【POPCOM】ここはプロレス王国【レーニン】

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1お前名無しだろ
小学館のPC雑誌「POPCOM」に連載されていたコラム「ここはプロレス王国」について語りましょう。


-DATA-

・連載期間…'91年3月号〜'93年1月号 (連載終了後は「ここはサッカー王国」へ)
・ライター…レーニン (POPCOMでは古神陸の名で小説の連載も)
・内容…”思い入れめいっぱいの”プロレス観戦記


とりあえず、レーニンの長州嫌いはガチ。
今なにしてるんだろ?
2お前名無しだろ:2006/02/02(木) 07:07:54 ID:Ehm8Rre00
>>1
噂では馳なんとかっていうペンネームで小説書いてるらしいよ
3お前名無しだろ:2006/02/02(木) 09:02:19 ID:d4LKuwna0
>>2
噂では吉川英治新人賞をとって何回か直木賞候補にもなったらしいよね。
4お前名無しだろ:2006/02/02(木) 11:55:29 ID:WNacgOSa0
>>1は何が言いたいの?
5お前名無しだろ:2006/02/02(木) 14:38:27 ID:nIC40BSt0
おいィ?POPCOMと言えば円丈を語るべきでしょう?

>>1 おまえ坂東だろ?
6お前名無しだろ:2006/02/05(日) 06:39:26 ID:XWJK+dpF0
age
7お前名無しだろ:2006/02/07(火) 06:56:01 ID:09hZMYGr0
あげ
8お前名無しだろ:2006/02/07(火) 08:26:37 ID:obamtfJ8P
サバッシュはクソゲだった
9お前名無しだろ:2006/02/09(木) 00:52:29 ID:TtTp/+q+0
10お前名無しだろ:2006/02/09(木) 06:45:00 ID:7jvm8sqj0
円丈の弟子新潟は今白鳥
11お前名無しだろ:2006/02/10(金) 06:56:44 ID:xHV3ll7K0
何気に台湾特集が面白かった。
12お前名無しだろ:2006/02/11(土) 06:40:59 ID:jRU5qPW50
- 連載 DATA -

01.'91年3月号 新日 1/5    ニューイヤーダッシュ 後楽園ホール
02.   4月号 JWP
03.   5月号 全日 2/23   後楽園ホール (パソコンQ&A道場で日高徹が文句をつける)
04.   6月号 ユニバーサル  後楽園ホール
05.   7月号 全日 武道館・・・を回避し、座談会1 (謎の美女道場)
06.   8月号 藤原組 ・・・を回避し、座談会2
07.   9月号 UWFインター  後楽園ホール
08.   10月号 新日       G1クライマックス 1日目
09.   11月号 全女       ジャパングランプリトーナメント 後楽園ホール
10.   12月号 JWP       後楽園ホール (UWFインターのチケット取れず)
11.'92年1月号 新日       武道館 (長州を酷評)
12.   2月号 FMW       後楽園ホール
13.   3月号 UWF       後楽園ホール
14.   4月号 SWS       後楽園ホール
15.   5月号 全女       世田谷区民会館
16.   6月号 硬派er格闘技OLYMPIC'92
17.   7月号 UWF       横浜アリーナ
18.   8月号 番外編 ここは台湾野球王国
19.   9月号 全女       ジャパングランプリトーナメント 後楽園ホール
20.   10月号 新日    G1クライマックス 2日目
21.   11月号 WAR       革命点火 横浜アリーナ
22.   12月号 藤原組      東京ドーム
23.'93年1月号 総括 
13お前名無しだろ:2006/02/12(日) 06:49:36 ID:z0Bp4jVz0
うわーーーーーーん!!!!ういちゃんがいなきゃやだよぉぉぉぉ!!!!!
しくしく。
14お前名無しだろ:2006/02/13(月) 06:23:38 ID:4a78ghiW0
なっちゃんと函館でデートしたい。
15お前名無しだろ:2006/02/14(火) 06:27:44 ID:NAH526490
なっちゃぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁっぁんんんんん!!!!!!!
今度函館でデートしようねっっっ!!!
16お前名無しだろ:2006/02/15(水) 06:34:51 ID:WvQX3OhH0
三遊亭円丈氏の歯は実は○○歯
17お前名無しだろ:2006/02/16(木) 06:50:51 ID:ghdPl5OH0
レーニン著名初寄稿はサイレントメビウス
18お前名無しだろ:2006/02/17(金) 06:49:07 ID:7bF2liJX0
美少女ゼミナールで一番抜いたシーンは?
19お前名無しだろ:2006/02/18(土) 06:35:18 ID:TkXp5wkR0
ってか、プリメで「ひかるちゃん♪」とかいってたのが一番キモい。
20お前名無しだろ:2006/02/19(日) 16:06:34 ID:I+AfApXq0
事件が起きてからなあ・・・・・・・・・・・
21お前名無しだろ:2006/02/20(月) 17:44:03 ID:a/RB5c1Q0
アレでエロゲ業界の空気が一気に変わったからなあ・・・・・・・。

まあ、ゲームとしてはマシになっていくわけだが。
22お前名無しだろ:2006/02/21(火) 06:17:56 ID:UuF3oqO30
やっぱシィルだよな
23お前名無しだろ:2006/02/22(水) 06:38:47 ID:6PiioUUE0
連載第1回・'91年3月号より

このコラムを始める前に、1つだけ断っておきたいことがある。プロレスはスポーツではない、ということだ。
よくネ、あるでしょ?プロレスは八百長だとか、そんなことはない、とかいった不毛な議論が。

だから、最初に断言しておく。プロレスはスポーツではない。格闘技ですらない。
真剣勝負をうたい文句にしているUWFだって、やっていることはプロレスなのだ
(ということは、もちろんUWFのそれも真剣勝負ではない)。

ただし、誤解されると困るのは、純粋なスポーツじゃないなら、インチキなのかということだが、そんなことはない。
ふつうのスポーツ選手とプロレスラーのめざすところが違うだけの話なのだ。
スポーツ選手に求められるのは、全力を尽くして記録や試合に挑むことだけど、プロレスラーに求めら
るのは、
                     ・・・・・・・・・・・・・・・
ただひとつ、己の肉体を駆使して観客を魅了すること。そのためには何をしたっていいのだ。
だから、プロレスは八百長だ、ということ自体がナンセンス。
それに本気で反論するのもナンセンスなことだ。

観客を魅了することが第一の競技がスポーツなわけはないし、
プロレスラーたちは観客を魅了するために全身全霊をかけているのだから
(なかにはそうでもないレスラーもいるけど)インチキではけっしてない。

そこのところを十分に理解して、一度でも会場に足を運べば、
これまでプロレスを毛嫌いしていた人でも、一発でプロレスの魅力に取りつかれるに違いない。

だってプロレスは楽しいんだから。わかったネ。

24お前名無しだろ:2006/02/22(水) 22:07:59 ID:B/tSzbHB0
pei
25お前名無しだろ:2006/02/23(木) 06:32:40 ID:YFdBQQCI0
当時Uはプロレスだと主張した人は少ないのでは?
26お前名無しだろ:2006/02/24(金) 06:45:01 ID:MJveLxor0
'91年5月号 入門者のためのパソコンQ&A道場 リード文より

ちょっとマイクを貸せッ!!オイ、編集部のS。おまえナ、
プロレス観戦にあれだけ行こうってアピールしたのに、うなずきながら黙殺しておいて、

「いってみるもんだなァ」

で別人を行かせてしまうとは、どういうことだイ?

プロレス歴30年、東スポ保存歴15年(大試合のみ)、ビデオ録画歴11年(新日プロ中心)の実績に
不満でもあるってのかい。

『週刊ゴング』のバグ探し男とも、隠れ顧問とも、はたまた毒ターTとも……
いわれたこたァないけど、得意の卍固めの威力はチットも衰えてはいないんだゼ。

そのスリムな身体に、地獄の卍を見舞ってやろうか……と思ったけど、
結婚前だから見逃してやろう。遊んでばかりいないで、早くヨメさんもらえよ!!

ゴンッ!! ←マイクを放り投げる音・・・・・かと思ったら、机に頭をぶつけた音だった。

おっと、いつの間にかイネムリをしていたようだ。そういや、さっきまでラッシャー木村の
マイクパフォーマンスをテレビで見ていたんだっけ。妙な夢を見たような気がするなァ。
なんか、怒ってたみたいだけど、目が覚めたら忘れてしまった。

春だァ・・・・・。


まったく関係ないコーナーからケンカを仕掛けた道場主(のちに総帥)日高徹はガチ・・・・・・。


27お前名無しだろ:2006/02/25(土) 06:52:51 ID:G8EoYhFH0
連載第3回・'91年5月号より

数あるプロレス団体のなかでいちばん楽しい団体はどこか?と尋ねられたら、
ぼくはちょっと迷ったあときっぱりと「全日本プロレスだ」と答えるだろう。

- 中略 -

しかし、今でこそぼくは全日本のファンだとほざいてるけど、昔は大嫌いな団体だった。
当時はまだガキで、プロレスこそが最強の格闘技だと信じていたぼくはガチガチの猪木ファンだったのである。
馬場は猪木の敵だった。そんな団体を応援するわけにはいかない。

それに、一度だけ全日の会場に足を運んだことがあったのだけれど、
その試合内容といったらおそまつ以外のなにものでもなかった。
あのころの全日は文字通りぬるま湯につかっていたようなもので、
選手たちの体はたるみ、技のキレもスピードもなかったのである。
当時の新日本プロレスや旧UWFに熱中していたぼくは、二度とこんな団体見に来るもんかと思っていたのだ。

そんな全日を変えたのが天龍だった。

ほかの選手がのんべんだらりと試合をこなしているなか、彼はある日から目覚めたように激しいファイトを展開するようになっていったわけ。

ところが、その天龍が去年、メガネスーパーのSWSに引き抜かれてしまった。
全日を支えた男がいなくなってしまったのだ。もしかすると、全日はもうダメかもしれない、などとぼくは無責任に思ったりもした。
てんりゅう以外にもかなりの選手がSに(プロレス界のスラングね)引き抜かれたのだ。

ところが、ぼく思いを裏切って、全日はますます輝きだした。

全日に残った選手が、Sに行った選手に負けてたまるかと、連日のようにそこまでする?といいたくなるような激しいファイトスタイルでぶつかり合うようになったのである。


28お前名無しだろ:2006/02/25(土) 06:53:57 ID:G8EoYhFH0
それからの全日は完全に上り調子。そりゃそうさ。楽しいんだもん。激しいんだもん。
ファンは必ず会場に足を運ぶ。
大勢のファンの声援に支えられた選手はその声援にこたえようとさらに激しいファイトで観客をうならせる。
今全日は最良の状態にあるわけなのだ。


- 中略 -

次の試合が始まる直前、リングアナが「川田利明」という名前を口にすると会場の雰囲気が一変する。
それまでプロレスを明るく楽しんでいたファンの目が変わるのだ。
川田が出ればリングは楽しいプロレスから激しいプロレスに変わる。
観客はみんなそれを知っている。

- 中略 -

川田は天龍なきあとの全日の天龍なのだ。だから対する選手も川田が相手だと燃える。
試合が激しくおもしろくならないはずがないのだ。

- 中略 -

三沢も小橋も川田同様激しいプロレスを体現する選手だし、外人組(ゴディ、ウィリアムス組)はたぶん今現在世界最強のチームだ。
ああ、ぼくはこの試合を形容できない。とにかく見てくれとしかいえない。
こんぱち!こんど連れてくよ。君はこれでプロレスに完璧にハマるはず。だれだってそうなる。


この後天龍の試合の観戦記も載っているが、
('92年4月号 SWS 後楽園ホール、'92年11月号 WAR 革命点火 横浜アリーナ)
この頃は塩評価。
最終回で好きな選手に川田と小橋を挙げている。

とりあえず、age
29お前名無しだろ:2006/02/26(日) 07:09:04 ID:67LAq17C0
円丈のドラゴンスレイヤーを転載した方がいいかも・・・・・・。
30お前名無しだろ:2006/02/27(月) 06:39:30 ID:B6j6U9fU0
コンプティーク
31お前名無しだろ:2006/02/28(火) 06:38:10 ID:Qrpm3zif0
マイコンBASICマガジン
32お前名無しだろ:2006/03/01(水) 17:37:52 ID:ZK7z2kSY0
テクノポリス

