◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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291お前名無しだろ
ケンドー・カシンは見ていた。自分がいる逆の方向の出口を必死に走り出て行く新崎人生の姿を。
しかし、カシンは追いかけなかった。いや、追いかける必要はなかったのだ。
人生が走っていく方向には1軒のコンビニしかないことも。そして、人生が自分以上に追い詰められていることも。
人生があのコンビニに隠れることは容易に想像できた。
だから、追いかける必要もなかった。それに、カシンは知っていた。「若手時代、さんざん買出しに通ったあのコンビニへの近道」を。
292お前名無しだろ:2001/08/17(金) 19:25
「!!!」
人生は瞬時に自分の置かれている状況を整理した。
すると、あの村上の姿が浮かんできた。人生がこのプロrグラムが始まってから初めて感じた「死への恐怖」だった。
村上を殺した張本人であるケンドー・カシンが目の前にいる。こっちに銃を構えている。・・・・自分を殺そうとしている!!
「・・・・・・!!!!!!」
人生は手当たり次第の物を投げた。昔から物を投げるような粗末なことはしなかったがこの時だけはそんなことは考えなかった。
缶コーヒーやコーラのボトルがカシンに向かって次々と飛んでいく。しかし、こんなことはただの時間を稼ぐ方法の一つにしかならない。
「何か・・・!!武器になりそうな物は!!」
・・・・・あるはずがない。ここはコンビ二なのだから。
その瞬間、「パン」という冷たい音が店内に響いたと同時に人生の足に表しようのない痛みが走った。カシンが痺れを切らし、とうとう撃ったのである。
カシンは、一呼吸置いて、人生を見下すような目で、こう言った・・・・。
「あんまり手ぇ、焼かせないでくださいよ・・・・。」