◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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283お前名無しだろ
「どれだけ自分がこのゲームを拒んでも、他の人間はやる気になっている!!少なくともケンドー・カシン・・・・この男は・・・。」
そう思った瞬間、次に頭に浮かんできたのは「ここにいてはいけない!!」ということだった。「さっきまでの村上とカシンの闘いで他の「やる気」になっている人間が集まってくるかもしれない。
そうでなくとも今、このカシンという男に見つかってしまえばおそらく自分も・・・・・・。」
人生はそっと立ち上がり紅く染まった村上の背中の方に向かって手を合わせた。・・・・試合以外でレスラーを拝んだ初めてのは初めてだった・・・・。
284お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:45
短い合掌のあと、人生はカシンがいる逆の方向、南出口へ向かって必死に走り出した。その姿をカシンに見られたかどうかなどもう気にしていられない。一刻も早く自分の隠れ家を見つけなければ、人生はそう思っていた。
・・・・・・・「なんで、オレがこんな目に!!」「新日じゃない、自分が!!」
走り出すと、今まで抑えていた怒りが一気に噴き出した。人生はあの道場に集められる前に、永島取締役のところに次シリーズの打ち合わせに来ていた。
人生はインディー出身ながらも全日と新日から度々オファーがくる自分に誇りを持っていた。特に、BATT入りはこの業界に入って10年目にしてやっと掴んだチャンスだったのだ。
285お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:47
打ち合わせ最中に猪木が部屋に入ってきて、突然、自分に何かを嗅がせたところまでは確実に意識はあった。
問題は・・・・そこからだった。
「ゆっくり運べ!!この野郎!!」遠のく意識の中で猪木の声が聞こえてきた。「この選手は参加させなくてもいいんじゃないでしょうか?」永島取締役の声だ。
「ん?・・・まあ、捨て駒みたいなモンだな!!なんかの役に立ってくれたら儲けモンってなもんだ!!ダハハハハハ!!」
そう人生は思い出した。自分がいつ意識がなくなったのか、新日所属ではない自分が参加させられた理由も。
もともと人生は自分のもつ便利屋のイメージのコンプレックスを抱いていた。しかし、今回はそんな自分を嘲笑うかのように本当に必要とされていない、おまけ程度の理由で参加させられてしまっている・・・・。
そう思った瞬間、人生は考えた。
「・・・・・アントニオ猪木を殺そう・・・・・。」
286お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:48
目標は決まった。
絶対に自分のこの手であの男に止めを刺そう。そのためには武器が必要だ。人生のディパックには武器として数珠が入っていた。
そんな自分を馬鹿にしたような偶然も人生に怒りを増幅させる原因の一つになっていた。
そして、隠れ家を早く探しさなければ!!そう思った人生の目の前に一軒のコンビ二が見えてきた。
「・・・ここを拠点にしよう・・・。食料にも当分困らないだろう・・・・。」
流石に自動ドアは既に動いていなかったが、無理矢理こじ開ければ入ることができた。
287お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:50
店内はシーンと静まっていた。「どうやらこのゲームは本当のようだ・・・・・。」静けさが人生に事実を教えた。
「少し落ち着くためにコーヒーでも飲むか・・・・。」
そう思い、奥にあったインスタントのコーヒーを手にとろうとした瞬間、レジカウンターから一つの声が放たれた。
「いらっしゃいませ。」
驚いた人生が振り向いたその先には・・・・・・・・・「あの」ケンドー・カシンが銃を構えて立っていた・・・・。