・バオア・クーをまるごとひとつ陥落させてしまった。
みごとに記念碑的なパイロットだった。
戦いの相手はアムロより5つ年上で、仮面を被っていた。
さらにつけ加えるなら、ジオン・ダイクンの息子だった。
それがすべてのものごとが始まった場所であり、
(ほとんど)すべてのものごとが終わった場所だった。
彼はいつもジオンの制服着ていた。頭は丸刈りで背が高く、眉毛がなかった。見るからにジオン崇拝者と
いう格好だったし、だからこそまわりの連中も「総帥」と呼んでいたわけだが本当のことを言えば彼は独立
戦争に対しては百パーセント無関心だった。彼が関心を抱くのはどこかのお偉いさんが「ジオンに兵無し」
と言ったとか、そういった「演説」のことに限られていた。そういうことについて話しだすと、彼はどもったりつっ
かえたりしながら一時間でも二時間でも、こちらが逃げ出すか後ろから銃で打ち抜くかするまでしゃべりつづ
けていた。
僕はだいたい夜遅くまで本を読み朝は八時ぐらいまで熟睡するから、彼が起きだしてごそごそしても、ラジカセ
をつけて演説を始めても、またぐっすりと眠りこんでいることもある。しかしそんなときでも、彼の演説が「ガルマは
死んだ。 なぜだ!」の部分にさしかかったところで必ず目を覚ますことになった。三日間僕は我慢した。共同生活
においてはある程度の我慢が必要だと言い聞かされてきたからだ。しかし四日目の朝、僕はもうこれ以上は我慢
できないという結論に達した。
「悪いんだけどさ、演説は屋上かなんかでやってくれないかな」と僕はきっぱりと言った。
「それやられると目が覚めちゃうんだ」
「でももう六時半だよ」と彼は信じられないという顔をして言った。
「知ってるよ、それは。六時半だろ?六時半は僕にとってはまだ寝てる時間なんだ。
どうしてかは説明できないけどとにかくそうなっているんだよ」
「駄目だよ。屋上でやると三階のティターンズの人から文句がくるんだ。」
「じゃぁ中庭でやりなよ。芝生の上で」
「それも駄目なんだよ。ぼ、僕のラジカセは電源がないと使えないし、
演説は最後に『ジーク・ジオン』って歓声がないとできないんだよ」
やれやれ、と僕は思った。
「じゃぁ歩み寄ろう」と僕は言った。
「演説はやってもかまわない。そのかわり『ガルマは死んだ』のところだけやめてくれよ。
あそこだけうるさいから。それでいいだろ?」
「が、ガルマ?」と彼はびっくりしたように訊きかえした。
「ガルマってなんだい、それ?」
「ガルマといったらガルマだよ。『なぜだ!?』ってやつだよ」
「そんな文ないよ」
僕の頭は痛みはじめた。もうどうでもいいやという気もしたが、まぁ言いだしたことははっきりさせておこうと思って、
僕は実際にガルマ国葬時のギレン演説をこぶしを振り上げながら演説した。
「ガルマは死んだ。なぜだ!?…ほらこれだよ、ちゃんとあるだろう?」
「そ、そうだな。たしかにあるな。気がつ、つかなかった」
「だからさそこの部分だけを端折ってほしいんだよ。ほかのところは全部我慢するから。
ガルマのところだけやめて僕をぐっすり眠らせてくれないかな。」
「駄目だよ」と彼は実にあっさり言った。
「一文だけ抜かすってわけにはいかないんだよ。ずっと毎日毎日やってるからさ、言い始めると、む、無意識に
全部言っちゃうんだ。一文抜かすとさ、み、み、みんな出来なくなっちゃう」
僕はそれ以上何も言えなかった。一体何が言えるんだろう?
僕が言葉を失って空しくベッドに腰かけていると彼はにこにこしながら僕を慰めてくれた。
「ア、アズナブル君もさ、一緒に起きて演説するといいのにさ」と彼は言って、それから朝食を食べに行ってしまった。
僕が総帥と演説の話をすると、ハマーンはくすくす笑った。-----
>>85 おいキズキ、ひどい電話がかかってきたものだぜ、と僕は思った。
第一、僕はシャアでもなければ少佐でもない。おまけに失業中だった。
一体、そんな男がどこへ出撃しようと言うのだ?