そういやMSX-FANはしぶとかったな。
33お前名無しだろ:2006/03/02(木) 17:28:02 ID:H0gAU3r70
ふと、戸塚ぎーちを思い出した。
Mマガ→Bメガ→・・・?
34お前名無しだろ:2006/03/04(土) 06:57:22 ID:wPAEg1u10
のんきな父さん・・・はMマガで復活したな。
35お前名無しだろ:2006/03/05(日) 07:16:55 ID:ZOl+mLf90
無謀な旅人
36お前名無しだろ:2006/03/05(日) 17:15:02 ID:Y7D1ETat0
台湾特集面白かった。
37お前名無しだろ:2006/03/06(月) 09:12:13 ID:g/ouw8M2O
きむちはかわいい奴隷です。
38お前名無しだろ:2006/03/08(水) 06:56:43 ID:x2efJKLz0
MSX応援団
39お前名無しだろ:2006/03/09(木) 17:13:49 ID:hCdzdQC00
アストラル・シティ
40お前名無しだろ:2006/03/10(金) 07:03:26 ID:srs+2swv0

の下にポップロードはなかったんだよなw
41お前名無しだろ:2006/03/11(土) 14:16:33 ID:pwiimLvO0
レッスルエンジェルスネタもここでいい?
42お前名無しだろ:2006/03/12(日) 18:23:06 ID:d9FY8q+R0
マイティ祐紀子
43お前名無しだろ:2006/03/13(月) 19:53:22 ID:fFgtTj2s0
と思ったらスレあったのね。
44お前名無しだろ:2006/03/15(水) 05:57:46 ID:PDUJOsI50
連載第4回・'91年6月号・ユニバーサル編

冒頭で誰にもコーナーを譲らない宣言。
次にルチャの説明。

〜たぶん、メキシコの子どもたちはルチャ・ドールたちに、
日本の子どもたちがウルトラマンや仮面ライダーに抱くようなあこがれを抱いているのだと思う。
ただし、ウルトラマンは架空の存在だけど、ルチャたちは現実だ。その気になればだれだってスーパーヒーローになれるのだ。
だから、ルチャにあこがれた少年は数年後、昼間は市場で野菜を売り、夜はマスクをかぶったスーパーマンに変身する。
マスクは現実の自分がリング場のスーパーマンに変身するためのアイテムだ。
野菜売りの兄ちゃんは子どもたちの声援を受けて、果敢にトペ・スイシーダを敢行する。

したがって、ルチャは現代のプロレスではすっかりすたれてしまった善玉対悪役という図式にしっかりのっかっている。
そりゃあ、もうクサくてたまらないほどだ。だけど、そのクサさを無視してでもルチャを楽しみたくなるのは、
華麗としかいいようのない空中殺法見たさと、ラテン民族特有の意味のない明るさにひかれてしまうからなのだ。〜

〜このユニバーサルという団体は、設立時にいろいろあってですね、ちょっと説明するのがメンドイのだが、
まぁ要するに、日本人およびアメリカ選手がいないので、しかたなくメキシコからレスラーを招いていたのだ。
だれもが、すぐにつぶれちまうんだろうなと思っていたわな。なにしろ数年前までの日本じゃ
「ルチャ?あんなのプロレスじゃねーよ」といった意見が圧倒的に多かったのだ。
ところが、去年あたりから、ルチャがにわかに脚光を浴びたのだ。たぶん、UWFのシリアス路線にみんな疲れていたんだ。
もう小難しいこと考えないで、リラックスしてプロレスを楽しみたいという
ファンのニーズに大仁田のFMWやルチャが最適だったのだろう。〜

浅井をファンサービスがいいと評価。そういえば、このコラムで浅井は何度も(SWS、WARと団体が毎回違う)紹介されている。

試合は期待はずれ、メインの爺達はイラネと批判。誰の事?

45お前名無しだろ:2006/03/15(水) 06:03:07 ID:PDUJOsI50
連載第5回・'91年7月号・座談会編・1

謎の美女A登場。
嵌ったきっかけ…ファンクスを見てから。行く団体…10団体全部。(すげえw)
それぞれの好きな選手
野獣1…鶴田、美女A…天龍、レーニン…佐山

〜美女 10団体全部行きます。東京近郊でやる試合は全部(笑)。
レーニン 筋金入りじゃん。たまんねぇなぁ(爆笑)。給料たりないんじゃないのかな?
美女 超ビンボー。レーニンさんは新日ですか?
レーニン 猪木対ルスカが最初だからね。一時期、新日がグチャグチャになっちゃって、
      プロレスから離れたことがあるんだけど。
野獣1 海賊とかがいたころね。
美女 海賊サイテー。
レーニン いや、その前。それで、そのころ東京に出てきて、後楽園ホールでライブ見て、やっぱこれしかねぇよな(笑)。
      ところで、全部の団体ってことはSも見に行くの?おもしろい?
美女 つまんない(笑)。
野獣1 それでも行く(笑)?
美女 天龍が好きなんですよ。だから、福井の旗揚げにも行った。『週刊プロレス』に踊らされちゃいけないと思って。
レーニン それは正しい(笑)。
野獣2 何を基準にしてつまらないって判断するの?
レーニン カタルシスがあるかどうか。プロレスはスポーツじゃない。
      選手の最終目的は勝ち負けじゃなくて、観客のボルテージをいかに上げるかなわけ。
      気を抜いた試合なんか一発でわかるよ。そういうのがつまらないんだ。
野獣2 あなたもそういうのがわかるの?
美女 わかりますよ。このヤロー流しやがってとか(笑)。〜


46お前名無しだろ:2006/03/15(水) 06:12:59 ID:PDUJOsI50
続き

〜レーニン おれはちょっとマズイんだけど、佐山。
野獣2 なんでマズイの?
レーニン U絡みなんだけど、Uってずっと真剣勝負だって顔してやってたのね。
      ところが佐山が、あれは違う、ってどこかの雑誌に書いちゃったんだよ。
      佐山は正しいんだけど、プロレス・ファンからは総スカンなの。〜

〜野獣2 世間のプロレスに対する偏見はどう思ってんの?
レーニン べつに。プロレスのよさがわからないなんて、なんてかわいそうな人たちだと(笑)。
      見たくなきゃ、いいよ、見なくても、みたいなね。〜
47お前名無しだろ:2006/03/16(木) 15:09:17 ID:9lxhMZCv0
座談会の写真
 7月号…鶴田、天龍、佐山
 8月号…前田、長州、大仁田
48お前名無しだろ:2006/03/18(土) 00:18:03 ID:MzntshG30
連載第6回・'91年8月号・座談会編・2

〜レーニン ちょっと下卑た質問だけど、胸毛のあるレスラーってどう?(笑)
美女 えーっ(笑)。武藤だったら許す。ちょっとでしょ、無党は。
レーニン でも生えてるのはわかるよ(笑)。
美女 わかるけど(苦笑)。新日に来てたミゲロ・ペレスって知ってる?
レーニン 背な毛(爆笑)。
美女 すごいよね、あの毛は(笑)。
野獣1 腕から胸から背中まで毛で覆われている。
レーニン 寝技だけはしたくないよな(笑)。
野獣1 でも、日本人のレスラーって毛深いの少ないよね。
レーニン 脱毛してたりして(爆笑)。
美女 気持ちワルーイ。〜

野獣2の発言…プロレスファンは反応がものすごくいい。
          アマチュアから見ると、場外乱闘ってものすごくおもしろいんだけど、プロレスファンはブーイング。
他の3人 アマチュアはねぇ(笑)。

その後は、不透明決着がほぼなくなったという話に。

〜野獣1 ジョー樋口がレスラーに吹っ飛ばされることもなくなった(笑)。
美女 でも、このあいだ失神しちゃいましたよ(笑)、大一番で。〜

北尾…全員嫌い。好きな会場…美女&レーニン、後楽園ホール。(野獣1はあまり会場行かないw)
49お前名無しだろ:2006/03/18(土) 00:21:26 ID:MzntshG30
続き

〜レーニン おれも後楽園がいちばん好きなんだ。最もプロレスに適した会場だよな。
        レスラーの声や、肉と、肉がぶつかり合う音も聞こえるし。
美女 大会場も盛り上がるけど、あれはお祭りなんですよ。純粋に楽しむなら、やっぱり後楽園がサイコー。
    あと、ドームに野球見に行く人たち一緒に歩いてて、途中でヒョイってはずれる快感(笑)。
レーニン それもあるなぁ(笑)。ダフ屋が「お兄ちゃん、野球?プロレス?」って聞いてくるのね。
野獣2 これだけ興業的に成功してるのに、世間からは冷たい目で見られてるわけでしょ?
     それに対して、感じるところはないの?
レーニン もうないね(苦笑)。恥じる必要はないけど、大声で叫ぶ必要もない。
       だいたいこれ以上ファンが増えるとチケットが取れなくなる(笑)。
美女 それはいえる(笑)。
レーニン それにさ、素養のある人間を後楽園に連れていけば、
       一発でおもしろいっていってくれるから、それで充分だよ。おもしろかったでしょ?
野獣2 すげぇおもしろかった。
美女 高校生の女の子の従兄弟がいるんだけど、一度連れてったら病みつきになっちゃって、
    今じゃ自分でチケット買ってるって。
レーニン 今度紹介してね、そのコ(笑)。ま、そういうわけで、八百長だとかスポーツじゃないとかいう前に、
       プロレスは理屈抜きでおもしろいのよ。プロレスを見ようともしない人間の冷笑なんて気にならない。
       だって、おれプロレス見れて、とっても幸せだもん。
美女 わたしも同感。〜
50お前名無しだろ:2006/03/19(日) 06:14:26 ID:OpBgIXno0
連載第7回・'91年9月号・Uインター編

当時はなかなか取れないUのチケット。NIFのFBATLフォーラム(懐かしい)で一枚get。
UWFの分裂の経緯を簡単に説明。以下、試合経過。
スタンディング・バウトで大江勝利、好試合。
田村、腕ひしぎ逆十字でT・バートンに勝利。しかし・・・。

〜田村に負けるような外人がメインを取ったなんて・・・・・、と、不安が急速に膨れ上がっていく。〜

山崎、ローキックで宮戸をTKO。山ちゃん、復活して!
中野、安生の踵をがっちり決めてギブアップ勝ち。

〜2人ともUWF生え抜きの選手。しかもめきめきと実力がついてきている。
いわゆる好カードってやつだ。この試合ではいつも中野への声援がすさまじい。なんでかというと、
中野は根性でプロレスをやっている男だからなのだ。身体はそんなに大きくない、
それで無理して太ろうとするから肝臓を壊した。んでも鼻血を吹き上げながら相手に向かっていく。
日本人ってこういうキャラクターに弱いでしょ?プロレス・ファンも例外じゃあないのだ。〜

山ちゃん、中野に入れ込むレーニン。

メイン、高田が逆十字でJ・T・サザンに勝利。サザンがデクの棒で塩試合。

〜うーん、この程度の外人しか呼べないのだとしたら、インターの未来は果てしなく暗い。
Uスタイルの試合ができる外人なんてそうはいないだろうし(そもそも日本人にだってそんなにいないのだ)、
日本人だけじゃ3試合しか組めない。これじゃ、いくらなんでも興業は打てないしなぁ。
マズいぞ、マズすぎるぞぉっ、高田よぉ!

なんだか競輪場でおケラになったときのようなむなしい心を抱きながら、後楽園ホールをあとにしたぼく。
Uの試合でこんな経験をしたことはない。ああ、Uインターよ、どこへ行く?〜
51お前名無しだろ:2006/03/20(月) 06:02:33 ID:awm7uEnQ0
次はG1。唯一の2ページ。
52お前名無しだろ:2006/03/21(火) 06:31:11 ID:eb5ZuHsI0
一番大きな写真は「藤波にヘッドロックを仕掛ける武藤」
53お前名無しだろ:2006/03/22(水) 06:50:08 ID:24H6p+dS0
第1回G1はベイダーvsノートンがあったな。
54お前名無しだろ:2006/03/23(木) 06:41:19 ID:znCTSt8Y0
連載第8回・'91年10月号・新日・G1クライマックス編

写真…ベイダーvsノートン、ライガーvs野上、B・キャットvs健介、栗栖vsエル・ヒガンテ、
    藤波vs武藤、蝶野vs橋本、懸賞金(!)

