1 :
お前名無しだろ:
一瞬、慣れ親しんだ道場ではないと西村修は錯覚した。
もちろん、その部屋はいつもの新日本の道場であったのだけれど、
何かがおかしかった。何かが違っている。
すぐに、西村修はその原因に気づいた。窓の外で、すでに日が暮れようとしている。
さっきまで練習中であったはずなのに・・・
西村修は、辺りをそろそろと見回した。道場内で見かけたことのあるプロレスラーたちが、
先ほどまでの西村修と同じように机に伏して眠っている。
そのなかには、西村修の親友でもある天山広吉の姿もあった。
俺、どうしたんだろう? 西村修がそう思ったとき、道場内に大きな音がした。
皆、眠りから覚めたばかりらしく、西村修と同様に周囲を見回している。
一体、何が起きたのだろう?何故俺達は、ここに居るのだろう?
誰もが困惑と不安を隠しきれずにいた。
「おい!エーー、西村さん……何が、どうなってるだエー?俺、怖い……怖いよ……」
天山は、目に涙を溜めて不安を訴えた。
西村修は「大丈夫だよ」と言ってあげたかったが、出来なかった。
自分自身、現状が怖くてたまらなかった。
そう、嫌な予感がする。
何度もニュースで聞いた、『あれ』の状況によく似ている……
突然、施錠されていた教室の扉が、開いた。
そして、銃を携えた兵隊の様な連中が十数人、入って来る。
兵士達は黒板の前に整列すると、銃をプロレスラー達に向け、構えた。
いつでも発砲できる体勢だ。
まさか……
コツ、コツ、と、兵士達とは違う、軽い足音が聞こえた。
2 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 20:37
ボボ・ブラジル
3 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 20:37
ボボ・ブラジル
4 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 20:37
教室に入って来たその足音の主は……アントニオ猪木だ。
猪木は教壇に立つと、いつもと変わらぬ屈託のない笑顔で、話し始めた。
「元気ですかーーー!。まさかお前らに集まってもらう事になるとは、この俺も想像できなかっぞー!」
相変わらずの高慢な口調だ。
しかし、今日は普段にも増して、自信に満ちているようだ……西村修にはそう映った。
そして猪木は、教室内をぐるりと見回すと、衝撃的な一言を言い放った。
「今日はこれより、諸君に殺し合いをしてもらう!」
室内の全ての空気が止まった。
「お前らは、今回の『プログラム』に選ばれたのだよ!ダーーー!」
西村修の予感が、的中した。
天山は、ギュッと西村修の腕を掴んで、震えていた。
誰かが、うっ、とうめいた。
5 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 20:42
ボボ・ブラジル
6 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 20:55
『プログラム』
それは、魔の法律。
正式名は『プロレスラー助成特別法』という。
近年、この国ではプロレスの八百長が激増の一途を辿っていた。
何故、こんなにも簡単に八百長をしてしまうのか?
何故、互いの理解を深めようとせず、安易な八百長に走ってしまうのか?
……そして制定されたのが、この法律だった。
真に「戦う強さ」を持ち合わせた人間だけを選抜する法律。
毎年、各団体の対象者が無作為抽出され、最後の一人になるまで殺し合いが行われる。
しかし、選ばれる確立はゼロに等しいと言われていただけに、親日レスラーはすぐには信じられなかった。
「冗談なら、やめろ!糞ぶっ掛けるぞ!」
聞き取り辛い声が響いた。
道場1の権力者の、長州力だ。
「俺は天下の長州力だ!なんでこんなプログラムに参加しなくちゃいけないんだ!」
長州は嘲笑を込めて異議を唱えた。
そもそも、このプログラムの指揮権がアントニオ猪木にある事に、理解が出来なかった。
普通なら、政府や教育委員会の担当者が赴いて、ここで説明するだろう。
ここに居る兵士達も、おそらくアントニオ猪木私設軍やSPの面々。
驚かせておいて、実はパーティーでも開くのだろう……そう思っていた。
しかし、現実は残酷だった。
「長州!テメーはまだ信じられない様子だな。ならば、信じられる物を用意してやろう!」
猪木は表情を変えずにそう言うと、指をパチン、と鳴らした。
教室の扉が開き、『何か』を載せたベッドが運び込まれて来る。
ビニールシートの下の『何か』からは、少し生臭い匂いがした。
「見せてやれ」と猪木が言うと、永島がそのシートを外した。
一瞬の静寂。
そして次の瞬間、長州が絶叫した。
「……辰ツァーーーン!!」
7 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 21:06
長州の叫びが、一瞬にして全員の悲鳴へと変わる。
そこに有ったのは、ドラゴン藤波の『なれの果て』だった。
まるで操り人形を投げ捨てたかの様に関節は捻じ曲がり、
頭蓋骨は陥没し、両目も潰されていた。
「藤波!辰つぁああああんっ!!」
長州は泣き叫びながら、藤波の亡骸に近付こうとする。
しかし次の瞬間、兵士達が一斉に長州に向け、銃を構えた。
それに気付いた平田が、慌てて長州を羽交い絞めにして、引き止める。
「長州さん、駄目だ!今行ったら、長州さんも殺されちゃうよ!」
「でも!辰つぁんが!」
長州はその場にヘナヘナと座り込むと、声をあげて泣いた。
泣くことしか、出来なかった。
そしてその光景は、プロレスラー達に現実を認識させるのに、充分だった。
猪木が説明を続ける。
「藤波は、このプログラムを反対しやがって!コノヤロウ!」
死臭が室内を満たしてゆく。
それはまさしく、絶望の臭いでもあった。
猪木は胸元から政府印の押された封書を取り出すと、その中の文書を事務的に読み始めた。
いわゆる『宣誓文書』だ。
「……本プログラムは、日本国政府の完全管理下のもと、新日本の運営者である
アントニオ猪木によって執り行われるものとする旨を、ここに通達する……」
宣誓文書など、誰も聞いてはいなかった。
ただ、殺戮の海に放り込まれた事実を受け止める事しか、出来なかった。
自分達を庇ってくれた(であろう)ドラゴン藤波が、あっけなく殺された。
こんな理不尽な殺人さえ、合法だという。
いや、理不尽な殺人劇は、これから始まるのだ。自分達の手によって……
どうする?どうすればいい?ここから逃げ出す方法は無いのか?
誰もが、戦うことなく生き延びる方法を自問自答していた。
と、その時、猪木が宣誓文書を読むのをピタリと止めた。
「……どうやら、俺の話を聞いてくれない人が、いるようなーコノヤロウ!」
8 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 21:37
age
9 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 21:38
あげ
10 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 21:44
結構面白い!
11 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 21:54
age
12 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 21:58
続きプリーズ
13 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:01
わくわくする。
14 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:06
予感2001…
15 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:17
……まさか、聞いていないのを悟られたのでは?
レスラー達は、恐る恐る猪木の視線の先を辿った。
猪木が見ていた先……そこには、小嶋聡と永田祐司の姿があった。
小嶋はまだ睡眠薬が効いているらしく、眠ったままだった。
それを永田が必死になって起こそうとしている。
「……小嶋、起きろよ。寝てる場合じゃないんだってば……」
永田は、猪木を刺激しないように、小声で呼び掛けながら小嶋の肩を揺すっていた。
その呼びかけに応じたのか、小嶋がようやく目を覚ます。
「……あれ?永田君。おはよう!。どうしたの?」
まだ現状を把握していない彼の一言が、教室中に響き渡った。
誰かの呟く声がした。
「……だめっ!」
次の瞬間、猪木は小さなリモコンの様な物を取り出すと、ゆかりに向けてそれを「ピッ」と鳴らした。
ピピピピ、ピピピピ……
何処からともなく、アラーム警告音が聴こえる。
「何だよ、目覚まし時計をセットしているの?
でもおかしいな。外はまだ、夜じゃないのか!俺は眠いんだよ馬鹿やろう!」
まだ寝ぼけているのか、小嶋は緊迫した現状に気付いていなかった。
「なに言ってんだよ、小嶋!今はそれどころじゃ……小嶋?」
永田は、異変に気付いた。
警告音の発信元が、異常に近いのだ。
しかもそれは、小嶋の体内――頭の中から聴こえている。
「まさか……猪木さん!小嶋に何をしたんだよ!?」
永田の追及に、猪木は落ち着いた調子で答える。
「小嶋に限った事ではない。君達には、眠っている間に、『装置』を埋め込ませてもらった。
なあに、最新技術を駆使したマイクロサイズの物だ。違和感は感じないだろう?
それから、これには位置特定の為の発信機と、自爆装置がセットされている。
指定の制限時間をオーバーしたり、プログラムの進行を著しく妨害した場合には……」 「場合、には……」
永田は、唾をゴクリと呑んだ。まさか……まさか、そんなことって……
そして、一番聴きたくない言葉が、猪木の口から発せられた。 「爆発する」
16 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:28
ゆかりって誰?
17 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:28
猪木しね!
18 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:37
ピピピピピピピピ……
警告音の間隔が短くなってゆく。
悪魔のカウントダウンに、静かだった教室が再びざわつき始めた。
しかし、当の小嶋本人は、まだこの危機的状況に気付いていなかった。
「みんな起きているのかよ!うるせえよ時計……誰かとめろよな!プロレスが一番面白いんだよ!」
永田はパニック寸前だった。
親友の命が、あと数秒で消えてしまうかもしれない。
しかし、自分にはそれを止める術が無い。 「小嶋……小嶋ぁ……」
永田は、とっさに小嶋の両手を強く握った。 涙がこぼれ落ちて、止まらない。
その涙が、小嶋の頬へと落ちて行く。「ずっと……ずっと、友達だよ……」
まだ通常の判断力が戻っていない小嶋には、何故夕子永田が泣いているのか、解らなかった。
しかし、「友達だよ」という言葉だけは、はっきりと聞こえた。
「おい、なに言ってんだ!俺とお前はずっと親友だぜ!」
小嶋は、いつものように微笑んだ。 その直後――
ぱんっ、という音とともに、小嶋の側頭部が弾けた。
永田の顔が返り血を浴び、真っ赤に染まる。
瞬間、教室中が再び悲鳴に包まれた。
人の命が奪われた瞬間を目撃した以上、それは藤波の時とは比較にならない状況だった。
「お前ら!静かにしないか!」
猪木の忠告も、もはや届かない。
ある者は泣き叫び、ある者は気を失い、ある者は何度も嘔吐を繰り返した。
そんな混沌とした中、永田は小嶋の手を握ったまま、動かなかった。
いや、動けなかった。
呆然としたまま握っている小嶋の手には、まだ、温もりが残っていた。
「まだあったかいぜ、小嶋……」
19 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:39
どっかのコピペ?>ゆかり
でも面白い
ヒロインは誰だろう?
20 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:45
元子様をヒロインにしやがれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
MOTOKO!!
MOTOKO!!
21 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:45
すいません!コピペです!プロレスパロディー版です!
気が向いたら続けます!
22 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:49
是非続くてくれ
人選も期待してるよ
23 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:51
さよなら、コジ&ドラゴン……
24 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 22:59
永田はころさんといてくれ
25 :
ケロ:2001/08/14(火) 23:24
秋山も参加させてちょ
26 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 23:26
ケロは真っ先に殺してよし!
27 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 23:28
ドコケロを超える名作にしてくれ。
28 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 23:31
古式と朝比奈だな。たぶん。
29 :
参考にして:2001/08/14(火) 23:43
30 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 23:44
31 :
お前名無しだろ:2001/08/14(火) 23:51
あげ
32 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 07:26
age
33 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 07:46
面白いぞこのやろう!
続きを期待してるぞ!
転校生は誰だ?
ゴールドバーグか?オースチンか?ロック様か?
ケロは織田的ポジションかな?
35 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 09:30
「威嚇射撃!」
猪木の号令が飛んだ。
それに合わせて、兵士達が一斉に床へ向けてマシンガンを発射する。
ただならぬ轟音とともに、床面のコンクリートが削られ、破片が宙に舞う。
圧倒的な『実弾』の恐怖。
その威力の前に、泣き叫んでいたレスラー達の動きが一瞬にして止まった。
そして、数秒間の掃射が終わる直前――
床に跳ね返された弾の一発が、蝶野正洋 の左膝をかすめた。
「痛ェ!」
蝶野は傷口を押さえ、その場にうずくまった。
「――蝶野さん!!」
その様子を見た中西学が、慌てて蝶野のもとへと駆け寄る。
「大丈夫ですか!?蝶野さん!」
中西はそう言うと、ポケットからハンカチを取り出し、それを蝶野の膝へと巻き付けた。
野人としての本能か、手際の良い応急処置だ。
「大丈夫だ。かすり傷だから……ありがとう」
蝶野は苦痛に顔を歪めながらも、中西に礼を言った。
確かに、弾は膝をかすめただけだった。
あと数ミリずれていたら、確実に骨を砕き、歩く事さえ出来なかっただろう。
しかし、弾を受けた際の痺れと出血は、普段の『かすり傷』とは比較にならないものだった。
教室が『一応の』平静を取り戻した所で、再び猪木が話し始める。
「まったく、お前達は……これ以上、俺の手で参加者を減らしたくない。
しかしまぁ、驚くのも無理はねえか。 」
36 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 09:38
この時、西村修は状況を整理し、理解するのに必死だった。
自分は『プログラム』に選ばれた。
間違いなく、『真の強者』をめぐる戦いだ。
ここにいるレスラー達と、命を賭けて。
道場で見慣れた人や、親友……
今、隣で震えている天山とも、戦うかもしれない。
そんな、そんなこと……わからない、どうすればいいんだ……
冷静な判断をする為に、現状を整理するつもりだった。
しかし、考えれば考える程、気持ちは混乱してゆく。
頼む、誰か、助けて……
だが、そんな西村の願いを無視するように、猪木の宣誓が響き渡った。
「ではこれより、プログラムを開始する!
制限時間は三日間。新日道場半径10キロ全域が戦闘エリアとなる。
勿論、市民の退避は完了している。
お前達の両親にも既に連絡済だ。後悔の無い様、思う存分やりたまえ!」
37 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 10:00
出発の順番はランダムだった。猪木がくじ引きで決めていた。
永島が用意した箱の中に猪木が手を入れ、1枚の紙を引く。
「それでは、最初に出発する者の名前を発表する……村上一成くん」
全員の視線が、彼に集中する。
参加者中小川直也、藤田和之、安田忠雄は新日以外からの参加者だ。
「は、はいッ!」
UFOのティーシャツに身を包んだ村上は、上ずった声で返事をし、立ち上がった。
そして、顔を強張らせながら教室の出口へと進む。
「私物の持参は自由だが、くれぐれも『お荷物』にならないよう、注意しろ。
それから、出口で支給するデイパックには、武器がランダムで入っている。
有効に活用し、円滑にプログラムを進めて貰いたい。以上だ」
村上は出口でデイパックを受け取ると、教室内へ向き直り、深々と一礼をした。
そして、一目散に外へと駆けて行く。 次の生徒の出発は2分後だ。
皆一様に怖がっていたが、中には「やる気」になっているレスラーがいるかもしれない。
特に村上の場合、参加者は皆、敵対していた者ばかりだ。
心を許せる人間が居ないことが、村上の不安感を更に増大させていた。
早くここから離れなければ…… その言葉だけが、村上の心を支配していた。
教室では、2番目に出発するレスラーの名が呼ばれた。
「それでは、次、……中西学くん!」
中西は「はいっ」と返事をして立ち上がったものの、一歩が踏み出せない。
「大切な人達」のことが気になって、傍に居たくて、仕方なかった。
親分の長州と、憧れの蝶野さん。
長州は泣き止んでこそいたものの、ずっと俯いたままだ。
そして蝶野は、傷を負った左足を、ずっと押さえている。
どうしよう……ふたりを放って行くなんて、出来ない……
迷う事が許されない状況の中、中西は出発すべきか迷っていた。
その時、なかなか動こうとしない中西に気付いた蝶野が、微笑みながら声を掛けた。
「中西……俺なら、大丈夫だから……」
38 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 11:03
「蝶野さん……」 中西の瞳が、徐々に潤んでくる。
蝶野とは離れたくない。でも、離れなければならない。
そして蝶野の言葉は、別離への選択を迫る言葉。
わかってる。わかってるけど、その一歩がどうしても踏み出せない。
「中西、早くしろ!」 猪木は冷徹に、出発を促す。 「はい……」
中西は力無く答えた。しかし、まだ歩き出す事は出来ない。
その時――
蝶野がスッと立ち上がると、突然、中西を力いっぱい抱きしめた。
「ちょ、蝶野さん……?」
中西は動揺を隠せなかった。蝶野さん、どうしたんですか?急に……
そしてチ蝶野は、いつもにも増して、優しく語り掛ける。
「中西……諦めちゃ駄目だ。諦めたら、すべてがそこで終わってしまう……」
「蝶野さん……」 中西の瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちた。
蝶野は抱きしめた両手をほどくと、じっと中西の顔を見つめる。
中西を見る蝶野の表情は、普段と変わらない、優しい笑顔だ。
(どうして蝶野さんは、そんな優しい笑顔を見せるんだ?
三日後にはもう、二人共この世にいないかもしれないのに……)
蝶野は言葉を続けた。
「よくわからないけど……必ず、何か方法があるはず。みんなが助かる方法が……
だから、そんなに悲しい顔をするな。 」
今の中西に、笑顔を作る事は不可能だった。
だが、蝶野の言わんとすることは、しっかりと伝わっていた。
「わかりました……長州さんにも、一言、掛けてあげてください」
中西はそう言うと、出口へ向かって歩き始めた。
そしてデイパックを受け取ると、一旦立ち止まり、蝶野に向かって大声で叫んだ。
「次のダッグマッチ、アルゼンチンでギブアップしてくださいね!」
蝶野が頷く。 中西はそれを確認すると、夜の闇へと走り去って行っ
39 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 11:24
出発の点呼は続く。 次いで、永田の名が呼ばれた。
しかし、永田は何の反応も示さない。
あの時からずっと、小嶋の手を握ったままだ。
「永田、早くしろ!コノヤロウ!このままだと、プログラムの進行を阻害するものとして、
お前を排除するぞ!コノヤロウ!」
猪木から最後通告が発せられた。
それに反応するように、ようやく永田が動き出す。
永田の手から、小嶋の手が離れた。
「小嶋……じゃあな、行って来る。待ってろよ……」
永田は俯いたまま、返り血を拭う事もせず、ゆっくりと立ち上がる。
そして、教室の出口ではなく、猪木の居る教壇へと向かった。
数秒後―― パシッ、
永田の平手打ちが、猪木のあごを捉えた。
兵士達が一斉に永田に向け銃を構えるが、猪木がそれを制止する。
猪木は叩かれたあごを押さえつつ、じっと永田を見た。
永田の瞳は、さっきまでの無気力さが消え、怒りに満ちていた。
「絶対に……絶対に、許さねえぞ!」
永田はそう言い放つと、足早に出口へと向かう。
意外なことに、猪木は永田を咎める事もせず、ただじっと永田の様子を見ていた。
出口へ向かう途中、再びシートが被せられた藤波の死体の前で、夕子は足を止める。
藤波は永田にとって尊敬する先輩であった。
この短い時間の間に、自分の好きな人が相次いで去って行く。
しかも、明らかに『見せしめ』として殺された……
具体的な策がある訳ではなかった。
しかし、永田の心の中には、猪木に対する復讐心が沸々と湧き上がっていた。
「藤波社長……長州さんを、守ってあげてくれ」
永田はそう呟くと、デイパック受け取って教室を去って行った。
40 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 11:33
その後の出発は順調だった。
順調といっても、”中西や永田と比べたら”というレベルではあったが。
目眩を起こして倒れていたライガーは、歩くことがやっとだった。
長州力も、蝶野に促され、力無く教室を後にする。
その蝶野も、左足を微妙に気にしながら、出発して行った。
一人、また一人と、教室から参加者が消えて行く。
そして、西村修の番がやって来た。
勿論、行きたくなんかない。
しかし、この場で抵抗しても無駄なのは判っている。
(行くしか、ないんだな……)
名前を呼ばれ、立ち上がろうとする西村。
と、その西村の右腕を、天山広吉が掴んだ。
「西村さん……大丈夫だよな。みんな、人を殺したりなんか、しないよな……」
天山の顔は蒼ざめ、恐怖と不安に震えている。
「山本……大丈夫だよ」
西村は優しく語り掛けた。
怖がりな天山の心を、少しでも落ち着かせなければ……
「みんな大丈夫。そんな簡単に、人を殺すことなんて――」
西村がそう言い始めた瞬間だった。
41 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 11:57
パンッ、パンッ、パンッ、
乾いた銃声が、外から聞こえてきた。
残っていた全員が、ビクッ、と肩を震わせる。
誰もが信じられなかった。
(まさか、本当に「やる気」になっている奴ががいるの!?)
「嫌だー……こんなの、嫌だーーー!!」
天山は耳を塞ぎ、激しく首を横に振る。
西村の言葉に、わずかでも希望を持とうとした矢先の銃声。
容赦ない現実が、天山の希望を一瞬にして打ち砕いていった。
「山本……玄関で待ってるから!」
西村はそう言い残すと、デイパックを受け取り、教室を出た。
恐怖に震える天山を、このまま放っておくことなど出来ない。
だからといって、迂闊に外で待ち合わせるのは危険だ。
さっきの銃声は、入り口の辺りから聞こえてきた。
標的にされる可能性が高すぎる。
次に出発するのは、天山。
道場内で待っていれば、安全かつ迅速に天山と合流出来る筈。
靴だけ取りに行って、裏口から出よう……
西村はそう考えた。
しかし、それが悲劇の始まりだとは、この時、西村は知る由も無かった。
42 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:04
時折夕子とか見慣れぬ名前が出てくるけどワクワクするYO!
>「次のダッグマッチ、アルゼンチンでギブアップしてくださいね!」
にはワラタ。
43 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:11
>>42 ごめんごめん、パクリ元が「ときめもバトルロワイヤル」だから
けし忘れちゃったんだ。夕子とかゆかりとか
細かいミスは目をつぶって下さい。
44 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:17
越中頑張れ!
45 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:19
橋本、大谷、高岩は出ないの?
46 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:20
玄関に、人の気配は感じられなかった。
道場の門までの十数メートルの間にも、動くものは見当たらない。
西村は慎重に周囲を警戒しつつ、下駄箱へ向かった。
まず天山の靴を回収し、次いで自分の靴を回収すべく、下駄箱へ。
だが、自分の靴に手を伸ばした時、西村はふと思った。
そうだ。
何故わざわざ、靴を取りにここへ来たのだろう。
今は非常時だ。
防災訓練の時だって、上履きのまま外へ出るのが当り前の筈。
悠長に靴を履き替えて逃げる人なんて、居やしない。
一刻を争うというのに、どうして、こんなことを……
47 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:24
危機感の欠如
それは、参加者の誰もが同じだった。
火事や地震と違い、殺し合いという状況に備えている人間などいない。
しかも、今まで出発した参加者には、主催者である猪木以外への殺意は、感じられなかった。
誰も人を殺すなんて、出来やしない。
とりあえず外へ出れば、何とかなるだろう。そう思っていた。
だが、そんな淡い期待は、さっきの銃声によって打ち消された。
信じたくは無いが、既に殺し合いは始まっている。
48 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:41
とにかく、ここまで来てしまった以上、早く靴を取って戻ろう――
西村は心の中でそう呟くと、下駄箱から自分の靴を取り出した。
その時だった。
カチッ、という金属音とともに、何かが引っ掛かる感触が伝わって来る。
靴や下駄箱の構造上、引っ掛かる物があるとは思えない。
嫌な予感がした。
暗がりの中、西村は下駄箱の中を覗き込む。
そこには、ガムテープで固定された丸い物体が、一つ。
そして靴には針金が巻かれ、その先には
ピンを思わせる金属部品が結び付けられていた。
――手榴弾だ!
しかも、靴を取り出したことにより、ピンは外れている。
仕掛けた人物を詮索する時間など無い。
西村は全速力で、その場から立ち去るべく走り出した。
だが、運命は脱出を簡単に許してはくれない。
走り出した西村の眼前に、突然、人影が現れた。
49 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 12:52
肩がぶつかった。
足がもつれ、西村は廊下へと倒れ込む。
バッグと靴が、勢い良く床を転がって行った。
……誰だ!?
西村は下駄箱の方向へと振り返る。
そこには、虚ろな目をした一人のレスラーが、ぼんやりと立ち尽くしていた。
高岩 竜一
今は新日の子会社ゼロ・ワンに出向している寡黙なレスラー
しかし、今の高岩には、普段の感じが微塵も感じられない。
当然だ。
今は殺人ゲームの真っ只中なのだから。
……だが、それ以上に、今の高岩の様子がおかしい。
彼は腹部を手で押さえている。
そしてその手は、赤黒い血液に濡れていた。
「西村さん……俺、撃たれちゃったよ。どうしよう……」
高岩は、声を絞り出すようにして、語り掛ける。
その声は震え、息も荒い。
どんな素人が見ても、致命傷を負っている事は明白だった。
(どうしよう、って……)
西村は答えられなかった。答えられる筈もなかった。
手榴弾を発見し、そして傷付いた高岩と遭遇するまで、ほんの数秒間。
突然すぎる恐怖と衝撃の連続に、西村の思考回路はパニックに陥っていた。
50 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 13:00
「……逃げろっっ!!」
西村は咄嗟に叫んだ。
そう、手榴弾のピンを引いてしまっている。
もう時間が無いのだ。
一刻も早く、ここから離れなければ――
そう思い、西村は体を起こそうとした。
その瞬間だった。
大音響とともに、高岩の背後の下駄箱が吹き飛んだ。
強力な爆風とともに、埃や破片が彼ら達に降り注ぐ。
そして、その中でもひときわ大きな金属片が、高岩の後頭部に突き刺さった。
「ぐっ」と、高岩は小さなうめき声をあげる。
それが、彼の最期の言葉だった。
倒れ込み、動かなくなった高岩の体が、みるみる血だまりに沈んでゆく。
西村は震えながら、その血だまりが広がってゆくのをじっと見つめていた。
そうする事しか、出来なかった。
51 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 13:46
(俺の……せい?)
(俺が、不用意に靴を取りに来たから?)
(俺が、手榴弾のピンを抜いてしまったから?)
(だから……高岩は死んでしまったのか?)
西村の心の中に、自責の念が渦を巻く。
あの爆発以前に、既に高岩は致命傷を受けていた。
自分が何もしなくても、彼は助からなかっただろう。
しかし、直接の死因は、あの爆発にある。
防ぐ事が可能だった筈の、あの爆発。
人を殺した
人を殺した
人を殺した
同じ言葉が、何度も何度も西村の頭を駆け巡る。
「違う!あれは……あれは……」
西村は頭を抱えて、泣き叫んだ。
気が変になりそうだった。
「西村さん、しっかりしろ!」
その時、天山の声がした。
52 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 13:55
ハッとして、顔を上げる西村。
いつしか、西村の傍らには天山が寄り添っていた。
「山本……」
「西村さん……落ち着こうよ。事故だったんだろ?
高岩には悪いけど……運が、悪かったとしか……」
と、ここで西村は今の状況に気付いた。
自分は今、天山に慰めてもらっている。
道場の時とは、全く逆の立場になっているのだ。
(そうか……俺、強がっていただけなんだ……)
必要以上に張りつめていたものが、段々と緩くなってゆくのを感じた。
緊迫した状況に変わりは無いが、西村は少しずつ、冷静さを取り戻してゆく。
「山本……ありがとう」
西村は靴を天山に渡すと、自分も靴を履き替え、バッグを拾い上げた。
あと30分弱で、ここは立入禁止エリアになってしまう。
早くここから立ち去らなければ……
しかし、ここでまた新たな訪問者がやって来た。
「おいおい?何の騒ぎだ、これは……」
53 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 14:12
そこに現れたのは、ケンドー・カシンだった。
カシンは何故か、バッグ以外の荷物を沢山抱えている。
「石澤……どうしたんだ?その荷物」
西村は目を丸くした。
確かに、私物の持参は自由というルールだ。
しかし、道場を出た時のカシンは、バッグ以外の物は持っていなかった。
「ああ、これか?ちょっと倉庫へ寄って、取って来たんだよ」
倉庫から取って来た荷物――
その中には、ジュラルミンケースやカシンベルトなど、持てる限りのガラクタが詰まっていた。
カシンは苦笑する。
「どうせなら、最後は自分の好きな事、やりたいしな……」
最後は――
とてつもなく、重い言葉だった。
カシンに戦う意思が無いのは明白だが、この言葉は、
彼が生き残る事を放棄するとも取れるものだった。
「石澤……お前、生き残りたくないのか?『真の格闘家』になりたいと、思わないのか?」
西村が問いただす。
しかし、カシンの回答は実にあっさりしていた。
54 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 14:22
「まぁ、これに参加してる以上、気持ちが無い訳じゃない。
でも、人殺しをしてまで、強くなってもな。後味悪いだろ。そんなとこさ。 」
「でもな……」
カシンはそう言うと、高岩の亡骸に近付き、その体からバッグを引き剥がした。
「やっぱり無駄死にはいやだな。それに……」
そしてカシンは、ポケットから拳銃を出し、構えた。
「むやみに人を信じたら、負けだぜ!」
55 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 14:35
それは一瞬の出来事だった。
数発の銃弾が、天山の体を貫いてゆく。
天山は、痛みを感じるより早く、着弾の衝撃によって床へと倒れこんだ。
「――山本!!」
西村は信じられなかった。
少なくとも、話していた時のカシンの雰囲気からは、この状況は予測出来なかった。
だが、これは現実だ。
現に天山は、カシンの放った銃弾を受け、血にまみれている。
次いでカシンは、西村にも銃口を向けた。
手を伸ばせば届く程の至近距離だ。
外すことは有り得ない。
西村は咄嗟に、自分のバッグを彩子の手めがけて振り回した。
カシンの手からグロックが弾かれ、床を転がってゆく。
その隙に、西村は倒れた天山の手を引いて、物陰へと隠れた。
「山本!しっかりしろ!」
西村は、苦痛に喘ぐ天山に呼び掛けながら、バッグの中の武器を探す。
カシンは銃を拾い、再び攻撃して来る筈だ。
時間稼ぎで構わない。カシンを足止め出来る武器を……西村は祈った。
カシンは廊下の端まで転がった銃を拾い上げると、西村たちが隠れた物陰へと歩を進ませる。
56 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 14:46
そして銃撃が始まった。
スチール製の下駄箱が、激しい金属音を打ち鳴らす。
西村は銃撃の恐怖に震えながら、手にした武器を天井へと掲げた。
パンッ!パンッ!パンッ!
自分の物とは違う銃声に、カシンは素早く身を隠した。
4列ほどの下駄箱を挟んで、双方が対峙する。
カシンが西村の出方を警戒している一方、西村の心は更に不安を増していた。
どうにかカシンを牽制する事は出来たが、それとて一時的なもの。
どうすれば……どうすればいい?
西村の手中にあるパーティー用のクラッカーは、ほんの少しだけ、熱かった。
57 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 15:08
「石澤、どうして!?どうして天山を撃ったんだ!?
人を殺したくないって言ったじゃないか!」
西村はカシンに呼び掛ける。
時間稼ぎをしたいという思惑もあった。
だが、カシンの行動に、どうしても納得がいかなかった。
理由を聞きたかった。
「死にたくないから、やっただけだ。……高岩を殺したんだろ!?