「悪いけど、」と僕はうんざりしながら言った。
「僕はシャア少佐なんかじゃないし、スパゲティを茹でているところなんです」
「そんなことはどうだっていいんだよ。ところでシャア少佐、君は」
やれやれ、この男は人の話を全く聞いていないらしい。
僕は受話器を置こうと思ったが、なんとなく先が気になった。
「『閃光のハサウェイ』を読んだ事は?」、と男は聞いた。
「あります。ずっと前に一度だけだけれど」
「もう一度読むといいよ。あの本にはいろん事が書いてある。
小説の終わりの方でハサウェイがケネス・スレッグという
若い大佐にこう言うんだ。
『いつかは、人間の健やかな精神が、この地球をまもると信じている』」
こいつは一体何が言いたいんだ? 僕はひどく混乱した。
つぎ
彼はその夜格納庫の中で死んだ。
MS-06の動力パイプにゴムホースをつないでコクピットにひきこみ、
装甲のすきまをトリモチで目貼りしてからエンジンをふかしたのだ。
死ぬまでにどれくらい時間がかかったのか僕にはわからない。
哨戒の任務にでかけていた部下たちが帰投した時、彼はすでに死んでいた。
92 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/16 18:17 ID:x/wZOfl5
僕は「ハマーンはくすくす笑った」と言うくだりで『ハマーンの嘲笑』という言葉を思い浮かべた。
七月に誰かが彼のいないあいだにGP01の写真を外し、かわりにガーベラテトラの写真を
貼っていった。GP04でもあるガーベラテトラを見ながらマスターベーションできるのかどうか
知りたいというただそれだけの理由だった。すごく喜んでやってたぜと僕が適当なことを言うと、
誰かがそれを今度はモノアイガンダムの写真にとりかえた。写真が変わるたびにコウ・ウラキは
ひどく混乱した。
やれやれ。
おまけに僕は徹夜の三日目ときている。何か楽しいことを考えようとしたって、
何ひとつおもいつけない。仕方がないから女性兵士の軍服を脱がせる順序を
考えていた。まずベルト、そして上着。少し固めのブーツ、それから・・・
「ねえ艦長」と突然操舵手が言った。
僕はインナースーツのジッパーにやっと辿りついたところだった。
「ニュータイプって本当にいると思います?」
「にゅーたいぷ?」僕は呆然としてフロントガラスの中の操舵手の
顔を眺めた。
操舵手もフロントガラスの中の僕の顔を眺めていた。
「ニュータイプって、あの感覚の超越した・・・?」
「そうです。実在すると思いますか?」
「ニュータイプ的な存在とか、メタファーとしてのニュータイプとか、
マジシャンとか、そういうんじゃなくて本当のニュータイプ?」
「もちろん」と操舵手は言ってから艦を微速前進させた。
「わからないな」と僕は言った。「わからないよ」
「わからないじゃ困るんですよ。信じるか信じないか、どちらかにして
下さいよ」
「信じない」と僕は言った。
「ニュータイプの存在は信じないんですね」
「信じない」
僕はポケットからドリンクチューブをひっぱり出して口にくわえ、飲み込まないまま唇の上で転がした。
「エスパーはどうです?信じます?」
エスパーはいるような気がするな」
「気がするじゃなくて、イエスかノーで答えてくれませんか」
「イエス」と仕方なく僕は言った。「信じるよ」
「エスパーの存在は信じるんですね?」
「イエス」
「でもニュータイプの存在は信じない」
「信じない」
「それではエスパーとニュータイプの違いとはいったいなんですか?」