新日本プロレスと両国国技館は、なぜだかやたらと相性が悪い。
過去に何度も暴動騒ぎが起こり、国技館側が、新日に対して貸し出しを拒否するといったことが起こっているのだ。
新日のファンは過激な人が多く、国技館のようなビックイベントでへたなことされるとプッツンきてしまう人間が
大多数なためなんだけど(←レーニンもかつてはプッツンくるほうだった)、それにしても尋常ではない騒動がよく起こる。
だというのに、新日は今回、8月9、10、11の3日連荘(レンチャン)で興業を打つというのだ。
じっとしてろ、というほうが無理なのである。

そんなわけで、行ってきました両国国技館!できることなら3日間ぶっ通しで通いつめたかったんだけど、
スケジュールの都合で最初の1日だけ。だけどだけど、燃え上がったじぇい、おいらはよぅ!!
今回の興業の目玉は、新日最強の男を決めるためのシングルマッチ・リーグ戦「G1クライマックス」。
新日が世界に誇るスーパーヘビー級のレスラーたちが、己の誇りを賭けて頂点をめざすのである。
んなわけだから、観戦リポートも前座はパスして、G1クライマックス中心に進めることにさせてもらう。
2m30を越す巨人、エル・ヒガンテもおいしかったんだけどねぇ、ごめんね。

ここでG1クライマックスついてのちょっとした補足説明をしておく。説明もクソも、
誰がいちばん強いのかを決めるリーグ戦ってなだけなんだけど、スケジュールの都合で、この両国3連戦の前に、
名古屋でもリーグ戦が組まれていたわけ。そこでは、なんと長州力、ビッグ・バン・ベイダーという優勝候補の筆頭が
そろって敗れてしまうという番狂わせが起こっていたりするわけで、
いやがおうでもぼくたちファンを興奮させるお膳立てがそろっていたわけなのだ。
アンチ長州のぼくとしては、なんとしても武藤、蝶野らの若手に優勝してもらいたい、しかし、飲み屋のトトカルチョでは
ベイダーの優勝に大枚を賭けている、というちょっと矛盾した心境で両国に赴いたのだ。
55お前名無しだろ:2006/03/24(金) 14:48:30 ID:Owbs1Rxu0
さぁ、いよいよG1の第1戦が始まる。
まずは、若手の蝶野にまさかの負けを喫した新日のドン、長州力対クラッシャー・バン・バン・ビガロの対決だ。
ゴングが鳴らされる直前まで、ぼくは心のなかで「長州、負けろ!」と祈っている。
だけど、ゴングが鳴ってしまえば、んなこたぁまったく関係なくなる。ビガロが飛び、長州がしつこいぐらいにラリアットをぶちかます。
カウント2の連続に観客がストンピングでこたえる。ビガロのDDT(デンジャラス・ドライバー・テンリュー)3連発で、
長州屈辱のピンフォール負け!!これだ、これっ、これが新日のプロレスだ!!
だれが勝った負けたなんて関係ない。ましてや、ファンの好き嫌いなんて、今のプロレスには関係ないのだ。
会場を支配するのはレスラーたちのパフォーマンスだ。こんな興奮させてもらえるエンターテインメントなんて、
少なくとも今の日本にはないぞ。

続いての試合は外人レスラーのトップの座を争うベイダーとスコット・ノートンの対決。
ベイダーはここ数年新日のトップの座を維持してきたのだけれど、腕相撲世界チャンピオンのノートンの出現で、
その座を脅かされ始めている。ベイダーは決して負けられない。
ノートンだって、ここでベイダーをなんとしても引きずり降ろしておきたいはず。意地とパワーのぶつかり合いだ。
2人とも技なんてほとんど出さない。腕を足を体を相手にぶつけるだけ。
それでも、こんなにデカいやつらがそれをやると、とんでもない感動が生まれる。
ちきしょう、これがパワーレスリングだぜよぉ。結果はベイダーのリングアウト勝ち。
結果は不満が残るけど、文句なんかいいません。このカードは何度だって見たいのだ。
56お前名無しだろ:2006/03/24(金) 14:50:38 ID:Owbs1Rxu0
セミファイナルは藤波辰爾対武藤敬司。新日の新旧対決だ。藤波はあまり精彩がなかったけど、
武藤のカッコよさったらなぁ。くぅ。ガムシャラな首固めで武藤の勝ち。
こらっ、武藤。そんなんで勝ってうれしいのか!?次は豪快に決めろよぉ!!

でもって、超感動のメインは蝶野正洋対橋本真也。前座のころから互いをライバル視してきた同士の戦い。
燃えたぜ。泣いたぜ。試合は終始橋本が押してはいたけれど、絶対に負けたくないという蝶野の執念が、
橋本のパワーを打ち負かしたって感じの壮絶な試合。
橋本がおデブな体に似合わない回し蹴りで蝶野の胸板を蹴れば、蝶野はヤクザキックを橋本の顔面にお見舞いする。
攻守が目まぐるしく立ち代わり、そのたびに観客は足を踏み鳴らす。これだ、これがプロレスだぁっ!
ぼくもこんぱち君もわれを忘れるほどの好勝負。結果は時間切れのドロー。
国技館に座布団が舞う。ブーイングの座布団じゃない。みんな今の試合に感動しているのだ。

両国国技館が、暴動じゃなくて、観客の感動する心のせいで震えているみたいだった。
全日のプロレスもすごいけど新日だって負けちゃぁいない。くっそう、なんでこんなに文字数が少ないんだろう。
ぼくは、すばらしいレスラーたちのことをもっともっと語りたいのに・・・・・・。

結局、G1クライマックスを制したのは、翌々日(11日)の再試合で橋本を下した蝶野正洋だった(行きたかったよぉ)。
おめでとう、蝶野!!願わくは、この日のようなすばらしい試合を、つねに見せてもらうことを・・・・・・。

ちきしょう、やっぱプロレスは最高だぜ、みんなぁ!!
57お前名無しだろ:2006/03/26(日) 06:43:18 ID:eI1YBr+40
次は全女・JGトーナメント。京子大絶賛。
58お前名無しだろ:2006/03/27(月) 16:07:01 ID:CrEma0fo0
円丈のドラゴンスレイヤーの単行本持ってる俺は神
59お前名無しだろ:2006/03/28(火) 16:29:16 ID:35LnbYV+0
次はJWPなんだけどUWFの代わりだったんだな。
60お前名無しだろ:2006/03/29(水) 16:25:07 ID:njPTRyDX0
キューティー鈴木の髪切りマッチがキューティーケガにより中止!
61お前名無しだろ:2006/03/30(木) 17:47:34 ID:7p/56svB0
連載第9回・'91年11月号・全女・JGトーナメント

JG ○井上京子vs山田敏代× ※ナイアガラドライバー
エステル・モレノ、デビー・マレンコの出場するタッグマッチ
井上貴子vs吉田万里子のタイトルマッチ
歌の集い 「豊田真奈美ちゃんのミニスカ」「井上貴子の森高バリのコスチューム」
JG ○バイソン木村vsアジャ・コング× ※ギブアップ
JG ○井上京子vs豊田真奈美× ※前方回転ロメロスペシャル
   豊田トップロープからラ・ケブラーダ敢行
ブル中野の登場するタッグマッチ
JG決勝 ○井上京子vsバイソン木村× ※ナイアガラドライバー

62お前名無しだろ:2006/03/30(木) 17:49:14 ID:7p/56svB0
連載第10回・'91年12月号・JWP・後楽園ホール大会

ジュニアヘビータイトルマッチ&カベジェラ・コントラ・マスカラ
キューティー鈴木vs謎のマスクマン(笑)スコルピオン・・・・・キューティーケガのため中止。

〜ぼくとコンパチ君の前の席に、なにやらどこかの会社の慰安旅行風の団体さんが
どどどっと席につき、旅行会社が用意したような豪勢な幕の内弁当を広げ始めたではないかっ。
なんだかなぁ〜。場末の見せ物小屋に迷い込んでしまったような気がする。
だけど、あの弁当はうまそうではあったなぁ。〜
◇JWPの前座はしょっぱい。

小金井幸子の引退セレモニー
尾崎魔弓、大沢ゆかりvsプラム麻里子、福岡晶

◇〜JWPの選手たちは、全日本女子に比べると全体的に線が細くて、スタミナがない。
  どうもなぁ、イマイチなんだよなぁ。選手はこっちのほうがきれいだけど。〜

神取忍&ハーレー斉藤のタッグマッチ
選手同士の力が拮抗しておらず、全然おもしろくない。

○ダイナマイト関西vsデビル雅美× ※バックドロップ3連発からダイビング・ヘッド

デビル評…空気の読めるプロ。
関西評…〜わはははははは。彼女、ついこの間までは「ミスA」ってリングネームだったんだけど、
何を思ったのかダイナマイト関西なんていうシュールな名前に変えてしまったのだ、わっはっは。
ま、笑いはこっちに置いといて(笑)〜

63お前名無しだろ:2006/03/30(木) 22:02:50 ID:ncl/X6FI0
age
64お前名無しだろ:2006/03/31(金) 18:46:00 ID:I5vK5YYR0
連載第11回・'92年1月号・新日・武道館大会編

なかなかプロレス観戦と、本誌のスケジュールがかみ合わず、今月はもしかして
試合観戦抜きでいかなきゃならんかな?と、ぼくとこんぱち君とでけっこーあわてたりしてたんだけど、
なんのことはない。ぼく自身が、仕事とは関係無しに友だちにチケットを頼んでいたことをすっかり忘れていて、
無事ことなきを得たのでありました。ちゃんちゃん。だけど、来月は年末進行のスケジュールなんで、
観戦は難しいかもしれないなぁ。困ったなぁ。
ま、来月のことを今から悩んでいてもしかたないので、さっさと観戦記に移りましょう。

とはいっても、今月はちとキツいことを書かせてもらう。試合は新日本プロレスの武道館大会。
4つのタイトルマッチが組まれたビッグゲームで、かなり盛り上がったのだけれど、
長州力と藤波がすべてをぶち壊しにしてくれたのだ。
こーゆーこと書くと、また長州ファンから怒りのはがきが来るだろうけれど、許してほしい。
ぼくは彼が嫌いだ。で、その嫌いなやつがすばらしくなるはずの試合をぶち壊しにしたのだ。
ぼくだってむちゃくちゃ頭にきているのである。何に頭に来たのかは、試合内容のところで述べるけど。

初っぱなから剣呑なこと書いちゃったけど、今回はかなり大きなコネを使ってチケットを取ってもらったので、
席はなんといちばん前から3列目。こらぁもう、試合前からワクワクものですよ。
残念ながら、この日にかぎり場外乱闘が少なかったんだけどね。
で、仕事がかなり忙しかったのだけれども、定時に到着。
新日は若手が充実してるから、途中の中堅選手の試合は見逃しても、
第1試合だけはどうしても見落としたくないのだ。そして今日も、ぼくの期待どおり、第1試合は手に汗握る好試合だった。

選手は山本と金本。山本はオーソドックスなレスリングを得意とし、金本は蹴りが美しい。
その蹴りで金本が山本を攻め込むが、なかなか決めることができず、
ラストは山本が金本にしゃちほこ逆片エビでギブアップを奪う。
ううっ、イキのいい若手が思い切り力をぶつけ合う試合はいつ見ても最高だなぁ。
今いちばん人気のある団体は全日だけど、若手の充実度は新日がいちばん。
いや、おいしい試合でした。
65お前名無しだろ:2006/03/31(金) 18:55:42 ID:I5vK5YYR0
で、これまたぼくの予想どおり続く第2、第3、第4試合は、もう内容なんて忘れてしまったほどの凡戦。
小原対ブラックキャットに、木村、木戸組対越中、小林組と、
ヒロ斉藤、ストロングマシン組対栗栖、キム・ドク組だったかな。どうでもいいです。
煙草を吸いにロビーへ移動する人が多かったです(笑)。ぼくはサンドイッチを食べてました。

会場が盛り上がってくるのは、獣神サンダー・ライガーが登場する第5試合から。
ライガー、蝶派手なマントをはおって登場。いやぁ、カッコいい!
対する相手はマッドドッグ・レックス。初めて見る外人だけど、マッチョマンタイプのレスラー。
パワーの差は歴然で、序盤から中盤にかけてはレックスがライガーを押しまくる。
しかぁし、場外へのラ・ケブラーダで形成逆転したライガーが、
な、なんとトップロープからのフランケンシュタイナー(ううっ、この技を説明するのは至難のわざだなぁ。
近くのプロレスファンに聞いてください)でピン(ピンフォールの略ね)!