あいつを殺したお前達を、信用できるわけがないだろ!」
カシンは強い調子で言い返した。
誤解している。
「違う!高岩を撃ったのは俺達じゃない!
それに、あの爆発も偶然……偶然だったんだよ。信じろ!」
だが、カシンは西村の弁明に耳を貸す事はしなかった。
「言い訳なんか聞きたくない。理由はそれで充分だろ……」
カシンが動き出した。
一歩ずつ、足音が近付いて来る。
58 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:07
西村は、急いで天山のバッグを探り始めた。
もうクラッカーでは誤魔化せない。
今度こそ、武器らしい物が入っていますように……西村は祈った。
だが、祈りは届かなかった。
西村が手にした武器――それは透明プラスチックで成型された水鉄砲だった。
勝負にならない。
段々とカシンの足音が近付くなか、西村は今度こそ死を覚悟した。
ここで天山と一緒に殺される。
嫌だ。嫌だけど……
西村は生き残る事を諦めかけてゆく。
しかしその時、意外な声が玄関に響き渡った。
「お前達!道場内での戦闘は止めろ!コノヤロウ!」
59 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:22
天山死んじゃったの?わーん。。。。
60 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:30
いつしか、玄関はアントニオ猪木と兵士達によって包囲されていた。
「まったく、困った野郎どもだ……ここには大会本部が設置されている。
これ以上戦闘を続けた場合、プログラムの進行を著しく妨害したものとして……」
そして猪木は、『あの』リモコンをポケットから取り出し、掲げる。
思わぬ水入りだった。
カシンは悔しそうに唇を噛む。
そして西村は、ほっと胸を撫で下ろした。
とりあえず、差し迫っていた危機は回避出来た。
しかし、決してプログラムから解放されたわけではない。
撃たれた天山の状況も、予断を許さない。
――と、ここで西村は天山の異変に気付いた。
さっきまでの苦しそうな息遣いが聴こえない。
何事も無く、静かに眠っている様に見える。
いや、天山は寝息さえ立てていなかった。
「……山本?」
嫌な予感がした。
西村は慌てて天山の手を掴み、脈を測ろうとする。
……もう、天山の鼓動を感じることは出来なかった。
(うそ……嘘だろ?山本……)
61 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:31
LETS 次
62 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:51
西村の胸に、悔しさと怒りがこみ上げてくる。
「こんな、こんなことって……法律だからって……こんなのおかしいぃ!理不尽だぁ!」
西村の嗚咽が玄関中に響き、やがて廊下や階段へと伝わって行く。
その音を聴きながら、カシンは荷物を抱え、裏口へと歩き始めた。
そしてその途中、一人のごついレスラーとすれ違う。
最後に出発した参加者、藤田和之だ。
彼がちょうど階段を下りたその瞬間から、この銃撃戦は始まっていた。
そして藤田はその一部始終を、身を隠しながら、じっと見ていた。
カシンがここでは攻撃しない(出来ない)事は判っていた。
だがそれでも、カシンが近付く度に、足が勝手に一歩、二歩と後ずさりを始めてしまう。
カシンは藤田とすれ違うと、ふと立ち止まり、振り返ってじっと藤田の顔を見た。
「フッまたな……」
カシンは寂しげな顔でそう呟くと、裏口へと駆け出して行く。
藤田は、ただじっと彩子を見送る事しか出来なかった。
哀しい泣き声が、いつまでも響いていた。
63 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:53
間違った!彩子じゃなくてカシンね!
64 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:57
【残り○○人】が欲しいところだな。
65 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 16:58
キャラの選択がなかなか良いね。
66 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 17:07
>>64 登場人物決めずに始めたので出来ない。本当はやりたいんだけど。
まあ成り行きで進めます。
67 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 17:15
「辰っつあん……俺、俺、……」
児童公園のベンチで、長州力は震えていた。
その震える手には、拳銃が握られている。
長州は出発した直後、校門近くの茂みに身を隠していた。
立入禁止エリアになるギリギリの時間まで、藤波の近くに居たかったのだ。
一人、また一人と、参加者が校門を過ぎて行く。
この場に留まっていられる時間が、どんどん少なくなって行く。
長州は怖かった。
校門より先の世界に出ることが、たまらなく怖かった。
(殺される。誰かに会ったら、殺される。
だから守らなくちゃな。この銃で、自分を守らないと……)
支給された銃を握って、長州はこの言葉を何度も何度も繰り返す。
その時だった。
「あ、長州さんじゃないですか!どうしたんですか?」
長州は素早く反応する。
(見つかった!?)
長州は声のした方向へと向き直り、銃を構えると、引き金に力を込めた。
そこで初めて、声の主が高岩竜一である事を知る。
しかし、高岩は長州に危害を加える素振りを見せなかった。
いつもの様に、むっつりしていた。
(――撃っちゃダメだ!)
長州は瞬時にそう思った。だが、引き金を引く指の動きは止まらなかった。
そして……
68 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 17:20
長州は校門を飛び出したあと、無我夢中で市内を走り回り、この公園へと辿り着いた。
だが、どんなに走り回って気持ちを紛らわせても、
高岩に発砲した時の映像が、頭の中で何度も何度もリフレインする。
「辰っつあん……俺、人を殺しちゃったよ……どうしよう……」
もはや長州は、俯くことしか出来なくなっていた。
と、その時――
誰かがやって来て、長州に声を掛けた。
「大丈夫!長州さん?」」
69 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 17:45
声を掛けたのは、武藤敬司だった。
「藤波さんの事は、気の毒だったけど……まあ、元気、出しましょう」
武藤はそう言うと、長州の隣に腰を降ろした。
「敬司……」
長州は銃を構えなかった。構えられなかった。
高岩の二の舞いは避けたかったし、
優しく接してくれる人に、銃は向けられなかった。
長州はそっと、銃をバッグにしまい込んだ。
武藤はつるつるの頭をなでながら、長州に話し掛ける。
「ひとつ、聞いていいですか?長州さんも「真の強者」になれたらいいなって思っています?」
長州の答えは、一つしか無かった。
「うんあれだ!こないだの小川戦でも恥じかいちゃったし!出来れば強くなりたいな!」
長州は頬を赤らめる。
武藤は手を頭から外すと、今度は髭をいじりながら、つぶやいた。
「フッ!でも長州さんじゃいくら頑張っても小川にガチでは勝てないよ・・」
(――え?)
意外な返答に長州は驚いた。
そして武藤は、長州と目を合わせる事無く、淡々と話し続ける。
「猪木さんが、小川と話しているのを、聞いたことがあります。
”長州ってほんとにどうしようもねいな”って、笑いながら話していましたよ」
あまりに痛烈な武藤の言葉に、長州は言葉を失った。
(うそ……敬司、何を言ってるんだ?嘘だろ!?)
70 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:04
「長州さんは、ファンに”天才”って言って貰った事、ありますか?」
そう言うと、武藤は自分の膝をパンパン叩き出した。
「昔はいくらでも動けたんだ、俺、ベイダーだって完璧なジャーマンで
投げれた。今では俺の膝はボロボロそれでも俺の事 ”天才”
って言ってくれるファンがいる……」
淡々と語る武藤の姿に、長州は絶望した。
慰めてくれると思っていたのに、どうして……
しかし、武藤の辛辣な言葉は止まらない。
「長州さん、あんたに期待しているファンなんていないんですよ。年だし!
このプログラムに勝ち残る意味なんて、無いんですよ……」
決定的な一言だった。
「敬司……どうして、そんなひどいこと言うんだ!?」
長州は泣きながら訴えた。
だが、武藤はそれを軽く受け流す。
「事実だからですよ。」
武藤は長州の目をじっと見て、静かに微笑んだ。
口元が、すぅっ、と上にあがる。
「俺、決めたんですよ。俺のファンの為に生き残るって……」
その瞬間、長州は言い知れぬ恐怖感を覚えた。
体中の血の気が、一瞬にして引いて行くのを感じる。
「やめろぉおおおおおおおおーーーー!!」
長州の絶叫が、夜の公園に響く。
ザシュッ!
71 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:09
武藤、ナイスだわっ!
職人さん、がんばってねー!おもしろいっすー!
72 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:13
>>71 俺、職人じゃないです。人の作品パクってプロレスパロディーにしているだけです。
元ネタの人パクってすいません。
73 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:13
武藤が隠し持っていたサバイバルナイフが、長州の喉元を掻き切った。
血飛沫を上げながら、、長州の体が地面へと崩れ落ちて行く。
武藤はナイフから滴り落ちる血を見つめながら、呟いた。
「長州さん、藤波さんの所にいけたね…名勝負数え歌そっちで出来るね!」
74 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:14
西村が主役?
75 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:14
訴えてやる
76 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:15
武藤怖いよ・・・。
77 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:16
>>72 でも、おもしろいからヨシ。人選いいものー。頑張って下さい!
78 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:17
ひさびさの良質ネタスレにつきあげ。
79 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:24
ドラゴン、コジ、高岩、テンザン、長州あぼーん。
80 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:25
>>72 でも文章のセンスが良いです。
頑張って続けてください。
81 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:31
クールな武藤(・∀・)カコイイ!
82 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:37
塩は?
83 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:38
清川さんはどれよ、清川さんはよ。
84 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:47
結局残るのは二人だけか・・・
誰になるのかな?
85 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:47
おもしろいな。
86 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 18:52
VIVA!
キラー武藤。
87 :
おまえ名無しだろ:2001/08/15(水) 19:03
かなり、おもしろいんだって!
でも、誰か一人忘れてるんじゃないかって!
こんなときでも、武器はケツだって!
88 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 19:49
>>87 お呼びじゃないって!
全レス読んで最後にアンタが登場して思わず吹いたって!
ここで戦うよりスレを20まで伸ばす事が先ケツだって!
お後がよろしいようで、という事ですよ
89 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:04
そういや健介がまだ出てないな。
クライマックスで登場することに期待。
90 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:18
「西村さん……ここで、別れよう……」
東の空が明るくなり始めた頃、藤田和之が呟いた。
俯きながら力無く歩いていた西村が、顔を上げる。
天山広吉が息を引き取った後、西村はその場を動こうとしなかった。
天山が死んだなんて、信じられなかった。
しかし、退去命令のタイムリミットは刻々と迫って来る。
藤田は、天山の傍を離れたがらない西村を何とか説き伏せ、道場外へと連れ出した。
無駄に死人が増えるのだけは、嫌だったから。
91 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:21
西村の脳裏に、プログラム開始時からの記憶が蘇る。
プログラムが始まってから、ずっと傍には天山がいた。
そして天山の存在が消えた瞬間、独りになるのが不安で、何も出来ない自分がいた。
藤田に付いて行ったのも、タイムリミットが怖かったからじゃない……
92 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:26
天山が死んだシーン読んだら涙出てきた。。。
93 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:31
「西村さん……俺、分からないんです……」
藤田は目を伏せながら、話し始めた。
「西村さんのこと、放っておけなくて、連れ出したけど……
でも本当は、迷ってるんです。プログラムに乗るべきなのか、抵抗するべきなのか……」
藤田の唇が、微かに震えはじめる。
「勿論、人殺しなんてしたくない。でも、誰かに殺されるのも嫌だ……
生き残る選択肢が一つしか無いのなら、それに乗るのも、仕方ないのかな、って……」
二人の周囲を、霧が覆いはじめた。
少し肌寒い空気の中、互いの目を見つめる二人。
沈黙の時間が、流れて行く。
「西村さん……あなたは、あの人に最後に闘魂伝承してもらった人。
俺も最近は闘魂伝承してもらったけどあの人の現役最後の張り手は!そうですよね?」
西村は一瞬返答に迷ったが、小さく、こくん、と頷いた。
「……そんな人が近くにいたら、俺、冷静に今を判断出来ないんです。
答えを出せないまま、感情に流されるまま……あなたを殺してしまうかもしれない。だから……」
そして藤田は、銃を構えた。
サイレンサーを装備したベレッタM1934コマーシャルが、西村の顔に向けられる。
「だから、ここで別れよう……俺の気が変わらないうちに、行ってください」
94 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:31
本当の作者もプロレス好きだな。
見てるのか?
95 :
社民党:2001/08/15(水) 20:33
教育上よろしくない
96 :
社民党:2001/08/15(水) 20:33
抗議します
97 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:34
どうしよう、続きが待ち遠しいよ。
98 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:37
「藤田くん……」
西村は動揺しつつも、藤田を諭そうと、言葉を続けようとした。
しかし次の瞬間、藤田の放った銃弾が、西村の頬の数センチ先をかすめて行く。
西村の髪が数本、空中に散った。
「お願いです、行ってくれ!俺は……天山さんの代わりには、なれないんだから……」
それを聞いて、西村は言葉を続けられなかった。
(そうだ。独りになるのが、怖かったんだ……)
西村の脳裏に、プログラム開始時からの記憶が蘇る。
プログラムが始まってから、ずっと傍には天山がいた。
そして天山の存在が消えた瞬間、独りになるのが不安で、何も出来ない自分がいた。
藤田に付いて行ったのも、タイムリミットが怖かったからじゃない
99 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:47
無意識のうちに藤田に負担を掛けていた事に気付き、西村は自分の不甲斐無さを嘆いた。
「わかった……辛い思いをさせてしまって、ごめん……」
西村はそう言うと、スッ、と踵を返す。
「でも、出来るなら……」
藤田に背を向けながら、西村は語り掛けた。
「人は殺さないでくれ。そして……決して希望は捨てないでくれ。お願いだから……」
それは藤田に対してだけでなく、自分自身にも言い聞かせる為の言葉だった。
「……努力します」
藤田は消え入りそうな声で返事をする。
頭では解っていたが、それを実行出来る自信は、今の彼には無かった。
「それじゃ……元気でな」
その言葉を残し、西村は霧の中へと駆け出して行く。
そして西村の姿が見えなくなると同時に、藤田はその場に座り込んだ。
「何やってるんだろう、俺……自分から立ち去れば、それで済んだのに……」
銃を持った藤田の指先は、ずっと震えたままだった。
霧は益々、その深さを増して行った。
100 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:58
朝霧の中、スポーツウェアに身を包み、村上一成は走っていた。
どんな非常時といえど、毎朝のジョギングを欠かす事は出来なかった。
いや、そうしなければ、落ち着かなかった。
誰かを殺すか、誰かに殺されるか……
嫌な選択肢しか残されていない現状を、忘れたかった。
(小川さんにいつも引っ付いてばかりで、タッグマッチでは
いつも負け役だし・・・体鍛えてもっと強くならないとな・・)
村上は出来る限り、プログラムの事を忘れようと懸命だった。
しかし公園に入った時、村上は現実に引き戻される。
濃い霧の先に、誰かが立っている……
村上は走るのを止め、警戒しつつ、霧中の人物に声を掛けた。
「誰だ?そこに居るのは……返事をしろ!」
そして数秒後、聞き慣れた声で返事が帰って来る。
「いい朝だな・・・村上!」
ケンドー・カシンの声だ。
101 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 20:59
100
102 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 21:09
103 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 21:28
これの元ネタってどこの板にあるの?ギャルゲ?
104 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 21:58
村上にとって新日の中で唯一心が許せる人物
俺がリンチされたときもかばってくれたし、
最近はプライド対策などで練習も一緒やったり
とにかく気が合う奴それが、ケンドー・カシンだった。
親友の声に安心した村上は、警戒を解き、カシンに近付いて行く。
「無事だったんだ、石澤さん……怪我はしてないか?大丈夫?」
「まあな。一応、生き延びてる」
普段通りの明るい声で、カシンは答えた。
(良かった……元気そうだ)
村上は、親友と再会出来る喜びを噛み締めていた。
たった数時間しか離れていないのに、数週間振りに会うような感覚。
緊張していた心を、ようやく落ち着ける事が出来る……そう思っていた。
だが、カシンにあと2〜3メートルまで近付いたその時、村上は自分の目を疑った。
霧の中から現れたカシンは、村上に銃口を向けている。
「悪く思うなよ、一成」
そうつぶやくカシンの表情は、冷静だった。
「――どういうつもりだ!?石澤さん……」
村上は動揺を隠し切れない。
しかし、カシンはあくまで冷静に、言葉を続ける。
「動かないでくれ……弾が外れるから」
105 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 22:06
うはーっ!カシンカッコイー!!萌えー!
106 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 22:29
「本気……なのか?」
村上は信じられなかった。
カシンが自分に銃を向けるなんて、嘘だ。こんなの嘘だ……
しかし、カシンは銃を下ろさない。
「ああ本気だ。友達だからこそ、俺はお前を撃つ……」
「どういう事だよ、それは――」
と、村上が言いかけた所で、何処からとも無く大音量でクラシック音楽が流れて来た。
ワーグナーの『ワルキューレの騎行』だ。
そしてそれに続いて、アントニオ猪木の声が聴こえて来る。
「元気ですかーー!朝6時になった。それではこれより、
現在までに脱落した参加者の名前を発表しよう。よく聞いておくようにな」
それは、6時間毎に流される定例放送だった。
二人は動きを止めたまま、その放送に聞き入る。
「これまでに脱落したのは、小嶋聡、高岩竜一。
天山広吉。そして、長州力……以上4名だ。
意外とペースが早い。3日もしないうちに終了するかもしれないな。
お前ら、頑張れ。また6時間後に会おう!ダーーーーー!」
『ワルキューレの騎行』が、フェードアウトしてゆく。
そして村上は、その放送内容に愕然とした。
「もう……もう4人も死んだっていうのか!?」
「そうだ。そして、天山を殺したのは、俺だ……」
107 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 22:36
はやく続きを!
108 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 22:38
武藤とカシンかっけー!
109 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 22:40
カシンのその言葉が、村上の心に更に傷を刻む。
「う、嘘だろ?石澤さん……」
「本当だ。もう殺し合いは避けられない。お前もいつ、
誰に殺されるかわからない・・・特にお前は他の奴から嫌われているからな。
……お前が他の誰かに無惨に殺されるのは、嫌なんだよ。
だから、親友として、俺はお前を楽に死なせる義務がある……」
カシンの言葉に同意出来る筈はなかった。
しかし、銃口は自分に向けられている。
このまま死ぬのは嫌だ……村上はそう思った。
村上はフッ、と溜め息をつくと、挑戦的な目つきでカシンを見て、言った。
「……で、俺の都合はお構いなし、ってわけか?」
110 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 22:42
ああ、ヤバイ・・・カシンに惚れてしまった・・・カッコよすぎー!
111 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:24
112 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:38
「そりゃあケンドー・カシンが殺してくれるなら、少しはドラマチックかもしれない。
でもな……俺だって、死にたくないんだ。それに……」
村上はそう言うと、背中のバッグから日本刀を抜いた。
「どうせなら、正々堂々と勝負しようじゃないか。
いきなり銃を構えて現れるなんて、ずるいぜ……」
村上の目に、迷いは無かった。
(ただ黙って殺されるくらいなら、俺は闘う事を選ぶ。
たとえ相手が、カシンであろうとも……後悔はしない!)
カシンは、そんな村上の姿を見て、微笑んだ。
「……一成らしい答えだな。オーケー、じゃ、始めようか!」
村上は汗ばむ両手を気にしながら、刀を構え直す。
「やるからには、全力でいくからな……」
「もちろんだ。一成!行くぞ!・・・」
パンッ、パンッ、パンッ。
113 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:39
続きを読ませてくれ…
気になるあげ
115 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:41
続きが気になるでござる
116 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:43
murakami!!!
117 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:45
最高あげ
118 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:48
村上〜っ!!死んじゃダメ〜ッ!!
でも、カシンカッコいい・・・。
119 :
お前名無しだろ:2001/08/15(水) 23:58
age
120 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 00:00
スレのタイトル見たとき正直今更何をと思ったが、
素晴らしすぎる!
プロレス板最高のスレだ!
121 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 00:05
明日また見るのを楽しみにしつつ・・・おやすみなさいage
122 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 00:13
銃声が、公園の鳩の群れを飛ばした。
蝶野正洋が、驚いて空を見上げる。
銃声は、断続的に鳴り響いていた。
「また、誰かが戦ってる……どうすればいいだ?なあ、長州さん……」
蝶野はそう呟きながら、長州力の遺体の血を拭っていた。
通りがかりに偶然見つけた長州の体を、そのまま放置しておく事が出来なかった。
地面からベンチへとその体を移し、丁寧に両手を組ませる。
首の傷口さえ見なければ、それは本当に眠っているようにも見えた。
蝶野は、離れ離れになった親友の事を思う。
「中西……大丈夫かな?それに、武藤さんも……
早く武藤さんと合流出来れば、良いんだけどな……」
長州殺しの張本人が武藤である事を、蝶野は知る由もなかった。
123 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 00:14
続きが気になって寝れないよぉ・・・
村上はどうなったんだ!?
125 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 00:18
なんだ、クソスレか
126 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 00:34
あげておこう!
127 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 00:35
age
おわり〜〜〜〜〜っ
129 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 01:02
蝶野かっこいい!
130 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 01:09
お、おわり、、、?
保全
132 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 01:33
age
133 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 01:40
おい!おい!おい!おい! もうおわりかよ〜!
じょうだんじゃね〜ぞ!(ウラ声)
ここの主さんっ! 目を覚してくださいっ!
134 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 01:51
まあまあ、一人でやってくれてるみたいだし
あんまり何人でやっても脱線するだろうから
気長に待ちましょう。作者さん頑張って!!
楽しみにしてますよ。
135 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 01:57
がんばれぇぇぇ〜〜
136 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 06:32
まだ読みたい。
137 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 07:45
あげておこう
何だクソスレかよ
139 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 08:23
帰ったらまた読もうっとな
140 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 08:46
age
141 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 09:19
続きが気になって作者の言う元ネタを探しに色んな板を巡った(ワラ
どのジャンルかわかんなくてさ
でもやっと見つけたけど、大分変えてるじゃん、つーか全然違うね
更新も大変だろうけど気長に待つから頑張ってよ
142 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 09:45
村上とカシンはどうなった!?
143 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 10:11
元ネタって、ギャルゲーでしょ?
ネタをギャルゲーから男の世界に
変えられる作者の力量に乾杯。
144 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 10:30
1さん
更新するの待ってるから!
145 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 10:38
「やっぱり、無茶だったかな……」
木陰で、村上がつぶやいた。
戦闘開始の合図とともに、村上は並木道の方向へとダッシュした。
銃が相手では、日本刀といえど勝ち目は無い。
しかし、この濃霧を味方に付ければ、まだ勝算はある。
カシンの放つ銃弾を辛うじて避けながら、村上は街路樹の陰で機会を窺っていた。
霧の中から、カシンの影が近付いて来る。
こちらから打って出るには、弾切れの瞬間を待つしかない。
危険な賭けだ。
だが、それしか手段は思い浮かばない。
村上は意を決して、木陰から飛び出した。
「さあ、当ててみな!」
カシンが少しぼやけて見える位置で、村上は叫んだ。
多少距離があるとはいっても、充分射程距離内だ。
カシンは村上に向け、数発連射する。
しかし、霧で視界が悪いのに加え、村上はあっという間に別の木陰へと移動してしまう。
「一成!正々堂々と闘うんだろ?
コソコソ隠れて鬼ごっこだなんて、お前らしくないぞ!」
少し不機嫌そうな口調で、カシンが呼び掛ける。
146 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 10:53
待ってました!!
147 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 11:10
さあ、続きを!!
148 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 11:14
しかし、村上は動じない。
「正面で一騎打ちをする事が、全てじゃないぜ。
武器の性能差を考えた上で、ベストな戦法だと思うけどな……」
村上はそう言うと、カシンとの距離を確認しつつ、もう一度、木陰から飛び出した。
(そろそろ弾が切れてもいい頃だ。チャンスは逃すな!)
自分にそう言い聞かせ、村上は数本先の並木へとダッシュする。
しかし、回避出来ると思っていた弾の一発が、村上の左肩を捉えた。
「くっ!!」
どうにか木陰には辿り着いたものの、かつて経験した事の無い痛みが、全身を襲う。
左手が流血で染まり、握力がみるみる落ちて行く。
村上は肩口をスポーツタオルでギュッと縛り、一応の止血を施した。
しかし、血は止まりそうに無い。
「そろそろ……勝負時かな……」
149 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 11:36
村上は殺さないで!
150 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 11:39
カシンは弾切れても、伝家の宝刀ジェラルミンケースが残ってるぞ!
村上、気を抜くなっ!!
151 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 11:40
カシンベルトも残ってるし・・・・。
152 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 11:57
やばいよ〜。
村上、カシン、どっち勝つんだよ〜。
両方好きだからな〜。
誰か乱入してきてドローになんないかな〜。
153 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 11:59
ヒロさんの存在が気になる・・・。
154 :
nanasii:2001/08/16(木) 12:05
小鉄はどうなった?
155 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 12:05
ヒロさんは猪木が教室に来た時点で「俺はいいよぉ・・・」と退場しています
そのような事が許されるのはヒロさんただ一人です
156 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 12:33
カシンの足音が近付いて来る。
もはや、弾切れを待っている余裕など無い。
ほんの一瞬でいい。カシンの動きを封じる事さえ出来れば……村上は思考を巡らせる。
そして、村上は背中のバッグを下ろした。
陰からそっと顔を出し、カシンとの距離を見る。
「(――届く!)」
村上は心の中でそう叫ぶと、バッグをカシンの真正面へ向けて投げつけた。
カシンの目線に、突然、バッグが飛び込んで来る。
反射的に銃を構え、カシンはそのバッグに銃弾を撃ち込んでゆく。
空中でバッグが二度、三度と踊った。
そして、踊り疲れたバッグが引力に引かれ始めたその瞬間――
バッグが作った死角から、村上が一気に飛び込んで来る。
バッグに気を取られていたカシンは、予想外の進撃に反応出来ない。
村上は低位置からカシンの懐に入り込むと、刃を180度返し、
渾身の力を込めてそれを拳銃に叩き込んだ。
「とぉりゃあああああっ!!!」
ガキィィィン!!
157 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 12:35
おいおいおいおいおいおい
早く続き読ませてくれよ
158 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 12:40
あげぇ
159 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 13:41
村上、背後からの誰かに殺られる説に1票
160 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 13:53
金属音と共に、カシンの拳銃が宙を舞い、繁みの中へと落ちて行く。
激痛に近い手の痺れに、カシンは思わず顔を歪めた。
(2度も……2度も銃を弾かれた……)
そんな自戒の言葉が、カシンの脳裏をかすめる。
だが、状況はそんな反省の時間も与えてはくれない。
村上は間髪を入れず、カシンに斬りかかって来る。
カシンは辛うじて、村上の斬撃を避け続けた。
しかし超速の刃は、カシンの頬や服を、何度も薄く切り裂いてゆく。
そして、路上の小石がカシンの足元をすくった。
(嘘だろ!?ここで、もう終わりなのか?……)
自分の体が宙を舞った瞬間、カシンは自分の周囲がスローモーションになってゆくのを感じた。
そして、尻餅をついて倒れたカシンの顔面に、鋭い切っ先が突き付けられる。
村上は、真剣な眼差しで呟いた。
「さあ、これで終わりだ」
161 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 13:54
村上死ぬなよ!
162 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 13:56
あぁ!カシンが死んでしまう!
163 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 13:59
カシン、今こそジェラルミンケースよぉぉぉぉぉっ!
164 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 14:12
村上の勝ちは明白だった。
だが、村上はなかなかとどめを刺そうとしない。
「どうしたんだ……どうして殺さないんだ?」
カシンが尋ねる。
「どうしてかな……覚悟を決めた筈なのに、まだ、怖いのかもな……」
さっきまで冷徹だった村上の顔に、苦笑いが漏れる。
「……一成、ひとつ聞いていいか?」
「何だ?」
「あの時、どうして逆刃で銃を叩いたんだ?右手ごと切り落としたほうが、簡単なのに……」
カシンは不満だった。
全力で闘うと言われながら、手を抜かれた……それが納得出来なかった。
「ああ、あれか……ケンドー・カシンの今後を考えたら、腕は切れないよ――」
カシンは、村上の言葉が理解出来ない。
(どうしてだ?もうすぐ死ぬ人間に、どうして今後の心配なんてするんだ、一成……)
「――だって、ケンドー・カシンの必殺技『雪崩式飛び付き逆十字』が
天国で出来なくなっちゃうだろ?だから……」
165 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 14:14
村上(・∀・)カココイイ!!
166 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 14:16
ああ、村上。。。(号泣)
167 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 14:18
age
168 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 14:34
村上負けちゃうの?
ウワァァァン!
169 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 14:35
>>168 いや、村上はこれを機会にやる男になるはず
170 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 15:05
カシン死す
171 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 15:08
村上のその言葉が、カシンの胸を締め付ける。
「一成……お前は馬鹿だ。大馬鹿だよ……」
カシンのマスクが、涙でぬれる。
「そんな……余計な心配しなければ……死なずにすんだのに!」
カシンは左手で刀を払いのけると、右手でポケットから何かを取り出し、村上に押し当てた。
途端、村上の全身に凄まじい衝撃が走る。
刀が手から離れ、立っていられない程の脱力感が、全身を襲う。
「そうか、電気、か……」
意識が朦朧とする中、村上はカシンの右手に握られた武器を見た。
それは、本来高岩竜一に支給された筈のスタンガンだった。
カシンはもう一度、村上に電撃を仕掛ける。
火花を散らす電流を見ながら、村上は、いつかの夏の日を想い出していた。
「電気……雷……あの日……」
それは、猪木さんと小川さんと一緒にパラオの海に行った日のことだった。
小川さんと沖の島まで二人で泳ぎ、いざ帰ろうとした時に、雷雨に見舞われた。
雷が大嫌いな村上は、怖さのあまり、思わず小川に抱きついてしまう。
(今思うと、かなり恥ずかしいよな……でも、楽しかったな……)
172 :
テレポート駅:2001/08/16(木) 15:09
最後に残るのは・・・吉江?
173 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 15:11
ジュニアの選手もその内出てくるよね?
カシンと高岩だけじゃないよね・・・?
楽しみにしておこうっと。
174 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 15:13
いい話や・・
175 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 15:14
新しいレスラーの日記スレみたいだね
176 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 15:42
村上死んじゃイヤー
177 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:22
何か読んでて悲しいやら悔しいやら・・・
誰か新日レスラーを救いにきてくれよー
三沢でも秋山でも鈴木さんでもいいからさぁ!!
