◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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435普段はカンコ君
「…やっぱり飛び道具があると便利だよな。警棒、支給されたってさぁ…
でもこれ、井上には勿体無い武器だよねぇ?                 」
野上彰は茶飲み話をしているかの様に、そして佐々木健介の魂が横に
あるかの様に語り続けている。
「今と同じアプローチしたんだよ。立場は全く正反対だったけどね。
井上が中々心開いてくれないで苦労したよ…
ただ最後は泣きながら『ノガさーん』って抱き着いてくれたよ。
人間、夜になると緊張が薄れるんだね。                」

クスクス忍び笑いながら、健介のそばまで来た。「スイカ割だな、まるで」
呟きながら彼は血の海に浸かっている細長い缶を取り上げた。
瞬間、野上の嘲笑が静まった場内に響き渡る。
「なんだよ、目潰しスプレーって(笑) お前、武器までしょっぱいな(笑)
まぁ平田さんもそうだったけど。吹き矢だぜ、吹き矢!! どう戦うんだよ、一体!?
平田さん、最後までボヤいてたなぁ… いい味出してたよなぁ          」
そこまで言うと、野上はフッと息をつき、健介の横に腰をしゃがめた。

「一言、言っておく。 俺とお前は仲間でも友達でもない。
お前にちゃんづけされる筋合いは一切ない。今まで一度もないよな、そんな会話」
彼は立ち上がり裾をポンポンと払う。虚空を見上げ、言葉をつなぐ。
「アゴも誰もかも、大方武藤とか永田とかに生き残って欲しいんだろうけどさ
でもそこで、敢えて俺が残るっていうのも…                    」
再度、野上は視線を下に落す。 異臭の漂う中、彼は遺体に優しく微笑んだ。
「結構、ブックとしてはイケてるんじゃないかなぁ?」