さて、次から本日のウリである四大タイトルマッチ。まずは野上対保永のIWGPジュニアヘビーのタイトルマッチだ。
ジュニアだからねぇ、盛り上がるだろうと期待してたんですけどねぇ、野上がしょっぱくてしょっぱくて、
序盤はまったく盛り上がらない。野上って一つひとつの技はいいものを持ってるんだけど、
センスがないのかなぁ。技のつなぎが悪すぎるんだよなぁ。
試合は、野上のしょっぱさに業を煮やした保永が圧倒して、最後は相手の腕をクロスさせて投げるジャーマンで3カウント。

ここで休憩がはいって (ウェーブあり。だけど、自然発生でないウェーブに何の意味があるのか?)、
猪木が登場。来年1月4日の東京ドームで試合をすることを宣言。会場はそれまでのどの試合よりも盛り上がる。
だけどなぁ、ぼくなんて、かつては熱烈な猪木ファンだったけど、いまさら試合しても困るんだよなぁ。
盛り上がってるファンは最近プロレスファンになった人たちなんだってのが如実にわかる反応だった。
66お前名無しだろ:2006/03/31(金) 19:02:38 ID:I5vK5YYR0
続いて行われた、武藤、馳組対ノートン、スタイナー組のIWGPタッグ戦は、この日のベストバウト。
いやいや、スタイナーがすげぇ。スープレックス
一発で相手をKOに追い込めるのは、
このスタイナーと藤原組のシャムロックぐらいだろう。武藤も馳もほとんど虫の息。
しかし、勝ったのは武藤、馳組。釈然としないものを感じつつ、めちゃおもしろかったからいいや。

さて、次のグレーテスト18選手権が、問題の試合だ。
対戦するのは長州と、先の両国大会で
長州に勝った橋本だ。試合は橋本が押し込みながら進む。
橋本のパワーの前に長州はなすすべがない、という感じ。
しかし、橋本の猛攻をしのいだ長州がラリアットを十数発乱打してフォール勝ちを拾う。
会場は熱狂の渦なのに、ぼくの心はしっかりと冷え切っていた。
試合の主導権を握っていたのはつねに橋本だった。
長州が橋本より強いなんて思うやつはだれもいないだろう。そしてラリアット十数発。
絶句もののひどさである。1発で倒せないで、なにが必殺技なのか。
それでも、橋本は何発くらっても立ち上がってきた。橋本の気持ちにこたえるつもりがあるなら、
長州は橋本が立ち上がってこなくなるまでラリアットを叩き込み続けなければならなかったはずなのだ。
それなのに、腕が痛かったのかなんか知らんが、あっさりフォール。
ふざけるな、といいたい。この試合で長州が復活したという人がいるかもしれないけど、
その人の目は節穴だ。長州は逃げたんだから。
長州は昔から都合の悪いことが起こると逃げ出してきた。今回もそうだったってだけにすぎない。
なんとも橋本がかわいそうな試合だった。

そしてメインは藤波対蝶野のIWGPヘビー。これも圧倒的に蝶野が攻め込みながら、藤波の勝ち。
新日は目の前に広がっていた新しい世界を自らの手で閉じてしまった。
いまさら、ドームで長州と藤波が闘うことに何の意味があるというのだろうか?



この回からかなりキツい批判が増えてくる。
67お前名無しだろ:2006/04/02(日) 01:03:57 ID:P/o8s+bT0
age
68お前名無しだろ:2006/04/03(月) 06:49:26 ID:QNz7Bxdb0
sage
69お前名無しだろ:2006/04/04(火) 15:43:37 ID:/3KpM7Pu0
連載第12回・'92年2月号・FMW・後楽園ホール大会編

プロレス・ブームが叫ばれてからひさしい今、文句なしの人気を誇る団体といえば全日本プロレスだ。
激しく、楽しく、明るいプロレスを標榜して、プロレス初心者からマニアまでだれもが納得できる団体だから、
これは当然。一方、邪道を売り物にして、一部の熱狂的ファンから絶大な支持を得ているのが
「涙と血のカリスマ」こと大仁田厚率いるFMW。選手層も薄く、企業としての基盤も弱い団体だけど、
有刺鉄線電流爆破デスマッチとか、地雷爆破デスマッチなどの過激なギミックを使ったデスマッチと、
大仁田の思い入れ過剰なファイトっぷりでじわじわと人気を上げ、今では、東京近郊で行われる試合のチケットなら、
あっという間に完売してしまうほどに急成長した団体である。

ぼくはFMWの試合には一度しか足を運んだことがなかった。それも、今のような人気のあるときじゃなく、
いつつぶれてもおかしくないなんていわれていたときで、世間の風評どおり、
まったくもってつまらない試合が延々と続く最低の興行だった。
なにしろトップの大仁田は、膝を故障して全日を首になった選手。
他のレスラーも、ろくにプロレスができないようなのばかりだったのだ。
あまりにも酷い試合に、ぼくの足はFMWから遠ざかっていた。
FMWが爆発的な人気を獲得してマスコミを賑わすようになってからは、行きたくてもチケットが取れなくて、
結局、ぼくの足はFMWから遠のいたままだった。

今回、この「プロレス王国」のために、後楽園ホールの立ち見券を買って足を運んだわけなのだが、
結論から先に書くと、行かなきゃよかった。2時間半の間立ちっぱなしだったせいもあるんだけど、
これは取材なのだという意識がなければ、ぼくは途中で帰ってきていたと思う。
ああ、こんなことを書くと熱狂的なFMWファンから怒りの声をぶつけられそうだけど、
しかししかし、ぼくにはなんであんな「ショー」がこんなに受けるのかまったく理解できないのだ。
もういっちゃうぞ。FMWのはスポーツじゃない。プロレスでもない。ただのショーだ。それも出来の悪い。
もちろん、体は張ってる。大仁田の流す血も涙も本物だ。
だけど、体を張ればいいってもんでもないだろうよ!
70お前名無しだろ:2006/04/04(火) 15:46:18 ID:/3KpM7Pu0
というわけで、ぼくにはどーでもいいんだけれど、試合内容に移ろう。

第1試合は男女&ミゼット(小人プロレスのこと)混合のミクスト・タッグマッチ。
ウルトラマンの衣装を着たウルトラマン・アミーゴとその子どもという設定のウルトラマン・シートに
女子レスラーチームと、パンダのぬいぐるみを着た(マジだじぇい)パンティータとそのミゼット版の
パンティータ・チキートに女子レスラーのチームが激突。もう情けないような技しか出ないけど、
シートとチキータのミゼット・レスラーがおいしい味を出していて、ほほ笑ましい。ぼくもまだ笑って見ていた。

第2試合は女子の6人タッグ。なかには柔道女子チャンピオンのテレチコワという選手がいて、
こいつがど迫力。なにしろ、他の5人の選手の倍体が大きいし、投げ技もすごい。でも、それだけ。
試合はテレチコワが鍋野という小さな選手に腕十字を決めてギブアップ勝ち。
鍋野という選手、小さいけどガッツがあって、いい味出してた。

第3試合は男子選手による4人タッグマッチ。なかに1人キックボクサーがいました。それだけ。
あー、つまんねー。このあたりから、ぼくの集中力もなくなってくるわけだ。

第4試合は女子の異種格闘技戦。クリストファーという金髪の女子ボクサーと土屋という女子レスラーが対戦。
クリストファーのグローブがむちゃくちゃ大きくて、あんなのに殴られてもきかないだろーにと思ったけど、
クリストファーのKO勝ち。あぁあ。

第5試合は……覚えてません。どーでもいい試合でした。

ま、ここまではいわゆる前座で、つまらなくても、プロレスになってない試合が多くてもがまんはできたのである。
問題はこのあとのタッグ・リーグ戦なのだ。

第6試合は、もうむちゃくちゃ。韓国のテコンドー・コンビと、往年の悪役レスラー、ザ・シーク組が対戦したんだけど、
シークはなかなかリングに上がらず、客席を威嚇して回る。やっとリングに上がったなと思ったら、
リング・アナに殴りかかってしまい、なんだなんだと叫んでいるうちに、
シークのパートナーが韓国チームの選手からギブアップを奪って勝ってしまった。試合時間11秒。
71お前名無しだろ:2006/04/04(火) 15:50:38 ID:/3KpM7Pu0
第7試合もタッグ・リーグ戦。この試合には元ボクシング・ヘビー級チャンピオンのレオン・スピンクスが出場した。
けっこー期待して見てたんだけど、日本人チーム、パンチの前になにもできず、
一方的な試合で終わりかなと思っていたら、スピンクスが間違ってパートナーを殴ってしまい、
レフェリーがカウントを取って、日本組の勝ち。開いた口がふさがりません。
大仁田のチームを決勝に残すためにスピンクスがわざと負けたのが見え見えだもんよぉ。
客席のあちこちから「見損なったぞ、FMW!!」という声が飛んで、雰囲気が険悪になる。

でも、それもメインの試合に大仁田が出てくるまで。メインはストリートファイト・タッグマッチといって、
簡単にいえばなんでもあり(リングの外で戦おうが凶器を使おうがOK)の試合なんだけど、
客はすべて総立ちで興奮状態。
背伸びをしてリングを見てると、大仁田が相手のひとりにライガー・ボムをくらわしていた。
勢いあまって相手はお尻からマットに落ちたのに、そのままカウント3。観客熱狂、ぼくアゼン。

ああ、まったくなぁ。なんであんなにくだらない試合であんなに熱狂できるんだよ、あいつら?
尻から落ちてる相手をフォールするなよ。そりゃ、プロレスはなんでもありのいいかげんなジャンルのものだけど、
いいかげんにも限度があるだろうに。FMWのファンというのは、たぶん最近プロレスファンになったのだろう。
昔からプロレスを愛してきた人間には、ちょっとFMWは耐えられない。
否定はしないけど、もう二度と見には行かない。ぼくはさっさと会場をあとにしたのだけれど、
ぼくと同じようにげんなりした顔をして帰る人たちが何人もいた。
会場からは興奮したファンの叫びがいつ終わるともなく響いていた。




次回は1月号の長州批判について&UWF。
72お前名無しだろ:2006/04/05(水) 18:03:46 ID:RIurMS7T0
連載第13回・'92年3月号・UWF・後楽園ホール大会編

むぅ、前々月のこの欄で思いっ切り長州を批判したら、
やっぱ鬼の首を取ったような反論のはがきが何通か来てしまった。
ここではそのことに対するさらなる反論を書くにはスペースがたりないのでやらないけど、
ひと言だけいっておく。ぼくはもう20年近くプロレスを見続けているのだ。
UWFが現れるまではガチガチの新日ファンだった。
新日のプロレスはそれこそ長州がまだグリーンボーイだったときから見ている。
それだけ新日につきあってきたからこそぼくは声を大にしていうわけだ。
長州は卑怯者だ。だから嫌いだ、と。1月4日のドームにも行ってきた。
メインの長州対藤波を見て情けなさに涙が出そうになった。
ぼくはもう自前では新日のプロレスは見に行かないかもしれない。
少なくとも長州がトップであるかぎり、新日には未来はないもの。
最後にもうひと言、ぼくは橋本も嫌いだよ。でも、長州よりはましだ。

てなわけで、今月の観戦記は高田延彦率いるUWFインター(以下インター)の後楽園大会である。
インターといえば、昨年暮れの両国大会で、
元ボクシング・ヘビー級チャンピオンのトレバー・バービックを呼んだのはいいけれど、
バービックがローキックに抗議して試合を放棄。
とんでもないことになっちゃったことを新聞かなにかで目にした人も多いかもしれない。
バービックの対戦相手の高田にはなんの責任もないんだけど、インターがミソをつけてしまったのは事実。
でもって、今年初めての興行である後楽園大会も、高田は練習中の怪我のせいで欠場。
なんだかなぁ、高田ってほんとについてない。
一緒に行ったこんぱち君も高田がお目当てでとても残念がっていた。

しかし、U系の試合はスターもクソも関係ない。白熱した好試合が多くぼくはかなり満足した。
こんぱち君も最後は「すごいすごい」を連発していたしね。
73お前名無しだろ:2006/04/05(水) 18:12:08 ID:RIurMS7T0
第1試合はバリバリの若手同士。グラウンドが得意な金原とキックが得意な前だの15分一本勝負。
まだ2人とも若くて、蹴りも関節技もイマイチだったけれど、
ダウンとロープエスケープの応酬でなかなかにおもしろかった。
セックス・ピストルズの「アナーキー・イン・ザUK」を入場曲に使ったファンキーな前田を応援してたんだけど
(顔も田舎者っぽくて好感が持てた)、どっちかというと金原のほうが優勢だったかな。

第2試合は怪我による長期療養明けの垣原賢人と外人のトム・バートン。
いやぁ垣原すごい。元気!関節技をビシビシ決めてバートンからエスケープ・ポイントを奪いまくる!!
あ、ここで説明しておくと「スポーツライク」なプロレスをめざすインターでは
試合中にロストポイント制度ってのを採用している。選手は18点を最初に与えられ、
ロープに逃げるとマイナス1点、ダウンするとマイナス3点というふうに減点されていく。
んでもって持ち点が0になるとTKO負けということになるのだ。