「完璧なニュータイプなどといったものは存在しない。完璧なオールドタイプが存在しないようにね。」
僕が中学生の頃偶然に知り合ったあるパイロットは僕に向かってそう言った。
僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、少なくともそれをある種の慰めとして
とることも可能であった。完璧なニュータイプなんて存在しない、と。
しかし、それでもMSを操縦するという段になると、いつも絶望的な気分に襲われることになった。
僕にできることの領域はあまりにも限られたものだったからだ。例えばジオンを倒すことができたとしても、
連邦の政治家については何もできない。そういうことだ。
7年間、僕はそうしたジレンマを抱き続けた。――7年間。長い歳月だ。
(以下改変の必要がないくらいぴったりだったので略)
おもしろい、とシャアはいった。
ララァはそんなシャアを訝しそうに眺めた。シャアは視線に気が付き、かっこう、といった。
「何故オールドタイプが嫌いだと思う?」
その夜、シャアはそう続けた。そこまで話が進んだのは初めてだった。
わからない、といった風に僕は首を振った。
「ちぃっ、オールドタイプなんて何も考えないからさ。地球の重力に魂を縛られて宇宙にも出れや
しない」
ちぃっ、というのがシャアの口癖だった。
「そう?」
「ああ。奴らは大事なことは何も考えない。考えてるフリをしてるだけだ。……何故だと思う?」
「さあね?」
「必要がないからさ。もちろん地球に住める身分になるには少しばかり頭が要るけどね、
オールドタイプであり続けるためには何も要らない。コロニーにガソリンがいらないのと同じさ。
グルグルとおなじところを回っていればいいんだよ。でもね、私はそうじゃないし、君だって違う。
生きるためには考え続けなくちゃならない。MSの装備のことから、ララァのことまでね。
そうだろう?」
「ああ。」と僕は言った。
「そういうことさ。」
「ほらほら、ヒートロッドよ。アコォォォォォズゥ!」
「よしてください。鼻水なんかたれ下げないで。ねぇ、もうお願いだから人前でそんなことしないで。
ブラジャーを頭にのせてハロになるのもよしなさい。ほらみんなこっちを見ているじゃないですか」
「ふん、つまんないな、カミーユさんってユーモアがないんだもの。何も日曜日に動物園に来て、
Z開発苦労話やらグリプス戦役やらの話することもないでしょう。もっと面白い話をしましょうよ、
ぱぁぁっと楽しみましょう」
「でもねカテジナさん、日曜日の動物園というのは、生命と死というものについて僕らに多くの
ことを示唆するんです。僕たちが生きるためには、たくさんの人の犠牲が…」
「ねえカミーユさん、ほら、ドダイ!」
「よしてくださいったら。地面にぺしゃっとうつ伏せになるんじゃない。汚いな。ほら、ちゃんと立って。
あっちで子供が笑ってるじゃないですか。」
「なにぃ!このやろう、トチ狂ってお…」
「やめなさいって、カテジナさん!」
「ねえ、カミーユさん」
「なんですか?」
「そろそろ『精神』の交換やらない?」
「いいですよ」と僕は言った。そしてあたりを四つ足で駆け回った。
「ひひん、ひひん、私の愛馬は凶暴ですぅぅぅぅぅ!」
「およしなさい、カミーユさん。馬鹿にするんじゃありません」とカテジナは言った。
>>98 原作読んでないけど激ワラ
カテジナさん意味不明ですよ
おもしろい!このすれ最高っす!
