◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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444土曜日の作家
このゲームは、いつ終わるのだろう?
「これは悪夢だ」
安田はそう思いながら、グラスの酒を飲み干した。
もう何倍飲んだだろう・・?
もう少し飲んだら眠くなってしまいそうだ。
眠ってしまい、目が覚めた時には、
こんな馬鹿げたゲームでなく、
いつもの生活が待っていると思っていた。

そんな時だった。
ギィー・・・
静寂を破る音を立てたドアの向こうには
ヒロ斎藤が立っていた。

「安田・・」
「斎藤さん・・」

二人の間に、暫くの沈黙があった。

この二人の間には、敵味方の感情は一切ない。
この状況で出会った二人は、お互いにどう振舞えば
いいのか皆目見当がつかなかった。
味方とも敵とも言えない、微妙な関係であったが、
少なくともこの状況では、信頼出来る相手で
ないことは確かだった。

緊張が二人の間に走った。
ヒロは銃を身構えると同時に、
安田は手榴弾を手にした。
445土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:42
二人の間に、暫くの沈黙があった。

この二人の間には、敵味方の感情は一切ない。
この状況で出会った二人は、お互いにどう振舞えば
いいのか皆目見当がつかなかった。
味方とも敵とも言えない、微妙な関係であったが、
少なくともこの状況では、信頼出来る相手で
ないことは確かだった。

緊張が二人の間に走った。
ヒロは銃を身構えると同時に、
安田は手榴弾を手にした。

その時だった。
「これで3人揃ったな。」
もう一人の男がヒロのすぐ後ろから現れた。平田だった。
「やっと信頼出来そうな仲間と会えた。」
平田の口から出た言葉で、ヒロと安田は
身構えていた銃や手榴弾を降ろした。
446土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:43
もう一人の男がヒロのすぐ後ろから現れた。平田だった。
「やっと信頼出来そうな仲間と会えた。」
平田の口から出た言葉で、ヒロと安田は
身構えていた銃や手榴弾を降ろした。

「なあ安田・・俺達二人と組まないか?」
その言葉に驚いたのはヒロだった。
「俺達二人って・・?今でも仲間と思ってるのか?」
ヒロは平田を仲間と思っていたが、
平田にそんな感情があるとは思っていなかっただけに
意外だった。だが、ヒロは嬉しさに笑みすら浮かべていた。」

そして安田も同じ感情を抱いていた。
「平田さん・・信用していい仲間・・になるんですね。」
ずっと孤独だった安田にとっては、このゲームは
自分しか頼れず、信用出来る誰かを求め続けていた。
447土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:43
「俺は選手会長だ。新日本のレスラーとして
これまで屈辱に耐えてきたメンバーの気持ちは
俺が一番分かっているつもりだ。俺は
スーパーストロングマシン時代の気持ちを
今でも忘れていない。」

「平田さん・・仲間と思っていいんですね。」
安田は思わず叫んでいた。屈辱の日々を分かってくれる人間は
滅多にいない。
今まで、仲間という言葉は関係ないものと思っていたが、
この時は、平田の言うことが信用出来るような気がした。