178 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:31
村上が楽しい記憶に浸っていたのは、ほんの数十秒間だった。
そして再び気付いた時、村上の眼前には、刀の切っ先と、それを構えるカシンの姿があった。
「形勢逆転だな、一成……」
「ああ、そうみたいだな……」
村上は微笑んだ。そして次の瞬間、意外な言葉を口にした。
「なあ、石澤さん……このまま、とどめを刺してくれないか?」
カシンの手が、一瞬、震える。
「え?な、何言ってるんだよ。俺はそのつもりで、こうしているんじゃないか……今更、何を……」
「……そうだよな。殺し合い、だもんな」
「でも、どうしてだ……さっきは『俺だって、死にたくない』って言ってたくせに……」
カシンの問いに、村上は淡々と答える。
「……もうこれ以上、このキャラを続けたくないんだ」
「キャラ?」
「そう。俺は今まで『平成のテロリスト』とか『UFOの核弾頭』とか、色々と言われ続けてきた。
良い意味でも、悪い意味でも……露骨に嫌う人も、多かった。
レスラーのキャラって言えば、それまでだけど……偏見に満ちた目で俺を見る人は、
結構多かったんだ。 石澤さんは知っているよな……俺の本当の性格……
もし万一、このプログラムで生き残ったとして……
やっぱり、俺を『人殺し』って言う人は、他のレスラーより多いと思う。そういうキャラだからね。
……これ以上、親に迷惑を掛けたくないんだ。だから……頼むよ」
179 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:34
ム、ムータン・・・・・・
180 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:34
わ〜ん。むらかみぃ〜。。。。
181 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:44
カシンは動揺していた。
村上を殺す事が、自分の役目だと信じていた。
そして村上本人も、それを希望している。
躊躇する理由など無い筈なのに、踏み出せない自分がそこに居る。
天山広吉を撃つ事は出来たのに、どうして村上は殺せないのか?……
「石澤さん……怖いんだね。きっとそれは、銃と刃物の違いだよ。
銃は所詮、弾の反動しか手元に返ってこない。でも刃物は違う。
相手の感触が直に伝わるから、命を奪う感覚が直に伝わるから……怖いんだ。
それを解って欲しいんだ。新日で唯一、俺にやさしく接してくれた
石澤さんに生き残ってもらいたい、だから……」
村上はそう言うと、刀の切っ先を自分の喉元に当てた。
カシンは俯き、大粒の涙をこぼす。
「……じゃあな、一成……」
そしてカシンは、刀を握る手に力を込めた。
天山の時には感じなかった嫌な感覚が、掌に伝わって来る。
路上に拡がる血溜まりを見ながら、カシンは泣き崩れた。
182 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:45
村上ぃ・・・(号泣)。
183 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:45
う、う、村上ー!
184 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:46
ショックです。
185 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:48
カシンもさすがに泣き崩れたか・・・村上・・・。
186 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:48
マジでおもしろいぞ。
187 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:51
さようなら、村上(涙)
188 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:54
>「――だって、ケンドー・カシンの必殺技『雪崩式飛び付き逆十字』が
>天国で出来なくなっちゃうだろ?だから……」
これ最高だな。
あと小嶋じゃなくて小島な。
わざとならいいんだけど。
189 :
格板難民:2001/08/16(木) 17:54
村上死んじゃヤダ〜
190 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:55
それにしてもカシンは用意周到だな。
191 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:56
192 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 17:57
村上をカエシテー
ムラカミー!
194 :
志賀:2001/08/16(木) 18:19
絶賛です。
195 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 18:20
涙出てきた。。。
196 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 18:35
村上たん〜!
死んじゃやだぁぁぁ〜!
ウワァァァン!
197 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 18:47
まじで泣いてしまった・・・
職人さん頑張って!!茶々入れんなよ。アホどもは。
村上!!
富山県の誇りだ!!
>>197 過去ログ見ても茶々なんてほとんど入ってないと思われ。
むやみに煽るなYO!
200
201 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:20
清川好きの俺は村上も好きになったよ。(w
つーか元ネタのスレってギャルゲー板?
見つかった奴メモ2のだったから、彩子と望の殺し合いが読みたくて…。
202 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:29
>>201 メモ2が終った後に、メモ1やっているよ!
203 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:34
「さて、今日はちょっとまた、皆さんに、殺し合いをしてもらいまーす」
いつもの朝のホームルーム。
これもまたいつもの笑顔で、最高学園3年B組の教師である真矢賢は、端正に整った顔を微かにくずしながらそう言った。
教室内の風景は、座席に男女の生徒たちそれぞれ20名ずつの計40名。
外からはうららかな日差しが窓から入り込んでおり、時折すずめだろうか?鳥の鳴き声がきこえてくる。
全くもって平和な、どこにでもある学園風景だった。
ただ、何処かが違っていた。先の教師のセリフもそうだったし、何より教室に座っている生徒全員が、何故か銀色の金属で出来た首輪をはめていた。
異様だった。いや、そんなことよりも、教室に座っている生徒達、中学校の3年生であるはずの、まだ15才の少年少女達自身が何よりも異様だった。
それは普通の中学生が持つ、まだまだ子供っぽいやんちゃな浮ついた雰囲気などは全くなく、どこかケモノじみた、ギラギラした空気を教室全体に漂わせていた。
204 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:35
−最光学園。
この国に生きている誰もが知っている、例の「プログラム」。それと深い関わりを持つ学園である。
但し、その学園の存在はこの国に生きている誰もが知っている訳ではなかった。
学園の所在地は香川県沖木島。
そう、中学生のクラスメイト同士に殺し合いをさせる例のプログラム、
通称「バトル・ロワイアル」が過去に数度開催された、沖合にある離れ小島にその学園はあった。
最光学園の設立主旨、いや、もっとわかりやすい露骨な、具体的な目的は次にあった。
この大東亜共和国において、その国と理想を永遠に存続させることを目的とした「プログラム」は、年間にして全国各地の中学3年生の50クラスを対象としていた。
それはつまり、年間にして50名の「プログラム優勝者」が生まれることを指しており、
この学園はその優勝者達を一時預かり、肉体と精神のリハビリをを施す場所として設立された
205 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:36
・・・もちろんこれは詭弁である。
いや、先の目的もあるにはあったが、なによりの重点目的としては、プログラム優勝者である危険分子、つまり、高度な戦闘能力を持ち、
尚かつ政府に反逆の意志を持つ者に対し、改めて大東亜共和国総統閣下への忠誠教育(洗脳ともいう)を施すことにあった。
そしてその上で、彼ら「バトル・ロワイアル優勝者」達を共和国存続の為の優秀な要員として高く評価し、
徹底した専門教育プログラムを施し、専門的な能力に特化したエリート士官として専守防衛軍への配属を強いていた。
それを指し示すなによりの証拠として、入園当初(つまりプログラム終了直後)から、引き続き卒業まで、例の首輪を付け続けなければなかった。
つまり選択の余地などもとより無いのである。
206 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:37
このような学園が設立されたのは、つい数年前のことであった。
これまで、プログラム開始時から優勝者はこれまで生活してきた土地から、よその土地へ移り、わずかな報奨金が支給され、
ひっそりと暮らしていくことが決まりだった。
ただ、数年前に「バトル・ロワイアル」開始以来、初の逃亡者を2名も出したことをきっかけとして、管理体制の強化が叫ばれた。
責任の擦り合いという名の会合を数多く繰り返し、数十名の関係者を更迭した結果、ここ沖木島に「プログラム総合管理センター」が設立されたのである。
元から生活していた住民達は他の土地への移住が勧告され、代わりに全国のプログラム推進委員会の担当者たちが多数やってきた。
不便と思われる離れ小島にセンターを作ったのは、先の逃亡者を出したプログラム会場がここ沖木島であり、その反省の意味が込められてのことである。
その管理センターにおける重要な施設の一部として、最光学園が設立されたのである。
つまり、プログラムに選ばれた生徒達にとって、以前より状況は悪化していたのである
207 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:40
せっかくの名スレを荒らすな<ギャルゲヲタ
208 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 19:44
新日バトロワが見たいんだ!
209 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 20:19
191 ナイス仕事!あんたも職人!
197 いらんこというな
199 そのとおり
209 おまえもうるさい
210 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 20:20
ていうか、どうして、いらんことかくんかなー。やった、オモシロイ、おれ!とか思うのかな?
211 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 20:39
212 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 20:41
泣き崩れるカシンの後ろに武藤がいそうだよー
213 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 21:22
「なあ、小島……小島の仇を討つには、どうすればいいだ?」
駅の待合室でバッグの中身を確認しながら、永田が呟く。
あの惨劇から数時間……永田は当ても無く市内を彷徨っていた。
「絶対に許さないぞ!」と啖呵を切って出発したものの、何をしたら良いのかが全く分からない。
ただ、確実に言えるのは『途中で死んだらダメ』という事だけ。
既に此処へ来るまでに、何人もの死体を見てきた。
(あいつらの様には、なりたくない。
途中で死んでしまったら、小島の仇が討てない。
絶対に……絶対に生き残って、アントニオ猪木をこの手で殺すんだ――)
例えようの無い強力な復讐心が、永田を動かしていた。
永田はパンやミネラルウォーターといった食料を確認すると、バッグから武器を取り出した。
『当たり』と言っても良いだろう。小型のマシンガン、マイクロウージー9ミリだ。
「ラッキーだ。これなら何とか生き残れそうだな」
永田の顔に、安堵の笑みが漏れた。
添付されている簡単な説明書を見ながら、永田は操作手順を確認する。
そして、弾倉を差し込もうとしたその時――
形状が違う。
何度差し込もうとしても、はめ込みが上手くいかない。
永田は慌てて予備の弾倉を取り出し、同様に差し込んでみる。
しかし、どれもマイクロウージーには一致しない。
「そんな……まさか、配給ミス!俺じゃ駄目なのか!?」
214 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 21:25
段々、上手くなってきてるね。
215 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 21:27
さっきまでの安堵感が一瞬にして消え、永田の心に焦りと不安が忍び寄る。
――その時、永田は弾倉の一つに挟み込まれた紙を見つけた。
何かが書かれている。
永田はその紙を取り、開いて読み始める。
その文面は、永田を絶望の淵に叩き込むものだった。
☆とっかえだまシステム☆
このマシンガンの弾は、他の誰かが持っています。
そして、その誰かが持っている銃には、この弾が使われます。
その人を探し出して、弾を交換しましょうね。
「……ふざけんなよっ!!」
永田は弾倉を床に投げつけた。
無用の長物となった弾倉は、くるくると回りながら、床の上を転がって行った。
216 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 22:32
続き待望age
217 :
:2001/08/16(木) 22:33
218 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 22:40
おもしろい。どんどんやっちゃってください。
219 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 22:41
いや、本作よりも面白いぞ。
220 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 22:41
ちょっとドラえもん調になってる。
221 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 22:43
進化したコピペ、というより新作と言ってもいいじゃないか!
222 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 22:52
>>215 とっかえだまシステム…元ネタがときメモ絡みなのがよく分かるね(藁
いやいや、ウケタからイイよ。
つか、ムチャクチャ面白いよ〜!カシン萌へ(藁
223 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 22:52
とっかえだまシステム
これ最高!!深いよ。
224 :
1:2001/08/16(木) 23:00
1です。今回の新日バトルロワイヤルはご存知のとおり
ギャルゲー版のときメモロワイヤルのプロレスパロディー版です。(気になる方はギャルゲー版で見てね)
元ネタがあまりに面白かったのでついパクってしまいました。でも既に元ネタに追いついてしまいました。
紐緒さんネタなどがまだありますが、プロレスパロディー版としては無理があるので
省きました。これにてパクリは終わりにしたいと思います。
カシンと村上の戦いが私にとって最高だったので満足です。
ときめもと新日レスラーの数が違うので余ってしまったレスラーがいっぱいいます。
プ版の皆様でこの続きを書ける方がいたらお願いいたします。(私はパクリ専門ですので)
健介、橋本、小川、などなどまだ魅力的なキャスティングがたくさん残されています。
そういえば越中、平田、吉江、大谷、金本、田中、サムライ、ライガー、AKIRA,なども面白そうですね!
このまま倉庫入りならそれでそれでしょうがないと思っていますので、遠慮せず
続きを書ける方はお願いいたします。正直スマンかった!
225 :
前田:2001/08/16(木) 23:01
そうか、お疲れさん
>>1 楽しませてもらったよ、ありがとう!!
226 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:02
え゛〜、終わりなの? そんな……(T_T)
227 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:03
夢をありがとう1!!!!!!
228 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:03
えー!そんなぁ…、ときメモの更新速度と一緒で良いから続けてくれよ…
なんだ、クソスレじゃねーか
230 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:06
ものすごく悲しい
自分にも文章作る才能が有れば・・
231 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:17
カシンと武藤 どっちか死んだらマジ泣くかも・・・ママー
232 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:17
どっちかっていったらハゲはいいや、死んでも。
233 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:20
215の続きがスゲー読みたいよ(^^;
234 :
お前名無しだろ。:2001/08/16(木) 23:25
誰か続きをお願いします。
我こそはと思う人1名お願いします。
235 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:34
長州・藤波に対する処遇、西村のキャスティング
村上、カシンの扱いでこの作者のプロレス観がわかるね
共感できる
236 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:37
237 :
お前名無しだろ:2001/08/16(木) 23:58
この物語でなら健介や橋本も輝けたろうに。あと吉江もな。
238 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 00:00
これの元であるときめも版読んだけど
とてもじゃないが手直し出来ん
プロ版の作者はすげえよ
239 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 00:11
昔借りて読んだ原作が手元にありゃあ書けないことはない
だろうけど、1には到底及ばないな。
絶対脱線するだろうし。
240 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 00:13
とりあえず、登場人物のはっきりした設定(人数)が必要な気がするが。
そうしないと書きたい人もかけないのでは?
241 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 00:14
>>1さん、ときめも版と同時進行で今後もお願いしますm(__)m
242 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 00:22
>>241 ギャルゲー版とプ版じゃスピードが違いすぎる。それと1さんは紐緒さんネタが出来ないので
プ版オリジナルじゃないと今後の話が破綻するとふんだんだろうね!
誰か書く人いないかな。
243 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 00:25
>>242 つーことは誰かが紐緒編を補完してあげればいいわけか。
文才ある人タノムヨ!
244 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 00:40
ギャー終わったの?
すげー面白かったのに…。
245 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 01:30
age
246 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 01:49
とりあえずは、原作へのリンクはってもらえない?
書きたい人だけ原作読みに行くってことで
247 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 01:51
>>246 ギャルゲ板でバトルロワイアルで検索スレば一発。
248 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 02:07
>>247 なるほど・・・「本編」と「外伝」があるんだな。
たしかに紐緒さんネタは難しそうだ・・・。
249 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 03:02
・・・一部分だけ続けていい?
これで元ネタに完全に追いついちゃうけど・・・。
250 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 03:27
続けてください!!
251 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 03:31
紐緒さんの辺りは、続きが出来上がらないといじれないので
無難なところをちょいといじってみました・・・では、いきます。
252 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 03:34
夕方が近付いていた。
街中にあるスポーツジムで、小原は一人、佇んでいる。
「PRIDEに出たい……」
彼はそう呟いた。
新日に所属したままPRIDEに出場したのは、カシンだけだった。
カシンにはアマレスでの実績があったが、小原には大した実績がなかった。
先日やっと安田との格闘技戦を組んでもらえた程度だ。
でも、やっぱりPRIDEに出たい。
所詮安田戦は気休めでしかない。
「俺にはこれしか無い。俺の未来は、PRIDEと共にあるんだ」
小原は、床に無造作に放られたオープンフィンガーグローブに手を伸ばした。
そしておもむろに両手にはめる。
天井から吊るされたサンドバックを無心で叩き続けた。
体に染み付いた腕の動きは、流麗に乾いた音をを奏でて行く。
そして、ひとしきり叩き終わったその時――
パチパチパチ……
小さな拍手が聴こえた。
「誰だ!?」
小原は慌てて振り返る。
ジムの奥には、藤田が一人、佇んでいた。
253 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 03:36
「あ、ご、ごめんなさい……驚かせてしまったみたいで……」
小原は、藤田に殺意が無いのを感じ取ると、ホッと一息ついて、警戒を解いた。
「いや、気にしないでくれ。お前、確か……格闘技を……」
「はい、アマレスを。学生の頃から、ずっとやってました」
「そうか。お前は……プロレス、好きか?」
意外な質問に、藤田は少し戸惑った。
「え?は、はい……小原さんは……好きじゃないんですか?」
小原は、表情を曇らせる。
「正直言ってな……辛い、って思う時のほうが多かった。
変に周りに期待されちまって、それがプレッシャーになってた。
『もっと伸び伸びと、自由にやりたい』って……いつも思ってた」
小原は赤く染まり始めた空を見ながら、溜め息をつく。
藤田は、ただ黙って小原の話を聞いていた。
「T−2000でも、みんな、変に気を遣うし……
もっと、晴れ晴れとした気分で、プロレスをやりたいんだ。
気持ちの通じ合える仲間といっしょに……だから、お前が羨ましい……」
それきり、小原は黙り込んでしまった。
重い時間が、二人の間を流れて行く。
254 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 03:39
「あの……良かったら、一緒にスパーリングしませんか?」
突然、藤田が提案した。
「……え?」
「色々と辛いのは解りますし、今は殺し合いの最中ですから、
晴れ晴れとした気分という訳にはいかないと思いますけど……
でも、さっきのパンチ、なかなか様になってました。
気休め程度にしかならないと思いますけど、一緒に、スパーリングしませんか?」
「でも……」
「ここはリングもありますから、本格的にできますよ。
それに……思い詰めたままじゃ、何も出来ません。気分転換も必要ですよ。
……スパーリング、しませんか?」
藤田はそう言うと、ロープをまたぎ、リングの中央に立った。
「気分転換、か……そうだな。やるか」
小原も、リングに入る。
「じゃあ、5分1ラウンドでいいですか?」
「ああ。練習だからな。それでいこう」
「わかりました。それじゃ……始めましょうか」
リングが軋む音が、ジムを包み込む。
一度も合同練習をしていないのに、互いの手の内を読みあった、流れるようなスパーが続く。
とても、殺し合いが行われている街の風景には思えなかった。
小原の心に、束の間の充実感が満ちて行く。
255 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 03:40
そして5分が経ち、スパーリングが終わった。
小原は、スッキリした表情で藤田に向き直る。
「ありがとう。ちょっとだけど、気持ちが楽になっ……」
その瞬間、小原の胸に銃弾が撃ち込まれた。
サイレンサーを装備したベレッタから、何発も、何発も、弾が撃ち込まれる。
「藤田、どうして……」
小原はそのまま、床に倒れ込んだ。
倒れ込んだ衝撃で、リングが軋み、奇怪な音を発する。
藤田は銃を構えたまま、小原に向けて呟いた。
「石澤さんが言ってました。無闇に人を信じたら負けだ、って……
でも、スパーリングは楽しかったです。それじゃ……さようなら」
そう言うと、藤田は小原の頭に銃口を押し当て、引き金を引いた。
西村と別れた後、ずっと考えた末の藤田の決断だった。
赤い夕焼けが、赤い血で染まった小原の体を照らしていた。
256 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 03:42
・・・ここまで。
おそまつさまでした・・・。
257 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 03:43
パチパチパチ!!
橋本は新日所属時代に行きつけだったバーにいた。
人相は悪いが気のいいマスターが一人でやっている小さな店だった。
頻繁に通ったわけではないが独りで飲みたい時は決まってここに来て
夜通しマスターと話した。思えば迷ったときが多かっただろうか。
今回もそうだ。橋本は迷っていた。
レスラー達と殺し合うべきか助け合うべきか、そんな事ではない。
―――自ら命を絶とうか迷っていた。
まぶたの裏に焼き付いて離れないシーンがその思いを強くさせた。
長州が高岩を撃った場面だ。
あの時橋本は高岩に声をかけようとしていた。協力して殺人ゲームを乗り切ろうとしていた。
だが一発の銃声でそんな考えは打ち砕かれた。
倒れた高岩を助けることも走り去る長州を追いかけることも出来ず
橋本はただがむしゃらにその場から逃げ出し、
気付いたときにはバーの前にいた。
当然扉は閉まっていたため、道路に面した窓を割り中に入った。
誰もいない店内はひどく広く感じたが、なんとも言えない懐かしさに包まれた時
彼はデイパックから「毒薬」と書かれたラベルのついた瓶を取り出し手近の席についた。
猪木の直筆らしいそのラベルには小さく「自殺なんてするんじゃねぇぞ馬鹿野郎」とも
書かれてあった。
「…どっちがバカヤロウだよ……」
そうつぶやきながら橋本の顔には少し笑みすら浮かんでいた。
ただ、その笑みは乾いていた。
母子家庭に育った橋本は父親のいない子供の寂しさを悲しみを良く知っている。
だがそれ以上に人を殺してまで生きるのが自分にとっても家族にとっても嫌だった。
例えそれがこのゲームを強制した猪木だとしても…
そんな思いが橋本にバーのマスターを求めさせたのだろう。
しかし目に見えないマスターは何の福音ももたらしてはくれなかった。
橋本は毒薬を適当に入れたグラスによく飲んでいたウィスキーを静かに注いだ。
瞬く間に毒薬が溶け出しアーモンドの香りがする。青酸系の毒のようだ。
そして意を決しグラスを口に近づけた瞬間、怒号のような大声が狭い店内に響き渡った。
「村上殺ったのはてめぇか!!!?」
怒号の主は小川直也だった。
一応暇つぶしでオリジナル書いてみました。
お気に召さなければ皆さんの記憶から消して下さい(w
自信ないんで下げ。
261 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 07:20
>>260 (・∀・)イイ!と思うのでage。
ぜひ、がんばってほしいです。
262 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 08:51
>ZNLiv1KUさん!面白い。ぜひ続けてください。
橋本、小川編突入!
263 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 08:52
9時前
264 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 09:08
橋本どうなる!?
いやーすごい。とてもうまいです。
迷惑じゃなきゃぜひ続けて欲しいです。
266 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 11:16
いや、代打さんもスゴイ。どんどんやって。
いま続き書いてますんでもうちょっと待ってて下さい。
268 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 13:01
新崎人生は走っていた。この男はさっきまで隠れていた公園で村上一成とケンドー・カシンのやりとりを息を潜めて見ていた。
それまで新崎はまさかこんな馬鹿げたゲームに本当に乗っているレスラーなんていない。いるはずがない。そう思っていた。いや、・・・・そう思いたかった。
しかし、ケンドー・カシンは村上の身体を撃ち抜いたと同時にこの男のこんな思いを一瞬にして撃ち砕いた・・・。その瞬間、新崎の身体に衝撃が走った。
269 :
201:2001/08/17(金) 14:16
対アントン=対伊集院てことで長州に紐緒さん役もさせるのむりだったかなぁ。
この長州かなりヘタレだけど。もう死んでるしなぁ。
元スレにあった紐緒尾行シーンを安田か橋本にやらせたいよ。
馳とか紐緒さん役にどうかなぁ?
270 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 14:17
ていうか、文才ある人って、スゴイなぁ…
271 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/17(金) 15:12
このゲームの性質を考えれば無意味に大声など立てるものではない。
自分の居場所を知らせることは何か目的の無い限り自殺行為にしか成り得ない。
しかし小川からはそんな配慮は微塵も感じられなかった。
今右手にモップの柄、左手には支給された物であろう機動隊の持つような
ジュラルミンの盾を持っているとは言え、橋本の前に仁王立ちで立ちはだかっている事からも
配慮の無さを感じさせた。小川らしいと言えば小川らしいのだが。
そして今、小川はリングで対峙した時以上の殺気を放ち半狂乱状態で橋本を睨みつけている。
「お前が村上を殺ったのかっつってんだ!!!!」
言うのが早いか小川は躊躇無くモップの柄を振り下ろした。
咄嗟に飛び退いた椅子に柄の先のT字の金具がぶつかると、金具はぐにゃりと曲がった。
橋本は驚いていた。急に小川が現れた事よりも村上を殺したと思われている事に。
(冗談じゃない!被りたくない濡れ衣まで被せられては死ぬにも死ねない。)
「ま、待て小川!オレはじゃない!!」
「じゃあ誰が…やったんだよ!!!?」
聞く耳も殆ど持たない風に、小川は叫びながらモップの柄を横薙ぎに振り回した。
激しく壁に叩き付けられたT字の金具は柄から弾け飛び、
カウンターを飛び越え大きな音を立てて流しに飛び込んだ。
何とか小川を説得しようとするが言葉が思い浮かばない。視線を巡らせた橋本は苦し紛れに言った。
「見ろ!オレの武器はそこの毒薬だ。簡単に殺せるわけ無いだろう!」
あまりにも意味の通らない言い訳だった。
(ダメだ…)
橋本は半ば諦め気味に覚悟を決めた。このまま殺されようと。
(どうせ死ぬつもりだったしな…)
心の中で今静かに家族に別れを告げた。
272 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/17(金) 15:14
しかし意外にも小川に反応があった。うつむき気味に何かブツブツとつぶやいているのだ。
「…そういやあの辺は血だらけだったな……一成の肩に鉄砲の傷あったし…」
意図せぬことではあったが説得は成功したようだった。
橋本は内心ホッとしていた。
そして自殺しようとした、また殺される覚悟を決めた筈の
さっきの自分との心境のギャップになんとも言えず苦笑いを浮かべていた。
273 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/17(金) 15:15
橋本は落ち着いた小川から村上の遺体の状態などについて聞いた。
カウンターの影に座り、酒をあおる小川の大きな身体は小刻みに震えていた。
(信頼してた猪木さんに裏切られ弟分の村上の死体まで見たんじゃ無理もないな)
だがそんな橋本の考えを裏切るように小川は重くしっかりとした声で言った。
「オレ許さないっスよ…一成殺したヤツも、猪木さんも!」
小川の目に恐怖心は微塵も感じられなかった。その瞳には純然たる怒りの光だけが灯って見えた。
「橋本さん。一緒ににやりましょう!こんなモンブッ潰しましょうよ!!」
その目を見た橋本に何か後ろめたいような気持ちが去来する。
がむしゃらにベルトを目指しトレーニングに明け暮れていた、
前だけを見つめていたあの頃の自分に心の中を覗き見られた気分だった。
「い、いや…オレは人を殺すなんて……イヤ…なんだ…」
耐え切れず目線を逸らし、なんとかそれだけつぶやいた。
途端に小川は感情を昂ぶらせ橋本に掴み掛かった。
「何言ってんスか!?橋本さんだって家族いるんでしょう!!このまま死んでいいんスか!!?
アイツなんてまだ結婚したばっかだったのに…」
思えば涙に目を潤ませた小川など初めてだった。
そして感情が真っ直ぐな分その台詞が深く心に突き刺さった。
そして橋本は決意した。もう少しだけ戦ってみようと。
人とではなく、この辛い状況から逃れるために家族すらも捨ててしまおうとした自分の弱さと。
殺したくは無い。そしてそう思っている者は多い筈だ。だからこそなんとか出来るかも知れない。
既に何人も死んでしまっている現状を鑑みればあまりに甘い考えだとわかっていたが、
そう考えることだけが現状を脱する唯一の望みだということもわかっていた。
表情の変化から橋本の決意を汲み取った小川は小さく頷いた。
その時小川の背後から二人のものではない声が響いた。
「へぇ、結構仲良かったんだ。」
そこにはマスクを取ったエル・サムライこと松田納がいた。
カウンターから身を乗り出したボウガンと共に。
271・272を間違って一度消してしまい、これだけ書くのに三時間以上
かかってしまいました(TT)
しかもまだ終わってません・・・
ちょっとだけ休まして下さいm(__)m
275 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 15:38
サムライがいつも通り器用貧乏、噛ませ犬で終るのはやだ
意外性ある展開を期待しつつアゲ
276 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 15:41
とりあえず
小川=血の気の多い三村
橋本=瀬戸
で決定だな
277 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 16:37
ドラゴンヘッドかよ!
いいじゃん。
278 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 16:38
いいのかよ!
元ネタ読んできたよ。紐緒さんは最初から省いちゃったのかぁ。新日に石沢以外に
賢そうなレスラーが居ないから厳しいね。201じゃないけど馳くらい?でも馳も文系だし。
ここは◆ZNLiv1KU氏に期待。
あんまり人多くすると収集つかなくなりそ
俺、ノアオタのくせに大事な人を忘れてたyo!!!
紐緒さんは秋山だ!!!!
奴なら親日に飲み込まれたりはせんはず。
対アントンなら全日系じゃなきゃ。
>>279 このノリでいくかぎり理系文系考えない方がいいかと。
282 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:14
期待あげ
283 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:44
「どれだけ自分がこのゲームを拒んでも、他の人間はやる気になっている!!少なくともケンドー・カシン・・・・この男は・・・。」
そう思った瞬間、次に頭に浮かんできたのは「ここにいてはいけない!!」ということだった。「さっきまでの村上とカシンの闘いで他の「やる気」になっている人間が集まってくるかもしれない。
そうでなくとも今、このカシンという男に見つかってしまえばおそらく自分も・・・・・・。」
人生はそっと立ち上がり紅く染まった村上の背中の方に向かって手を合わせた。・・・・試合以外でレスラーを拝んだ初めてのは初めてだった・・・・。
284 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:45
短い合掌のあと、人生はカシンがいる逆の方向、南出口へ向かって必死に走り出した。その姿をカシンに見られたかどうかなどもう気にしていられない。一刻も早く自分の隠れ家を見つけなければ、人生はそう思っていた。
・・・・・・・「なんで、オレがこんな目に!!」「新日じゃない、自分が!!」
走り出すと、今まで抑えていた怒りが一気に噴き出した。人生はあの道場に集められる前に、永島取締役のところに次シリーズの打ち合わせに来ていた。
人生はインディー出身ながらも全日と新日から度々オファーがくる自分に誇りを持っていた。特に、BATT入りはこの業界に入って10年目にしてやっと掴んだチャンスだったのだ。
285 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:47
打ち合わせ最中に猪木が部屋に入ってきて、突然、自分に何かを嗅がせたところまでは確実に意識はあった。
問題は・・・・そこからだった。
「ゆっくり運べ!!この野郎!!」遠のく意識の中で猪木の声が聞こえてきた。「この選手は参加させなくてもいいんじゃないでしょうか?」永島取締役の声だ。
「ん?・・・まあ、捨て駒みたいなモンだな!!なんかの役に立ってくれたら儲けモンってなもんだ!!ダハハハハハ!!」
そう人生は思い出した。自分がいつ意識がなくなったのか、新日所属ではない自分が参加させられた理由も。
もともと人生は自分のもつ便利屋のイメージのコンプレックスを抱いていた。しかし、今回はそんな自分を嘲笑うかのように本当に必要とされていない、おまけ程度の理由で参加させられてしまっている・・・・。
そう思った瞬間、人生は考えた。
「・・・・・アントニオ猪木を殺そう・・・・・。」
286 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:48
目標は決まった。
絶対に自分のこの手であの男に止めを刺そう。そのためには武器が必要だ。人生のディパックには武器として数珠が入っていた。
そんな自分を馬鹿にしたような偶然も人生に怒りを増幅させる原因の一つになっていた。
そして、隠れ家を早く探しさなければ!!そう思った人生の目の前に一軒のコンビ二が見えてきた。
「・・・ここを拠点にしよう・・・。食料にも当分困らないだろう・・・・。」
流石に自動ドアは既に動いていなかったが、無理矢理こじ開ければ入ることができた。
287 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:50
店内はシーンと静まっていた。「どうやらこのゲームは本当のようだ・・・・・。」静けさが人生に事実を教えた。
「少し落ち着くためにコーヒーでも飲むか・・・・。」
そう思い、奥にあったインスタントのコーヒーを手にとろうとした瞬間、レジカウンターから一つの声が放たれた。
「いらっしゃいませ。」
驚いた人生が振り向いたその先には・・・・・・・・・「あの」ケンドー・カシンが銃を構えて立っていた・・・・。
288 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 18:51
初めてのは初めてだった<<
初めての瞬間だった に訂正。
>>283-287
ずれまくり萎え。もうちょっとこまめに改行してくれ。
290 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 19:07
>>269 >>279 紐緒さんのあのシーンは、あれしかまだなかったので
ちょっといじりようがなかったですー・・・。
1さんも、たぶん同じ理由じゃないかと。
アレだけだと、ちょっと配役考えにくいですよね。
本当は長州=紐緒さんなんだろうけど、もう死んじゃってるんで(藁
それと1さんの
>>37で
「参加者中小川直也、藤田和之、安田忠雄は新日以外からの参加者だ。」
となってるし、あまり人数増えると収拾つかなくなりそうなんで・・・。
でも馳、秋山・・・出したいですが・・・出しちゃいましょうか!?