で、垣原が攻めまくったせいでバートンの持ち点は残り3。あと一度ダウンを取れば垣原の勝ちだ。
しかし、やっぱ外人さんのパワーはすごいです。ラリアットと掌底でダウンを奪ったあと、
電光石火の逆エビ固めであっという間のギブアップ勝ち。

うーん、垣原ってば圧倒的に攻め込んでたのに残念。ひさしぶりに見たけど、
リングに上がれない間それこそ必死になって練習していたに違いない。強くなってたもの。
練習の成果をそのままリングの上で発揮できるんだから、U系の若手選手はとても幸せだ。

続く第3試合は根性の極道レスラー(笑)中野龍雄対歩く見せかけ野郎J・T・サザン。
この試合は最初から期待はしてなかった。なにせこのサザンって野郎ときたら弱っちいにもほどがあるのだ。
前に見たときは高田とやって会場中のファンのブーイングを浴びてたってのに、
なんでこんなサイテーな外人を呼ぶんだよぉ!? ってなわけだったのだ。
ゴングが鳴らされて試合が始まると、サザンは予想どおり弱いです。
軽くかすったような蹴りや掌底に大げさにダウンしたりしてまったくやる気が見当たらない。
最後は中野の逆片エビでギブアップ。サザンなんて二度と呼ぶなよぉぉ!
74お前名無しだろ:2006/04/05(水) 18:20:09 ID:RIurMS7T0
いったん落ち込んだ会場の雰囲気も、続く第4試合でいきなりヒートアップ。
田村潔司対宮戸優光は、去年後輩の田村が宮戸からギブアップ勝ちを奪っている。
先輩格の宮戸としてはなんとしても雪辱を晴らしたいところだし、田村だって負けてはいられない。
試合はいきなり宮戸のソバットで田村がダウンを奪われる波乱の展開。
さすがは先輩、立ち技では宮戸が上だ。しかしグラウンドなると話は別。
田村が宮戸を圧倒してしまう。むぅ、興奮するなぁ。
ポイント的には宮戸が優勢だったけれど最後は田村のしつこいアキレス腱固めに宮戸ギブアップ!!
いやぁ、田村強い!かっこいい! 田村はインターの希望の星だなあ!!

田村の勝利にボルテージ上がりっぱなしの会場。次はいよいよメインのタッグマッチ。
インターのNo.2、山崎一夫、安生洋二組対ゲーリー・オブライト、ジム・ボス組の激突だ。
今回、インターの観戦を選んだのは、じつはこのオブライトを見たかったからなのだ。
なにせアマレスの元スーパーヘビー級チャンプ。
その巨体から繰り出されるスープレックスは一撃必殺だというのだから、どんなことがあっても見たかった。
で、期待どおりだった。すごいっ、すごすぎるぞ、オブライトっっ!!

安生も山ちゃんもまるで人形のようにひょいひょい投げ捨てられる。なかでもジャーマン・スープレックスは絶品。
投げられた安生の身体がマットに打ちつけられるのと同時に2つに折れ曲がってしまうのだ!
もちろん投げられた安生は立てずにそのままダウンを取られてしまう。
日本組の見どころは山ちゃんが根性出してオブライトをジャーマンで投げたときぐらい。
それぐらいオブライトは強いのだ。
最後は二度目のジャーマンで投げ捨てられたカウント10でもたちあがれずにKO負け。おもしろかったぁ。

あー、新日のスタイナーズ、藤原組のシャムロック、
それにこのオブライトでスープレックス合戦みたいのをやってくれないかなぁ。
興奮すること間違いなしだじぇい。その前に、高田か山ちゃんとのシングルを見てみたいけど。
とにかく、今回のインターは大満足!!
75お前名無しだろ:2006/04/06(木) 19:16:30 ID:8ycbbSAN0
連載第14回・'92年4月号・SWS・後楽園ホール大会編

なんというかSWS(以下、S)の試合を見に行くのはかなりの決断がいった。
やはり、設立時のね、ルール無用の札束ビシバシ選手引き抜きってのがずーっと引っかかっていて、
最近のSはおもしろくなってきたよといいう話を聞いても、
元UWFの藤原組が絡む試合の結果を知りたいと思うだけで、あとはほとんど敬遠していたのだ。
ま、なんにしろこのコラムがなければ、絶対に行くことはなかったはずの団体なのだ。

そうした気持ちを抱きながら見るプロレスってのはけっこう複雑なものがある。
どうしても偏見を持ってしまうから。
その偏見をふっ飛ばしてくれるようなプロレスをSには期待していたんだけど、ま、こんなものか、人生は。

場所はいつものように後楽園ホール。大会場でやるときはタダ券をばら撒いているという噂のSだけど、
さすがにここはそんなこともないらしくて、どっからどう見てもプロレスファンだって人たちで、
会場はフルハウス。やっぱ、満員ってのはいい。

第一試合、第二試合は、感想なし。ドン荒川のパフォーマンスと、
第二試合の折原のコーナーポスト最上段からのラ・ケプラーダしか覚えていないのだ。

実際、試合の内容もそんなもの。
前座の試合がおもしろいのは、はっきりいって、新日とUWF系の団体だけだから、
これはまぁ、しかたがねーのかなぁと思いながらぼけーっとしていたら、とんでもございません。

続く第三試合、ウルティモ・ドラゴン、カト・クン・リー組対エミリオ・チャベス、ブルー・パンテル組のタッグマッチは、
ルチャ(メキシカン・プロレス)のいいところを集約したような好試合で、なんと本日のベストバウトでもあったのだ。

ウルティモ・ドラゴンってのは、去年まではユニバーサルで試合をしていた浅井がマスクをかぶるときのリングネーム。
で、カトってのが、コミカルなパフォーマンスをしながらカンフーばりの蹴りを繰り出す好選手
(ロープの上を走り回るのだ!)。究極の龍が飛んで、カトが華麗な蹴りで相手を圧倒。
いやぁ、このカタルシスがルチャだよなぁ。
で、ラストはルチャにはまったく異質の卍固めでドラゴンがギブアップ勝ち! うーん、堪能したぜぃ!
76お前名無しだろ:2006/04/06(木) 19:24:59 ID:8ycbbSAN0
第三試合からこんな好試合を見せられたもんだから、これはSもなかなかだな、
今日は楽しいかもしんないっ、ぼくの顔は自然ににやけてきたのだけれど、
これもまたとんでもない考え違いであることを、次の試合で思い知らされた。

第四試合は、今Sがやっているタッグリーグ戦。佐野、D・スミス組対ナガサキ、大矢組が激突した。
ねちっこいグラウンドがあったり、スミスの人間リフトがあったりと、
初めはごくオーソドックスだった試合がブレイクしちゃったのは、あほうなレフェリーのせいだった。
試合の途中から場外乱闘になり、ナガサキ組につかまった佐野が、
椅子やフェンスでぼこぼこにぶん殴られたわけ。で、やがて試合はリングの上に戻されたんだけど、
佐野は目の焦点が合ってなくて、足もフラフラ。こいつは危ねーなと思っていたら案の定、
ナガサキにボディースラムをくらっただけで起き上がれない。
ナガサキはすかさずフォールに入ったんだけど、事件はここで起きたのだ。

レフェリーの手がマット3回叩いたのは会場にいただれもが目撃していた。
佐野は半失神状態だったのだ。ナガサキの体をはね返すことなんてできなかった。
カウント3でナガサキ組の勝ち、のはずだった。それなのに、てめーの手でマットを3回叩いたくせに、
うすらバカのレフェリーは、そのまま試合を続行することを選手に命じたのだ。
今のカウントは間違いねってか、こら!?

そっから先は試合になんかならない。まず、佐野はぶっ倒れたまま起き上がれない。
ナガサキとスミスがいがみ合う、怒った大矢がレフェリーを張り倒す。
で、試合はナガサキ組の反則負け。会場は大ブーイング。ぼく、どっちらけ。

もうさぁ、会社が佐野を勝たせたいのはわかるよ。おれたちファンだって佐野が勝つことを信じて疑わなかった。
ただ、勝たせるなら勝たせるでさぁ、納得のいくようにしてくれなきゃ困るわけよ。
いくらなんでもありのプロレスだって、レフェリーがマットを3回叩いたら、その時点で試合は終わりなんだよなっ。
最低限のルールをおざなりにしちゃったら、それこそただの茶番だべよ。

この醜態の原因を作った、あの若いレフェリーは、たぶん、
全試合が終わったあとに、天龍に張り飛ばされただろう。当然である。
77お前名無しだろ:2006/04/06(木) 19:30:29 ID:8ycbbSAN0
そんなわけで、このあとの試合に、もともとSに偏見をもっていたぼくがノれるはずもなく、
第五試合阿修羅原対グレート・カブキ、第六試合天龍対ハーキュリース
(ステロイド筋肉の最低の外人。それにつきあう天龍も最低)の二試合は、
煙草を吸ったりしながら、ぽけらぁと見ておりました。
でも、天龍の体は艶があってぱんぱんに膨らんでて、鍛えていることは明白だったな。

セミファイナルの冬木、石川組対仲野、北原組の試合は、しらけさせたぼくを楽しませてくれた唯一の試合。
仲野、北原が感情むき出して冬木につっかかっていく。
そうかそうか、Sでも冬木は嫌われているのか。よかったよかった。
もう、プロレス技という点では、仲野、北原組が圧倒的に有利。
とくに北原なんか、蹴りたい放題に蹴りまくってたもんなぁ。
で、冬木組のほうは、連係やら反則やらでしか対抗できないから、もうヤジが飛ぶ飛ぶ。
ラストは会場にいるファンの期待どおり、北原が冬木を丸め込んでピン。

試合終了後、仲野がマイクをつかんで絶叫。「天龍を出せ、こらぁ!!」
天龍、裸足で走ってきて仲野をぶんなぐります。
仲野と北原もしばらくぶりに見たけど、ずいぶんとふてぶてしくなったなぁ。

ファイナルはジョージ高野、高野俊二組対谷津、K・ハク組。
俊二は性格が悪いうえに(プロレス界では俊二の超悪い性格は有名)、
ぷるぷるにたるんだ上半身。負けてくれと思ったらあっさり負けてくれました。
やっぱ、練習しないレスラーがメインを務めちゃいけませんや。

なんだかわからんけど、あと一、二回は見なきゃだめかもね、Sの結論を出すのは。
78お前名無しだろ:2006/04/08(土) 01:48:06 ID:A2XJhNrw0
連載第15回・'92年5月号・全女・世田谷区民会館大会編

・・・なんだけど、冒頭に北尾UWFインター出場の話。

うううっ、な、なんとあの北尾が、UWFインターに出場する、
と今日買った「週刊プロレス」に記事が載っている。北尾?北尾だと?
高田はいったい何を考えておるのか!?
あんなアホをインターのリングに上げて何をやらせようっての?
かんべんしてよ、もう。泣いちまうぞ、くそっ。ああああもういやんなっちゃうなぁ。
ビッグネームなんていらないからさ、もっと相手の関節をきっちりきめられる選手を探してこいよぉ。
北尾がインターのリングで何できるっちゅーだよぉ、突っ張りか? 張り手か?

もうこうなったら、高田か山ちゃんが北尾の相手になって、関節きめまくって泣かせてやるしかないな。
もし、変な外人を当てて北尾が勝つとか、そういう結果になったら、
おれはもうインター見に行かないからなっ!!

