◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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213お前名無しだろ
「なあ、小島……小島の仇を討つには、どうすればいいだ?」
駅の待合室でバッグの中身を確認しながら、永田が呟く。
あの惨劇から数時間……永田は当ても無く市内を彷徨っていた。
「絶対に許さないぞ!」と啖呵を切って出発したものの、何をしたら良いのかが全く分からない。
ただ、確実に言えるのは『途中で死んだらダメ』という事だけ。
既に此処へ来るまでに、何人もの死体を見てきた。
(あいつらの様には、なりたくない。
 途中で死んでしまったら、小島の仇が討てない。
 絶対に……絶対に生き残って、アントニオ猪木をこの手で殺すんだ――)
例えようの無い強力な復讐心が、永田を動かしていた。
永田はパンやミネラルウォーターといった食料を確認すると、バッグから武器を取り出した。
『当たり』と言っても良いだろう。小型のマシンガン、マイクロウージー9ミリだ。
「ラッキーだ。これなら何とか生き残れそうだな」
永田の顔に、安堵の笑みが漏れた。
添付されている簡単な説明書を見ながら、永田は操作手順を確認する。
そして、弾倉を差し込もうとしたその時――
形状が違う。
何度差し込もうとしても、はめ込みが上手くいかない。
永田は慌てて予備の弾倉を取り出し、同様に差し込んでみる。
しかし、どれもマイクロウージーには一致しない。
「そんな……まさか、配給ミス!俺じゃ駄目なのか!?」