ときメモの方でUPされたら、私で良ければいじってみますが・・・いかがですか?
ああでも、◆ZNLiv1KUさんのとゴッチャになるから止めておきましょうか・・・。
>>◆ZNLiv1KUさん
まさかあそこでサムライが出てくるとは思いませんでした!
私も少しオリジナルで考えてみたんですけど・・・全然違う役どころですよ、サムライ。
やはり、その人の選手に対する思い入れで変わるんでしょうね・・・面白いです。
私はしばらく傍観者でいますので、思う存分書いて下さい。楽しみにしてます♪
291 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 19:09
ケンドー・カシンは見ていた。自分がいる逆の方向の出口を必死に走り出て行く新崎人生の姿を。
しかし、カシンは追いかけなかった。いや、追いかける必要はなかったのだ。
人生が走っていく方向には1軒のコンビニしかないことも。そして、人生が自分以上に追い詰められていることも。
人生があのコンビニに隠れることは容易に想像できた。
だから、追いかける必要もなかった。それに、カシンは知っていた。「若手時代、さんざん買出しに通ったあのコンビニへの近道」を。
292 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 19:25
「!!!」
人生は瞬時に自分の置かれている状況を整理した。
すると、あの村上の姿が浮かんできた。人生がこのプロrグラムが始まってから初めて感じた「死への恐怖」だった。
村上を殺した張本人であるケンドー・カシンが目の前にいる。こっちに銃を構えている。・・・・自分を殺そうとしている!!
「・・・・・・!!!!!!」
人生は手当たり次第の物を投げた。昔から物を投げるような粗末なことはしなかったがこの時だけはそんなことは考えなかった。
缶コーヒーやコーラのボトルがカシンに向かって次々と飛んでいく。しかし、こんなことはただの時間を稼ぐ方法の一つにしかならない。
「何か・・・!!武器になりそうな物は!!」
・・・・・あるはずがない。ここはコンビ二なのだから。
その瞬間、「パン」という冷たい音が店内に響いたと同時に人生の足に表しようのない痛みが走った。カシンが痺れを切らし、とうとう撃ったのである。
カシンは、一呼吸置いて、人生を見下すような目で、こう言った・・・・。
「あんまり手ぇ、焼かせないでくださいよ・・・・。」
293 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 19:27
アホすぎだが努力は買う
294 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 19:57
>>291-292
コテハンなくてもいいから、せめてトリップ入れてくだされ〜。
そうすれば、作品なのか感想なのかひと目でわかって便利かと・・・。
295 :
只の名無し:2001/08/17(金) 20:06
「何故、ここまでこのゲームに乗ることができるのか?」
人生には理解できなかった。ここで理解できるていることは、殺らなければ殺られるということだけだった。
しかし、このゲームの主催者であるアントニオ猪木を殺す決意はあったが、他の参加者を殺す決意はしていなかった。というより、できていなかった。
それに何といっても、この男は、「あの」ケンドー・カシンである。説き伏せるなどということは不可能である。
方法は全て無くなった。
「ここまでか・・・・・。」
人生が死を覚悟した、その瞬間、カシンでも、ましてや自分の声でもない、第三者の声が店内に響いた。
「あ〜、アチいなあ。」
その声の持ち主である武藤敬司が入り口に立っていた。カシンと同じように銃を構えて。
296 :
只の名無し:2001/08/17(金) 20:06
「そりゃあ、フェアじゃねえよ。石沢。」
武藤敬司がカシンに向かってこう言った。
「まいったな。武藤さんが来ちゃうとはなあ。」
一瞬にして、その場の雰囲気が変わった。変わったというより、武藤が変えてしまった。
こんな状況の雰囲気さえも変えてしまうのも武藤のスター性が成せる技なのだろう。
カシンと人生の置かれている立場が変わった。自分が何も武器を持っていないとはいえ、カシンもわざわざ無駄死をしたくはないだろう。
武藤が言った。
「行けよ、石沢。ここにいる誰一人死ぬのはイヤなんだよ。早く!!」
どうやら武藤も人は殺したくないように人生には見えた。
「・・・・・、助かりましたね。新崎さん。」
カシンはそう言い残して、こちらに銃を向けながらこの場所を後にした。
297 :
只の名無し:2001/08/17(金) 20:09
「いや、助かりました。武藤さん。」
人生が命の恩人である武藤に話し掛けた。
「やっぱりやる気になってる人がいるんですね・・・・・。こんな、こんな馬鹿げたゲーム開いた猪木さん・・・・許せませんよ!!俺、あの人を殺し・・・」
人生は今までに自分の中に溜め込んだ猪木に対する怒りを武藤にぶつけるかのように話そうとした、その瞬間、
「!!!」
人生は喉に火がついたような熱を感じた。
「わりいな。人生。オレ、ファンの為に生きなきゃいけないから。」
武藤は引き金を引いていた。盟友である人生の喉に向かって、長州力から奪ったであろうと思われる銃で。
「何・・・・で・・・・。」
人生が倒れこみながら、小さな声で武藤に問い掛けた。人生が放った最期の言葉だった。
「う〜ん、お前のプロレス、俺は好きだったよ。あっちに行ったら長州さんとタッグ組んでやってくれよな。」
事切れた人生に武藤がこう囁き、そこからゆっくりと立ち去った。
301 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 21:07
>>298-299 1によるトキメモ改訂版(オススメ)
>>300その続き各種(好きなのを読んでください)
みんなすごいね。ほんとに。
LOVEを感じるよ。
303 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 21:57
トキメモの紐緒編を秋山&橋本、館林編を飯塚でやってみたけど良い?ただ、他の人も言ってるように
今後、破綻する恐れがあるんだけど…
304 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/17(金) 22:05
静寂が続いていた。
サムライが二人に声をかけてから何分経っただろう。
一言も喋らずただニヤニヤ笑みを浮かべながら二人にボウガンをちらつかせている。
まるで二人の生殺与奪権を自分が持っているという事を殊更に強調するかのように。
そして無言のまま二人を店の奥の壁際に追いやり、
自分はカウンターを乗り越えて二人が元いた辺りに位置取っていた。
橋本は数分間の静寂の間ひたすらに自分の思慮の足りなさを反省していた。
どうして松田の侵入に気付けなかったのか、どうして誤解の解けた小川とすぐに
ここを離れなかったのか、どうして軽々しく自殺などしようとしたのか、どうして…
一度引退した頃から癖になってしまったネガティヴな思考の所為だと自分では気付いていなかった。
そしてその癖が今この瞬間も自分の邪魔をしていることにも。
橋本が思考停止の状態に陥っている時、小川はこの上なく苛々していた。
サムライの態度は彼の神経を充分に逆撫でしていたが、それ以上に橋本の態度が不満だった。
顔はサムライの方を向いているが目の焦点は明らかに合っていない。
そのせいで橋本に意思を伝えることが出来ずにいたからだ。
(呆けてる場合じゃ無ぇだろう!アンタが気付けば何とか出来るのに!!)
橋本と正反対に現状の打破のみを考えていた小川はサムライの弱点に気付いていた。
ボウガンは連射できない。
つまり二人同時にかかれば少なくとも一人、サムライが瞬時に標的を絞れなければ
上手く行けば二人とも無事で済む。そう考えると今の橋本に苛立つのも仕方なかった。
そして小川の苛立ちが頂点に達しようかという時、
夕方6時を告げる忌々しい放送が流れ出した。
305 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/17(金) 22:06
「元気ですかー!!!」
いつもの返事を必要としない呼びかけが街中に響き渡る。
「元気があれば何でも出来る。一番元気なヤツが生き残るんだぞーッ!!!
ではこの6時間の脱落者を発表する。新崎人生ーッ!小原道由ーッ!後藤達俊ーッ!
えー以上3名です。みんななかなかルールを理解してくれているようで非常に嬉しい。
では『真の格闘家』を目指して皆頑張るように。ダーーーッ!!!!」
放送によって幾分冷静さを取り戻した橋本は小川と視線が合った。何かを訴えているようだった。
程無く小川が今にもサムライに襲い掛かろうと考えていることに気付いた。
(馬鹿な!一体どういうつもり…)
そこまで考えて小川と同じくボウガンの弱点を発見した。
が、どうにも釈然としないものがあった。
それが何なのかわからない内に小川は行動を起こそうとしていた
カラスの鳴き声が聞こえサムライの目線がわずかに二人から離れた瞬間
小川が動き出した。橋本もそれに追従せざるを得ずサムライに飛び掛かった。
不意に聞こえた銃声に吉江は身をすくませた。
(遠くない場所で殺し合いが行われている…)
怖くなった吉江は隠れ場所に急いだ。
306 :
お前名無しだろ。:2001/08/17(金) 22:08
できればときメモ無視してオリジナルで作ってくれ
じゃやめる(w
◆ZNLiv1KUさん頑張ってね。
308 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 22:14
>>305 あれ?いつのまに後藤さん死んじゃったの(泣
309 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 22:18
後藤じゃないでしょ?死んだの。村上の間違いでしょ?
310 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 22:23
>>305の猪木のノー天気さがムカツク(藁)
しかし後藤さん・・・いつの間に(涙)
311 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 22:30
>>309 ああ、そっか。村上か・・・。後藤さん、まだチャンスあるね。
相方の小原死んじゃったけど(泣)。
312 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/17(金) 22:45
小川の拳は確実にサムライの顔面を捉えた。
吹っ飛ばされたサムライはカウンターで後頭部を強かに打ちぐったりしている。
小川の左腿にわずかに痛みが走った。
ボウガンで打たれた傷だが幸い少し肉をもっていかれた程度で済んだようだ。
そんなことより小川には心配すべきことがあった。
小川は素早く二つの凶器を適当にカウンターの向こうに放り投げ橋本の元に駆け寄った。
橋本は腹部から多量の血液を流していた。銃で撃たれたのだ。
橋本を撃ったのはサムライが背広の袖に隠し持っていた小型の銃デリンジャーだった。
橋本は腹に今まで味わった事の無い激痛を感じながら
さっきからの違和感の正体について理解した。
(松田の不自然な沈黙は焦れたオレ達に襲いかからせ同時に殺すためのものだったんだ…
あの時距離を取ろうと後ずさった松田が足元に落ちていたボールペンで
バランスを崩さなければ、おそらく二人とも死んでいただろうな……)
橋本の考えは当たっていた。
一応、事はサムライの予定通りに進んだが、ボールペン一本に
文字通り足元をすくわれてしまう結果となってしまった訳である。
ちなみにデリンジャーは先程の放送で脱落者に挙げられた後藤の物であった。
313 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 22:49
314 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 22:53
>>312 後からサムライvs後藤編が出てくるのかな?
315 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 22:57
おいおい、みんなすげえじゃん。面白いよ。
316 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:00
で・・・ボボ・ブラジルはいつ出てくるのかね?
317 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:00
こういうスレを見ると、この板の住人を尊敬してしまう。
318 :
マッチョ・ドラゴン:2001/08/17(金) 23:02
殺し合いが見たいんですかっ!?
すみません、とんでもなく好き勝手やらせてもらいました(w
後藤ファンの皆様本当にゴメンナサイm(__)m
しかも強引に今までの話をつなげちゃいました(w
なんとかつなげそうだったもので…
ちなみに村上が放送に入っていないのは確か朝死んだからです。
だから昼12時の放送で知らされたと思います(w
320 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:03
みんなチャレンジ精神で書いてみようよ。
小川・橋本VSサムライやカシンVS人生なんてやっぱ個性がでてるよ。
みんなの個性が見てみたい。
321 :
Mr.チャレンジ精神:2001/08/17(金) 23:08
ボボ・ブラジルVS馬場・・・
地方の人が言うとブォブォVSブォブォ
322 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:09
ゴングの表紙の永田さん、鼻糞ついてます
323 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:10
>>320 みんなでやると破綻すると思われ。
とりあえず、◆ZNLiv1KU編が終了してからね。
ただ、元ネタで爆弾が首輪じゃなくてマイクロチップになってるので蹴りつけるの
難しそうだけど。
324 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:10
今までの脱落者をまとめると・・・。
藤波、小島(スタート前)
以降、6時間ごとに
6時放送:高岩、天山、長州。
12時放送:村上。
18時放送:人生、小原、後藤。
・・・って事だね。
325 :
お前名無しだろ :2001/08/17(金) 23:12
十分オリジナルでいけるよ
すばらしい!
326 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 23:12
>>323 そうだね。◆ZNLiv1KUさんがひと段落ついたら次の人って事で。
・・・ネタをためとくかな。
後藤さんの死に関してはこのまま封殺…もとい馳がらみで後に書こうかと思ってます。
それまでに馳が出てこなければですが(w
とりあえず小川・橋本編を終えたら、「1さん代打 ◆oOfl/2go」さんか他の方に
バトンタッチしていただこうと思ってます。
もっと短くまとめるつもりだったんですがこんなに伸びるとは…
正直、疲れました(w
とりあえず終り(小川・橋本編)の目処が立ちそうなんでもうちょっとだけ
このだらだらした文にもお付き合いいただけると幸いです。
328 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 23:18
>>327 頑張って下さい!
私もネタ考えておきます・・・。
329 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:18
いくらでも付き合うわ!
330 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:20
>>327 マジ?リレー小説にすると破綻する恐れが…
代打さんラストまで行けない?
331 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 23:24
>>330 ・・・やれる所までは頑張りますが・・・うーん。
それ以前に、私の書いたのが不評だったらどうしよう(藁)。
332 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:27
|
| サッ
|)彡
|
333 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:31
正直言いましてこの文章、書いてる自分が一番楽しいんで
何なら一人で全部書きたいぐらいです(w
ただ公共の場を私有するつもりはありませんし時間がかかり過ぎて…
でも出来ればまた書かせて下さい(w
335 :
お前名無しだろ:2001/08/17(金) 23:37
とりあえず橋本・小川・サムライ・吉江は代打さんがキープね。
それ以外の人物で書かせてもらってもいいでしょうか?
336 :
goma:2001/08/17(金) 23:38
名作の予感・・・・・
337 :
OO:2001/08/17(金) 23:40
時折鳴る銃声に脅えながら柴田勝頼は使われなくなった図書館の一室に身を潜めていた。
この男はこれまでに途中立ち寄った公園で村上、食料を調達していた時に入ったコンビニで新崎の遺体を見てしまっていた。
「まさか本当にやる気になってる人がいるなんて!!」
柴田は信じたくない事実と先程から聞こえる何発かの銃声に気持ちを押しつぶされまいと自己暗示にふけっていた。
「俺は死なない。大丈夫だ・・・・。やる気になっている人たち同士が潰しあって、このゲームは終わるんだ。きっとそうだ・・・。」
まるで既に壊れてしまっているかのように何度も何度もそう自分を励ましつづけていた、その瞬間、
「ガタッ」
明らかに不自然な物音がこの部屋の後方の出入り口から放たれた。
338 :
OO:2001/08/17(金) 23:40
「誰だ!!」
このような状況においては、相手がこの場所から立ち去るまで隠れている方が良策なのだろうが、柴田の本来の気の強さからつい声をあげてしまった。
我に返った柴田は、わざわざ敵に自分の存在を教えてしまったこと自分の情けなさに対する怒りと同時に、目の前に立っている男を見て安堵感が込み上げた。
「石沢さん・・・・・・。」
そう、柴田の前に現れたのは、「あの」ケンドー・カシンだった。
339 :
1さん代打#:2001/08/17(金) 23:43
>>335 いや、出来ればジュニアで書きたいんですが・・・ダメ?
340 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/17(金) 23:43
只の名無し=OOか?
読みにくいから、改行して欲しいしはっきり言ってあんまり面白くないよ…
>>341 そんなこと言うなら自分で書いて見ろよ。
文才もなくただロムってるくせに、ここの雰囲気壊すようなこと言うんじゃねぇよ。
>>334 とりあえず、橋本・小川vsサムライ編は書き上げるんですよね?
それ終わるの待ってた方がいいのかな?
・・・というか、私もまだ書き上げてないので。どうしましょうか?
344 :
H中:2001/08/18(土) 00:00
越中専用スレを爆撃したのは小川かって!猪木かって!
行き場が無くて困ってるって!一言言いたかったって!
迷惑かけて正直スマンかったと思ってるということですよ。
>>342 2ちゃんである以上面白かろうがつまらなかろうが叩かれるのはしょうがないと俺は思う。
面白いつまらないって個人の趣味の範囲だしね。
叩かれて止めるか、めげずに頑張るかそれは、その職人さん次第でしょう。
俺は
>>341の言ってる事を支持するつもりは無いが改行はして欲しい。読みにくいから。
>>344 越中っ!さっき修復依頼出したから、ちょっと待ってろって!
他のスレも飛んでるんだって!
実は俺も越中だって事ですよ。
347 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/18(土) 00:07
>>343 ハイ。橋本・小川vsサムライ編は今完結に向かって書いています。
もう少し時間を下さい。
>>みなさん
すみませんが
>>335 の人物以外に馳と越中をいただけないでしょうか?
この二人の設定が固まりつつあるんで出来ればお願いします。
無理なら人物変えるだけなんですが馳は是非下さいm(__)m
348 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:09
じゃZNさんが小川・橋本・サムライ・吉江・馳・越中って事で。
代打さんがジュニアって事で。
350 :
つまんなくてすいません(反省:2001/08/18(土) 00:12
「石沢さん!!大丈夫だったんですか!!」
柴田は石沢に会えたことによりまだ固いながらもこのゲーム開始以来初めての笑顔でカシンに問い掛けた。
「ああ、まあな。お前も元気そうだな。それよりメシ食わしてくれ。できればラーメン頼む。」
石沢の日常と変わらない発言が今の柴田には何よりも嬉しいことだった。
「この男といればこのゲームも無事に切り抜けられる・・・。」
そんな期待が柴田の胸の中で膨らんでいた。
「みそラーメンと塩ラーメンどっちにします?」
「ん、スープの濃い方がいいな。」
こんな他愛の無い会話でも今の柴田には一番幸せなことだった。
351 :
つまんなくてすいません(反省:2001/08/18(土) 00:14
湯を注いだカップラーメン2つをカシンの座っている辺りの前に置き、自分は外を監視しながらカシンとの会話を続けた。
この男には背中を向けても安心だと柴田は思っていた。
それよりもこの幸せな時間が外部からの侵入者によって壊される事の方が怖かった。
「いやあ、参りましたよ。本当にやる気になってる人がいたなんて・・・。俺、今日村上と新崎さんの死んでるとこ見ちゃったんですよ・・・。」
「・・・そうか。気の毒だったな。」
そんなアッサリとした返事に柴田はなんの違和感も感じなかった。
むしろその変わらないカシンのタフさに喜びさえ感じていた。
「石沢さん・・・・俺と組んで、このゲームから脱出しましょうよ!!石沢さんもこんな馬鹿げたゲームで死ぬなんてイヤでしょう!?」
「ん?ああ・・・まあな。」
「じゃあ、組みましょうよ。こんな、こんなゲーム馬鹿げてる!!俺たちはこんなことをやるためにレスラーになたんじゃない!!畜生!!畜生!!・・・」
柴田は溜め込んでいた怒りを噴出すかのように話始めた。
352 :
つまんなくてすいません(反省:2001/08/18(土) 00:16
「まあ、落ち着けよ。冷静になれ。ラーメン食おうぜ。そろそろ。」
柴田はカシンに促されるようにラーメンを食べ始めた。食べながらも柴田はこんな状況下に置いても冷静でいられるカシンに尊敬の念を抱いていた。しかし、
「グッ!!!」
ちょうどスープを半分飲みほしたと同時に強い吐き気に襲われた。
「・・・・・!!」
汚物だけではなく、遂には血まで吐き出し始め、のた打ち回る柴田を見下すようにカシンはこう言った。
「状況が状況だから、あんま他人を信用し過ぎないほうがいいぞ。」
そう、柴田のカップラーメンの中にすり潰して混ぜたと思われるタバコを口に咥えて・・・。
粘着で悪いんだけど、お願いだから改行して。
あと、他の人たちみたいに使いたいレスラーを提案してみれば?
>>347-348
オッケーです。
◆ZNLiv1KUさん、越中をよろしく頼みます!
実は私、越中スレの人間なんで(爆)。
私もジュニア、頑張ります!
355 :
つまんなくてすいません(反省:2001/08/18(土) 00:19
すいません、自分では改行したつもりなんですけど長文慣れてないんで改行の間隔がちょっとわかりにくいんです。
つまんないうえに読みにくくてすいませんでした。腕を磨いて、またの機会があったら挑戦させていただきます。
どうもありがとうございました。
356 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:26
357 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:27
>つまんなくてすいません(反省 さん
熱狂的なカシンファンでしょ?俺は結構面白いと思うけど!
358 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:27
小川はどうなった
359 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:29
まあ、ROMのやつは書いてるやつを基本的に応援すること。
そしたらとんでもない名スレになるかもしれん。
360 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:29
361 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:30
362 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:30
書いてる側がんばれ!!楽しみにしてるから。
363 :
カーオ:2001/08/18(土) 00:31
これは寮スレ!
俺は小路を登場させる予定だから小路は使わないで!
364 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:32
>>363 小路!!いいねー。絡めるのは難しいと思うけど頑張ってね!!
365 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:33
なんかいい感じにスレになってきた。
マターリしながらも面白い。
366 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:33
小路が新日レスラーかよっ!
まあ、面白けりゃ良いけど(藁
367 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:35
ん、良スレだ。
368 :
カーオ:2001/08/18(土) 00:36
>>364 無理やりでも絡ませるつもりだから暫くマッテー!
369 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:36
370 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:39
そうか小路は村上の友達だったよな!
371 :
お前名無しだろ。:2001/08/18(土) 00:39
ケロや小鉄をリクエストしたいのですが
よろしくお願いします。
>>371 登場人物増えすぎ(藁
というか、その辺の人々は後藤さんばりに瞬殺されそうだ(藁
>>371 個人的にはケロは、ルール説明のVTRに出て欲しかったなあ。
374 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 00:57
375 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 01:02
柴田は死亡?
とどめはささないのかカシン
376 :
もうちょっと ◆ZNLiv1KU:2001/08/18(土) 01:09
小川はとりあえずバー備え付けられていた救急箱で橋本に応急処置を施した。
いくら格闘家でも腹部を銃で撃たれた時の急所などわかる筈も無い。
とりあえず横っ腹のキズで銃弾が貫通していたのが小川の気休めにはなった。
続けて橋本の傷口を冷やそうと流しに向かった時、小川の身体が凍りついた。
サムライが本来寝転んでいるべき場所にいないのだ。
煙のように消えたのでなければ、サムライが今いる場所はカウンターの向こうか
外に逃げ出したかだ。だが外に出たのならばドアからにせよ窓からにせよ
気付かないと言うことはまずあるまい。
そして最悪なことに武器は二つともカウンターの外にある。
しかもどの方向に放り投げたのかも覚えていない。
サムライは次の瞬間にでもに襲ってくるであろう。
小川が足音を立てぬよう姿勢を低くし摺り足で後ずさったその時、
カウンターからボウガンを構えたサムライが顔を出した。
この戦いで小川はとても幸運だったと言えるのかも知れない。
まず床にボールペンが転がっていた事。
そして今サムライが小川の真正面に現れた事。
何より勘違いして橋本に襲い掛かった事!
小川はサムライがボウガンを放つよりも早くフリスビーでも投げるかのように
さっき流しで拾ったモップの柄の先、金属でできたT字形の部分を全力で投げつけた。
柄の先は、小川に殴り飛ばされ未だに意識が朦朧としていたサムライの顔面の芯を
完全に捕らえた。
T字の片方の先端ががサムライの右眼にめり込んだ。
もう二度と右眼を使うことは出来ないだろう。
予想だにしなかった衝撃にサムライは自らの放ったボウガンの矢の行方を
確認する事も出来ずに、閉じられていたバーのドアの鍵を開け外へと飛び出した。
右手で目をおさえ左手にボウガンを持ったままサムライは路地の奥へと消えて行った。
定まらない意識の中で呪詛の言葉をつぶやきながら…
377 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 01:39
あげておこう!
378 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 01:45
片目の潰れた怖いサムライかー
ここで死ぬなら勿体ないなぁー
379 :
もうちょい ◆ZNLiv1KU:2001/08/18(土) 02:18
橋本と小川はバーの近くの寂びれたビルのトイレの中にいた。
重症の橋本を遠くまで連れて歩くわけにも行かず、誰かに狙われた時満足に戦う事も
出来そうに無い。そんな状況の中ではベストではなくともベターな選択だと小川は思った。
お世辞にもキレイとは言えない所だったが水は幾らでもあるし
こんな状況でゆったりトイレに来る神経など真っ当な人間にはまず無いだろう。
同じ考えの者がいなければ。
頭に浮かんだこの言葉を小川はかき消した。これ以上橋本を連れ外に出ることは
避けたかった。お互いのために。
水を飲み一息ついた頃橋本が意識を取り戻した。
「…小…川……ごめんな…」
「何言ってんスか。そんなことより早く怪我治してくんないと。一緒に戦うんスから。」
にっこりと笑って小川は答えた。
「へっ…昔から酷いヤツだよ…おまえは……」
「橋本さん…また戦りましょうね。ドームで。」
「…おう……!…お前……肩どうした…?」
サムライが最後に放った矢は小川の左肩を直撃していた。
かなり熱を持っていることからも骨折しているかも知れない。
「かすり傷っスよ。それよりなんか食うモン取ってきますんで
ちょっと待ってて下さいね。」
手酌で水を橋本に与え小川は立ち上がった。
「行ってきます。」
右手にバーの隅で見つけたデリンジャーを持ち、静かにトイレのドアを閉めた。
念のため気配を殺し足音を立てずに階段を下りてビルを出た小川は
辺りに誰もいない事をしっかり確認して食料の調達に向かった。
ただ、その姿を別のビルの窓から見ていた馳浩に気付くことは出来なかった…
380 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 02:20
馳は政府の方の人間なのに・・・
展開気になるあげ
もう一回まとめ、漏れてたらスマンカッタ
【団体所属選手】 【他団体選手】 【死亡確認選手】
・木戸 修 ・松田 納 ・橋本 真也 ・藤波 辰巳
・木村 聖裔 ・飯塚 孝之 ・大谷 晋二郎 ・小島 聡
・平田 淳二 ・金本 浩二 ・安田 忠夫 ・高岩 竜一
・斎藤 弘幸 ・西村 修 ・小川 直也 ・山本 広吉
・越中 詩郎 ・中西 学 ・藤田 和之 ・吉田 光雄
・山田 恵一 ・永田 裕司 ・村上 一成
・武藤 敬司 ・石沢 常光 ・馳 浩 ・小原 道由
・蝶野 正洋 ・吉江 豊 ・小路 晃(予定) ・後藤 達俊(死因不明)
・野上 彰 ・真壁 伸也 ・成瀬 昌由(?) ・新崎 人生
・佐々木 健介 ・井上 亘 ・柴田 勝頼
・田中 稔 ・棚橋 弘至
・鈴木 健三
【今後、登場が期待される人物】 【首謀者】
・坂口 征二 ・前田 日明 ・猪木 寛治
・佐山 聡 ・山本 小鉄etc
382 :
381:2001/08/18(土) 03:14
重くなるとまずそうなので下げてみました。
職人の皆さんは参考にして頂ければ幸いです。
個人的には「猪木の横で楽しむ佐山」や「無理矢理連行された成瀬を救いに
駆けつける前田」等が見れれば嬉しいです(w
>>381 じゃあ漏れも補足。
【登場済み選手】
松田(サムライ)、西村(主役?)中西、山田(ライガー、序盤での顔見せのみ)
永田、武藤、石澤(カシン)、蝶野、吉江、橋本、小川、藤田、馳
死亡選手あわせると何気に23人も登場してる。元ネタ(トキメキ)より全然多い!
頑張れ、プ板ネタ職人達!
でも、流石に381の選手全員登場させるのは厳しいと思われ…
384 :
もうちょい ◆ZNLiv1KU:2001/08/18(土) 03:27
橋本はぼんやりした意識の中で小川の事を考えていた。
初めて戦った試合から、さっき自分の傷を必死で縫い付けてくれた姿まで。
橋本は今まで戦いから友情が生まれるなどと言うのは詭弁でしかないと思っていた。
[格闘技なんて所詮ケンカと同じだ。他人をブン殴って友情なんて生まれるハズが無い]
柔道をしていた頃から、競い合う相手は敵だった。
同じ階級のヤツと仲良くなんて出来なかった。勝つ事だけが自分の目的だった。
レスラーになってもジュニアの人間の方が仲良くできた。
例えタッグを組んでも完全に信頼することなど一度も出来なかった。
しかし今小川に対して抱いている想いは全幅の信頼だった。
極限状態のなせる業なのかも知れない。しかしもうどちらでも良かった。
今なら小川は親友だと胸を張って言える。その確信が何より幸せだった。
ふと橋本が廊下の足音に気付いた時、足音の主がトイレに戻ってきた。
「なぁ小川…無事に帰ったらオレの家に来てくれよな……」
目を閉じ声は少し震えていたが、出来るだけはっきり聞こえるように言った。
「…じゃあちょっと……寝るわ…」
言い終え、まどろむ意識の中で額に冷たい物が当てられた。
(…そこまで…してくれなくても……いいのに…)
感謝の言葉と共に意識が途切れる瞬間、頭部に軽い圧迫感を感じた後
橋本の意識はブラックアウトしていった。
385 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/18(土) 03:28
小川は嘔吐していた。止まらなかった。
もう十分間近く経ったのではないだろうか。
しかし胃液すら出なくなっても止まらなかった。
その傍らにはスーツを布団代わりに橋本が寝転んでいる。
ただ熟れたスイカを地面に落としたようなものが頭の代わりをしていたが。
小川がビルのトイレに帰り着いた時、既に橋本の生命には終止符が打たれていた。
明らかに他人の手によって。
わけがわからない。?????????何故?いつ?誰が?????????
常に前向きだった小川の思考は停止した。
そして込み上げる嗚咽は一時間以上続いた……
以上で小川・橋本編は終りです。
あまりにえげつない幕切れに自分でも驚いているくらいです…
お気に召さない方、本当にすみません。
こんなクソ長い文章に付き合ってくれた方々、正直、アリガトウゴザイマス。
また機会がありましたら読んだって下さい。
では次の方お願いします。
引き続き[新日バトルロワイアル]をお楽しみ下さい。
387 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 03:37
あんたが続けてくれよぉ
つーか、こっちが嘔吐しそうになってるって(w
388 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 03:39
>>386 面白かったって!
良い塩梅だって!
でも、越中の件はどうなったんだって!
早く続きが読みたいと言うことですよ。
389 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 09:23
あげておこう
390 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 09:25
>>386 面白かったです!お疲れさまでしたー!
