◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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震えながら吉江豊は自分の好きな言葉を思い出していた。
『華のないレスラーでもチャンピオンになれる』
それを体現していた佐々木健介は吉江にとって理想とも言うべき人物だった。
その健介が自動車整備工場で死体になっているのを見たとき吉江は心の底から恐怖した。
華がないレスラーを淘汰するのがこのプログラムの目的なのか?
だったら次に狙われるのは・・・。
健介の例から安全な隠れ場所などないことはわかっていた。
こうなったら誰でもいい、近づいた奴を一人でも多く道連れにしてやる!
そう思い吉江は銃を構え、茂みに隠れていた。
何時間経ったのだろうか?
二時間?三五時間?
だが実際には茂みに隠れて五分と経っていないことを吉江は知らなかった。
その時一つの大きな影が視界に入った。
誰だ?大きい。中西さんか?
・・・俺を、そして自分自信をプッシュ出来なかったタッグパートナーだ。構うもんか!
吉江は容赦なく引き金を引いた。
しかし弾はわずかに標的をそれた。
すかさず第二射に移ろうとしたその時!
「誰や!安生か?船木か?」
違う!中西じゃない!同じ関西弁だが毒々しさが混ざっている!誰だ!