ノアだけはガラガラpart37

近頃、「ノアは空席が目立ち、リングサイド席も一列しかない。かなり
客入りが悪い。」と言った声を耳にする。
これは半分は正しく、半分は誤りである。確かにノアの会場には空席があったり
リングサイド席が一列しかない時がある。
しかし、これを客入りが悪い事と解釈してしまう人は、重要なポイントを
見落としているのである。
　ノアは「今風の団体」をコンセプトに産声を上げた。これは試合のスタイルや
選手の質だけでなく、実は会場の席にまでそのこだわりがある。
例えば、「空席」と目されている空間には、「ヴィヴィッドシーツ」と呼ばれる、
会場を彩る幕が施されており、殺風景な会場を色鮮やかにに演出している。
その為、会場に空席を作らざるを得ないのである。
又、リングサイドの一列席にしてもそうだ。プラチナチケットを手に入れたお客
さんには、ゆったりとしたスペースでご観戦いただきたいという思いがある。

　皆さんは、ラッシュ時の満員電車と、ファーストクラスのサービスの行き届いた
ゆったりとした席とでは、どちらがお好きだろうか。
ノアは常に顧客第一主義でありたい。


〜三沢光晴　著「理想主義者」より抜粋〜

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