「それはね」とナナイさんはひっそりとして声で言った。「シャアさんの中身が、あの女の中に入っていたからよ。
シャアさんはそのことを知らずに、そこまで運んできて、自分の手でアムロさんに渡しちゃったのよ。だからもう
シャアさんの中身は戻ってこない」
シャアは身を起こし、女の顔を見おろした。高い鼻と、耳のほくろ。深い沈黙の中で、心臓が大きな乾いた音を
立てていた。体を曲げると、骨がきしんだ。一瞬のことだけれど、シャアは自分が圧倒的な暴力の瀬戸際に
立っていることを思い当たった。
「それって、冗談よ」とナナイさんはシャアの顔色を見て言った。「思いついたままでまかせを言っただけ。まずい
冗談だったわ。ごめんなさい。気にしないで。シャアさんを傷つけるつもりはなかったの」
このスレを楽しむにはハルキ代表作以外に、夜のくもざる、カンガルー日和、
夢で会いましょう、神の子供たちはみな踊る、といった比較的マイナーなものまで
熟読している必要があった。
僕は
>>101の1・2行目がうまいと思った。
あるいは、短編のほうがネタにしやすいのかもしれない。少なくとも2003年というのはそんな年だった。
「よう、軍曹、まだ遠いのかい?」とアマダさんは耐えきれなくなって
通信機を使って声をかけた。
「いい若い者が何を言うか。これくらいは操縦したうちにはいらん」と
テリー・サンダースJrは相変わらず陸戦型ガンダムを前進させなが
ら言った。
「でもさ、おじさん、俺はいちおう小隊長だぜ。こんなにいっぱい操縦
させられたら、へとへとになって性欲だってなくなっちまうよ」
「まったく情けないやつだ。それでも軍人か。これくらいでなくなるよう
な頼りない性欲なら、はじめからない方がましだ」
「やれやれ」と少尉は言った。
つづく
「何を言うか。陸戦型ガンダムを馬鹿にするんじゃない。陸ガンは
先行量産型の、れっきとしたモビルスーツだ。後付けなんぞ知る
ものか」
「まぁ、後付けのことは冗談だけどさ、でもおじさんもいちおう軍人
なんだからさ、もうちょっと設定ってものを考えた方がいいと思う
けどな。ジャブローにいるジムの立場を考えるってことも必要だよ。
余計なお世話かもしれないけどね」
「ああ、余計なお世話だ」とテリー・サンダースJrは毅然とした声で
言った。「で、モヒカンのことだ」
「うん。モヒカンのことが知りたい」
「しかしまず 入 れ 入 れ をしなさい。話はそれからだ」
「入れ入れが大事なんだ」
テリー・サンダースは重々しく何度かうなずいた。そして、うなじの巻き髪
を意味ありげにいじった。
「そうだ。まず入れ入れが大事なんだ。偵察みたいなもんだ。まずは入れ
入れ。モヒカンのことはそのあとで話そう。アマダちゃん、この子はきっと
気に入ると思うね。ジオンの掛け値なしのナンバーワンだ。おっぱいむち
むち、肌はつるつる、腰はくねくね、あそこはぐしょぐしょ、ばりんばりんの
セックス・マシンだ。モビルアーマーにたとえるならば、まさにザク頭の亀、
空を飛べば愛欲のミノフスキークラフト、指が包むは怒濤の操縦桿、さあ
ジャブローだ、とろけるメガ粒子砲、よしきた山の向こうのビッグトレーまっ
しぐら、撃つぞ、撃っちゃうぞ、アマダちゃん見事に大昇天だ」
「軍曹、けっこうユニークなキャラクターしてるね」と少尉は感心して言った。
つづく
15分後に女が現れた。テリー・サンダースJrが言ったとおり、素晴らしい
体つきの美人だった。ぴったりとした赤いノーマルスーツを着て、白い
パイロットブーツを履いて、エメラルドグリーンの瞳が印象的な目は
垂れていた。モデルをしていてもおかしくないくらいだ。胸はかなり大きく、
大きく開いた襟ぐりから、その片鱗をはっきりと観察することができた。
「これでいいか、アマダちゃん?」とテリー・サンダースは尋ねた。
アマダさんは呆然とした顔で、何も言わずにうなずいた。何を言えばい
いのか、言葉が浮かんでこなかった。
「とびっきりのセックス・マシンだぜ、アマダちゃん。うりうりうり、お楽しみ
だ」とテリー・サンダースは言った。そこで初めてにっこり笑い、アマダ
少尉のお尻をつねった。
アイナはアマダ少尉をつれて、射爆場を出て、遠くに聳えた雪深い山脈
に入った。アイナはビームサーベルで雪を溶かしてお湯にし、自分がま
ずするすると裸になり、それからアマダさんを裸にした。風呂の中で彼の
身体をきれいに洗い、舐めまわし、それから見たことも聞いたこともない
