◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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「ちゃんと喋れや!何て言うてるかわかれへんやろ!」
前田が前蹴りを叩き込む、吉江は咄嗟に両腕で受け止めたがまたも吹き飛ばされた。
何とかして敵意が無いことを示さなくては!
そうだ!喋れないなら、両手を上げて降参の意思表示をしよう!
それは束の間の夢に過ぎなかった。
吉江が上げようとした両腕はぴくりともしない。
先ほどの一撃で折れていたのだ。
どうすればいい?
前田がゆっくりと近づいてくるのが見える。
吉江はなけなしの勇気を振り絞って踵を返した。
逃げ切れるか?
そのときだった。
ぴちっ!
聞きなれない音がした。
それが自分のアキレス腱が切れた音だとは吉江にはわからなかった。
いや・・・もうどうでもよかったのかもしれない。
喋れない、手足も動かない。
自分が単なる肉隗に過ぎないことを悟った吉江は・・・考えることをやめた。
「何寝とんねん!はよ成瀬連れてこんかい!」
もはや呼吸すら止まった単なる肉隗を、前田は容赦なく踏みつけ続けた。