私の方はやっと半分・・・。
とりあえず、出来た所までUPします。
続きは夜中までに・・・。
391 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 09:29
そうか、橋本が・・・・死んだか。
392 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 09:32
「・・・金本さん、落ちつきましたか?」
稔が心配げな表情で、金本の顔を覗き込んだ。
「・・・ああ。道場にいた時よりはな」
そう呟く金本の顔色は、ずっと前から青ざめたままだった。
無理もなかった。
ただでさえ仲間と殺し合うという理不尽な状況に放り出されているのに
スタート前に、藤波の無残な姿を見せられているのだ。
あの道場で、声をあげて泣く長州のその後ろで、金本もまた涙していた。
「俺の憧れの藤波さんが・・・こんな酷い姿に・・・」
ただ泣く事しか出来ずに、立ち尽くしていた。
そんな金本を見て、稔は心配でたまらなかった。
「とにかく・・・金本さんと離れないようにしなくては」
大事なタッグパートナーを見捨てる事なんて出来ない。
道場の出発順は、稔が先だった。
茫然自失の金本に、稔は素早く囁いた。
「金本さん、ホビーショップまで来て下さい。いいですね!
俺、そこで待ってますから・・・」
ホビーショップは、金本がよくフィギュアを買いに行く店だ。
そこならば、金本も迷わず安全な道を通って来れるだろう。
「じゃ・・・後で!」
稔は出口でデイパックを受け取り、駆け出して行った。
393 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 09:33
「しっかし、この店っていろんな物ありますね・・・」
稔は店内をぐるりと見まわして呟いた。
金本が来る前に、何か使えるものはないかと物色をしていたのだ。
この店がフィギュアの他にモデルガンも扱っていたのは好都合だった。
稔の手元には、サブマシンガンのモデルガンがあった。
『片手のみで操作可能。最大で1分間に最高750発発射出来ます』
ショーケースの説明書きには、そう書いてあった。
動き回る事を考えると、これがベストの選択であろう。
殺傷能力はないにせよ、はったりをかますのには十分だ。
「できる事なら、人殺しはしたくない・・・みんな生きていてほしい」
インディーから途中入団した自分を温かく迎えてくれた仲間たち。
「みんないい人ばかりなのに・・・何でこんな事に・・・」
稔が目に涙を浮かべたその時、夕方6時の、3度目の定期放送が聞こえてきた。
「・・・ではこの6時間の脱落者を発表する。
新崎人生ーッ!小原道由ーッ!後藤達俊ーッ! えー以上3名です。」
「人生さんっ!?小原さんに後藤さんも・・・」
「・・・藤波さん、小島、高岩、天山、長州さんに村上・・・全部で9人か」
金本が力なく呟いた。
「小島・・・山本さん・・・小原さん・・・」
ヤングライオンの頃、道場で共に汗を流した仲間たちが逝ってしまった。
「あとは、俺と西村さんだけか・・・」
金本は涙があふれぬよう、天井を仰ぎ見た。
「高岩さん・・・もう一度、試合したかった・・・」
稔の目から、止まる事なく涙があふれた。
394 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 09:34
「俺たち・・・生き残らなきゃな」
空を見つめながら、金本が呟いた。
「俺たちが死んだら・・・新日のジュニア、終わっちまう」
「そうですね・・・高岩さんの分も、頑張らなきゃ」
そう言って稔は涙をぬぐい、再び使えそうな物を物色し始めた。
「あ・・・金本さん!いい物がありますよ!ほら!」
稔は大声で叫びながら、ショーケースを指差した。
ショーケースの中には「非売品」と書かれた札が付いた防弾チョッキがあった。
「防弾チョッキ!?ああ、そういやここのオヤジが趣味で集めてたっけ」
「これ、本物ですよね?使えますよ!」
そう言うやいなや稔はショーケースの硝子を叩き割り、防弾チョッキを取り出した。
「うわ、結構重たいな」
だいたい2kgぐらいだろうか?ズッシリとした重みがあった。
「まあ、防弾っちゅうぐらいだしな。重い方が守りもしっかりしてるやろ。
とりあえず、とっとと着ちまおう」
――――その時だった。
パンッ、パンッ、パンッ!
店の外で、乾いた衝撃音が鳴り響いた。
「・・・銃声!?すぐそばで誰かが・・・」
「隠れるぞ、稔っ!見つかったら俺たちもやられる!」
二人は急いで防弾チョッキを抱え
デイパックとモデルガンを拾い上げて店の奥へと向かった。
395 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 09:38
その時、店の外ではカシンとライガーが対峙していた。
撃ったのは、カシン。ライガーの太ももとヒザを撃ちぬいていた。
ライガーはといえば、ホビーショップに向かおうとしていた所だった。
この店は、ライガーの行きつけでもあった。
金本たちがいるなんて、知る余地もない。
ただ、稔と同じ様に「モデルガンがあれば、はったりになるかもしれん」
そう考えて、店を物色しようと考えていたのだ。
店まで後少しという所を、後ろからカシンに狙われたのだった。
足に衝撃を感じ、よくわからぬまま地面に崩れ落ちた。
そして一瞬カァッと熱くなったかと思ったら、とんでもない激痛がヒザを襲ってきた。
「グアッ・・・クッ・・・だ、誰だっ」
「俺ですよ、ライガーさん。ダメですよ、背中にも目ぇ付けとかなきゃ」
「カシン、貴様ぁ・・・っ」
ライガーはカシンを睨みつけるが、立ちあがる事が出来ない。
(クソッ、ここで殺られるのかっ・・・)
カシンがゆっくりと近づいてくる。でもライガーは、逃げる事が出来ない。
(死ぬにしても・・・無駄死にだけはするもんか!)
ライガーは片手で自分のデイパックをまさぐり
支給された大ぶりのナイフの柄をグッと握り締めた。
396 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 09:39
・・・続きはまた後程。
397 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 09:49
頑張れライガー!
398 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 09:59
金本は、高岩さんなんていわないんだけど、おもしろい
399 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 10:12
永田と中西は?
400 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 11:06
401 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 11:15
カシンは当然村上の日本刀も持っているんだよね?
これでマシンガンと防弾チョッキを手に入れたら
原作の桐山が完成か。
ちょっと私信です。
>>275 あなたの言葉のおかげで話を広げることが出来ました。
当初、小川・橋本の友情を深めるパイプ役としてやられてもらうつもりで出しました(w
結果として原案よりはるかに面白くなったと思います。ありがとうございました。
また出てもらうつもりですんで待ってて下さい。
>>396 ジュニア編面白いです。頑張って下さい。
自分は一部の方のマニアックな欲求を満たすための無茶な設定を思い付いたんで
「神出鬼没 馳浩編(仮)」と共にスポット参戦(w)させてもらおうと思ってます。
この設定なら他の人も本編に破綻を来たさない程度にショートストーリーで
スポット参戦できるかも…
本編に悪影響を与えそうな設定だと思った方は言って下さい。すぐ撤回します(w
403 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/18(土) 12:46
一度目の放送直後、猪木の周りは非常な喧騒に包まれていた。
それは放送の一時間ほど前、猪木からの無茶な提案によるものだった。
「ヨシッ!引退したヤツや関係者も参加させよう!!」
「!?…今からですか?」
ずっと猪木の傍に侍っている佐山聡が聞き返した。
「あぁ。装備はすぐ用意出来るだろう?発信機は…そうだ、旧式の首輪あったろ?
あれならすぐ付けられる。うん、我ながら名案だ!ハッハッハッハッハッ…」
この提案は当初の目的『真の格闘家』を選ぶと言う物から大きく逸脱する。
しかし猪木には相当の無茶でも強引に実行出来るほどの権力が与えられていた。
「さっさと居場所の分かるヤツから適当に連れて来い!!」
「分かりました。では放送でその事をお伝えに?」
佐山はわずかな動揺も見せず答えた。
「いや、少しこのまま知らせずにやってみよう。アイツらの驚く顔を考えてみろ!?
めちゃくちゃ楽しみじゃないか!!」
いつもながらのこの猪木の自信に溢れた横暴は、佐山を身震いさせた。
決して恐怖心などではない。最高の悦楽のためだ。
自称『世界一の猪木ファン』佐山は嬉しくて堪らないのだ。
(死ぬまでA・猪木の人生を間近で見続けられるオレは、なんて幸せなんだろう!!)
佐山の顔からは抑えようも無い笑みがこぼれていた。
404 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 12:55
その頃ドーム大会での永田戦に関する最終的な打ち合せのため
秋山準は三沢の運転するベンツで新日の事務所に向かっていた。
当然2人はこの惨劇を知るよしもない。
405 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 13:03
ワクワクする
406 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 13:05
>>404 この2にんは新日で何が起きたのかさっぱりわからずに
あっさり惨殺されるのを希望
407 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 13:10
>>404の作者です。
誰か続きを!
秋山はいらないと思いでしたら無視してください。
408 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 13:27
猪木自身も、既に参加したくてウズウズしてるんじゃないの!
409 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/18(土) 13:31
ケロこと田中秀和は、口答えした時に猪木に思い切り張られた頬をさすりながら
山本小鉄と行動を共にしていた。なんでも後発組へのサービスだそうだ。
(しかし二人一組っていきなり襲われたらどうしてくれるんだ…)
ケロは身震いしてそんな考えをかき消した。
それに人格者の小鉄と一緒と言うのは心強い面の方が遥かに大きい。しかし、
「ねぇ、小鉄さん?」
さっきから小鉄は殆ど喋ってくれない。ずっと何か考えているようだ。
きっと脱出の方法を考えているんだろうと邪魔しないようにしていた。
ちなみに武器は小鉄が和風の短い刃物、いわゆるドスと言うヤツだ。
自分は拳銃、確かロシア製のトカレフと言う銃だろう。
(まいったな…これ確か命中率悪いんだよな……ま、刃物よりマシか…)
そんな考えを巡らせていると、ふと小鉄がこちらを向いた。
「小鉄さん、何か良い案浮かびました…!!!?」
聞いたケロに返ってきた小鉄の答えはドスの切っ先だった。
いきなりの事にドスを腹部に突き立てたまま、ケロは一言も発せず絶命した。
小鉄がケロの手からトカレフを取ろうとしていた時、急に小鉄の意識は途絶えた。
小鉄の背後には今の一撃で血まみれになった金属バットを持った馳浩が立っている。
馳はただにっこりと笑うともう一度小鉄にトドメを刺し二人の武器を回収して
去って行った。
今回はかなり短めにしてみましたが新ルール(仮)はこんな感じでどうでしょう?
できるだけ1レス1殺って感じで(w
411 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 13:48
カシンハイペースすぎ。何人殺そうとしてんだよ(W
むかし、こんなスレあったな
新日はすっかりだめになってしまいました、ってやつ。
つまらんのでさげ
413 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 14:02
>>412 まあ感性は人それぞれだね。
俺は面白いのでage
414 :
gop:2001/08/18(土) 14:05
これは、名作だろうが!!!ゴルァ!!!
415 :
381:2001/08/18(土) 14:28
>>403 ◆ZNLiv1KUさん、サンキューです!!
こういう佐山がみたかった!!
416 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 14:32
馳。いきなり現れて撲殺かよ。
もうちょっと知的なキャラを想像してたけど、
でも何かありそう期待age
417 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 14:45
で・・・ボボ・ブラジルはいつ出てくるのかね?
418 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 15:09
419 :
シャノン・“ザ・キャノン”・リッチ:2001/08/18(土) 15:10
“最強の挌闘家”を選ぶのだったらヴァーリトューダーも有りなのかな。
例えば俺とか。
421 :
シャノン・“ザ・キャノン”・リッチ:2001/08/18(土) 15:20
なるほど。
422 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 16:35
>>404 ちょっとまってくれ。
秋山は仕方ないにせよ、三沢はカンベン。
新日編が終わったら全日編やるために!!!
423 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 18:35
全日編?秋山と高山以外、人殺せそうなのがいないんだけど?(w
ところで流れも止ってるようだから、俺も作っていい?
流れは壊さない様にするからさ
424 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 18:39
いいと思う
425 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 19:43
426 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 19:44
「カシン、何で足を狙った!後ろからなら一発で俺を殺せただろうが!」
「やだなぁ。ジュニアの最高峰にいるライガーさんに
秒殺なんて失礼な事出来ませんよ」
目の前で仁王立ちしたカシンは、口元に笑みを浮かべながらイヤミっぽく話し続けた。
「プロレスラーは、相手を仕留めるまでの過程を演出しないとねえ。
強ければいいってもんじゃないでしょう?」
そういうとカシンは銃をライガーの胸元に突き付けた。
「さあ、お喋りはこれくらいにして・・・ライガーさん。
最後に何か言い残す事はありますか?」
「殺れるもんなら殺ってみろ・・・お前に人を殺すことが出来るのかっ!」
もう殺される以外道がない状況で、ライガーは叫んだ。
「ああ。出来ますよ。今さら一人や二人増えたって変わらないですよ」
「一人や二人って、お前・・・」
アッサリと答えるカシンの言葉に、ライガーは寒気を感じた。
「高岩に、一成・・・今さっき柴田も殺ってきた」
そう語るカシンの脳裏に、村上を殺めた時の事が浮かんできた。
(一成・・・この手で一成を刺したんだ・・・)
あの瞬間の感触が手に蘇る――――忘れたくても忘れられない、あの感触。
その時、ピンと張りつめていたカシンの殺気が緩んだ。
その一瞬をライガーは見逃さなかった。
デイパックからナイフを握り締めた手を引き抜き、
もう既に感覚の消えつつある両足を踏ん張り
ありったけの力を込めてカシンの腹部めがけてナイフを振り上げた。
427 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 19:46
ガツッッッ!!
切っ先に固い感触・・・
その衝撃で、ライガーの手からナイフが弾け飛ぶようにして地面に落ちた。
「・・・何するんですか。まったく無駄な抵抗ですね
ま、刺さなくて良かったですね。いいもんじゃないですよ、あの感触は」
「何で・・・何か仕込んでるのか!?」
「ああ、ジェラルミンケースに殺った奴の武器をしまってたら
入りきらなくなって、腰に巻いたんですよ」
そう言いながら、カシンはシャツをめくってみせた。
その腰には・・・カシンベルトが巻かれていた。
(そ・・・そんなモン巻いてるなぁ〜っ!)
ライガーにとって千載一遇のチャンスは、カシンベルトによってあっけなく打ち砕かれた。
「あーあ。ライガーさんのせいで傷が入っちゃいましたよ・・・
でも、さすが俺のベルトだな。命拾いしたわ」
カシンはベルトを愛おしげに撫でながら呟いた。
428 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/18(土) 19:46
「さあ、そろそろお別れですね・・・」
「カシン!・・・なぜお前は殺すんだ!?なぜ殺さない方法を考えない・・・」
全ての力を使い果たしてしまったライガーが、息も絶え絶えに訴えた。
「・・・結局、殺らないと殺られるだけじゃないですか。
俺は自分が一番かわいいですからね。死にたくないんです」
そう話しながら、カシンは銃をライガーの左胸にピタリと当てた。
「じゃあ・・・さよなら、ライガーさん」
パンッ!パンッ、パンッ、パンッ!
最初の一発で、ライガーは声も立てずに崩れ落ちた。
そこへ追い撃ちをかけるように、三発。
みるみるうちに、地面に血だまりが出来た。
「ライガーさん、マスク貰っていきますね。大事にしますよ。
『獣神サンダー・ライガーが最後に付けていたマスク』ですからね」
カシンはライガーからマスクを外し、ナイフを拾い上げてジェラルミンケースにしまいこんだ。
「・・・さて。あの店に何かあるらしいな。ちょっと漁ってみるか」
カシンは、ホビーショップの方に向かって歩き出した・・・。
とりあえず、ひと段落です。
で、ライガー死亡。
>>411さんじゃないけど、何人殺せば気が済むんでしょうね、カシンは(藁)。
しかしカシンはジュニスタが隠れている店に向かってます。
さて、カシンにはもうひと働きして・・・もらうのかな?
正直、カシンと武藤はキラーっぽいので書きやすいんですよねえ。
続きは、また後程・・・今日中に書き終えられるかわかりませんが。
以下私信でスマソ。
>>402 ありがとうございます!
ショートストーリー、面白いです!
特にケロ登場、即撲殺は笑っちゃいました!
頑張って続けてくださ〜い!1レス1殺っ!(藁)
430 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 20:28
>>424さん、お言葉に甘え初挑戦してみます!
場の雰囲気を壊したらゴメンナサイ…
あ、それと異様に長いんでsage進行で行きます
佐々木健介は震えていた。
暗い自動車整備工場の片隅でひとり息を潜めていた。
早いものであれからもう1日が経過した。
水や食料を殆ど補給せず、且つ一睡もしていない彼の体は
既に限界にきていた。それでも彼は動かない。
餓死する事より他人に蹂躙・撲殺される恐怖が遥かに上回っていた
人間の運勢とは振り子の様なものだ。良い時もあれば、その逆も然り。
しかし彼を取り巻く状況はあまりにも悪過ぎた。最悪、と呼んでもよい。
才能やセンスには乏しいが、人一倍練習した。
性格も悪くはない。下には強いが、上に刃向う事などあり得ない。
その実直な人柄がブッカ-に評価され、一時期は名実ともエースとなった。
だが彼は、悲しいかな決して『トップ』の器ではなかった。
その評価が下されたトップというのは、この業界では生き地獄に等しい。
興行成績の落込み、長年の長州・永島体制による組織的なゆがみと軋轢、
それに乗じた創業者による現場介入…
生え抜きではない彼の見方は長州以外に皆無だった。
この師弟は全ての責任を押し付けられ、閑職へと追い込まれてしまった。
その時彼に向けられた誹謗や中傷、長州力の早過ぎる死…
そしてこの殺し合いの為だけにアメリカから呼び戻された自分の悲運!!
彼は他の大多数のレスラーと違い、仲間を信用しなかった。
何より自分自身を信用できなかった。
彼は立ち上がるそぶりさえ見せない。
武器が『目潰しスプレー』という事実も、確実に戦意を削ぎ落としていた。
佐々木健介は、動かない。
ガラガラガラ…深夜のガレージにシャッターの開く音がする。
健介は息を殺し身を潜める。隠れる術は覚えた、既に3回目だ…
大方、武器を探しにきたのだろう。めぼしいものは軍が全て没収済だが。
ところが4人目の来訪者は気色が違った。彼は暫く回りを見渡すと
健介とは逆の方向に向かって歩を進めだしたのだ。
…マズイ、居座るつもりか!? どうする、逃げるか戦うか、とどまるか?
様々な思案は健介の頭を混乱させる。動揺はそのまま反応に直結する。
無意味に揺れた健介の体はダンボールに触れ、雪崩減少を発生させた。
「誰だ!?」 引き裂くような絶叫が倉庫内にこだまする。
でも健介は不思議な事にその声を聞いて安心した。何だ、一番優しい奴だ…
自分の不運を嘆いていたが、少しは風向きが変わってきたのか?
意を決して健介は語りかけた。
「俺だよ!! ノガちゃん、健介だよ!!」
「…健介…?」訝しげな声が闇から漏れる。
ただその後、野上彰の口から出た言葉は意外だった。心外、と言ってもよい。
「やめろ、撃つな、撃たないでくれー!!!」
「ノガちゃん、何言ってんだよ!! そんな事する訳ないだろう!!」
「嘘だ!! 皆、そう言って仲間を殺していくんだ!!」
…仲間、いい響きだ。自分が孤独じゃないってわかる。皆怖かったんだ…
「嘘じゃない! 本当だ! 俺は誰も殺してない! そんな事出来る訳がないだろっ!!」
問返しても返事がない。そのうち早いリズムの足音が出口方向へ流れ出した。
…見捨てるのか、野上!? 俺を見捨てるのか!?
「行くな! 行かないでくれ、ノガちゃん! 俺をひとりにしないでくれー!!」
足音が止む。野上彰が怪訝そうに聞き返す。
「本当か? 本当に撃たないか? 信じていいのか、健介!?」
「本当だ!! 俺はずっと隠れてたんだ!! それに銃なんて持ってやしない!!」
長い間の静寂が場内を支配する。おもむろに野上が口を開く。
「…ずっと? あれからずっとひとりでここに?」
「恐いんだ… 殺されるのも殺すのも… 俺はそんな為にレスラーになったんじゃない!!」
暫くすると物陰から、小さい嗚咽が健介の耳に聞こえてきた。
「…ノガちゃん? どうした?」
「恐かった… 俺もずっと逃げ回ってた。一日中、山をうろついてたんだ…
もう嫌だ!! 何で俺達がこんな目に!! 」
健介は安心と同時に怒りを覚えた。 野上の言う通りだ、なぜ俺達が!!?
「ノガちゃん、一緒に動こう!! 二人の方が安全だ。そして皆を助けよう!!
俺達はこんな事をする為にトレーニングしてきた訳じゃないんだ!!」
「…信じていいのか、健介? お前を頼っていいのか!?」
「仲間だろ!! 野上、俺を信じてくれ!! 一緒に戦おう!!」
「…けんすけぇ…」涙声と共に、足音が聞え始めた。先程とは違い近づいてくる音だ。
健介はふと興奮から冷めた。急に恐くなった。目潰しスプレーを握り直した。
「野上っ!! 止れ!! こないでくれ!!」「…なんだよ、信用しろって言ったじゃないか!?」
「…いや、スマン。正直、足音が聞こえたらなぜか急に…」
野上の返答がない。怒らせたか?それとも逃げたのか?
「ノガちゃん? ノガちゃん!?」「…見ぃ-つけた、っと」
えっ?と思って後ろを振り返る途中だったろうか?
破裂音と共に健介の視界・嗅覚・聴覚・思考、その全てが消し飛んだ。
「…ようやく夜目に慣れたんで、ね」
先刻の涙声はいま何処? 野上は冷たい声で遺体に語りかける。
「ごめんなー、騙しちゃったみたいで。でもほら、俺、一応アクターだから(笑)」
「…やっぱり飛び道具があると便利だよな。警棒、支給されたってさぁ…
でもこれ、井上には勿体無い武器だよねぇ? 」
野上彰は茶飲み話をしているかの様に、そして佐々木健介の魂が横に
あるかの様に語り続けている。
「今と同じアプローチしたんだよ。立場は全く正反対だったけどね。
井上が中々心開いてくれないで苦労したよ…
ただ最後は泣きながら『ノガさーん』って抱き着いてくれたよ。
人間、夜になると緊張が薄れるんだね。 」
クスクス忍び笑いながら、健介のそばまで来た。「スイカ割だな、まるで」
呟きながら彼は血の海に浸かっている細長い缶を取り上げた。
瞬間、野上の嘲笑が静まった場内に響き渡る。
「なんだよ、目潰しスプレーって(笑) お前、武器までしょっぱいな(笑)
まぁ平田さんもそうだったけど。吹き矢だぜ、吹き矢!! どう戦うんだよ、一体!?
平田さん、最後までボヤいてたなぁ… いい味出してたよなぁ 」
そこまで言うと、野上はフッと息をつき、健介の横に腰をしゃがめた。
「一言、言っておく。 俺とお前は仲間でも友達でもない。
お前にちゃんづけされる筋合いは一切ない。今まで一度もないよな、そんな会話」
彼は立ち上がり裾をポンポンと払う。虚空を見上げ、言葉をつなぐ。
「アゴも誰もかも、大方武藤とか永田とかに生き残って欲しいんだろうけどさ
でもそこで、敢えて俺が残るっていうのも… 」
再度、野上は視線を下に落す。 異臭の漂う中、彼は遺体に優しく微笑んだ。
「結構、ブックとしてはイケてるんじゃないかなぁ?」
436 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 20:48
野上彰いつのまにか平田・井上を惨殺
…スイマセン、ハングル板のくせで説明が文章が長ったらしくて。
Imodeから御覧の皆様には失礼致しました。
ただどうしても一回はチャレンジしてみたかったので。
健介を殺しちゃいましたが、本当に描きたかったのは野上!!
カシンを始め、皆が何かしらの逡巡を心に秘めながら戦う中に、普段は抑圧されてる
己の中の凶悪性を躊躇なく発揮する人間が一人はいてもいいかな、と。
彼の「注目されない」面と「俳優業」という面を出したつもりです。
モデルは「眠れぬ森」の仲村トオルをイメージして作ってみました
>>437 おもしろいですー!!続けてください、ゼヒ!
そっかあ、ノガちゃんもキラーでしたねえ、そういや。
しかもカシンに迫る3人殺ですよー。カッコイイなあ。
最後に・・・平田の武器、イイです(藁)。
>>436 強引すぎるとも思いましたが、正直キャラを少しでも減らそうと…
18:00以降、一気に野上が3人も殺れたのは@1日が経過し疲労が増している、という
事と上述したA夜は緊張が削がれ易い、の2点を熟知していたから、という設定です
他のレスラーとは違い、「他業種」を深く経験した彼だから出来た、等と強引過ぎる
理由付けですが…(でも俺、野上ファンじゃないんだよなぁ)
440 :
gop:2001/08/18(土) 21:15
塩介やっと出てきたか・・・
しかも、すぐ死んでるし(w
441 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 21:41
>>426 細かい事言って申し訳ないでど。高岩殺したのは長州ね(とどめは西村か?)
天山の間違いです。でも面白いので頑張って下さい。
442 :
275:2001/08/18(土) 22:20
>>◆ZNLiv1KUさん
そう言って頂けるとは嬉しいです。
自分で書けないのになんだか感じたまま注文しちゃったみたいでスマソです。
でも期待してます。ある意味カシンや野上よりワケ分かんない人ですから(藁
443 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 22:37
主人公格の一人、西村はどこ行った?人生が死んでんだぞ!!
444 :
土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:41
このゲームは、いつ終わるのだろう?
「これは悪夢だ」
安田はそう思いながら、グラスの酒を飲み干した。
もう何倍飲んだだろう・・?
もう少し飲んだら眠くなってしまいそうだ。
眠ってしまい、目が覚めた時には、
こんな馬鹿げたゲームでなく、
いつもの生活が待っていると思っていた。
そんな時だった。
ギィー・・・
静寂を破る音を立てたドアの向こうには
ヒロ斎藤が立っていた。
「安田・・」
「斎藤さん・・」
二人の間に、暫くの沈黙があった。
この二人の間には、敵味方の感情は一切ない。
この状況で出会った二人は、お互いにどう振舞えば
いいのか皆目見当がつかなかった。
味方とも敵とも言えない、微妙な関係であったが、
少なくともこの状況では、信頼出来る相手で
ないことは確かだった。
緊張が二人の間に走った。
ヒロは銃を身構えると同時に、
安田は手榴弾を手にした。
445 :
土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:42
二人の間に、暫くの沈黙があった。
この二人の間には、敵味方の感情は一切ない。
この状況で出会った二人は、お互いにどう振舞えば
いいのか皆目見当がつかなかった。
味方とも敵とも言えない、微妙な関係であったが、
少なくともこの状況では、信頼出来る相手で
ないことは確かだった。
緊張が二人の間に走った。
ヒロは銃を身構えると同時に、
安田は手榴弾を手にした。
その時だった。
「これで3人揃ったな。」
もう一人の男がヒロのすぐ後ろから現れた。平田だった。
「やっと信頼出来そうな仲間と会えた。」
平田の口から出た言葉で、ヒロと安田は
身構えていた銃や手榴弾を降ろした。
446 :
土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:43
もう一人の男がヒロのすぐ後ろから現れた。平田だった。
「やっと信頼出来そうな仲間と会えた。」
平田の口から出た言葉で、ヒロと安田は
身構えていた銃や手榴弾を降ろした。
「なあ安田・・俺達二人と組まないか?」
その言葉に驚いたのはヒロだった。
「俺達二人って・・?今でも仲間と思ってるのか?」
ヒロは平田を仲間と思っていたが、
平田にそんな感情があるとは思っていなかっただけに
意外だった。だが、ヒロは嬉しさに笑みすら浮かべていた。」
そして安田も同じ感情を抱いていた。
「平田さん・・信用していい仲間・・になるんですね。」
ずっと孤独だった安田にとっては、このゲームは
自分しか頼れず、信用出来る誰かを求め続けていた。
447 :
土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:43
「俺は選手会長だ。新日本のレスラーとして
これまで屈辱に耐えてきたメンバーの気持ちは
俺が一番分かっているつもりだ。俺は
スーパーストロングマシン時代の気持ちを
今でも忘れていない。」
「平田さん・・仲間と思っていいんですね。」
安田は思わず叫んでいた。屈辱の日々を分かってくれる人間は
滅多にいない。
今まで、仲間という言葉は関係ないものと思っていたが、
この時は、平田の言うことが信用出来るような気がした。
448 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 22:44
ヤングライオン二人死亡!!
449 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 22:44
たしか平田は野上に殺されたはず?
450 :
土曜日の作家:2001/08/18(土) 22:45
「当たり前だ、そして仲間のために死ねるのも仲間だ。」
平田は安田に向かい、銃を乱射した。
「!・・・」
ヒロはその場の光景が信じられなかった。
「そんなに驚くなよ・・と言っても、
驚いてる時間もないけどな・・」
平田がそう言うと同時に、ヒロの身体に何発もの弾丸が打ち込まれた。
「俺はお前達の遺志を引き継ぐ。最後に残るのは俺達だ。」
(安田、ヒロ、後藤、保永、雑草の強さを見せてやろうぜ。)
二人の遺体を前にして、平田は誓った。
そしてマスクを被った。そのマスクの奥の眼は、悲しみ・・怒り・・
そして狂気に満ちていた。SSM・・スーパーストロングマシンでは
なく、スーパーストロングマーダーの誕生だった。
451 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 22:47
いつのまに保永もやられたのね
正直、このヒロさんの使い方はすげー勿体ないと思うぞ
ヒロさんで話準備してた奴もいたと思われ・・・
453 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 23:05
平田VSAKIRAきぼん
454 :
土曜日の作家:2001/08/18(土) 23:11
>452
土曜日の作家です。
そうですね。ヒロさんにはもっと活躍の場はあるかも・・
ヒロさんは実は弾丸は打ち込まれてなかったとか、どなたか
いいシチュエーションでヒロさんを蘇らせて下さい。
455 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 23:14
がんばってね期待してるよん
456 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 23:14
永田塩のスピード中華っ♪
・・・再度、まとめようとしてたんだが(苦笑)
平田の立場、どうすんだって!死んだのか生き残ったのか、どっちだって!
あいつのプロレス人生と同じで、優柔不断なキャラだという事ですよ
【私案】
@野上に吹き矢(爆藁)を奪われ谷底に蹴落とされるも、奇跡的に生還
以後、保永→後藤→ヤス&ヒロと殺害し、復讐の鬼と化す
A「土曜日の作家」さん作の平田役をそっくり他の人物に置き換える
他に意見があったら聞かせろって!多数のご応募、お待ちしてますって事ですよ
458 :
381:2001/08/18(土) 23:30
御意見募集するのに、下げてどうすんだって!
上げる、という事ですよ
459 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 23:32
>>435 >「結構、ブックとしてはイケてるんじゃないかなぁ?」
このセリフに萌え
460 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 23:45
>>457 平田の代役はモンゴル人にでもしませんか?
461 :
お前名無しだろ:2001/08/18(土) 23:48
462 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/19(日) 00:00
>>430 全日編、全然オッケーだと思いますがどうせなら別スレッドにしませんか?