ようなアプサラス級のモビルアーマー的なフェラチオをした。アマダ青年
は何を考える余裕もなく射精してしまった。
「やれやれ、こんなすげえの、初めてだよ」、アマダさんは湯にゆっくりと
身を沈めて言った。
「こんなの、まだ手始めなんだから」とアイナは言った。「これからもっと
もっとすごいアプサラスが出てくるんだよ」
「でも気持ちよかったよ」
「どれくらい?」
「連邦のこともジオンのことも考えられないくらい」
春樹がいっぱい
「広いふかふかとしたベッドに横になりたいの、まず」とお嬢様は言った。「すごく気持ちがよくて
酔払っていて、まわりにはよしなにおばさんなんて全然いなくて、となりにはロランが寝ているの。そし
てちょっとずつ私の服を脱がせるの。すごくやさしく。お母さんが小さな子供の服を脱がせるときみたい
に、そっと」
「ふむ」と僕は言った。
「私途中まで気持ち良いなあと思ってぼんやりとしてるの。でもね、ほら、ふと我に返って『だめよ、ロラ
ン!』って叫ぶの。『私ロランのこと好きだけど、私には結婚を申し込んでくれた人がいるし、そんなこと
できないの。私そういうのけっこう堅いのよ。だからやめて、お願い』って言うの。でもロランやめないの」
「やめますよ、僕は」
「知ってるわよ。でもこれは幻想シーンなの。だからこれはこれでいいのよ」とお嬢様は言った。
「そして私にばっちり見せつけるのよ、あれを。そそり立ったのを。私すぐ目を伏せるんだけど、それでも
ちらっと見えちゃうのよね。そして言うの。『駄目よ、本当に駄目、そんなに大きくて固いのとても入らない
わ』って」
「そんなに大きくないです。普通です」
「いいのよ、べつに。幻想なんだから。するとね、ロランはすごく哀しそうな顔をするの。そして私、可哀
そうだから慰めてあげるの。よしよし、可哀そうにって」
「それがつまりお嬢様が今やりたいことなんですか?」
「そうよ」
「やれやれ」と僕は言った。
「ねえ今私が何やりたいかわかる?」とお嬢様が僕に訊ねた。
「見当もつきませんよ、お嬢様の考えることは」と僕は言った。
「あなたと二人で祭に出かけて裸になって、みんなの見ている前で背中にヒルを乗っけてあざのつけっ
こをしちゃうの」
「なんでそんなことするんです?」
「変質的な祭なのよ、それ」
「お嬢様の方がよほど変質的みたいですけど」と僕は言った。
「そして月から変なのがたくさん降ってきて、よくわからないまま石像から出てきた人形の狭いコクピット
に乗り込んじゃうの」
「それで?」
「私たち狭さをたっぷり楽しむの。ぎゅっと抱きついたり痛めた股の上に跨ったりして」
「それがお嬢様のいちばんやりたいことなんですか?」
「そう」
「やれやれ」と僕は首を振った。
「ねえ、教えて。その人と寝たことあるの?」
「ありません」
「それはどうしてなの?彼女はあなたのこと好きじゃないの?」
「僕にはなんとも言えないんです」と僕は言った。「とても事情が混み入っているんです。いろんな問題
が絡みあっていて、それがずっと長い間つづいているものだから、本当はどうなのかというのがだんだん
わからなくなっているんです。僕にも彼女にも。僕にわかっているのは、それがある種の人間としての責
任であるということなんです。そして僕はそれを放り出すわけにはいかないんです。少なくとも今はそう感
じてるんですよ。たとえ彼女が僕を愛していないとしても」
「ねえ、私は生身の血のかよった女の子なのよ」とお嬢様は僕の首に頬を押しつけて言った。「そして私
はロランに抱かれて、ロランのことを好きだってうちあけているのよ。ロランがこうしろって言えば私なんだ
ってするわよ。私多少むちゃくちゃなところあるけど正直でいい子だし、よく働くし、顔だってけっこう可愛い
し、おっぱいだって小さいけど良いかたちしてるし、モビルスーツの操縦もできるし、お父さんの遺産だって
たくさんあるし、大安売りだと思わない?ロランが取らないと私そのうちどこかよそに行っちゃうわよ」
「時間がほしいんです」と僕は言った。「考えたり、整理したり、判断したりする時間がほしいんです。悪い
とは思いますけど、今はそうとしか言えないんです」
「わぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」とソシエは言った。
>>108-
>>110 うまい、うますぎる。
キャラクターがぴったり合ってる!