初っぱなから思いっ切りキレてしまいましたが、
今月の観戦記はひさびさの全日本女子プロレス(以下、全女)、世田谷区民会館大会。
このコラムで後楽園ホール、武道館、両国国技館以外の会場へ足を運ぶのは初めてだけど、
しかし、世田谷区民会館とはまた変な場所でプロレスの興行をやるものである。

東京都地図で区民会館の場所を調べたぼくとこんぱちは、
そのまま編集部を出て、都営地下鉄で、下高井戸へ。そこで都電に乗り換える。
うーん、都電に乗ってると、どうも「これからプロレス見に行くんだ」ということが実感できない。不思議だ。

区民会館を見つけて(世田谷区役所の敷地内にあるのだ)中に入ると、
そこは後楽園ホールとはまるで別世界。ステージの上に、リングがそのままのっけられている。
その周りには「女子プロレスが来る? おもしろそうだな、行ってみる」って感じがみえみえの
おじさんやおばさんたち+マナーの悪いガキども+うるさいカップル。
田舎で見るプロレスはいつもこんな雰囲気の会場だったわけで、
とても懐かしくかつ感動的な光景だったりした。
そう、プロレスってうさんくさいものだったんだよなってのが実感できるのだ。
79お前名無しだろ:2006/04/08(土) 02:03:58 ID:A2XJhNrw0
第1試合から第3試合まではいつものようにいつもの前座試合。
さすがにぼくも女子プロの前座レスラーまではチェックしてないから、名前すらわからない。
試合も、つまらない。ぼくの後ろに座っているカップルが、
「おお、さすが、お約束!」と、ひっきりなしにしゃべっている。
後楽園ホールでそんなこといったら周囲から一斉に非難の目が集まるところだが、
世田谷区民会館では何をいっても許されるのだ。

第4試合は、なんとミゼット・プロレス(小人プロレスね)! 懐かしい!! 後楽園とかじゃやらないけど、
地方の会場ではこうしたミゼット・プロレスがいつも行われているのだな。楽しかったです。

その後何試合か試合があって、南鈴香対バット吉永の試合から、
やっとまともなプロレスが楽しめるようになった。体格からして違うものなぁ。
結果は南がバットをフォールして勝ち。決め技は忘れちゃった。ごめん。

さて、ここで全女恒例の「歌の時間」です(笑)。まず、豊田真奈美ちゃんと三田悦子のデュエット。
続いてアジャ&バイソン木村のジャングルジャック。
ぼくの大好きな大好きな「エッチな身体」バイソンは、腰を怪我していて試合は欠場
(北斗のばーろっ! バイソンに怪我させるんじゃねーっ)。
そのかわりっちゃなんだけど、ノリノリで歌いまくりっ!!
ラストはこれまた負傷欠場中の井上貴子ちゃんのソロ。
真奈美ちゃんにしても貴子ちゃんにしてもミニスカートで出てくるのはいいけど、
太股がぶっといのが笑えます。

休憩が終わったあとは、豊田真奈美、三田組対長谷川咲恵、デビー・マレンコ組。
三田が地元出身だってことで、試合前に商店街のおっさんたちに花束をもらいます。

試合はその三田が燃えて、長谷川を男のプロレスじゃお目にかかれないようなスープレックスで下した。
ウーン、真奈美ちゃんのラ・ケプラーダを見たかったんだけど、
さすかにこんなに低いリングじゃ無理だったね。
80お前名無しだろ:2006/04/08(土) 02:18:06 ID:A2XJhNrw0
セミはアジャ・コング対堀田裕美子。おお、堀田がセミ張るなんて
ひさしぶりじゃねーかなどと思っていたら、アジャがいきなり攻め込みます。
堀田の髪の毛ひっつかんで場外ひきずり回しに、灯油カン攻撃。
堀田もときおり蹴りで反撃するが続かず、 このままあっさりアジャが勝ってしまうのか?
というところで、堀田の起死回生のニールキックがアジャの顔面にヒット。
フラフラのアジャに、堀田こことぞばかりに蹴りまくる。
しかし、地力にまさるアジャが堀田の攻撃を押さえて、結局はダイビング・ヘッド(だったと思う)でピン。
むぅ、なんかくいたりないんだよなぁ。やっぱりバイソンがいないからだよな、うぇーん。

さてさて、メインは待ってましたのブル中野です。タッグマッチ60分3本勝負。
ブル中野、北斗晶組対山田敏代、井上京子組。

試合はゴング前の、山田、井上組による奇襲で始まったのだが、いやぁ、ブルは強い!
いつの間にか、奇襲を仕掛けたはずの京子がブルにつかまってボコボコにされているのだっ。
ラリアット、ボディースラム、スリーパー。ラリアット、スリーパーと怒涛の連続攻撃。
京子、泣いています。涙がぼろぼろとこぼれ落ちてます。ブルはそれでも許さない。
京子がなんとか山田とタッチしたのに、山田をそのままコーナーに突き飛ばして、
京子をリングに引きずり出すんだもん。弟子だからって容赦しないのね。
81お前名無しだろ:2006/04/08(土) 02:24:17 ID:A2XJhNrw0
アクシデントが起きたのは、場外戦。北斗晶が、なんとトップロープからステージ下の山田に
前方1回転トペを敢行したのだ。すげー度胸だし、すげープロ根性。
ふつう、飛べないぜ、あそこからは。しかし、そのムチャがたたったのか、北斗の動きが悪くなる。
技を出すたびに腰を押さえるのだ。そこをつかれて、京子たちの反撃を許し、
最後にはナイアガラ・ドライバーをくらって万事休す。
1本目は京子組が取ってしまった。しかも、北斗はそのまま起き上がれず、
担架で運ばれていってしまったのである。パートナーを失ったブルに、
セコンドについていたバットが自分にやらせてくれと懇願して、急遽選手交代したけれど、あとの祭り。
結局2対1で京子組がまさかの勝ちを拾ってしまったのでした。

ブルは強くて、京子は可愛い。うーむ、余は満足じゃ。
というわけで、世田谷区民会館プロレスは幕を閉じたのである。
82お前名無しだろ:2006/04/08(土) 02:27:17 ID:A2XJhNrw0
連載第16回・'92年6月号・硬派er格闘技OLYMPIC'92編

今月のプロレス王国はこれまでとはちょっと趣が違う。
というのも、今回観戦に行ったのは、空手の正道会館が主宰する「硬派ER 格闘技オリンピック'92」
というイベントだからだ。空手の団体が主宰するイベントだとはいっても、
あの前田日明が率いるRINGSも提携し、試合の半数はRINGSルール、
選手も空手、キックボクシング、シュートボクシングなどから参加している。
まだRINGSの観戦に行っていないプロレス王国取材班(笑)としては、このイベントを観戦することで、
RINGS観戦の代替え策にしようとねらったわけなのだ。

会場は超満員(すごい!)。試合が始まる前に、RINGSのラウンド制ルールの説明がアナウンスされる。
空手やキックボクシングの選手は、長時間のファイトに慣れていないので、3分1ラウンド制で闘うのだ。

ここでRINGSのルールを説明しておくと、グローブをつけている場合は手による顔面攻撃は認められるが、
素手の場合、拳で殴ってはいけない。掌で攻撃するぶんには可。
頭突きによる頭部への攻撃は不可。ロープエスケイプ2回でロストポイント1。
ロープエスケイプは最下段のロープでのみ有効。1ラウンド中に三度ダウンするとTKO負け。
ラウンドごとにロストポイントを集計し、決着がつかなかった場合、ロストポイントの合計で判定する。

ま、簡単だけど、こんなところ。

さて、いよいよ試合開始だ。第1試合は前田日明と
サブミッション・アーツ・レスリング(長いなぁ)の木村浩一郎による5分間のエキシビジョン・マッチ。
ちゃんとした試合を見たかったけど、前田にもプロとしてのプライドがあるから、
アマチュアのイベントのリングに上がっただけででもよしとしなければならんのよね。
結局、試合は淡々と進み、あっという間にタイムアップ。
速攻で勝負をかけるかとも思ってたけど、エキシビジョンだしなぁ。
83お前名無しだろ:2006/04/08(土) 02:31:02 ID:A2XJhNrw0
第2試合は空手、大道塾の市原海樹対RINGSオランダのピーター・スミット。3分4ラウンドのRINGSルール。
これは打撃系と組み技系がかみ合わない典型的な試合だった。
市原はつねにロープを背にしてスミットにローキックを連発するけれど、
スミットに組みつかれると、すぐにロープをつかむ。
エスケイプ・ポイントを取られるのは最下段のロープに手を伸ばしたときだけだから、
すぐにレフェリーがブレイクさせる。この繰り返し。
3ラウンド目で市原のローキックにスミットが戦意を喪失してKO負け。うーむうーむうーむ。

第3試合、空手、慧舟会の西良典とRINGSオランダのヘルマン・レンティングも、前の試合とまったく同じ展開。
西がロープを背にしてローキック攻撃。レンティングに捕まるとすぐロープの繰り返しだ。うーむうーむうーむ。
ただし、この試合に限っては、第3ラウンドで西が二度ロープエスケイブしたために、レンティングの判定勝ち。
レンティングは試合中、しきりにレフェリーに、西がすぐロープをつかむことに対して警告しろと抗議していたし、
まったくそのとおりだと思う。RINGS今のルールでは組み技系の選手が不利すぎるもの。
それにレフェリーがルールをよく把握していないみたいだし。前田は選手を集めることと同じくらい
レフェリーの育成に務めないとどうしようもないってことに気づいてないのだろうか?

第4試合はシュートボクシング(キックボクシングに投げ技を組み合わせた競技)の平直行と、
RINGSオランダのエリック・エデレンボス。お調子者の平、入場のときに派手なアクションで客をわかせます。
この試合は「真剣勝負」がどんなものかを見せつけた好勝負。
ゴングがなってすぐに2人が組み合い、あれっと思ったら、平がエデレンボスの右手を
チキン・ウイング・アーム・ロックに決めて、レフェリー・ストップ。
エデレンボスはギブアップしないと抗議してたけど、あそこまでがっちり決まっちゃったらなぁ。
でも、平然としてたし、本当に痛くなかったのかもしれない。平のグリップも甘かったし。
平は喜びのあまり、コーナー最上段からばく宙まで披露してくれました。
84お前名無しだろ:2006/04/08(土) 02:35:08 ID:A2XJhNrw0
第5試合はキックボクシングのロブ・カーマンと空手・正道会館のアダム・ワット。
ルールはキックボクシングルール。いきなり激しい打ち合いで場内はがぜん白熱。
1ラウンドはワットが押していたんだけど、2ラウンドに入ってカーマンのボディーブローが炸裂。
あっという間のKO劇。いやぁ、カーマンってば強いわ。

第6試合は空手・正道会館の角田信朗対USA大山空手のウィリー・ウィリアムス。
ウィリーといえば、熊殺し。A猪木と戦慄の異種格闘技戦をやったから、プロレスファンには有名な男。
期待は高まったけど、試合は凡戦。ウィリーってばまったくスタミナがないのだ。
正道会館ルールのため両者引き分け。延長コールが起こるが、
これはプロレスじゃないのであっさり無視された。

メインの試合は正道会館の「怪獣王子」佐竹雅昭対キックボクシングの帝王モーリス・スミス。
ルールはキック・ルールと空手ルールをラウンドごとに交代させるという変則的なもの。
空手ルールのときはグローブなしでもオーケーだけど、素手による顔面攻撃は禁止だ。
この試合はとにかくスミスの強さが光った。キック・ルールのときは
ローやパンチで佐竹のスタミナを奪い、空手ルールのときは冷静に佐竹の動きを見て攻撃をかわす。
こうなると佐竹は4ラウンドまで立っているだけで精一杯。空手家の脂肪のついた身体で、
しなやかなキックボクサーとラウンド制で闘うのがそもそもの間違いなのだ。減量すべきだったね。
結局、佐竹は3ラウンドに二度のダウンを喫したけど、なんだかしらないけど、
KO以外は引き分けというルールのせいでドロー。ブーイングがすさまじかったなぁ。

というわけでぼくとこんぱちは会場をあとにしたんだけど、
今回の収穫はRINGSのルールがいかに穴だらけなのかということを実感した点。
それとこんぱち君のひと言「プロレスがどれだけおもしろいものなのかが、ほんとにわかったよ」。
そう、真剣勝負ってそんなにおもしろいものではないのだ。素人にはとくにね。

85お前名無しだろ:2006/04/09(日) 08:07:47 ID:jRTegdYq0
ヴァリスエロゲー化今更知ったので保守
86お前名無しだろ:2006/04/10(月) 06:10:04 ID:CLt91APi0
連載第17回・'92年7月号・UWFインター・横浜アリーナ・1周年記念大会編

山ちゃんが負けた……。
もう、北尾がリングの上に上がった瞬間から「山ちゃんじゃあ、どうあがいたって勝てないな」と思ってはいたが、
しかし、やはり山ちゃんが負けたのはショックだった。

最初に北尾がインターのリングに上がるという話を聞いたときは、
北尾に「プロレス」をさせるのだと思って腹が立ったのだが、
空拳道の選手として異種格闘技戦をするのだということを知り、
期待と不安を胸に抱きながら横浜アリーナへ足を運んだ。

北尾はでかい。圧倒的にでかい。
山ちゃんの技術じゃ、あの身体を攻略することなんてとてもじゃないけど無理だ。
ゴングが鳴ってすぐにそのことは証明された。山ちゃんはローキックで様子を見ていく。
北尾は構えたまま動かない。山ちゃんのローって、何度もしつこく蹴っていけば、
ダメージが蓄積されていくら北尾でも動けなくなったはずだ、と思ったんだけど、山ちゃんは焦ってしまった。
きっと北尾が怖かったのだろう。ローで蹴るのをやめて、無謀なタックルやハイキックを繰り出していくけど、
タックルは北尾の体重に押し潰され、キックは当たっても北尾は平然としている。

チャンスは二度あった。北尾の背後に回ってスリーパー・ホールドを決めたときと、
北尾の無様なミドルキックをキャッチして裏アキレス腱固めに持っていったときだ。
しかし、山ちゃんは決めきれなかった。もうね、いっちゃうけどね、
インターの選手は藤原組の選手たちに比べてとにかくレスリング=関節技が下手。
恥ずかしくない関節技が使えるのはせいぜい高田と田村だけだもんなぁ、
関節を取ったときにきっちり決められないんなら、北尾に勝てるはずもないんだよなぁ。
ちゃんと道場でスパーリングしてるのかなぁ、インターの選手たちは?



