◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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463只の名無し
柴田は生きていた。
不幸中の幸いというべきか、カシンがスープに混ぜたタバコの量は死に至る程のものではなかった。
さすがのカシンもタバコの致死量まではよく分からなかった。
あの男がこのゲームにおいて2度目の失敗だった。
ふらつく足元を気にしながら支給された「他の参加者の位置を感知できるレーダー」を持って図書館の外に出た。
「このままあの部屋にいても、いずれは他の参加者に見つかっちまう・・・・。」
幸い日は暮れて、辺りは暗くなっていた。
「これなら、他の参加者にも見つかりにくいはずだ・・・。今のうちに・・・・。」
図書館の100メートル南に高校があった。柴田はそれを目標に重い足を引きずりながら必死に歩いた・・・。
・・・・レーダーに反応はない。
「どうやら今日はついてるみたいだな・・・。めざましテレビの運勢・・・当たってるな・・・。これから毎日見よう・・・・。」
一度死の淵まで追い詰められた柴田はこんな事を考えられるほど落ち着いていた。
あれから何分足っただろう・・・。いつもはランニングで20秒もかからない道がどんな地方の巡業先よりも遠く感じた。