緑=ソシエ は、はまりすぎ! でもロランがワタナベだったらキースは自殺しちゃうのね(´・ω・`)
ユミヨシさん= ミズホ・ミネガン
115 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/19 22:40 ID:PXwB5ImF
メイ=色黒&娼婦=ララァ
そのようにして少年はガンダムに乗り、少女はエルメスを操縦するようになった。時は驚くべ
き速度で過ぎ去っていった。
そして1年戦争のある激しい戦いで、少年はジオンを制圧するためにガンダムでア・バオア・
クーに向い、少女は仮面を被った赤い男のために同じ宙域をエルメスでガンダムに向って進む。
二人は宇宙のまんなかですれ違う。ニュータイプ同志の微かな光が二人の心を一瞬照らし出す。
彼女は僕にとっての100パーセントの女の子なんだ。
彼は私にとっての100パーセントの男の子だわ。
しかし彼らの光はあまりにも弱く、戦争は彼らの想いほど澄んではいない。二人はことばもなく
すれ違い、そのまま彼女は宇宙の塵へと消えてしまう。
悲しい話だと思いませんか。
「ヒイロが、つまり・・・どこかで自爆をしたとは考えられない?」とリリーナがたずねた。
カトルは言った、「もちろん自爆をする可能性がまったくないとは言いきれません。でももし
ここでヒイロが自爆しようと決心したなら、必ずメッセージを残します。こんな風にすべてを
放ったらかしにして、あなたに迷惑をかけるようなことはしません。彼はあなたのことが
好きなんだし、まずだいいちに、あとに残されるあなたの気持ちや立場のことを考えます」
リリーナは腕組みをしてぼくの顔をしばらく見ていた。「本 当 に そう思う?」
カトルはうなずいた。「間違いありません。そう言う性格なんです」
「ありがとう。それがいちばん聞きたかったことなの」
良スレage
「いいね。とても」
てすと
白鳥が湖から飛び立った時、そろそろ失礼しなくちゃと僕は言った。
「あの人が帰って来る前にMSの訓練の仕度をしなくちゃいけないんでしょ?」
「大佐はとてもとても遅いの」と彼女は頬杖をついたまま言った。
「いつも真夜中にしか帰らないわ」
「忙しいんですね」
「そうね」と言って、彼女はしばらく間を置いた。
「それに知っていると思うけれど、大佐は私を道具としか思っていないの」
どう答えていいのか僕にはよくわからなかった。
「でも、いいの」と彼女は静かに言った。本当にそれでいいみたいに聞こえた。
「短い間だけれどお話ありがとう。とても楽しかったわ」
「僕もです」と僕は言った。「それから雨宿りさせてくださってどうもありがとう」
14年たった今でもMSに乗って彼女のコロニーの近くを通るたびに、彼女とあの真っ白な
白鳥のことを思い出す。どのエリアだったかはもう忘れてしまったけれど、あの湖の傍で
彼女は今も一人で白い鳥を見つづけているんじゃないかという気がする。
僕はあの時彼女を攫って逃げるべきだったんだろうか?