87お前名無しだろ:2006/04/11(火) 15:25:19 ID:5YUfl5mZ0
てなわけで、北尾のエルボー一発で鼻血を流した山ちゃんはもうフラフラ。
それまではほとんど自分から攻撃を仕掛けることのなかった北尾がローキックびしばし、
山ちゃん4回ぐらいダウンして、結局TKO負け。
ミドルキックは見てるだけで恥ずかしくなるようなものだったけど、北尾のローはさすがに重い。
あのローをあんなに食らったら、そりゃ立てないわな。何年も前からキックの練習をしてるのに、
蹴りを始めてわずか一、二年北尾のローをディフェンスできないんだものな。
山ちゃんの完敗。プロレスが世界最強の格闘技? へっ、笑わせるなよ。ということですかな。

かなり厳しいことを書いてるけど、おれ山ちゃんが好きなんだよね。勝ってもらいたかったんだよね。
だけど、くどいけど関節を取ったときに決められないなら、やるだけ無駄ってものなのだ。
関節技は山ちゃんと北尾の体重差を埋める唯一の武器なのだから。

さて、山ちゃん敗戦のショックが強くて、なんの前振りもなしに観戦記を始めてしまったけれど、
今月行ったのはUWFインターの1周年記念興行。
格闘技世界一決定戦をうたった、山崎対北尾(これは特別試合)、
田村対マシュー・モハメッド(ボクシング)、高田対オブライトの3試合がメインのビッグ・イベントだった。

最初の5試合は割愛。もうどうにもこうにもつまらなかったから。宮戸も中野も安生も、
外人が相手だとパワーをもてあましちゃってクソみたいにしょっぱい(=みっともない、つまらない)試合しかできない。
困ったものだ。垣原の試合で「垣原、そんなことじゃ藤原組に勝てないぞ」って野次が飛んでたけど、同感だね。
使う関節技もスリーパー、アキレス腱、腕ひしぎに膝十字と、バリエーションが全くないし。

88お前名無しだろ:2006/04/12(水) 07:14:33 ID:/gbv20bP0
ま、とにかくつまらない試合が5つ続いたところで、
オールドファンには涙なくして見られないエキシビジョン・マッチ。ビル・ロビンソン対ニック・ボックウィンクルだ。
ロビンソンは人間風車(ダブルアーム・スープレックス)で一世を風靡したスーパースター。
対するニックもショー化する前のアメリカン・プロレスでNWAのチャンピオン・ベルトを締めていたテクニシャン。
2人とも60近い年齢だけど、見せてくれます。終了間際にロビンソンの人間風車が爆発したときには、
マジで泣きそうになってしまった。ニックも上手にロビンソンの技を受けてたし、いいよなぁ。

で、問題の山崎対北尾戦が終わって、次は田村対モハメッドの異種格闘技戦だ。
国家吹奏だの認定宣言だののセレモニーが10分ぐらい続いて、試合は1R34秒で田村のギブアップ勝ち。
思わず笑ってしまいました。ボクサーってよっぽど蹴りが怖いのか、
モハメッドは田村が蹴りのアクションを出すだけで大げさに後退する。
田村のローキックをバックステップでかわし、無理な体勢でパンチを出そうとしてバランスを崩してスリップダウン。
そこに田村がのしかかって背後からスリーパー、で、ギブアップ。

試合時間が極端に短かったので、観客はみんな不満そうだったけど、これはしかたないよなぁ。
逆にモハメッドのパンチ一発で田村がKOってことも予想されたんだから。
なによりも、モハメッドをロープに逃がさなかった田村のレスリング・テクニックをほめるべき。
試合終了のゴングが鳴ったときの田村の歓喜の表情を見れば、
彼がどんなプレッシャーの中で試合に挑んだのかがよくわかる。
ほんと、田村ってばインターの中じゃいちばんかっこいいぜぃ。

89お前名無しだろ:2006/04/12(水) 07:20:59 ID:/gbv20bP0
ラストは高田対オブライト。
オブライトのスープレックスと体重に高田がどうやって対抗するのか? がポイントだったけど、
さすがは団体のエース。臆することなくガンガン攻めます。蹴りまくって倒したら即関節てな具合で、
さすがのオブライトもたじたじ。身体がでかいからすぐロープに手足が届いちゃうけど、
リングがあと1メートルずつ広かったら、確実に高田が勝ってたでしょう。
絶対に負けられないという気迫にあふれてたから。山ちゃんにもこの気迫とテクがあったらなぁ。

試合は、残り持ち点2点にまで追い込まれたオブライトが、執念のジャーマン2連発で逆転KO勝ち。
高田は負けたけど、「こら、外人っ、身体がでけーってだけでえばるなよ」
ということをオブライトに教えてやったので、な、よしとしましょうね。
90お前名無しだろ:2006/04/13(木) 05:54:59 ID:RY1UUNmU0
次回は噂?の台湾特集。
91お前名無しだろ:2006/04/13(木) 15:17:21 ID:ylm1B0N+0
@
92お前名無しだろ:2006/04/14(金) 09:09:26 ID:+9ADyeM80
age
93お前名無しだろ:2006/04/16(日) 15:30:27 ID:9TZfQGL20
sage
94お前名無しだろ:2006/04/18(火) 01:34:23 ID:hSrG8eWh0
連載第18回・'92年8月号・番外編・ここは台湾野球王国(?)

と〜とつだが、5月29日がら6月1日にかけて、台湾へ遊びに行ってきた。で、だ。
今月の原稿に間に合うプロレスの東京近辺の興行が5月末に集中していて、結局見ることができなかったのだ。
プロレスは見れなかったが台湾には行った。というわけで、今月は特別番外編でお送りする。怒ったりしないようにね。

さて、3泊4日の台湾旅行ではあるが、べつにこれといった目的があったわけじゃない。
台北の街をぶらつき、うまいものをたらふく食ってこようという、それだけの旅である。
大人になると、たったこれだけの旅が、ムチャクチャに楽しくなるのだ。

飛行機が台北の空港に下り立ったのは、現地時間の午後1時ちょっと過ぎ。
現地のガイドさんに、マイクロバスに詰め込まれ、ひたすら台北市内を目指す。
すぐホテルにチェックインして、あとは自由行動だと思っていたのだが、
バスで孔子廟だのなんだのと観光地をさんざん歩かされる。
普通のおっさんたちなら、感心したりするのだろうが、おれたちはただのろくでなしだ。
ガイドさんの説明にふんふんうなずきながら、あああ、暑いよぉ早くクーラーのきいたホテルの部屋へ行って、
よく冷えたビールを飲みてぇよお! と、心の中で叫んでいたりするのだ。

いろいろと歩かされて、やっとホテルへチェックインしたのが、午後5時。
とりあえず部屋で缶ビールを2本ほど立て続けに飲み、ホテル近辺を散策しながら晩飯を食うことにする。
台湾初日の晩餐はポプlコム編集部でよく利用する水道橋の「台南担仔麺」の台北店。
豪華なインテリアと新鮮な海の幸で評判。普段は酒の飲み過ぎであまり飯を食わないんだけれど、
異国の地へ行くと食欲がもりもりとわいてくる。

台北の街を歩いてまず驚くことが、性病の病院がめったやたらにあるということだ。
ほんとの話、メインのストリートなら10メートルに一軒のわりで、「淋病、梅毒」などという看板に出くわす。
ホテルにチェックインしたときに、ボーイから「女、紹介するよ、安い、安い」といわれて断ったんだけど、
これほどまでに性病の病気が繁盛している街で、妖しいことをする勇気はないぞ。
95お前名無しだろ:2006/04/18(火) 06:23:40 ID:awxPTACa0
蛇やスッポンを売る店がずらぁりと並んでいる萬華という地区をぶらつき、おめあての台南担仔麺を見つける。
入り口の横に、当日のメニューの材料がずらりと並べられていて、うなぎを指さして「カバヤキ!」、
でっかい伊勢エビを指さして「味噌汁っ!」と叫ぶと店のおっさんが静かにうなずく。
そうすっと、うなぎは日本風のカバヤキ、エビは味噌煮込みで出てくるのだ。どっちもうまかったぞぉ、高かったけど。

翌日はあいにくの雨(この時期の台北は梅雨の真っ最中なのだ)、午前中は台湾製の超つまらない映画を見て、
午後からは台北の秋葉原こと、中華商場の探索に出た。中華商場ってのは、
万里の長城のように延々と続く古い団地のような建物の1階と2階の表裏に
さまざまな店がひしめくショッピングアーケードのようなところ。
怪しげなファミコンショップや、まっとうそうなパソコンショップ、電化製品屋軒を連ねている。

ファミコンショップをのぞくと、真っ先に目についたのは「1100-N1」と表記されたスーファミのカセット。
1100本のソフトが1本のカセットに詰まっているのだ!
ゲームをセレクトするだけで日が暮れちまうんじゃねーのか、おい!?
パソコンを扱っている店をのぞいてみると、やっぱ台湾、なんだか知らないけれど、
JIS規格のキーボードに漢字が振ってあったりする。電脳だ。すごい。
宮沢りえのヌード写真をスクリーンセーバーにしている店まであった。売ってくれといったら、ことわられた。とほほほ。
ちなみに、レーニンはここ中華商場で、おたくの編集部Sに頼まれた台湾アイドルのCDを買ったのだった。

夜は台湾料理の老舗「欣葉(シンイエ)」でしたづつみを打って、台北郊外のマーケット街、土林へ。
ここは祭の露店がずらーっと並んでいるような雰囲気の場所で、夜だってのに人、人、人。
ほんでもって、ずらりと並んでいる屋台で売られてるもののおいしそうなこと。
実際、おいしかったよな、もう一度行きたいよな、うん。
96お前名無しだろ:2006/04/18(火) 06:28:05 ID:awxPTACa0
台北を楽しむ、実質的な最後の日、3日目は43歳のSEのおっさんと、台湾プロ野球見学にくり出した。
ビールを飲みながらプロ野球見学もおつだなぁと考えたのだが、これも甘かった。
まず、ビールが売ってない。どうやら向こうの人は興奮するとものをグラウンドに投げるらしくて、
ビン、缶物はプラスチックのミネラルウォーターしか売ってないのだ。
ないものはしかたがないので、場外で買ったお弁当(日本円で250円、これも美味!)とミネラルをもって外野席へ。

いやいやいやいや、つまらなかった。日本のプロ野球も十分につまらないと思うのだが、
台湾のプロ野球はすっかり草野球。外野にはほとんど球が飛んでこないし、
ピッチャーは四球ばっか(翌日の新聞の見出しは「四死球大戦」だったが、笑えなかったぞ)。
応援団の立てる太鼓のリズムに耳を傾けているうちに眠くてしかたがなくなってきた。

台湾のプロ野球チームは球団が4チームしかない。
だから、フランチャイズではなく、4チームがまとまって台湾の各地を回るシステムになっている。
今週は台北、来週は高雄などなど、野球ってより、プロレスの興行に似ているのだ。
で、4チームはそれぞれ、親企業の会社名の下に、動物の英語名が表記される。
たとえばライオンズ、たとえばイーグルス、たとえばタイガース、たとえばエレファンツ……
エレファンツだけ間抜けなのがなんとも、もの悲しくって笑えてしまう。

ライオンズの呂明賜もまったく精彩がなく、雨も降ってきたので5回裏が終わった時点で球場をあとにしたのだが、
しかし、ビールを飲めない野球観戦ってほんとにつまんねーよなぁ、
サッカーやプロレスのほうがずっと楽しいよなぁ。それでも、台湾の野球ファンは楽しんでいたみたいだけど。

その夜は湖南料理のレストランで
(店の名前は失念。日本語も英語もまったく通じなくて往生したけど、抜群にうまかった!)腹を満たし、
香港の巨乳女優、イップ・リーメイの出演するナイトクラブで酒を飲み、幸せな台湾旅行は幕を閉じたのでした。


97お前名無しだろ:2006/04/18(火) 08:42:44 ID:/JWIV3o70
age
98お前名無しだろ:2006/04/19(水) 17:39:40 ID:MlqRZYcI0
連載第19回・'92年9月号・全女・ジャパン・グランプリ・後楽園ホール大会

先月は観戦記を書けなくて、プロレスファンの読者には大変申しわけないことをした。
今月からはまじめにプロレスを見るので勘弁してね。

というわけで、今月行ってきたのは全日本女子プロレス(以下、全女)の後楽園大会。
女子プロレスと聞いてにわかに目の色が変わったSがこんぱちを脅してカメラマンの役割を奪取。
おたくのパワーはすさまじい。

全女の今シリーズは、ジャパン・グランプリ争奪戦(以下、JG)が行われている。
これは中堅以上の選手たちが、2つのグループに分かれてシングルで総当たり戦をやり、
最終的な勝者に、ブル中野への挑戦権が与えられるというもの。
アジャ・コング以下の選手たちが毎日のように激しい戦いを繰り広げているのだ。

試合開始前の選手入場式で、今日JG戦を戦う吉田万里子と井上京子があいさつをしたのだが、
京子はいきなり笑わせてくれます。
「今日はいい試合をするために、朝、すきやき丼を食べてきました(場内大爆笑)。それも卵付きです(さらに爆笑)」

ね? いいキャラしてるでしょ?