読んでる方もごっちゃになりますし…
柴田は生きていた。
不幸中の幸いというべきか、カシンがスープに混ぜたタバコの量は死に至る程のものではなかった。
さすがのカシンもタバコの致死量まではよく分からなかった。
あの男がこのゲームにおいて2度目の失敗だった。
ふらつく足元を気にしながら支給された「他の参加者の位置を感知できるレーダー」を持って図書館の外に出た。
「このままあの部屋にいても、いずれは他の参加者に見つかっちまう・・・・。」
幸い日は暮れて、辺りは暗くなっていた。
「これなら、他の参加者にも見つかりにくいはずだ・・・。今のうちに・・・・。」
図書館の100メートル南に高校があった。柴田はそれを目標に重い足を引きずりながら必死に歩いた・・・。
・・・・レーダーに反応はない。
「どうやら今日はついてるみたいだな・・・。めざましテレビの運勢・・・当たってるな・・・。これから毎日見よう・・・・。」
一度死の淵まで追い詰められた柴田はこんな事を考えられるほど落ち着いていた。
あれから何分足っただろう・・・。いつもはランニングで20秒もかからない道がどんな地方の巡業先よりも遠く感じた。
学校の校門の壁を何とかの這い上がり、柴田は隠れることができそうな場所を探した。
校舎に忍び込み、2階の生物室らしい部屋の前に差し掛かった瞬間、レーダーが反応し始めた。
どうやらこの半径50メートル以内に誰かがいるらしかった。
廊下には人の気配は感じられない・・・。
柴田はゆっくりと生物室のドアに手をかけた。
「ガラガラ・・・・・。」
なにかが潜んでいるようには感じられない静寂が漂っていた。
しかし、レーダーの反応はよりいっそう強まった。
「誰か・・・・いるのか・・・・?」
先ほどのカシンとの「闘い」で柴田からは恐怖感は無くなっていた。
柴田は辺りを見回しながらゆっくりと歩いた。
レーダーの反応は強くなる一方だったが、柴田は怖くはなかった。
先ほどまで雲に隠れていた月がようやく顔を出し始め、この薄暗かった部屋を月明かりが照らし始めたその時、
柴田は見た。全身を紅く染めてやすらかに眠っている井上亘を・・・・・
「井上・・・さん・・・・。」
柴田にとって6歳年上の井上は公私において兄のように慕っていた存在だった。
ある意味、自分が死に直面したとき以上の衝撃が身体を駆け巡った。
「井上さぁぁぁぁんん!!」
柴田は井上の身体を泣き叫びながら前後に揺らした。
もう二度と井上の目が覚めないことは柴田にも分かっていた。
今自分が殺人ゲームに放り込まれた身であることも忘れ、ひたすら泣き叫んだ。
「井上さんは敵じゃねえんだよぉぉ!!!」
柴田は自分の手に持っているレーダーにどうしようもない怒りを覚えた。
こういう目的の機械である以上、誰であろうと反応するのは仕方がない。
それは、柴田にも分かっていた。
柴田はほとんど残されていない力を振り絞り、レーダーを向かい側の棚にぶつけた。
柴田はそうせずにはいられなかった。
あれから何分経っただろう?
おそらくそれほど長い時間が過ぎたわけではなさそうだったが、
柴田は今までのありすぎた色んな事を頭の中で整理しながら井上に話し掛けた・・・・。
道場で話していた時と同じように。
「井上さん・・・・・・、初めてのタイトルマッチやりたかったね・・・。俺らが邪外の二人やっつけたかったよな・・・・。」
「せっかく休んでる間に新技考えてたのにな・・・・。井上さんは何か考えてた・・・・?」
勿論、返事が返ってくることなどはありえなかったが柴田は話しつづけた。
「井上さん、俺のノートパソコン調子・・・悪いみたいなんだ・・・・。道場・・・帰ったら・・・見てくださいよ・・・。」
「俺、デビュー戦・・緊張しまくりだったんス・・・。ヘヘ・・。でも、井上さん・・・落ち着いてて・・オレ凄いなあ・・・と思ったんですよ。」
「楽しかったなあ・・・。井上さんとの試合・・・。タッグもシングルも・・・。タナケンに負けないように頑張ろうって・・・・・・約束しましたよね?」
柴田の頭に井上との楽しかった思い出が次々と浮かんでくる。
元々、柴田は涙もろいわけではなかったが、この時は自然と涙が溢れて止まらなかった。
「約束・・・しましたよね?井上さん・・・・・?」
柴田は静かに眠る井上を見つめた。
「約束・・したじゃないっすか!!・・・お互い頑張ろうって!!井上さん・・言ったじゃないっすか!!」
今まで抑えていた感情が一気に爆発した。
「眼ぇ、開けてくださいよ!!もう一回タッグ組んで試合しましょうよ!!ベルト一緒に巻きましょうよ!!井上さぁぁぁんん!!眼ぇ開けてくれよぉぉぉ!!」
大声をあげて泣き叫ぶ柴田はもうこのゲームのことなんて忘れていた。
井上の死を自分の意識に受け入れることで精一杯だった。
「カチャ・・・」
井上に抱きついて泣き叫ぶ柴田の後頭部に冷たい感触が触れた・・・・。
「タン」
あっけない音とともに柴田の意識は途絶えた。井上と同じように。
「よかったな、仲いい奴のすぐ隣で死ねたお前は幸せ者だよ・・・。」
井上と柴田の向かい側の棚の下に転がったレーダーははっきりと反応を捕らえていた。
あの道場を5番目に出発して、今までずっとこの校舎の屋上に身を潜めていた鈴木健三の反応を。
468 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 00:12
平田がAKIRAに殺される前にやったことにすればいいんじゃないですか?
あとで平田がAKIRAに殺される場面かいとけば?
すいません、昨日書かせていただいた名無しです。
よく考えたら、上の方で誰かがおっしゃっているように柴田の死が曖昧だったので、このまま他のストーリーの邪魔にならないように完全に完結させておきました。
こんな稚拙な文章でスペースをとってしまいすみませんでした。
・・・あーあ、平田書かなきゃ良かった・・・鬱だ
でも「吹き矢をボヤく」設定は平田かヒロさんしか考えてなかったからなぁ・・・
どっちにしても同じか・・・冷静に考えりゃ健吾とか残ってんだよなぁ・・・
>>468さんの言う通りにしても良いけど、「土曜日の作家さん」にもストーリーある
だろうし・・・ 設定と違って、平田武器持ってるし(笑)
以上、愚痴なのでsage。後は皆様の意見のままに。
471 :
468:2001/08/19(日) 00:27
よし、平田は銃を誰かに取られたことにしましょう!
そして後で誰かだして、そいつの武器が吹き矢で、銃無くしたからこれを・・・
って感じで・・・・かなり強引だけどさ。
472 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 01:03
柴田の話、マジ涙出た〜
あんないいヤツ殺すなんて健三の野郎・・・
473 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/19(日) 01:22
辻よしなりは寝巻き姿で今にも泣き出しそうだった。
(何でこんな事に…家で寝てただけじゃないかよぉ…)
同行者のハズの棚橋は「信用できねぇ」と何処かへ行ってしまった。なんて肝っ玉の小さいヤツだ!
手に持つ武器が只のダーツ(的付き)だったことが余計に辻を不安にさせた。
(相手はプロレスラーなんだぞ?勝てるわけ無いじゃないか!!あのアゴ野郎…)
こんな状態が辻に猪木を批判させた。いささかヒネリは足りないが。
辻は誰にも会わないように路地裏で息を潜めていたが、睡眠不足と精神的疲労で眠ってしまった。
意外と神経は図太いのかも知れない。しかしそこから短い悪夢は始まった。
30分位経っただろうか、右腕のあまりの激痛に眠りの世界から引きずり起こされた。
右腕には矢が貫通していた。そしてその先5メートル程向こうに、右目が潰れ
鬼の形相をしたいかつい体格の背広を着た男が立っていた。ボウガンを構えて。
「!!……サ、サムライさん!?」
返事も返さずサムライはもう一本矢をつがえ躊躇なく放つ。矢は辻の右腿に突き立った。
痛みに悶える辻の元に近づいてきたサムライはようやく口を開いた。
「こんな所で何してる?」
順序が滅茶苦茶である。しかし小川との一戦で恨みに狂っているサムライは
正気と言える状態でなくなってしまっていた。そうとも知らず健気に必死で返事する辻。
「い、猪木さんがいきなりっ…!」
「参加させられたワケか?」
「は、はいっはいっ…だから助けてっ!…」
辻は思い切り顔面を蹴り飛ばされ、今度は左足から矢が生えた。
「っ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
「クックックックッ…かわいそうになぁ…せめてたーっぷり苦しめてから
殺してやるからな……恨むんなら猪木のアゴ野郎を恨めよ?」
サムライは笑いながら悪魔のような言葉を吐いた。
そして左腕に矢が通り、辻の悪夢はあと10分ほど続くことになる……
474 :
381:2001/08/19(日) 01:46
>>473 最高だって!柴田で落ち込んだ分を十分取り戻せたって!
2chで辻が死んで悲しむ奴は誰もいないという事ですよ
松田のキャラもかなりイケてるって!
ここに未だ出てない飯塚も入れて、「闘魂トリオ」再結成して欲しいって!
という事で『平田問題』は持ち越し! もう寝るという事ですよ
475 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 01:50
サムライかっち〜!!基地外期待アゲ
476 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 01:51
反則負け
辻について書く前に調べようと検索したら辻のHPが出てきて
なんかハラ立ったんでロクに調べないままヒドい目に遭ってもらいました(w
>>441 ・・・ガーン!間違えてました〜!
ご指摘ありがとうございます・・・そうだ、天山でした。すみません。
479 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 03:45
480 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 07:46
481 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 08:44
(゚vくぇくぁvd
482 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 08:45
483 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/19(日) 09:50
棚橋弘至は今高校に来ている。井上と柴田が眠るあの高校だった。
棚橋はその鍛え上げられた体躯に似合わず、もう心底まで震え上がっていた。
だがそれも仕方が無いと言えるのかも知れない。何故なら彼の身体は生来の小心さを
隠すために創り上げられたまさしく鎧と言える物だったからだ。
加えて彼には運が無かった。最初はこの「プログラム」の対象者では無かったにも拘わらず、
猪木の突発的な思い付きに巻き込まれた。そして組まされたのが辻よしなりだった。
おまけに武器は銃だと喜んだがマガジンが付けられないではないか!
つまり魔の『とっかえだまシステム』にまで大当たりしてしまったのだ。
さらに高岩に天山、そして街を歩けば村上、人生、小原、ライガー、後藤
トドメにここで井上、柴田と最も多くの死体を見てしまっていた。
正直気も狂わんばかりであったが、生への執着がギリギリ神経を保たせていた。
その細りきった精神を振り絞って彼はこの高校に隠れることにしたのだった。
(死体を見れば普通こんなところにいたいと思わないだろう。)
しかし校舎内はもう嫌だった。そこで妥協案として高校の図書室を選んだ。鍵は開いていた。
[実は街にはわざと施錠されていない建物がいくつもある。ここの図書館もその一つだ。
ちなみにこれは猪木(と言うより佐山)の提案であった。勿論、ゲームを盛り上げるために。]
棚橋は用心深くいくつかの扉を開け中に入って行き、内部に着くと図書館独特の空気の中で
安堵のため息をついた。しかし、銃声が二度図書館中に響くのはそれとほぼ同時だった。
撃ったのはカウンターに隠れていた馳浩。
その後馳は棚橋の亡骸に一瞥もくれず、ある本に目を戻した。
その本を照らす光は、鈴木健三が探し忘れていた柴田のレーダーの物だった。
レーダーは調べ物をする馳と何をする必要も無くなった棚橋の存在を無機質に知らせていた。
484 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 10:36
高校に来たって辺りで、もしやって思ったけど
変にタナケン絡ませなくて良いですねー
>>484 辻よしなり惨殺編で棚橋を出してしまったのでその処理と馳の前フリをまとめたんですが、
読み返してみても強引ですね……原作にもあった人数稼ぎとでも思って下さい…
しかし辻って嫌われてるんですねぇ(w
2ch歴浅いんで知りませんでした。
486 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 11:55
こんにちわ。
>>426-428の続きです・・・。
487 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 11:57
パンッ!パンッ、パンッ、パンッ!
店の奥と言っても、元々広い店ではないので外の音が良く聞こえてくる。
ライガーの叫び声も、何を言ってるのかわかるぐらいに聞こえた。
それによって、ライガーが絶命した事や
銃でライガーを撃ったのがカシンである事がわかった。
「カシン・・・殺っちまったか・・・」
金本がため息混じりに呟いた。
「アイツにだけは会いたくないなぁ。アイツなら、何の躊躇いもなく殺りそうだし」
「でも、生きている限り絶対どこかで顔を合わせる羽目になりますよ。
俺は・・・戦いたくないですけど」
「・・・襲ってきたら、最低でも一撃食らわさないとアカンかもなぁ。
話してわかるヤツじゃないやろ、アイツは・・・」
イザとなったら、殺らねばいけない・・・。自分を守る為にはそれしかない。
それでも、殺したくない。仲間を殺るなんて出来ない。
でもカシンは、殺ってくるに違いない。
(どうすればいいんだ・・・どうすれば誰も死なずに済む!?)
稔は必死に考えを巡らせた。でも、何も浮かんで来なかった・・・。
「金本さん、とりあえず今はここから脱出しましょう!
カシンと顔を合わせる前に・・・」
稔がそう言いかけた時、バンッ!と勢い良く店の入り口のドアが開く音がした。
「まさか・・・カシン!?」
「念の為、防弾チョッキ着ておくか。しかし・・・最悪やな」
二人は息を潜め、防弾チョッキを着込んだ。カシンに見つからない事を祈りつつ・・・。
488 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 11:58
「・・・ん?もう誰か来た後なのか?」
叩き割られたショーケースが、誰かが物色した後である事を物語っていた。
「使えそうな物は残ってないか・・・ん?」
カシンは足元に何かが落ちているのを見つけた。
「このタオル・・・金本さんか」
落ちていたのは「E・YAZAWA」と書かれたタオルだった。
店の奥に逃げ込む時に落としたらしい。
矢沢永吉ファンの金本は、このタオルをとても大事にしていて
いつも肌身離さず持ち歩いていた。
「金本さんがこのタオルを落としたって事は、よっぽどアセっていたって事か」
カシンはグルリと店内を見渡した。まだこの店の中にいるかもしれない。
カシンは右手に拳銃、左手に盾代わりのジェラルミンケースをかまえて
ジリジリと店の奥へ歩を進めた。
「・・・カシン、こっちに向かってきてるみたいですよ」
稔が声を潜めて言った。
「バレたのか!?何で人がいるってわかったんだ!?」
金本は自分のせいである事をまだ知らなかった。
「しゃあない・・・来たら先制攻撃するしかないな」
「武器は使っちゃ・・・そういや金本さん、武器、何でした?」
二人は動揺していたのと最初から殺し合いをする気がなかったので
支給された武器が何であるかを未だに確認していなかった。
二人はカシンに気づかれないようにソッとデイパックの中を改めた。
金本に支給されたのは、シリンダー式の拳銃だった。
「ま、手足を狙えば殺さずに済むか・・・稔、お前のは?」
「金本さん・・・これ、何でしょう?・・・」
489 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 11:59
稔のデイパックから出てきたのは、黒い小さな箱だった。
てっぺんに赤いボタンがついており「迷わず押せよ 押せばわかるさ」と書いてあった。
「押せばわかるって・・・押してみるか」
「あ、稔!押すな!それってたぶん・・・」
「え?」
カチッ。金本が言葉を言い終わる前に、稔はボタンを押してしまった。
すると箱の正面のパネルが動き出し、中からデジタルパネルが現れた。そして
「元気ですかーっ!」
突然、猪木の雄たけびが箱から聞こえてきた。
「・・・ん?」
猪木の声に、カシンの動きが止まった。
猪木の声が聞こえてきたという事は、何か良くない知らせに違いない。
金本達も同じだった。嫌な予感がする・・・。
そんな彼らの気持ちはお構いなしに、猪木の声は流れつづけた。
「元気があれば殺し合いも出来る!・・・エー、この箱は時限爆弾です。
今、ボタンを押した事により時限装置が作動しました!
制限時間は5分!5分経ったら爆発するぞコノヤロウ!
みんな頑張って5分以内に逃げたまえ。
尚、このボックスに衝撃を与えたり分解しようとするとその場で爆発するから注意するように!
では諸君の健闘を祈って・・・いくぞーっ!イーチ、ニーッ、サーン、ダーッ!」
・・・猪木の能天気な声が聞こえなくなったのと同時に、デジタルパネルが作動し始めた。
「4:59・58・57・・・」時間はどんどん過ぎていく。
まだまだ先の事だろうがカシンが死ぬ場面が今から楽しみ
・・・あと少しで終わります。
長々とすみません。もう少しお付き合いください・・・。
夕方までに決着がつきます。
ここにきて個々の武器に個性が出てきて面白い
勉強になります
495 :
普段はカンコ君:2001/08/19(日) 12:33
>1さん代打 ◆oOfl/2goさん
今の金本・稔VSカシンは夜の設定でいいんだよね?
いや、恒例の猪木報告がまだだから(ちょっと新作と絡むので)
因みに平田は『生きていた』で行きましょう!! どーですかー!?
>>495 えっと、冒頭で18時の放送があって、カシンがライガーを殺ってその後なので
この決着が終わる頃は、19時過ぎぐらいかと思います。
もうちょっとでこの話も終わりますので、ちょっと待っててください。すみません・・・。
あ、平田生きてたに同意!マシンはそんなに簡単に死なないって事で(藁)
新日編が落ち着いたら全日/ノア編にチャレンジしてみます。
498 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 14:16
age
499 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 14:18
500 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 14:19
「あーっ、やっぱり時限爆弾だったかぁ・・・くそっ!」
「すみません・・・俺がボタンを押したばっかりに・・・」
稔が涙目で呟いた。
「もう動き始めたんだから、言い訳してもしゃあないやろ。
何とかして、この場から脱出せんとなぁ・・・」
爆弾のタイマーを止める事も、壊す事も出来ない。
それに今の猪木の声で、隠れている場所をカシンに悟られたのは確実だ。
金本が必死に考えを巡らせる横で、稔は押し黙っていた。
(俺のせいだ・・・何とかしなきゃ・・・そうだ!)
「・・・金本さん、俺が囮になりますからカシンを撃ってください!」
「な・・・稔っ、アホな事言うな!お前、武器持ってないのにどうすんだ!?」
金本は驚き、稔を見た。稔の目はこの上ないほどに真剣だった。
「さっき見つけたサブマシンガンのモデルガンでカシンを打ちます。
そこでカシンが怯んでいる隙に、カシンの動きを止めてください。
防弾チョッキも着てるし、何発かは弾を受けても大丈夫だろうから・・・」
「稔・・・」
「それしかないです!早く逃げないと爆発しちゃいますよ!」
金本はフーッと深いため息をつき、軽くうなづいた。
「そうだな・・・でも稔、死ぬなよ・・・」
「こればかりは運を天に任せるしかないですけどね。
金本さんも・・・死んじゃダメですからね。またベルト一緒に巻きましょう」
稔はニッコリと、しかし淋しさをたたえた笑みを浮かべた。
「ああ・・・死んでたまるか!俺は生きるぞ・・・」
二人は覚悟を決めた。誰も殺したくはなかったが、仕方ない。
カシンを倒さなければ爆死する。
たとえカシンを撃ち殺さなくても、致命傷を負わせた時点で殺したも同然だ。
カシンだってここから逃げられなければ爆死してしまうのだから・・・。
501 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 14:20
猪木の声が聞こえなくなった時、カシンは呆気にとられていた。しかしすぐに考えた。
突然の猪木の声。誰かがボタンを押し、時限爆弾を作動させた。
「・・・これで誰かいる事が確定したわけだ」
相手は逃げようとするだろう。しかし、逃げ道には自分がいる。
自分はそのまま逃げられるかもしれない。でも、相手は自分を倒さないと逃げられない。
今ここで逃げようとして背中を向けたら殺られるだろう。
「金本さんだか誰だか知らんが、殺るしかないって事か・・・」
相手はおそらく正面にあるカウンターの中にいる。
さっきの猪木の声が聞こえてきたのも、カウンターの中だった。
カシンは再び拳銃を構えた。
「俺が左から撃ち始めたら、金本さんはちょっと間を置いた後に右から撃ってください」
「・・・わかった」
作戦を確認した後、稔はモデルガンを構え、金本は拳銃の撃鉄を引いた。
「・・・行きます!」
稔は勢い良く立ち上がった。5mほど先にカシンの姿があった。
タタタタタタタタッ!
稔は一心不乱に、カシンに向けてサブマシンガンを撃ち込んだ。
カシンの気をそらせればいい。ほんの少しの間だけ・・・。
「しまった!二対一だったか・・・!?」
カシンは、予想だにしなかった稔の登場に一瞬怯んだが
自分に当たった弾が本物でない事に気づくと、構えていた拳銃を発射した。
パンッ、パンッ、パンッ!
「ウグッ!」
カシンの放った銃弾が稔の胸に着弾し、呻き声が上がる。しかし、稔は倒れない。
「なぜ・・・!?ちっ!防弾チョッキなんか着てやがる」
服の上から白い防弾チョッキを着た稔の姿が、カシンの目に入った。
「それなら頭を狙えば済む事だ・・・」
カシンが稔の頭に狙いを定めた、その時!
金本がカシンの左前方に現れ、拳銃を撃ってきた。
502 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 14:22
ガーンッ!
「グアッッッ!」
・・・意外にもダメージを受けたのは、金本の方だった。
突然の激痛に金本の顔がゆがんだ。撃鉄を引き直す事も出来ないぐらいの痛みだった。
金本はTVドラマの刑事のように、片手で拳銃を撃った。
その瞬間ものすごい衝撃が右手を通じ、肩へと伝わった。
金本の右肩は春先に怪我をして以来、まだ完治していなかったのだ。
そして肝心の銃弾は、カシンを捕らえる事が出来なかった。
やはり衝撃で腕がブレて、的を外してしまったのだった・・・。
「金本さん、カッコつけて片手で撃つからですよ・・・バカが!」
そう言うとカシンは両手で拳銃を構え直し、金本の額に狙いを定めて引き金を引いた。
パンッ!と音がしたのと同時に、金本は額を撃ちぬかれて崩れ落ちた。
「金本さんっっっっっ!!」
稔が銃撃を止め、金本の方を向いた時、既に金本は事切れていた・・・。
「金本さんっ!金本さんっ!目ぇ開けてください!金本さんっ!!」
稔は金本の両肩を持って揺さぶった。しかし、もう二度と目を開く事はなかった。
「金本さん・・・」
うなだれる稔にカシンは素早く近づいていき、背後から腕めがけて拳銃を撃った。
パンッ、パンッ!
「ウガァッ!」
着弾の衝撃と痛みで、稔は金本に覆い被さるようにして倒れ込んだ。
「・・・防弾チョッキ着てても、頭や腕は剥き出しだからなあ」
カシンがニヤリと笑い、呟いた。
503 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 14:23
ふと足元を見ると、さっきの時限爆弾が転がっている。
拾い上げてタイマーを見ると、残り時間はあと2分を切っていた。
倒れ込んでいる稔に向かって、カシンが問い掛けた。
「さて、と。そろそろ逃げないとな。田中稔、アンタはどうする?
大人しく爆発を待つか、今俺に撃ち殺されるか・・・どっちがいい?」
稔は激痛が走る腕を使い、カシンの方に向き直り、息も絶え絶えに言った。
「・・・ほっといて・・・くれ」
「爆死を選ぶか・・・痛いぞ〜、爆死は。俺に頭撃たれた方が楽に死ねるぞ」
「いいんだ・・・死ぬ覚悟は出来てますよ。ただ・・・
これ以上、アンタに人殺しになってほしくないだけですよ・・・」
「これ以上って、この後も誰かに会ったら俺は殺るぞ?」
「アンタが殺した人数が一人でも減るなら・・・俺はその方がいい・・・」
「この期に及んで優しい気遣いしてるとはねぇ・・・大したもんだ!」
カシンは稔を嘲笑うように言った。
「じゃあ、気遣いついでにお前の防弾チョッキを譲ってくれないか?
そんなの着てたら爆死は無理だろう?」
「ああ・・・もう必要ないから・・・勝手にしてください・・・」
稔は吐き捨てるように呟いた。
504 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/19(日) 14:25
カシンは稔が武器を持っていないことを確認すると、稔の上体を起こして防弾チョッキを剥ぎ取った。
「ありがとう。じゃあ達者でな!!」
カシンはそう言うと、稔の額に拳銃をあてがって撃った。
パンッ!
(な・・・何で・・・)
稔は意識が飛ぶ瞬間、そう思った。
「殺した人数が一人でも減るなら、か・・・余計なお世話だ!」
カシンは無表情で、もう意識がない稔に向かってそう吐き捨てるように言った。
「・・・あと30秒で爆発するぞ、コノヤロー!」
時限爆弾から、猪木の声が響いた。
カシンはサッと荷物をまとめて脱出の準備を整えた。
「あ、そうそう。金本さん、忘れ物だよ」
そう言うと金本の屍に向かって矢沢永吉タオルを放り投げた。
「あと20秒で爆発するぞ、コノヤロー!」
その声を聞いて、カシンは荷物を抱え、ダッシュで店を後にした。
遠くへ・・・とにかく爆撃に巻き込まれないように、遠くへ・・・。
そして猪木の声が、最後のカウントダウンを始めた。
「あと10秒・・・それでは皆さん、ご唱和ください。いくぞーっ!
サーン、ニーッ、イーチ、ダーッ・・・」
ドンッ!ドカーンッ!ドドドドドッ・・・ガラガラガラ・・・
豪快な爆音と共にホビーショップは吹き飛んだ。金本と稔の屍と共に・・・。
金本&稔、カシンの手によって死亡!
・・・という訳で、長々と書いてきましたジュニア編、終了です。
今までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
・・・実のところ、一番好きな選手が金本なので、私の手で殺せて満足しています(藁)。
最初思いついたのは、ジュニスタがカシンと対決→金本生き残りだったのですが
金本を生き残らせても、その後のストーリー作りづらいような気がして
ここはやはり「キラー」カシンに残ってもらおうか、となりました。
ついでにライガーも出して一気に殺っちゃえば、カシンジュニア制覇だな、とも思いまして。
サムライは単独行動で負傷してたので外しました。
井上&柴田が気がかりでしたが、他の人が殺ってくれたので安心しました。
邪道・外道、成瀬などもいますが、これ以上人数を増やすのも大変だし
特に成瀬はどういったキャラなのかわからなかったので、出しませんでした。
はあ〜・・・とりあえず、ひと段落です。
しばらく一読者に戻ります・・・では。
私信です。
>>492 猪木式爆弾、お褒めに預かり光栄です(藁)。
最初、稔の武器は「組み立て式携帯用闘魂棒」だったのですが(藁)
あまりの使い勝手の悪さに変更しました。
闘魂棒の流れで、猪木の音声を思いつきました。
507 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 15:04
カシンがますますキラー化していく(藁
防弾チョッキまで手に入れたからあとは、マシンガンが手に入れば原作の
桐島(だっけ?)化間近!
カシン強すぎ。そろそろもう一人のキラー武藤にでてきてほしいな。
「ボン」
屋上から街を見渡していた健三は少々驚いた。
「マジかよ。爆弾か・・・?こっちは銃だぜ。話にならねえよ。」
約1キロほど先に見えるホビーショップが一瞬にして金本と田中の屍とともに消え去った。
「石沢さんはヤベえな。今、会っちゃあマズいな。」
健三は見ていた。爆発する前の店からカシンが出てくるところを。
もともと要注意人物の中に挙げていたカシンだったが、まさか本当にやってしまっているとは・・・。
「ま、オレも人の事は言えないけどね・・・。」
健三は先ほど柴田を撃った時の感触を思い出していた。
「あー、早くこんなトコ脱出してオンナと会いてえなあ。」
健三に罪悪感はなかった。出発の時点で割り切っていた。「殺しも仕方ない」と。
「それにしても誰も出歩いてないな。」
金網際から健三は街を見渡した。
この日、ここから健三が見た人間は先ほどのカシンと、自分自身で始末した柴田だけだった。
「ったく、もっと動いてもらわねえと早く終わんないじゃん。」
健三は漁夫の利を狙っていた。自分を除いた最後の2人が闘いあった後、残ったほうを殺って自分が優勝しようと考えていた。
「あ〜、ムラムラすんなあ。」
食欲はなんとか抑えられても、性欲を我慢することはできなかった。
また、自慰だけで満足ができるような男でもなかった。
「こっちから出向いて2・3人殺ってこようかな?」
このままこんな状況が何日も続いてはたまらん。そう思った健三がゆっくりと振り返ったその時。
いたのだ・・・そこに・・・あの男が。
そう、このゲームのA級戦犯とも言えるケンドー・カシンが。
511 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 16:01
>>497 頑張って下さい!全日編・・・妙にラッシャーさんが活躍したりしてたら笑えるなあ。
512 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/19(日) 16:06
今から武藤がらみでショートを書こうと思ってます。
時間的には夕方6〜7時頃にするつもりなんでたぶん大丈夫だと思うんですが、
既に武藤の話を書いていて時間的にカブりそうな方はお手数なんですが教えて下さい。
変更しますので。
でないとあとで僕が泣きます(w
513 :
普段はカンコ君:2001/08/19(日) 16:13
>>512◆ZNLiv1KU さん
承知。因みに私はNを考案中ですが、相手役が被りそうな気がしている・・・
「マジかよ・・・。」
健三は軽く舌打ちをした後、こう言い放った。
「久しぶりだな。健三。」
ニヤリと笑うカシンがこわばった表情の鈴木を楽しんでいるかのように話す。
「お前、暑くないか?こんなとこにいて。」
絶対に心配などしてくれているわけがない。
(なにか隠してるのか?)