これがこの文章のテーマだ。
僕にはわからない。
歳をとってもわからないことはいっぱいある。
>>121 「うん、はっきり言って実にいいよ」と鼠は言った。
でも僕は「カンガルー日和」を読んでいる人がどれほどいるかが気がかりだった。
「それはとても酷いことですよ」とウッソはいった。
ぴったり20分で彼はやってきた。
50前後の礼儀正しい口のききかたをする兵士が僕の部屋のドア・ベルを押し、ガルマが船で待っていると言った。
船とくれば戦艦だろうと思ったが、案の定戦艦だった。
それもすごく大きなメタリック・グリーンのザンジバルだった。虫みたいに見える。
兵士がかしゃっという気持ちの良い音を立ててドアを開けてくれて、僕は中に入った。艦橋にはガルマがいた。
「よう、懐かしいねえ」と彼はにっこり微笑んで言った。
「久し振りだね」と僕は言った。
ガルマは艦橋の中を見回した。「どう、すごい戦艦だろう?これ、必要なときに軍が貸してくれるんだ。操舵手つきで。
これなら事故も起こさないし、特攻もしないしね。安全なんだ。彼らにとっても、僕にとっても。どっちも幸せになれる」
「なるほど」と僕は言った。
「自分じゃこんなもの操縦しない。僕自身はもっと小さい船が好きだな」
「ムサイ?」と僕は訊いた。
「ガウ攻撃空母」と彼は言った。
〜続き〜
「僕はそれよりもう少し小さいモビルスーツが好きだけど」と僕は言った。
「ドム?」と彼が訊いた。
「ザク」と僕は言った。
「ザク」と五反田君は言って、肯いた。
「そういえば昔乗ってた。僕が最初に配給されたモビルスーツだよ。
もちろん親の七光りなんかじゃなくて、自分の能力で配給された。最初の訓練後に中古で回ってきたんだ。
僕はそれがすごく気に入っていたんだ。それに乗ってサイド3の実家に行ったんだ。
2戦目で小隊長になった頃だよ。すぐに注意された。
お前、ザビ家の人間ならザクなんか乗るなって。それで降りた。そういう世界なんだ。
でもいいモビルスーツだった。実用的。安い。僕は好きだよ」
「僕も好きだ」と僕は言った。
「どうしてザンジバルなんかに乗ってると思う?」
「わからないな」
「軍事費を使う必要かあるからだよ。」と彼はよくない秘密を打ち明けるように眉をひそめて言った。
「兄貴と姉貴がもっともっと軍事費を使えって言うんだ。使い方が足りないって。
だから高いザンジバルを使うんだ。軍事費を使うと軍需産業が儲かる。みんな幸せになれる」
やれやれと僕は思った。
二つ目の上から四段目は
>「ザク」とガルマは言って、肯いた。
だった。
どうも最近僕は書き込みミスばかりしている。どうしてだろう?
運が悪いだけなのだろうか、それとももっと根本的な原因があるのだろうか?
たぶん運が悪いだけだ、と僕は結論を下した。
127 :
赤い純正:03/06/22 13:12 ID:w1OZaEpQ
どうも最近僕はageている。どうしてだろう?
頭が悪いだけなのだろうか、それとももっと根本的な原因があるのだろうか?
。。。。。。。。。。。。
たぶんただageたいだけだ、と僕は結論を下した。
「今までありがとう」と僕は思った…。
129 :
駄目になったガンダム:03/06/24 01:26 ID:dKWRABCA
駄目になったガンダムの裏にはバンダイの利益追求が絡んでいた。とても露骨なやり方で、
アニオタなんかもいっぱい狙っている。801も入っていて、同人女たちはそれを食べて暮らして
いる。福田夫妻はガンダムが駄目になろうがどうしようが関係ないと考えている。そりゃそうだ。
夫妻にとってはガンダムだろうがCFだろうが、そんなもの何の関係もないのだ。ガノタに媚びた
りしないし、トミノへのリスペクトだってない。
「そんなの俺たち関係ないもんね」と彼らは考えている。
僕はバンダイのガンプラを買った。ガンプラはなかなかの出来で、ちょっと時間が経つと安く
なった。ガンプラからは駄目になったガンダムの匂いがした。ガンダムはまだガンダムという名
前で、上に訳のわからない名称を付けられていた。ガンダムが好きだった人々はみんなその
アニメを見た。そしてこう言った。
「ほらごらん。あれが駄目になったガンダムだよ」と。
立派なアニメが色あせていくのは、二流の報道番組が崩壊する時よりずっと物哀しい
131 :
ノルウェイのスレンダー:03/06/25 16:47 ID:3FHCCyXf
僕は日曜日にはここに残らないのです。
132 :
_:03/06/25 16:48 ID:???
