◇◆★新日バトルロワイヤル★◆◇

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160お前名無しだろ
金属音と共に、カシンの拳銃が宙を舞い、繁みの中へと落ちて行く。
激痛に近い手の痺れに、カシンは思わず顔を歪めた。
(2度も……2度も銃を弾かれた……)
そんな自戒の言葉が、カシンの脳裏をかすめる。
だが、状況はそんな反省の時間も与えてはくれない。
村上は間髪を入れず、カシンに斬りかかって来る。
カシンは辛うじて、村上の斬撃を避け続けた。
しかし超速の刃は、カシンの頬や服を、何度も薄く切り裂いてゆく。
そして、路上の小石がカシンの足元をすくった。
(嘘だろ!?ここで、もう終わりなのか?……)
自分の体が宙を舞った瞬間、カシンは自分の周囲がスローモーションになってゆくのを感じた。
そして、尻餅をついて倒れたカシンの顔面に、鋭い切っ先が突き付けられる。
村上は、真剣な眼差しで呟いた。
「さあ、これで終わりだ」