見た限りでは手に持っているのはジュースの缶だけだった。
(まさか爆弾じゃねえよな。)
先ほどの爆発のことで健三はカシンの武器は爆弾なのでは?と考えていた。
「石沢さんでしょ?さっきあのホビーショップやったの。」
健三は既にやる気だった。
この男がただの話し合いだけで終わらせるはずがないことを分かっていたから。
「ん、バレてたか。金本と稔だよ。良かったな。女の取り分増えたじゃないか。」
カシンは淡々と話した。余裕の笑みを浮かべながら。
(やっぱり・・・。)
健三は後ろに持っていた銃の引き金に手をかけた。
「実は、オレも今さっき柴田をやったばっかりなんすよ。」
健三がこう言った瞬間、カシンが少し驚いた顔をして見せた。
「・・・柴田、生きてたのか。失敗したな。やっぱり1本じゃ足りなかったか・・。」
完璧主義者のカシンがボソボソと独り言で反省をした。
「失敗した?・・じゃあ、柴田が弱ってたのは・・・・・・・・・・アンタのせいだったんだな!!!!」
健三はカシンの胸を目掛けて3発、丁寧に銃弾を放った。
カシンの身体が衝撃に大きく揺れ、およそ3メートル後ろに吹き飛ばされた。
「案外あっけないモンだ・・・。ま、この人も人間だからな。」
健三が星が散りばめられた夜空にむかって大きく息をついた。
「おっと、武器貰っとかなきゃな。」
健三が空からゆっくりと視線を下ろした瞬間、意識は途絶えた。
「甘いな。やっぱり賢くないな。お前。ま、射撃の腕だけは認めてやるよ。」
カシンが頭を真紅に染め倒れた健三の掌から銃をもぎ取り、こう囁いた、
「これ飲めよ。学校の水道水・・・・マズいだろ?」
冷たい表情のカシンは再び歩き出した。
正直、スイマセン。私信です。
>>506 ジュニア編お疲れ様でした。「好きなレスラーは自分で殺したい」わかる気がします(w
いや、でも橋本が好きだったわけじゃありませんよ、断じて。むしろ嫌いです(w
>>402 当初の目論見はもろくも崩れ、自分以外誰もスポット参戦なし(w
好きに書けるんで嬉しいやら悲しいやら…(T_T)
>>462 いまさらですが自分の勘違いでした。カンコ君さんキラーノガちゃんの活躍期待してます。
517 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/19(日) 16:42
>>513 相手役って誰でしょう!?こっちは引退したM.SとS.Sなんですが…
武藤はともかく相手を代えると練り直し…
518 :
普段はカンコ君:2001/08/19(日) 17:51
>>517 返信、遅くなってスイマセン。大丈夫、被ってませんでした
しかしMSとは目の付け所が良い・・・(w
519 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/19(日) 18:02
夕方6時の放送の後、マサ斎藤と坂口征二は体育館にいた。勿論両者は首輪をしている。
「社長さぁ…やっぱりやってるんだなぁ、殺し合い…」
マサが寂しそうに呟いた。社長とは坂口の事で二人きりの時だけまだこう呼んでいた。
「みたいだなぁ…マサさん……」
答えた坂口はじっと体育館の天井を見つめていた。
しかし何故会長である坂口までが参加しているのか。答えは「猪木に嫌われていたから」。
それを無言で示すように坂口の武器は闘魂鎚となどと書かれたピコピコハンマー、
そしてマサは手錠だった。中身を知っていて渡したとしか思えない。
猪木と違い常識的な坂口は、ずっと猪木の目の上のたんこぶだった。
そして会長と言う名誉職に追いやられてしまう。マサが社長と呼ぶのもそのせいだった。
「なぁ、マサさん。スパーリングしないか?」
突然坂口が提案した。マサは驚いたが坂口の表情から冗談ではないと理解し問い返した。
「……今からかい?」
「今しかできないだろ?」
そう言いながら立ち上がった坂口はちょっと照れくさそうな表情のままネクタイをはずしスーツを脱いだ。
それを見たマサは仕方なさげにシャツを脱いだが、その顔にはわずかに笑みが見られた。
二人は上半身ハダカになると靴下を脱いで体育館の真ん中に移動した。
向かい合い構えながら二人は言葉を交わす。
「もう11年だっけ?引退して。戦れんのかい?」
「この歳じゃ2年も11年も大差ないよ。」
「そうか?じゃあ叩きのめしてやるか…」
二人にだけ聞こえるゴングが鳴りどちらからともなくがっしりと組み合う。
腕取り、首投げ、キーロック、ヘッドロック…今で言うあまりに地味な技の応酬が続く。
そして確かに二人の動きは鈍かった。
だが二人の目は全盛期の輝きを取り戻していた。
そこには昭和のプロレス、古き良きプロレスが繰り広げられていた。
1レスではどう考えても無理だったのでとりあえずUPしました。
1レス1殺は難しい……
ちなみに二人の呼称に関しては妄想です(w
>>518 被ってなくてホッとしました。そちらも頑張って下さい。
521 :
なななし:2001/08/19(日) 18:11
誰か死亡者リスト作って
死亡者リスト
高岩竜一
天山広吉
長州力
村上一成
新崎人生
小原道由
後藤達俊
井上亘
柴田勝頼
棚橋弘至
獣神サンダーライガー
金本浩二
田中稔
山本小鉄
田中秀和
鈴木健三
佐々木健介
橋本真也
優秀参加者(現時点)
1位 ケンドー・カシン 6人
2位 馳浩 3人
3位 武藤敬司 2人
AKIRA 2人
多分、こんなカンジ。
523 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:00
優秀って・・・。
524 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:03
カシンもう6人もやってんのかよ・・・。
525 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:14
飯塚は漁夫の利で生き残るのか?
526 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:15
前半活躍すると、生き残りにくい。
527 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:16
528 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:19
現在生き残ってるのは
カシン
中西
永田
馳
辻
武藤
サムライ
カシン
マサ
坂口
AKIRA
飯塚でいい?
529 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:23
日記スレみたいにはならないように
530 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:25
>>529 その心配はいまのところなさそう。
書き手の皆さんがそれぞれのストーリーを他と繋がるように努力してるし。
ここまでの完成度は高い。
531 :
527:2001/08/19(日) 19:27
そっか、辻はまだ生き残っている可能性もあるのか。
(
>>473 での10分の悪夢後、助けられたのかもしれないし)
532 :
のちもにきちかち:2001/08/19(日) 19:35
蝶野ってどうなったの?
533 :
のちもにきちかち:2001/08/19(日) 19:40
あと真壁は? 海外遠征に行って助かってたとか・・・・・・
534 :
普段はカンコ君:2001/08/19(日) 19:43
>>522 安田・ヒロ・保永が抜けてるYO
>>528 西村・蝶野・小川・吉江、そして不死身の男『平田』がいるYO(w
でも個人的にはそれ以外にあと4人程足したい。皆死ぬんだけど(w
535 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 19:45
凄い勢いでレスがついたスレはレベルが下がるのが早い。
ゆっくりやってね。
536 :
執筆中 ◆ZNLiv1KU:2001/08/19(日) 19:48
>>534 えっちゅう越中さんを忘れないで!!(T_T)
537 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 20:56
山ちゃん、健吾は!
538 :
名無し:2001/08/19(日) 21:57
ZNLいv1KUさん早く執筆して
539 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 22:10
誰か後藤さんの死に様って書きました?
隙間産業希望
K-1ジャパンの藤田戦のセコンドにカシンが!このスレ観てたせいで、すっげー悪人に見える・・・
541 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 22:26
1さんの時に登場していた
あの、かっこよすぎて惚れてしまう
ケンドー・カシンがいなくなってしまった・・・
私信です。ごめんなさい。
>>516 本当はもっと金本のマヌケな所を書きたかったんですが
◆ZNLiv1KU さんみたいに上手に文章が書けないもんで・・・情けないです。
ああ、ヤツのマヌケっぷりに試合中・試合後に何度涙したことか・・・。
>>541 すみません・・・カシンを暴走させてしまって(泣)。
すべては私の力不足です・・・申し訳ない。
>>540 「カシン、お前が行け!」と思ったプ板住人、多そうですよね(藁)。
正直、この2・3日私の中にカシンがいたせいか、TV見てて不思議な気分になりました。
543 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 23:25
このスレのカシンだったらあの時ミルコを撃ち殺してただろうなー。
544 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 23:30
藤田は膝で頭蓋を割られて死んで欲しい。
545 :
お前名無しだろ:2001/08/19(日) 23:32
そういや関係者編で乙葉は出てこないの?(藁)
あと、東スポ柴田さんとか。もうクビ切られてるけど(藁)。
おもしろくねぇよ、同人小説っぽい
俺は面白いと思う
>>546 実在の人間に仮想殺し合いをさせるってのは誉められたことじゃないけど・・・
でも、面白いんだよね、これ。
549 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 00:29
age
550 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 01:41
面白いです。
棚橋にはもっと計算高く生きて欲しかった
そして誤算で死んで欲しかった(w
551 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 05:20
age
552 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 06:23
夕日が完全に沈もうかという頃、二人は息も絶え絶えに体育館の真ん中に寝転んでいた。
少しして先に坂口が呟いた。
「ハァハァ…おたが…お互い……歳喰ったな……」
「本当だ……なぁ…ハァハァ…」
マサが答えた後しばらく呼吸だけが続く。
濃密過ぎる時間を過ごした二人は疲労困憊だった。だが堪らなく心地いい疲労だった。
そんな二人を祝福でもするかのような拍手が聞こえてくる。幻聴ではない。
拍手の主は窓の外で様子を窺っていた武藤敬司だった。
「いやすごくいい物見せてもらいましたよ。…でも何でここにいるんスか?」
事情を聞いた武藤はややオーバーな位のリアクションを見せた。
「はー、そりゃヒドい!いくらあのヒトらしいっつっても、ねぇ!?で今んトコわかってんのは
ケロ、小鉄さん、タナに辻アナそれとお二人ですか。でもタイガー(服部)さんとかもヘタすりゃ…」
そこまで聞いた所でそれまで殆ど喋らなかった坂口が口を開く。
「情報収集はもうそれくらいでいいか?武藤。」
武藤は完全に図星を突かれた驚きに思わずかなりの動揺を表に出してしまった。
「はっ!?なっな、何言ってんですか!!」
「そんなに驚くな。大体何年お前の世話をしたと思ってる。嘘ついてるときのお前は
仕草がオーバーになるからな。それに別に俺達はお前をどうこうする気も無い。」
坂口の言葉にマサが続けた。
「それと左耳に血がついてるぞ。お前からは見えんかったんだろうがな。
耳もしっかり洗えと昔風呂で言わんかったか?」
既に武藤の顔から驚きの表情は消え、長州と人生を殺したときの顔になっていた。
冷徹な殺人鬼の顔に。
553 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 06:28
武藤の眼光は先刻までと一変し、殺意が感情を塗り潰して行く様がありありと表れていた。
マサに指摘された耳を触りながら、口元にだけわずかな笑みを浮かべ二人に話し掛ける。
「ったく、まいったなぁ。ま、そこまで分かってるって事は、オレがこれから
何するかも分かってんでしょう?こんな冷静なヒト初めてですよ…人生や長州さんだって
ビビりまくってたのになぁ。やっぱ引退した人間は死んだも同然って事なんですかね?」
二人は何も答えない。そして武藤は膝を少し気にしながら立ち上がり、腰の拳銃を抜いて
まずマサに向けた。当然表情に躊躇(ためら)いの色は無い。
そして引き金にかけた指に力を込めた時、武藤が今までに見た以上に優しい顔でマサは言った。
「生き残ったら膝、大事にしろよ?」
武藤の目が大きく見開かれるのと銃声が響くのはほぼ同時だった。
続けて、かすかに震えながら武藤は坂口に銃口を向ける。
坂口もマサの方を全く見ずにその大きな顔に負けない大きな笑みを武藤に向けた。
「色々言うヤツはいるかも知れんが、お前はまだまだウチのエースなんだからな。」
再び銃声が鳴り、体育館中に大きく反響した。
武藤は震えていた。二人との思い出が、ゲームが始まった時捨てたと思っていた
今までの多くの思い出が一気に頭の中に流れ込み、大粒の涙をこぼしていた。
膝がガクガクする。今にも地面に膝をついてしまいそうになる。しかし堪えた。
ここで膝をつくともう誰も殺せなくなる気がしたから。
数分後、シャツの胸をきつく握り締め息を落ち着かせた武藤は、
もう二人の姿を見ることもなく体育館の扉へ向かった。
老兵たちの最後で最期の想いが残るこの場所に思い出を置き去り、
武藤は戦場へと帰っていった。
妙な時間にUPです。寝てました…(前レス
>>519)
ちなみに全然ショートじゃありません(w
棚橋編の反省を活かそうとしたら話が伸びる伸びる…
>>539 後藤さんに関してはもう少し待って下さい。(瞬殺の)責任者として「それなりに」
責任は取りますので。
>>542 誉めてもらえるのはめちゃくちゃ嬉しいんですが、プレッシャーに負けます(w
のんびりやりましょう…
しかしこの話誰が終わらすんでしょうか……
>◆ZNLiv1KUさんへ
…いや、相変らず絶妙ですね(嘆息
坂口の台詞、マジでグッときました。でもこれで猪木に対抗できるOBの存在は
前田だけになりましたね(登場するかしないかわからんが)
こちらは相変らず筆の進みが遅く、尚且つ長文になりそうだし・・・
一応設定は「二日目AM6:00直前」という形にしたので、話を先に進めて頂いて
構いません。12:00放送には間に合う様努めます(w
終りは考えないんでいいんじゃないですか? マターリ進めましょう
その内、本物の1さんが帰ってくるかもしれないし'W
556 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 08:27
age
557 :
539:2001/08/20(月) 11:07
>>554 あ、誰も書かなかったら書こうかなと思っていただけで(w
書いていただけるなら心待ちにしております
558 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 12:04
ミルコ、登場しないかな。昨日の藤田つながり。
クロアチアの現職警官、テロ対策特殊部隊を指導だって!
すげー強そう!
そこまでやっちゃったら収拾つかなくなりそうだよ
>>558
560 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 13:18
高田VS武藤
561 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 14:02
562 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 14:05
563 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 14:10
564 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 14:12
565 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 14:14
566 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 14:25
相打ちで死ぬのってまだないなぁ
567 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 14:37
こんな良いスレみたの初めてだ。
568 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 18:37
age
569 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 18:43
だからボボ・ブラジルはいつ出てくんの?!
あさげ
571 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 21:03
吉江と真壁と飯塚は?
大谷も期待age
572 :
七紙:2001/08/20(月) 21:10
そろそろ大量殺人者同士の闘いが見たい
573 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 21:57
何度か出ている重要キャラが
遂に死ぬ!ってとこが見たい
574 :
1:2001/08/20(月) 22:56
1です。皆さん凄いですね!プ版の底力見させていただきました。
今は楽しく見させていただいております。
私が設定した主役格の西村。それと中西、蝶野、永田、藤田などが、おりますが、今後は
元ネタのパクリはいっさいいたしませんので(元ネタのストーリーはギャルゲー版で読めます)
プ版オリジナルでどんどん使ってください。お願いいたします。
それとちょっと失敗しちゃったなと思うのは、6時間ごとに行なわれる放送の音楽です。
私は元ネタのまま使ってしまいましたが、やっぱり「炎のファイター」でしょう!
それとカシンが泣き崩れるシーンはやっぱり似合いませんね!
あそこは「泣き崩れるのを何とかこらえていた」とかのほうがしっくり来ますよね!
今後の展開は物凄く難しいと思いますが頑張って下さい。
私は基本的に猪木者なので、猪木が戦場に降臨そして猪木優勝などを思い描いていましたが
所詮パクリ専門なのであとはお任せいたします!
575 :
お前名無しだろ:2001/08/20(月) 23:00
>>1 お任せでも良いんだが、
あの素晴らしい文章をもう一度・・・
576 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/20(月) 23:40
もし待っていてくれてる人がいると悪いので、
一応ですが現在の進行状況をお伝えしておきます。
・ケツは出るのか?越中編:考え中 吉江豊がたぶん出演決定、他未定
・やっとサヨナラ後藤さん編:今書いています。 誰も待っていなかった人が出ます(瞬殺で)
・小川編:ラストだけ決定。でもカンコ君さんの内容次第?(登場人物の関係)
577 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 00:04
age
578 :
名無し:2001/08/21(火) 00:11
明日の今ごろ3話くらい掲載されるといいなと思う
579 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 02:50
良スレあげ
580 :
普段はカンコ君:2001/08/21(火) 03:23
・・・駄目だ。俺は本当にしょっぱいわ。
前も長過ぎたのに、今回は妄想に暴走が二乗して、何と9部作!!
・・・もう二度としませんから、今回だけ投稿していい?
余り他の職人さんに迷惑をかける展開にはなってないとは思いますが・・・
>>580 九部作も書いたんならどうせ書くしかないだろう
まあまだ600も行ってないんだから
試しに書いてみなよ。面白かったら素直に笑う
582 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 03:28
待ってるから早くうpしてくりんち
583 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/21(火) 03:30
>>580 載せましょう、大体長さで言ったら僕の「橋本・小川・サムライ編」は12ですし(w
そんなに気にしなくていいんじゃないですか?
584 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 03:31
>>580 こういう言い訳書かずにいきなり投稿したほうがいいぞ。
>>580 大丈夫っ。私より全然しょっぱくないですよー!(爆)
586 :
普段はカンコ君:2001/08/21(火) 03:37
じゃぁお言葉に甘えます。
とりあえず前半3部作だけ見て下さい。ではスタート・・・
夏の朝が明けるのは早い。
但し早朝は照り返す直射日光もなく、そよ風がそよぎ、過し易い事この上ない。
こういう時間は大切にしたい。自分の好きな事を心行くまで楽しみたい。
ところで俺が今一番やりたい事ってなんだろう?
ゴルフ?そう言えば最近廻ってないなぁ… 今度、会長と藤原でも誘おうかな…
木戸修は薄れ行く意識の中で、そんな他愛もない夢の中にいた。
この殺戮遊戯が開始された日、道場内に阿鼻叫喚が飛び交う中、木戸はひとり冷静だった。
藤波の死体を見た瞬間はさすがに驚いたが、それでも以前から『この日』が来る事を予想
していた自分にも気付いていた。
彼は昔から藤波や長州と異なり、極力猪木との距離を遠ざけていた。
心情的に近しくない人間関係は、結果として相手の存在を冷静な判断と分析に導く。
繰り返すが、木戸は決して猪木に近い人間ではない。だからこそ誰よりも木戸は猪木を理解していた・・・
アントニオ猪木とは『自己顕示欲と支配欲の権化』であると!!
このプログラムが発動された際、彼の心の九分九厘は諦めが締めていた。
他人を殺してまで生き残るのは自分の柄ではないし、それを達成する程の執着心は昔から皆無に近い。
どうにか外部と接触を図り、最後に家族の声が聞ければ十分だ…そこまで達観できていた。
ただ、ほんのわずか乍ら自分の心に巣食った疑問だけがどうしても払拭できていない。
それは後悔とも呼べる感情らしかった。『どうして俺は、そこまでわかっていながら、今まで…』
木戸修は3年前のオフに渡米した事を何故か思い出している。
長いレスラー生活の中で唯一無二と言って良い程自分を寵愛し、『my son』とまで呼んでくれた
気難し屋のドイツ人は、薄いアルコールに酔いながら懺悔を続けていた。
『…私だ。全ては私の責任なんだよ、キド。私があの悪魔の正体を見抜けなかった事が全てなんだ。
奴に惑わされ、奴に全ての技術を明け渡してしまった、私の責任なんだ… 』
ゴッチの述懐は正否の判定を下し難い。
アントニオ・猪木という存在がなければ、日本のプロレスがここまで存続する事はなかったであろう。
しかし猪木寛治という悪魔さえいなければ、自分達に襲い掛かっているこの受け入れ難い現実は、
殆ど起こり得なかったとも言える。
元来、他人の為にどうこう動く様な性格ではない。ある意味、究極の個人主義者でもある。
しかし今だけは、その仮面を一度だけ外してみようと思う。慣れない真似をしてみようと思う。
あの悪魔ひとりを道連れにしてもこのゲームが終るとは考えていない。
でも『それ』を成功させる事だけが、これから若い命を散らしていく後輩達へのせめてものの
償いと餞になる様な気がする。
「…やってみるか」木戸は自分自身に語りかけた。
「…でも、やはり無謀すぎたか」 苦笑いしたくなる様な苦々しい気持ちを抱え、ひとり呟く。
木戸は立入禁止令の出る中、ひたすら道場の回りを徘徊し、根気強くチャンスの到来を待った。
たが彼の予想を遥かに越える程の警戒体制には非常に閉口した。
それはそうであろう、国家の命で動いているプロジェクトが反乱分子による混乱を招いては、
彼等の面子が立たない。
木戸にとっては二重の不幸であったが、通常のPJを遥かに凌駕する猪木の横暴で卑劣な行為は
政府から見ても参加者達の反発を買う事は容易く想像できた。
徹底的な弾圧と殺戮促進の為、対象を絞る事なく乱射された銃弾は、不運にも叢に潜む彼の
右足を貫いた。今までに味わった事もない激痛に身をよじりながらも、彼は必死に呻き声を抑え、
ペットボトルの水で血を洗い流しながら、公園の奥にある小山の陰に逃げ込んだ。
木戸の密かな決意は、欠片程の成果すら残せず、無残な失敗に終った。
強烈な激痛と睡魔が交互に襲う極限状態の中で、木戸は無用の長物となった短刀を見る。
よくよく考えれば滑稽な話だ。例え進入できても、拳銃ならともかくこの刃物ひとつで何が
出来ただろう? しかし彼は、およそ似つかわしくない行動に出た自分が満更嫌いでもなかった。
恐らく自分はこのまま事切れるだろう。死が恐くないと言えば嘘になる。
しかし今更慌てふためき、生き恥をさらす真似だけはしたくなかった。
せめてこの無念を伝えたい。新日本の最古長レスラーとして、後を託せる人間と出会いたい。
そう強く願う事だけが、今の木戸の消えかかった生命を支えていた。
疲れからまどろんだ様だった。木戸は自分の名前を連呼する声で現実に呼び戻された。
「・・・木戸さん・・・しっかりして下さい、木戸さん!!」
うっすらと瞼を開くと、そこには髭が伸び、顔中が油だらけになった西村修の顔が見えた。
「ほう、こいつか・・・」木戸は正気に戻るや否や、長年の激闘でボロボロになった奥歯を噛み締め、
全力で西村を払いのけると、その鋭利な刃を鞘から抜き出した。
「・・・木戸さん?」 「甘えるな!! 西村、武器を取れ!!」
590 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 03:44
おおっ!修対決だ・・・「修コントラ修」だー!
591 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/21(火) 03:45
面白いじゃないですか!?もうここまで見せたんだから早く続きをっっ!
592 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 03:47
はやくぅ〜
でないとこっちが書けません!!
重苦しい沈黙が続いた。体内の血液が逆流するのがはっきりと認識できる。
呼吸は乱れ、目が血走る・・・これが殺し合いというものなのだろう。
「・・・木戸さん。無理です、その体じゃ。やめましょう、こんな無意味な・・・」
「黙れ、若造!!お前に同情される程、落ちぶれてはいない。来い!!」
木戸修は再び内心で苦笑した。『俺は挑発のセンスがないなぁ・・・今に始まった事じゃないが』
その反面、焦れてもいた。対峙する西村修は防御の姿勢を取りつつも、一向に攻撃の気配を見せない。
『このまま無駄に時間が経ち、他の奴が介入するのはウマくない・・・』
深い親交こそなかったが、木戸は西村に対し一種の行為を抱いていた。
その生真面目で丁寧なレスリングは何処か自分に似通ったものを感じていたし、あの若さで難病に
侵されながらも、その運命に真摯に向い合う姿勢には驚嘆すら覚えた。
時々、意味不明な長演説をする事には閉口していたが・・・
眠りこけた自分を起こしているのが西村だと気付いた時、木戸は何かに感謝したい気分であった。
『・・・こいつなら、いい。こいつになら、思いを託せる』
木戸は自分を踏み台にする事で、西村に強くなって欲しかった。
そう強がる事で、自分のダンディズムを守りたかった。譲り渡したかった。
しかし当の後継者は、その思いを知ってか知らずか、相変わらず戦闘意欲の欠片も見せない。
木戸はまたしても苦手な挑発行為を取らざるを得ない。
「来い、来いよ!! どうした、この臆病者が!! 俺がそんなに恐いか!?」
595 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/21(火) 03:51
うおーーっ!!?間違えて書きかけの後藤編1がマジで消えたーーーっ!!!!!
ようやく観念したのか、西村修はデイバックを肩から外し、憂鬱げに武器を取り出した。
ジャラジャラと金属の重なる音がする。長いチェーンの先には鋭利な刃物が光っていた。
木戸修は驚くと同時に、思わず吹き出しそうになる自分がいる事に気付いた。
『鎖鎌とは・・・ あいつと絶妙な取り合せだな・・・ 妙に古めかしい所がそっくりだ』
だが西村がその後とった行動は再び木戸を不機嫌にさせる。
西村はその尖った砥先だけではなく、鎖ごと木戸に向い放り投げた。
「どういう意味だ・・・俺を侮辱するのか、西村!!」 さすがに憤怒の表情で木戸が怒鳴る。
「戦う前に諦めるのか? 情けないぞ!! お前はガンに勝った男じゃないのか!!」
「・・・これが自分の武器です。ただ、あとひとつあるのですが・・・」
西村は冷静に返答する。木戸はさすがにその言葉を聞き、固く身構える。
「・・・でもこれは自分のお守りです。これだけは手放す訳にはいかないので・・・」
そう言って西村はポケットから、拳銃の形をしたビニール製の玩具を取り出した。
「・・・水鉄砲?」「・・・形見です、山本の・・・」
その瞬間、西村から一筋の涙がこぼれた。彼は堰を切った様に語り始める。
597 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 03:52
ageage
「あれから一日半、ずっとこの水鉄砲を見てました。死にたくない、山本の敵を獲りたい・・・
でも自分には、自分にはどうしても仲間を殺して生き残る事が真の勇者とは思えない!!
そんな事をしても藤波さんや山本・・・小島・・・誰も喜んでくれやしない!!浮ばれる訳がない!!」
「・・・奇麗事だ。戦わずして生き残れやしない。お前が死ぬ事が、彼等の意思に報いる事か!?」
「戦います!! 戦いますよ!! でもそれは新日本の選手に対してではない!!
こんな馬鹿げた事をして喜ぶアントニオ猪木!! そしてその裏側に隠れる国家権力に対してです!!」
木戸は思わず言葉を失う。無茶だ・・・ 現実逃避か? それとも気が触れたのか?
「西村、目を覚ませ!! お前の気持ちは痛い程わかる。でも、それは無謀・・・」
「木戸さんは、強くなりたくないんですか?」 「何!!」
「俺は強くなりたい!! 人として、男としてもっと強くなりたい!!
だから戦います、この現実を引っくり返す為に・・・」 「西村・・・」
「俺は人を殺める強さなんていらない!! 殺されない強さが欲しい!!
奇麗事ですよ、わかってます。幼稚な夢かもしれない・・・
でもレスラーが夢と希望を失って、どうやって戦うんですか!! 」
「・・・・・・」 「俺は守ります。自分の命を、誇りを、新日本プロレスを!!」
599 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/21(火) 03:56
>>595 ◆ZNLiv1KUさん、おちケツ、おちケツって!!
でも、ショックですよね・・・書きかけ消えると・・・。
こまめにメモリーとりつつ、頑張ってください!
それから暫くの間、再度の沈黙が訪れる。
静寂を打ち破ったのは、饒舌な修の方ではなく、寡黙な修の方だった。
「・・・前から変な奴だとは思っていたが、ここまで変人だったとはな」「・・・・・・」
「もういい。話すだけ無駄だ。早くいなくなってくれ・・・」「・・・・・・」
「・・・餞別だ」木戸はそう呟くと、短刀を西村へ向い放り投げた。「・・・木戸さん?」
「無駄な事はわかっている。もっと有効に使ってくれる奴に渡したいよ、本当は。
でも俺はお前に掛けてみるよ。お前の大甘な戯言に・・・ 」
「・・・しかし!!」口を開いた西村を遮る様に、木戸は語り続ける。
「ただ一つだけ条件がある。死ぬな。どんな事があっても生き続けろ。
そして何時の日か、お前の手で新日本を再興してくれ。
それが社長や山本、そしてお前が散々反抗した長州への義務だ・・・」
西村は血が出る程、唇を噛み締めながら強く、そして何度も頷いた。
それを見た木戸は、今まで見せた事のない優しい笑顔を見せると力なくしゃがみこんだ。
「木戸さん、大丈夫・・・」「大丈夫な訳、ないだろ。怪我人を長時間、立たせやがって・・・」
苦笑しながら木戸は言葉を繋げた。
「もういい。俺にしては十分すぎる程しゃべった。疲れた。さぁ、早く行ってくれ」
「・・・いや」西村はそう言うと同時に木戸の手を強く掴んだ。「ここに、忘れ物があります」
「余計な気使いだ。今の俺は足手まといにしかならない。お前、生き残るって言ったろ?」
「勿論です。でも自分達には木戸さんが必要なんです。不安や焦りの中、木戸さんが
いてくれたらどれだけ安心するか・・・ 」
「・・・買被りだ」「木戸さん!もう一度!もう一度だけ共に戦って下さい!」
601 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:01
>>595 わー凄い力抜けそう・・・残念ですね・・・
でも、そういう舞台裏は正直あんまり聞きたくないです(スイマセン
木戸は不思議だった。過去一度も先輩らしい事をしてやった覚えもないのに、この若者は
自分を必要としてくれている。
『人間は人間関係によって、人間として存在できる』という言葉がある。
人間はただ一個で存在する場合、単なる畜類に過ぎない。
その人と人とが接し、関係する『縁』の中にあるからこそ、人間でいられるという意味らしい。
木戸はその『縁』を目の前の細面の男に感じていた。というより、彼がそれを気付かせてくれた。
「・・・西村、もうひとつ条件を付けるぞ。もう駄目だと思ったら、迷わず俺を捨ててくれ。
それさえ約束してくれるなら・・・ 」
「約束します。俺は絶対に生き残ります。木戸さんの命を、俺に預けて下さい。」
「よし、わかった」木戸は無表情に、それでいてどことなく満足げな表情で頷いた。
「・・・じゃぁ、行くか」「・・・はい!!」西村は木戸の肩を抱えて立ち上がり、歩き始めた。
「・・・西村」歩き出したと同時に、木戸は聞き取れない位小さな声で呼びかけた。
「・・・人の気配がする」「えっ!?」「馬鹿、大きい声を出すな」
わずかだが草木が靡く音に混じって、荒い吐息が聞こえる。間違いない・・・
しかし、木戸は腑に落ちなかった。あれだけ長時間、無防備な体制が続く中、何故仕掛けない?
味方か? ならば声を掛けてくるはずだ。
「・・・木戸さん・・・」「大丈夫だ、どうやら敵は殺し慣れてない小心者らしい。それ以外考えられない」
「どうします?」「俺が声を上げる。間違いなく奴は反応する筈だ。それと同時にお前は逃げろ」
「木戸さん!!」「生き残るんだろ、お前は?」・・・西村は小さく、そして強い目をして頷いた。
「・・・よし、やろうか」木戸は腹立たしかった。さっきまでの会話を聞いてたんだろ?
それなのに何故、西村を狙おうとする!?『・・・この男は、殺させない・・・』
普段も低くて良い声だが、そこに決意と怒りが加わり、凛として聞き惚れる様な声になった。
「誰だっ!!」
603 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:04
長くてもこういうのなら大歓迎ですよカンコ君マンセー
604 :
催促コールマン:2001/08/21(火) 04:08
つ・づ・き!つ・づ・き!