133 :
通常の名無しさんの3倍:03/06/26 12:38 ID:RQyBZkX5
age
ガンキャノンを見分ける方法はたったひとつしかなかった。
機体ナンバーである。
いくつもの戦闘を繰り返し、ところどころ赤い塗装が剥げている右胸に白抜きの数字がペイントされていた。
ひとつは「108」、もうひとつは「109」である。
「やれるとは言わない」
「けど、やるしかないんだ」
「望むか、望まざるかにかかわらず」
みんなうまいなー
あんまり読んだことないけど、春樹ってこんな感じだよな。
137 :
脱出:03/06/27 20:28 ID:???
「戦いはいつまでつづくんだろう?」と僕はララアに訊ねた。
「わからないわ」と彼女は答えた。「戦いがいつ終わるかは誰にもわからないのよ。でもきっともうそんなに長くはつづかないはずよ。
これが最後の戦いになるんじゃないかしら」
僕は手をのばして指の先を彼女の頬にあてた。彼女は目を閉じてしばらくそのぬくもりを味わっていた。
「これが私が見た光のぬくもりなのね?」
「どんな感じがする?」
「まるで時の光のようだわ」と彼女は言った。
「僕はニュータイプの正しい在り方を伝えることができると思う」と僕は言った。
「時間はかかるかもしれない。でも君がそれを信じてくれれば、僕はいつか必ずそれを伝えることができる。」
「わかってるわ」と彼女は言った。そして手のひらをそっと僕の目にあてた。
「助けてあげなさい、あなたを待ってる人達がいるわ」と彼女はいった。
僕はみんなのことを思った。
住み慣れたあの地を僕もしばらく離れようと思った。
先日ハヤト・コバヤシがやってきて、
「ねえ、クワトロさん、僕のニックネームをひとつ考えてくれませんか」と言った。
まあ突然「ハヤト・コバヤシ」という名前を出しても平成ガンダム世代の大半はそれが誰なのかまるでおわかりにならないだろうから一応説明しておくと、
ハヤト・コバヤシは今を去る七年前に私の所属していたジオン公国と戦っていた男である。
当時は地球連邦軍の軍人だったのだが、ほとんど役に立ってなかったのでまだまだ甘いなと思っていたら、途中からなんとなくいなくなってしまった。
まあそういう男なのだが、反地球連邦軍の組織に入ってアムロ・レイ専用機の開発もしているせいで、今でもちょくちょくと会って酒を飲んだりしている。
奥さんはなかなかの美人で、アムロ・レイは私に会うたびに「ハヤトにはもったいない」と言うし、私もそう思う。
それである日、ハヤト・コバヤシの家に遊びにいってハヤトが席を外したすきに奥さんに
「君はあんなオールドタイプと結婚して、後悔してるだろう?」と訊ねると、
「いいえ、私ハヤトと結婚できて本当に幸せです」と言われた。
まあ他人の家庭のことだから何だっていいようなものだけれど、人にはいろんな好みがある。
「まあそれでですね、へへへ、僕専用のモビルスーツを造ろうかなって思うんです。造ってみろっていう人がいましてね」
「いいじゃない」
「それでですね、ハヤト・コバヤシってんじゃちょっと日系人丸出しでカッコ良くないから、この際クワトロさんにひとつニックネームを考えてもらおうかななんて思っちゃって」
私は他人のニックネームを考えるのはわりに好きである。
「君は柔道が得意だったな」
「ええ、そうです。いちおう黒帯です」
「ブラックベルトでいいじゃないか」
「なんか時計のカタログみたいですね。あのさ、そういうんじゃなくて、たとえば赤い稲妻とか白狼とか、その手の見栄えのいいの作ってくれませんかね」
「同情婚ってのはどう?」
「なんかのび太みたいだなあ。クワトロさん、なんか僕に偏見持ってんじゃないんですか?」
というわけで、ハヤト・コバヤシはがっかりして帰っていった。
>140-141
吹いた。けどまたマニアックな所から持って来るなあ……
ワロタ。下田丸か。
「あなたの絵、大嫌いなんですけどよろしくお願いします」
と富野さんは言った。
「それはどーも」と僕は言った。それはどーも。
146 :
通常の名無しさんの3倍:03/07/04 11:16 ID:EGOGSEI4
けど、僕だって富野さんの書く脚本は好きじゃないのだ。そういう風にして世界は回っている。
ピース。