605 :
普段はカンコ君:2001/08/21(火) 04:08
・・・じゃぁ、次行きます。
意外な犯人と動機の登場です。
うぅ、スイマセンあまりにショッキングだったので…
私情に任せた書き込みはヤメますm(__)m
木戸の予想は当たっていた。相手は迷いの中にいたらしい。不意をつかれて少し禿げ上がった
頭髪を茂みから覗かせた。
ただ惜しむらくは、大谷晋二郎が表れた場所が西村修の目の前だった事だが・・・
その刹那、木戸は最後の力を振り絞り西村の体を突き飛ばした。
と同時に腹部に強い衝撃が走る。体温が急上昇したかと思うと、次の瞬間には全ての力が
抜けていった。木戸修は崩れ落ちた。
「木戸さんっ!?」西村は自分の安否も省みず、木戸の元に駆け寄った。「しっかり!!しっかりして下さい!!」
・・・息はある。が、今にも消え入りそうにか細い。目は堅く閉じれれ、勿論返答はない。
何とも描写のしようがない程、重苦しい時間が過ぎた。何の音も聞こえない。
興奮した大谷晋二郎の荒い吐息を除いては・・・
西村の体が激しく揺れる。彼は加害者の方を一瞥だにせず、木戸の体を抱えたまま絶叫した。
「・・・おぉたにぃー!!!!」
その声は地の底から沸き起こったかの様に激しく、強く、何より哀しい声色だった。
「・・・お前に、お前に何がわかる!!」大谷は泣きながら西村に怒鳴り返す。
「・・・家に、自分の生まれた家に捨てられた俺の気持ちの何がわかるってんだよ、お前に!!」
大谷はショットガンの引き金を連続して引いた。
しかしそれは西村に対してではなく、晴れ渡った夏空に向かい空しく発射されていた。
西村が後ろを振り向いた時、そこに大谷の姿は既に存在していなかった。
609 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:12
大谷・・・参加してたんか・・・
610 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:16
>>606スイマセンー泣かないでぇ
木戸さん、かっこいい・・・木戸さんにいい山場を与えてくれて感謝
あれからどれ位の時間が経過したろうか。
もはや木戸の体からは何の音も動きも発せられていない。
しかし、死ぬ間際まで見事なまでに整備されていたヘアスタイルと、黒光した端正なマスクは
西村の涙と鼻水で濡れていた。
「・・・どうして・・・なんで・・・なんで、こんなことに・・・」
木戸修は薄れ行く意識の中で夢を見ている。
そこには若き日のゴッチがいる、もみ上げの異様に長い猪木がいる、藤波や藤原、小沢、浜田・・・
リング上では果てしなくゴッチ指導によるスパーが続いていた。
『・・・あぁ、そうか。俺はあの頃に戻りたかったんだ・・・』
木戸は今、初めて自分の居場所を見つけた気がした。
そして生前、最後に言葉を交わした青年に心の中で静かに語りかけた。
『・・・西村、俺、お前に頼みたかった事がもうひとつあったんだ・・・』
『・・・今度、無我をやる時は、俺にも一声掛けてくれよ、な・・・』
時刻は朝六時を示そうとしていた。新たな戦いがまた始まろうとしている。
W修はここまでか…カッコ良かったなぁ木戸さん。
しかし
>>609さんのコメントに爆笑
長い事、お付合い頂いて感謝します。
でも>607さんの言う通りです、調子に乗りすぎました、多謝。
木戸さんに関しては完全なる思い入れです。こんな熱い人じゃないと
我乍ら思いますが(w
ただ野上とは全く正反対のキャラ、自分の誇りの為に戦い死んでいく人
が、これも一人はいていいかな、と
そこで木戸さんと絡ますキャラは西村以外に思い浮かびませんでした
次は再び、ノガちゃんに戻ります(w
614 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:28
yokattayo!! nogami mo kitai dahhhhhhh!!!
615 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:30
>>609 忘れられてるあたりが大谷らしい・・・(藁)
>>613 かっこいい木戸さんをアリガトウ。さすが木戸さんだ・・・。
616 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:32
大谷の荒い吐息ってすげーうるさそう(w
617 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 04:38
そういやブデは?参加してるのかな???
ハッ!その前にもう一人ヤングライオンを忘れてた・・・竹村(藁)。
618 :
宣伝:2001/08/21(火) 04:38
619 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 09:45
朝age。木戸さん,無茶苦茶痺れた…
620 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 10:12
このスレ見たいんだけどネタバレにならない?
まだ映画見てないんだけど
621 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 11:21
>>620 映画とも小説とも違います
設定しか使ってないので安心です
新日バトルロワイヤルをお楽しみくださいませ
622 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 13:02
age
623 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 14:03
今日は静かだね・・・age
624 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 17:03
[1日目午後2時ごろ]
後藤達俊は今、ある男と行動を共にしている。馳浩だ。この組み合わせは
後藤のバックドロップで馳が生死の境を彷徨ったという過去の出来事を考えると
少し意外かも知れない。しかし事故後、見舞いなどが繰り返される内に、二人の関係は
それ以前より遥かに近くなっていた。
そして今馳は後藤にとって、こういう状況でも信頼するに足る人物となっていたのである。
そこで後藤は道場で机の近かった馳に合流地点を伝え後で机の遠かった小原を探そうと
決めた。しかし小原は見つからず、とりあえず馳の提案により外部との通信手段を
手分けして探すことになった。
しかし、後藤は心配だった。小原もだがそれ以上に馳の事が。
理由はまず馳の武器、これがよく分からないスイッチだった。爆弾かとも思ったが
あまりに小さい。小さいマッチ箱にボタンが付いたようなあまりに適当な代物で、
しかも何の説明書も無かったらしい。使い道すらわからない怪しい物だった。
そしてもっと心配だったのが馳の様子だった。道場にいた頃からどうにもおかしい。
藤波の死体を見た後も妙に無表情で、外で合流した後も何とも言えない違和感が絶えなかった。
後藤はショックが大きすぎた所為だと思い手分けすることに反対したが、
いつもと変わらぬ馳の説得力のある理屈に、渋々ながらも了承したのだった。
(とりあえず今出来ることに集中しよう。)
雑念を振り切り、後藤は袖のデリンジャーを確認してから通信手段と小原を探した。
タイガーは同行者の保永と落ち合う場所だけを決め、別行動をとっていた。
どこかにいるであろうゲームに乗る意思のない者達を見つけ仲間に入るために、
二手に分かれてしまったのである。勇敢な事ではあったが、その勇敢さはどちらにとっても
プラスに働きそうには無かった。そして用心深く辺りを見回した時、馳を見つけてしまった。
先にタイガーに気付いていた馳は辺りを気に(するフリを)しながら無防備に近づく。
一見、気が逸っているとは言え思慮の足りない行為に見えた。だが勿論計算があっての事である。
すこし訝しげにバットを構えたタイガーに、両手を挙げながら困惑気味な顔を作って話し掛ける。
「おいおいカンベンしてくれよ、タイガーさん。やっと人に逢えたってのに。」
馳は(前の)自分が多くの人間に信用されているのを知っている。
あとはそれを最大限に利用すれば良いのだ。
そう思いながらポケットに入っている『切り札』の存在を確認した。
「オレはやらないって!タイガーさんだって知ってるだろ!?」
馳が少し懇願するような表情を見せればタイガーはあっさりバットを下ろした。
「信用してくれてありがとね。」
馳はにっこり笑った。あまりに予定通りだったから。
タイガーから事情を聞いていたが話に興味は無かった。早く壊してみたかった。
「!…あれ?タイガーさん、あれ何?」
言葉を聞いて振り向いたタイガーの頭を持ち思い切り捻る。「コリッ」っと嫌な音が鳴ると
タイガーの腕が跳ね、糸の切れた操り人形のように崩れ落ちた。
「ふ〜ん、こんな感じか…なるほどねぇ。」
どうもいまいちお気に召さなかったようだ。馳は金属バットを拾いながら呟いた。
(次はこれを使うか。感覚は違うだろうしな。)
そう思いながらバットを眺めていた時、背後に視線を感じた。
馳は片手をポケットに突っ込みながら振り向いた。そこには後藤が立っていた。
後藤は困惑していた。
(馳?何をしてるんだ?なんで人が死んでるんだ?お前の目の前で?)
考えのまとまらない内に後藤は馳に銃口を向けていた。
(殺したくない…) 後藤に『あの時』の感覚が蘇る。
(オレは2度も馳を殺してしまうのか…) 銃口の先は震えていた。
冷静に後藤の心情を読み取った馳は、後藤の最も聞きたくない台詞を投げかけた。
「またオレを殺すのか?」
電気に打たれたように後藤の身体に衝撃が走った。体中から力が抜ける。
構えた銃すら落としてしまいそうになった。
そして沈黙が続く。銃が重い。小さなデリンジャーが今まで持ち上げたどんなバーベルよりも
重たかった。沈黙、銃の重さ、馳の言葉、そして馳の視線に耐えられなくなった時、
後藤は逃げ出していた。
しかし少し走り出したところでなんとか後藤は踏み止まった。
(ダメなんだ、せめてここで馳を止めないと!それがオレの責任なんだ。)
向き直り再び銃を構えた。震える腕を押さえつけて。
「馳――――っ!!!」
自分の身体に渇を入れるように大声をあげ、引き金を絞る。
次の瞬間、辺りに破裂音が響いた。
後藤の前頭部が弾けた音だった。そのまま後藤の身体は後ろに倒れ、
デリンジャーは数メートル後ろに投げ出された。
馳がそれを回収しようとした時、交差点の影から人が現れ銃を拾い上げる。
その男は馳の方を見ることなく全速力で逃げ出していった。後藤を殺した武器を恐れたのだろう。
男は正気だった頃のエル・サムライ、松田納だった。
馳は舌打ちこそしたが、殆ど悔しがる事も無くポケットからスイッチと紙切れを取り出すと
適当に捨てて街に消えていった。
紙にはこう書かれていた。
[闘魂スイッチ使用方法]
えーこれは諸君の頭に埋め込まれた発信機を爆発させるスイッチである。
スイッチを押すと、装置から2番目に近い発信機を自爆させることが出来る便利なシロモノだ。
つまり自分から少し離れた相手などに使うのが望ましい。
極力、「1、2、3、ダーー」の掛け声と共に使用するように!!
ちなみに使用回数は一回なのでよく考えて使うことをオススメする。
追伸 優勝したらパラオに連れてってやるぞ!
629 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 17:40
わぁー、◆ZNLiv1KUさん復活ダァー
しかし馳も心底悪い奴だな(藁
これで極悪三銃士は「カシン・馳・野上」で決まりか?
それにしてもあそこで殺されていれば、松田も気狂いにならずにすんだものを…
630 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/21(火) 18:05
>>628 やっばり爆弾は「1、2、3、ダー!」ですよね(笑)。
631 :
gto:2001/08/21(火) 18:15
震えながら吉江豊は自分の好きな言葉を思い出していた。
『華のないレスラーでもチャンピオンになれる』
それを体現していた佐々木健介は吉江にとって理想とも言うべき人物だった。
その健介が自動車整備工場で死体になっているのを見たとき吉江は心の底から恐怖した。
華がないレスラーを淘汰するのがこのプログラムの目的なのか?
だったら次に狙われるのは・・・。
健介の例から安全な隠れ場所などないことはわかっていた。
こうなったら誰でもいい、近づいた奴を一人でも多く道連れにしてやる!
そう思い吉江は銃を構え、茂みに隠れていた。
何時間経ったのだろうか?
二時間?三五時間?
だが実際には茂みに隠れて五分と経っていないことを吉江は知らなかった。
その時一つの大きな影が視界に入った。
誰だ?大きい。中西さんか?
・・・俺を、そして自分自信をプッシュ出来なかったタッグパートナーだ。構うもんか!
吉江は容赦なく引き金を引いた。
しかし弾はわずかに標的をそれた。
すかさず第二射に移ろうとしたその時!
「誰や!安生か?船木か?」
違う!中西じゃない!同じ関西弁だが毒々しさが混ざっている!誰だ!
632 :
gto:2001/08/21(火) 18:16
「なんや?お前誰や?新日のもんか?」
前田日明!
直接の面識はないが、この業界にいる者なら噂は耳にしている。
そしてその全てが悪評だと言うことも。
練習生時代に猪木の目を抉ろうとした。
試合中、長州を後ろから蹴撃して失明寸前に追い込んだ。
数え上げればきりがない。
その前田がなぜ?
「成瀬連れて来い、成瀬。成瀬に話しあって来たんや」
撃たなければ!だが体が動かない。これが恐怖か!
そしてこの男はなぜ撃たれたのに平気でこちらに向かってこれるのだ?
これが前田か・・・
「返事せい!返事!挨拶もろくにできへんのか!最近の若いもんは!」
その言葉が届くか否かの間に吉江の体は吹き飛ばされた。
吉江が顎に強烈な平手を食らったことに気づくのには数秒かかった。
圧倒されて動けないあいだに前田が接近していたのだ!
なにか言わなきゃ!吉江は慌てて口を開いた、だが吉江の口からでた言葉は
「おがごげ・・・!」
顎の骨が砕けている!
>>630 馳に言わせようかと思ったんですが全てブチ壊しになりそうだったんでヤメました。
次はおちケツって越中編です(w
634 :
gto:2001/08/21(火) 18:17
「ちゃんと喋れや!何て言うてるかわかれへんやろ!」
前田が前蹴りを叩き込む、吉江は咄嗟に両腕で受け止めたがまたも吹き飛ばされた。
何とかして敵意が無いことを示さなくては!
そうだ!喋れないなら、両手を上げて降参の意思表示をしよう!
それは束の間の夢に過ぎなかった。
吉江が上げようとした両腕はぴくりともしない。
先ほどの一撃で折れていたのだ。
どうすればいい?
前田がゆっくりと近づいてくるのが見える。
吉江はなけなしの勇気を振り絞って踵を返した。
逃げ切れるか?
そのときだった。
ぴちっ!
聞きなれない音がした。
それが自分のアキレス腱が切れた音だとは吉江にはわからなかった。
いや・・・もうどうでもよかったのかもしれない。
喋れない、手足も動かない。
自分が単なる肉隗に過ぎないことを悟った吉江は・・・考えることをやめた。
「何寝とんねん!はよ成瀬連れてこんかい!」
もはや呼吸すら止まった単なる肉隗を、前田は容赦なく踏みつけ続けた。
635 :
gto:2001/08/21(火) 18:18
補足!
以下は文章力がないので描きれなかった設定です。
前田は単に成瀬に話があって来ただけで、ゲームの参加者ではありません。
(だから素手)
また「安生か?船木か?」と言うのは単なる被害妄想で、
安生と船木が参加しているわけではありません。
U系まで参加させると収集がつかなくなるので。
この話がつまらなかったらどうぞなかったことにしてください。
636 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 18:20
前田まで来てんのかよ!笑
それも自分で来たのかよ!状況わかっているのか!?
637 :
gto:2001/08/21(火) 18:21
もちろん前田は状況わかってません。
でもそういうこと気にする人じゃないですね。
誰か武藤で前田を殺してくれませんか?
638 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/21(火) 18:21
>>633 わーい!このスレ読者の越中一同、楽しみにしてるって!
生き残ろうが殺されようがガタガタ言わない!
639 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/21(火) 18:23
よ・・・吉江・・・ミジメだ・・・塩だ・・・正に吉江だ・・・(笑)。
>>634 ゲ―――!?吉江が出てる!しかも死んでる!!越中編どうしよう!?(
>>576)
ちょっと熟慮に熟慮を重ね虚心坦懐に何とかします……
641 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 18:31
部外者が簡単にバトルフィールドには入れるのか?
兵隊とかいるだろうし。まあ入って来たんだから入れたんだろうな。
できれば前田が強引に入ってくるところが読みたいです。
642 :
gto:2001/08/21(火) 18:36
>>640 ◆ZNLiv1KUさん。すみません。
吉江使う予定だったんですか?
誰も使いそうにない人気薄のレスラーを使ったつもりだったんですが。
時間軸でなんとかなりますか?
それとも私のは、なかったことにしましょうか?
643 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 18:43
越中と吉江が絡む予定だったのか・・・
昨晩から不運続きですな、頑張れ>ZNLiv1KUさん
644 :
◆ZNLiv1KU:2001/08/21(火) 18:45
>>642 いや大丈夫ですよ。なんとかします。この前田を消すのはかなり勿体無いですよ。
幸い前田編に時間説明が無いので吉江くらいどうとでも出来ますから(w
645 :
gto:2001/08/21(火) 18:50
>>644 そう言っていただけると助かります。
前田の理不尽なキャラは気に入ってたのですが
吉江には何の愛着もないのでどうしようか悩んでいました。
それでは、越中編楽しみにしています。(実は越中ファンです)
646 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 18:50
>>644 一応、健介が死んだ後って事になってますね。<時間説明
頑張って下さい!
647 :
お前名無しだろ :2001/08/21(火) 18:59
>>吉江くらいどうとでも出来ますから(w
この一言恐ろしいほどドライでwarata
応援age
648 :
格板常駐者:2001/08/21(火) 19:01
このスレおもしろいっす。
格板もこの位面白い
のが作れれば・・・
>>633 実は俺も一番最初は、越中チャレンジしようと思ってたって!
でもシリアスな場面に「〜って!」とか「テメッコノヤロッ!!」はとてつもなく
似合わなかったって!
でもアンタなら出来るって!期待してageという事ですよ
うえ〜ん!
NOAH編が終わってもうたぁ!
しかも。10人近く未登場で。
上手くまとまったいたからしょうがないか。
新日は長く続けて上手くまとめくれ!
今のレベルを保ってがんばってください!
651 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 19:45
んで、今のとこ残ってるのは?
652 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 20:39
西村・武藤・カシン・大谷・真壁・AKIRAか?
653 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 20:47
馳・中西・永田・蝶野・越中?
それに前田といつ出てくるのか成瀬
654 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 20:53
健吾とか平田もいるの?
655 :
381:2001/08/21(火) 20:54
>>652!! テメッコノヤロッ!!俺を忘れんなって!
◆ZNLiv1KUが男の逝き様を描いてくれてる最中だって!
三沢に負けない散り際を見せてやるという事ですよ。 まだ死ぬと決まった訳じゃないって!
因みに生存してるメンバーは、以下の通りという事ですよ
・蝶野 ・中西 ・永田 ・小川 ・藤田 ・飯塚 ・サムライ ・馳 ・平田
・健吾? ・小路? ・成瀬?
656 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 21:07
ブデと竹村は〜。
657 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 21:12
>>656 ブデって?
とりあえずこんな感じ
・西村 ・武藤 ・カシン・大谷 ・真壁 ・AKIRA
・蝶野 ・中西 ・永田 ・小川 ・藤田 ・飯塚
・サムライ ・馳 ・平田
・健吾? ・小路?・成瀬? ・前田? ・竹村?
ですか(主要キャラ順・敬称略)
ブラックキャットの事じゃないですか?
>>657 ブラックキャットの事ではないかと…(w
660 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 21:17
ドルゴルスレン・セルジブデ?
やってしまった…鬱だ…
662 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 21:23
>>660 それっぽい!
でも黒猫も現役だから出さなきゃダメかな。
竹村も含めていつのまにか死んでたキャラ希望
663 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 21:44
664 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 22:09
外人は国籍問題があるから参加自体が難しいと思われ。
一応、政府主催だし(w
665 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 22:12
>>◆ZNLiv1KU 頑張れって!
越中スレの人間も覇の旗振って応援してるということですよ
666 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 22:14
邪道、外道も忘れないでくれ!もちろん瞬殺でオーケー!
それと山ちゃん、健吾は、お願いね!
667 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 23:19
age
668 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 23:28
前田は早く殺しておいた方がいいな!面白いけど!
ギャグみたいなキャラだからシリアスにカシンかサムライに
現実を思い知らせてもらおう!
669 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 23:43
今全部読んだ。
こりゃすごい!!
熱でそうだ…マジで。
職人さんの丁寧な仕事に感心、感心。
楽しみにしてますよ。
670 :
名無し:2001/08/21(火) 23:52
果たして最後に残るのは?
671 :
お前名無しだろ:2001/08/21(火) 23:54
確かに前田の存在は面白いけど、危険すぎると思います。
これまでこれだけシリアスにストーリを続けてきたのに!いきなり殺す気もない前田の攻撃で
吉江が死んでしまうなんて!今までの作品を馬鹿にしているのですか?
前田編は無視して本編を進めてもらいたいです。
前田編は外伝みたいにお笑いで済まして欲しいです。
672 :
名無し:2001/08/22(水) 00:04
ということは吉江生き返らせてストーリー誰か作って
950までには完結希望
673 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 00:09
がんばってほしい・・・age
674 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 00:47
675 :
gto:2001/08/22(水) 01:08
>>671 すみません。馬鹿にするつもりはなかったんですが、
前田の理不尽さを出したくて。勢いで人殺しそうだし。
吉江が相手だから許されるかなと。
初めて書いたのですが難しいですね。
前田は因縁の深い平田か武藤に殺して貰いたかったのですが、
・・・早急に殺すようにします。
今度はシリアスに。成瀬も出して。
676 :
普段はカンコ君:2001/08/22(水) 01:32
正直に言うと、『Wおさむ編』で木戸を撃ち殺すのは当初吉江の設定でした。
でも◆ZNLiv1KUさんの予告を聞き、『御本尊様に殺されるなら奴も本望だろう』と
思い、急遽キャラを大谷に変更しました。
でも大谷に変えた事で逆に深みが出た気がしますし、今練り直してる◆ZNLiv1KU
さんも、当初の構想より充実したものになっていると思われます。
つまり何が言いたいかと言うと、『部外者の前田に殴り殺される吉江』が最も
彼に相応しい役柄ではないか、と(w
677 :
ぐりふぉんますく:2001/08/22(水) 01:33
誰か真壁使う予定の人いますか?
自分の中でネタができたんで一回書いてみたいんですが,,,
それともおとなしく傍観者でいたほうが良いでしょうか?
678 :
普段はカンコ君:2001/08/22(水) 01:40
ついでに一つリクエストすると、前田はこのままフェードアウトして
欲しい気がします。
いや場を乱すとかそういうんじゃなくて、『成瀬を探す→自衛隊に止められる
→何じゃ、ワレ!!→強引に入場→成瀬を探す→吉江を見掛ける→挨拶せんかい、
ボケ!!→吉江を殺す→帰る』という前田の行動が無茶苦茶面白いので(w
これは単なる個人的な希望ですが・・・
679 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 01:43
680 :
gto:2001/08/22(水) 01:53
> つまり何が言いたいかと言うと、『部外者の前田に殴り殺される吉江』が最も
> 彼に相応しい役柄ではないか、と
ありがとうございます。これで私も吉江も報われます。
また、前田フェードアウトの件ですが、
現在前田完結編を構想中ですので、それが上手くいかなかったら
フェードアウト編を書きます。
681 :
mi:2001/08/22(水) 02:08
実は大谷で話を練ってたんですが・・・
ダブル修に出会う前、って設定の話で作っていいですか?
ちなみにその大谷は、まんまアツイ奴なんですけど・・・
682 :
普段はカンコ君:2001/08/22(水) 02:12
>>681 miさん
是非書いて下さい。自分でも勿体無い使い方をしているのがわかった
ので>大谷の存在。それもこれも、全て吉江が悪い!!
その後の顛末が決まってるので難しいとは思いますが、宜しくお願いします
しかし我乍ら惨いよなぁ・・・戦う前から『吉江は越中に殺される』って
決め付けてるんだから(w
683 :
mi:2001/08/22(水) 02:17
>>682 稚拙な文章力ですが、明日夜中にUP予定です。
ありがとうございます。
>>681 ぜひ書いてみてください!楽しみに待ってます!
ちなみに・・・時間軸の設定って、どうなってるんでしょうね?
前半の方のは今後の展開に影響ないと思われるので省くとして
絡みそうな所を掻い摘んで挙げると・・・
只の名無しさんの
>>268は、1日目12時以降。
◆ZNLiv1KUさんの
>>625が、1日目14時。
私の
>>252が、1日目17時頃か?
◆ZNLiv1KUさんの
>>258が、1日目18時前後。
◆ZNLiv1KUさんの
>>519が1日目18時。
私の
>>392は、1日目18時頃始まって19時頃終了。
只の名無しさんの
>>463は、たぶん18時過ぎてから(AKIRAと柴田は入れ替わりでやって来たと思われ)。
◆ZNLiv1KUさんの
>>519も18時過ぎ。
gtoさんの
>>631は、1日目18時以降ではないかと(吉江は18時の時点で放送されてないし)
只の名無しさんの
>>509が19時頃。
◆ZNLiv1KUさんの
>>483は、19時以降か?
カンコ君さんの
>>587は、2日目早朝。
カンコ君さんの
>>431も、2日目(早朝か?)
・・・とまあ、こんな感じだと思うのですが。
ちなみに1日目の4回目の定期放送の場面は、まだ誰も書いてません。
(1日目18時の放送が最後。4回目は深夜0時)
今後お話を作る作家さん、よければ参考にして下さい。
漏れがあったらツッコミきぼーん。
685 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 05:53
age
686 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 08:52
あげ
687 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 09:53
j
688 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 10:20
いきなりブレイクバニー登場
689 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 12:32
age
690 :
◆tNbFBASE:2001/08/22(水) 12:43
吉江豊は走っていた。恐怖のあまり目に涙を溜め、鼻水を垂らし、歯を食いしばりながら。
見てしまったのだ。彼が最も見たくなかったものを。
隠れ場所が立ち入り禁止区域に指定され、仕方なく入り込んだ路地裏にそれはあった。
月明かりに照らされたあまりに無残に変わり果てた辻よしなりの姿だった。
両腕両足に各々10本程、アクセサリーと言うにはあまりにも無理のあるボウガンの矢が、
激しく自己主張するかのように突き立っていた。さらに前歯が何本も折られており
口からも大量に出血している。そして何よりこんな無残な姿にもかかわらず
辻がまだ生きている事が吉江に大きな衝撃を与えた。もう手遅れではあったが。
「…ころして……ころして…ころして……」
辻はその言葉だけを流す壊れたテープレコーダーのようになっていた。銃声は聞こえても、
放送で死亡者を挙げられても心の何処かで信じていたのに。人が人を殺す訳が無いと。
だがアナウンサーである辻の身体は、皮肉にも自身の言葉以上の説得力で吉江に現実を見せつけた。
吉江は逃げ出した。辻を助けることも周りも気にすることもせず一心不乱に。
早くそこから少しでも遠くへ行きたかった。
今、吉江は不動産業者の事務所にいる。散々逃げ回り疲れきったせいで逆に多少冷静になり、
追跡者を恐れてここに逃げ込んだのだった。
吉江は後悔していた。恐怖に我を忘れ走り回った事は自分にとって大きすぎるマイナスだった。
(せめて夜明けまで誰も来ないでくれ!!神様、お願いします!!!!)
そんな吉江を嘲笑うかのように事務所のドアがゆっくりと開かれる。
恐れおののく吉江には、それがさらにゆっくりに見えた。そしてドアが音を立てず閉じられた。
姿勢を低くして侵入してきたらしく、机の陰に隠れ誰が入って来たのか見ることも出来ない。
もう吉江の心臓は張り裂けそうだった。いっそのこと殺されてしまおうかなどと考えてしまう。
「おい、おい吉江!いるんだろ?」
突然かけられた声に驚き、吉江は悲鳴を上げそうになってしまった。
「オレは敵じゃないって!」
いつもの口癖が聞こえた。声の主は越中詩郎だった。
越中は吉江を追いかけていた。ある目的に吉江を誘うためだった。
いささか早計とも思えたが、さっき見かけた吉江の必死に走る様から少なくとも
積極的に殺し合いに参加しているようには見えなかった。だからこそ誘おうと思ったのだ。
(だが冷静な状況判断が出来る状態でも無さそうだ。)
そう考え、用心して姿勢を下げ、吉江が入っていった事務所に踏み込んだ。
やはり吉江は見当たらない。仕方なく思い切って呼びかけた。
「おい、おい吉江!いるんだろ?…オレは敵じゃないって!」
奥の方から微かに物音が聞こえた。だが出てこない。
仕方なく、もしも事態の為に銃を懐から取り出した。銃はニューナンブ、
日本の警察官に配備される銃だが性能は良くない。しかもこの銃には厄介な事情もあった。
銃を構えもう一度声をかける。
「吉江、オレは何もしないって!出てきてくれよ!」
少し沈黙が続いた後震え上がった声が返ってきた。
「て、てて敵じゃないんなら出てってくれよ!…もういやなんだよぉ……」
「お前も死にたかないんだろ?だったら出て来いって!一緒に助かるんだよ!」
「い、嫌だ!信用できない!!どっかに行ってくれ!!」
(クソッ、埒(らち)があかない。)
越中は仕方なく吉江と接触することにした。危険だが今まで吉江が攻撃してこなかった事に賭けて。
さっきまで声が聞こえていた方に移動しようとした時、いきなり目の前に吉江がいた。
不意を突かれ吉江に銃を向けた時、吉江も越中に銃を向けていた。
とりあえず、今はここまでです。懲りずに長くなりそうです…
ゆっくりお付き合い下さいm(__)m
694 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 13:00
辻、悲惨ーー
さすがに同情してしまった。
695 :
:2001/08/22(水) 13:24
やっぱ面白い!!
作者の方謙遜しすぎじゃ??もっと傲慢な態度でオッケー!!
696 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/22(水) 14:05
やっと越中登場だって!
やるって節も滑らかだって!
◆ZNLiv1KUさん、ありがとうって!
続き、楽しみだってことですよ。バンザイ!!!
697 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 14:20
【死亡確認選手】
藤波、小島、高岩、天山、長州、村上、小原、橋本、健介、田中、金本、ライガー、
後藤、井上、柴田、健三、棚橋、ヒロ斎藤、安田、保永、小鉄、ケロ、木戸、坂口
マサ斎藤、タイガー服部
【生き残り選手】(温厚派)
西村、蝶野、中西、永田、越中、吉江?、大谷、小川、辻、
【生き残り選手】(キラー派)
カシン、武藤、馳、サムライ、平田?、野上、前田、
【未登場選手】
飯塚、健吾、山崎、
【登場予定選手】
成瀬、小路、邪道?、外道?、大仁田?、真鍋?
間違いあったら指摘してください。
698 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 15:48
699 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 16:03
どうやらこのスレ、許容サイズを超えた模様。
「かちゅ〜しゃ」なら見れるけど、普通のブラウザだと見えない。
新スレ立てて
>>690から再開するのがイイかもしれない・・・。
700 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/22(水) 16:18
701 :
1さん代打 ◆oOfl/2go:2001/08/22(水) 16:39
とにかく、ここまで来てしまった以上、早く靴を取って戻ろう――
西村は心の中でそう呟くと、下駄箱から自分の靴を取り出した。
その時だった。
カチッ、という金属音とともに、何かが引っ掛かる感触が伝わって来る。
靴や下駄箱の構造上、引っ掛かる物があるとは思えない。
嫌な予感がした。
暗がりの中、西村は下駄箱の中を覗き込む。
そこには、ガムテープで固定された丸い物体が、一つ。
そして靴には針金が巻かれ、その先には
ピンを思わせる金属部品が結び付けられていた。
――手榴弾だ!
しかも、靴を取り出したことにより、ピンは外れている。
仕掛けた人物を詮索する時間など無い。
西村は全速力で、その場から立ち去るべく走り出した。
だが、運命は脱出を簡単に許してはくれない。
走り出した西村の眼前に、突然、人影が現れた。
ごめん。コピペ最中に誤爆した・・・逝ってきます・・・。
703 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 16:42
>>702 新日バトロワ2のスレ立てた1です
頑張ってください!
704 :
お前名無しだろ:2001/08/22(水) 16:45
706 :
アントニオ猪木:01/09/01 15:53 ID:TmhbC5Fg
テメーコノヤロウ!!!ナンダコノヤロウ!!!元気ですかーーー!!!
もうやめてくれコノヤロウ!!
いくぞーーーー!!!!!1,2,3、ダーーーーー!!!!
707 :
お前名無しだろ:01/09/01 22:26 ID:h.rUSLdM
ageるまで
終了してください