さて、試合のほうは前座の第1試合、全女は女子プロレスといっても、
全日本並みに激しく楽しい試合を提供してくれるのだが、前座の試合も全日本並みにつまらない。
ショルダーアタックとドロップキックしか技らしい技が出ないのに、
ドロップキックは足が伸びてないし、ショルダーアタックもなぁ。
なんとかならんのか、長谷川智子!?

第2試合は下田&シンティア・モレノ組対伊藤&神谷組のタッグマッチ。
下田ちゃんは相変わらずお美しいし、シンティアはメキシコのルチャ仕込みの空中殺法をバシバシ見せてくれます。
しかし、奮闘むなしく、シンティアが伊藤のトップロープからの「思いっ切り」フットスタンプ
(飛び下りて相手の腹を踏むという単純な技だが)でピンを取られる、うーむ、残念。
99お前名無しだろ:2006/04/19(水) 17:47:25 ID:MlqRZYcI0
第3試合は、ボディービル出身、鋼の女テリー・パワー&スープレックスとサブミッションの女王デビー・マレンコ組と、
実力はあるはずなのに、最近は影が薄くなりつつある中堅みなみ&堀田組が対戦。
外人コンビのパワーをとうかわすか、というのが日本組の課題かな? などと思いながら見ていたのだが、
なかなかどうして、みなみも堀田もテリー組相手に負けていない。
まだ全女マットのレスリングに慣れていないテリーを翻弄しておいて、
狙いをデビーに定めてコンビネーションを駆使しながら、じわじわといたぶっていく。
だがしかし、テリーのパワーの前に最後には押し切られ、デビーがみなみに回転エビ固めでピンを奪う。
ああ、デビーってば、美しすぎるわ。

ここで休憩が入る。普段だと休憩のあとに歌の時間があるのだが、今日は昼間の興行のせいか歌はなし。
歌の時間に期待を抱いてカメラを抱えていたSの後ろ姿がなんとも寂しそうでした。わはははぁ。

第4試合はJG戦。入場式であいさつをした吉田と京子の対戦だ。
開始のゴングが鳴ると同時に場内は吉田コール一色で包まれる。
京子、憮然とした表情でリングを下り、控え室へ帰ろうとします。うわはははは、京子ってばやってくれるぜ。
これはユニバーサルの会場ならいつも見られる光景なのだが、それを全女、しかもJGの試合でやるか普通?
当然吉田コールの代わりに京子コールがわき起こり、京子はいきなり笑顔になってリングへ。
客はもうイケイケ。京子は生まれながらのレスラーだ。

100お前名無しだろ:2006/04/19(水) 17:56:54 ID:MlqRZYcI0
結果は30分時間切れの引き分けだったけど、この試合が今日のベストバウト。
肩を痛めている吉田はガチガチにテーピングをして試合をしていたのだけれど、
京子は肩は一切狙わずに試合を進めていく。吉田もそれに応じて激しいファイトを展開。
吉田が間違えてレフェリーをモンキー・フリップで投げ飛ばしてしまったところに、
京子が吉田の身体をレフェリーの上に落としてカウントを数えたり、
JGでは場外カウントなしというルールを利用して客席内で追いかけっこを始めたりして笑わせてくれると思えば、
15分過ぎからは大技の連発→カウント2で跳ね返す、の繰り返し。
最後は京子がジャイアント・スイングからナイアガラ・ドライバーでピンを狙ったが、
カウント2が入ったところで無情のゴング。京子は足をじたばたさせて悔しがってました。
ほかの選手だったら、悔しいなら試合の途中で遊ぶな、といいたいところだけど、京子だから許す。最高の試合でした。

続く第5試合は、長谷川咲恵、井上貴子、山田敏代組対三田英津子、北斗晶、ブル中野組の6人タッグのはずだったのだが、
北斗の負傷で急遽3対2のハンディキャップ・タッグマッチへ変更された。
ブルだったら一人で3人を相手にしても勝ちそうだからなぁ。
この試合のポイントは三田の頑張りか。3人に徹底的に痛めつけられても気迫を全面に押し出して好ファイトを展開。
最後は山田のドラゴン・スープレックスの前に涙を飲んだけど、
これだけ敢闘すればそのうち新しい展望が開けてくるはず。
試合後にはブルが三田をたたえてたぐらいだから。
101お前名無しだろ:2006/04/19(水) 18:00:12 ID:MlqRZYcI0
さて、本日のメインエベントはJG公式戦、アジャ・コング対豊田真奈美(キャーキャー)だ。
真奈美ちゃん、最初からムーンサルト・プレスやラ・ケブラーダを爆発させるけど、
アジャのパワーに跳ね返されてしだいに主導権を握られていきます。
アジャはといえばやりたい放題。真奈美ちゃんを場外へ連れ出しては椅子でぶん殴り、
リング内では灯油缶攻撃。真奈美ちゃんが灯油缶を奪って殴り返しても、
そんなもん全然効かないぞといわんばかりにコーナーポストへ頭突き数十発のパフォーマンス。
圧巻は二度目の場外戦。真奈美ちゃんをつかんだアジャが客席内を練り歩き、
最後には2階西側のバルコニーがら真奈美ちゃんを突き落とそうとまでするもんなぁ。
さすがに若手に止められて、落とすことまではしなかったけど、アジャの面目躍如。
ラストはアジャがフィニッシュを狙って(トップロープからの雪崩式水車落としを狙ってなんだと思う)
真奈美ちゃんをコーナーへ担ぎ上げたところを、真奈美ちゃんがうまく身体を入れ換えて逆に雪崩式の回転エビ固めでピン!!
アジャから初めて勝利をもぎ取ったのでありました。ぱちぱちぱち。
102お前名無しだろ:2006/04/21(金) 06:50:28 ID:nxPuhId70
次は第2回G1。かなりキツいこといってる。
103お前名無しだろ:2006/04/22(土) 05:18:55 ID:x7xYYRQy0
連載第20回・'92年10月号・新日・G1クライマックス両国国技館大会・2日目

(リード文)
去年の感動はいずこに? 新日マットがレスラー以外の者の手で蹂躙された、
悲しき両国国技館――G1クライマックスVOL.2。

また、G1の季節がやってきた。去年の夏、長州と藤波という2トップを制して、
蝶野が「新日本プロレス最強の男」の名を手に入れた、あのG1の季節だ。
去年の夏、両国国技館に集まったプロレス・ファンは
蝶野、武藤、そして橋本のファイトに酔いしれたものだった。

だが、今年の夏は、去年とはまったく別のものだ。
新日がアメリカのレスリング団体WCWと提携したため、
G1にはアメリカン・プロレスしかできないマッスルマンたちが大挙して押し寄せ、
新日最強の男を決めるはずのG1なのに、長州も藤波も出場しない。
蝶野も武藤も橋本も、NWAなどという過去の遺物になってしまったベルトを手にするために、戦うのだ。

どうしてこんなふうになってしまったのだろう?

ぼくはいつも新日に関しては手厳しいことを書く。そのせいで、読者から反発の手紙をもらったこともある。
だが、ぼくは新日を憎んでいるわけではない。
十代の頃のぼくにとって、プロレスとはアントニオ猪木のことだった。新日がプロレスのすべてだったのだ。
だから、全日よりも、U計の3つの団体よりも、新日に対する思い入れは強いのだ。
だから、今の情けない新日の姿を見ると、黙っていられなくなる。
昔の新日を知らない若い子たちは、今の新日に満足しているのかもしれない。
事実、今年のG1も、ぼくの複雑な気持ちとは裏腹に、両国国技館は異様な熱気に包まれていた。
だが、今の新日は、僕が好きだった、
ほとんど愛してさえいた新日とはまったく別の団体になってしまっている。

どうしてこんなふうになってしまったのだろう?
104お前名無しだろ:2006/04/22(土) 05:24:05 ID:x7xYYRQy0
そう、今年のG1の話だった。長州と藤波を倒すという目標も与えられないまま、
全くスタイルの違うアメリカン・レスラーたちと戦うことを要求された悲しい若者たちの話だった。

リック・ルードというレスラーがいる。
病的なまでに発達した筋肉に、腰のラインが浮き出るようにデザインされたタイツをつけ、
美人マネージャーのメデューサ(長与千種と素晴らしい試合をした彼女が、
こんな道化に堕しているなんて……)を引きつれたセックス・シンボル、WCWの花形レスラーだ。
入場するやいなや、マイクで観客に挑発的なアピールをし、腰をクネクネと振る。
笑いのとれる、まさしくプロのエンタテイナーだ。

佐々木健介というレスラーがいる。
がむしゃらな若者で、やや小柄な身体ながら苦しいトレーニングで手に入れた瞬発力にあふれた
小気味のいいファイトを信条とする、ぼくの大好きなレスラーだ。

今年のG1の準決勝はルードと健介が闘った。そして、健介が負けた。

どうしてこんなふうになってしまったのだろう?

ルードがクソのようなレスラーだとはいわない。
エンタテイナーとしては最高だし(ピンチの際でも腰を振って見せるあの根性!)、
筋肉だって、ステロイドで作られた偽者ではない。ただ。レスリングができないというだけのことだ。
彼の試合は確実に楽しめる。問題は、なぜG1で!? ということなのだ。
それほどまでにWCWが大切なのか? 選手たちが道場で流した汗を無視してまで、
新日はWCWの外人レスラーを必要としなければならないのか?

健介がルードからピンフォールを奪われたとき、ぼくはリングから目を背けてしまった。
リング外のメデューサを相手に小競り合いしなければならないような試合を、
健介が望むはずがないではないか。
105お前名無しだろ:2006/04/22(土) 05:44:45 ID:x7xYYRQy0
準決勝のもうひとつは蝶野対武藤だった。去年の決勝戦と同じカードだ。
いやがうえにも、期待は盛り上がる。そして、ファンの期待どおり、試合は白熱し、
最後にはやられっぱなしだった蝶野が起死回生のSTFで武藤からギブアップを奪って勝った。

素晴らしい試合だった。ぼくの心も、この試合で癒されるはずだった。
でも、そうはならなかった。蝶野にも、武藤にも去年の気迫が感じられなかったのだ。
当然だろう。去年は長州がいた、藤波がいた。みんな、この2人を食って、
新日のトップにのし上がってやろうと目をギラつかせていたのだ。今年のG1に、その2人はいない。
それどころか、長州はほかの試合にさえ出ないで、高みの見物を決め込んでいる。
あるプロレス雑誌で、蝶野が泣きながらインタビューに答えていた。
「おれらは長州さんにもてあそばれてる!!」

武藤も橋本も、気持ちは同じはずだ。
そんな気持ちでリングに上がったって、本物の感動なんて生み出せっこない。

どうしてこんなふうになってしまったのだろう?
106お前名無しだろ:2006/04/22(土) 05:46:55 ID:x7xYYRQy0
話は前後するが、この日の第6試合には、遺恨がらみのカードが組まれていた。
スペースの都合で遺恨に関する詳しい説明は省くが、これも、悲しい試合だった。
越中&木村組対橋本&木戸。リングに上がった時点で、木戸が木村に猛烈に食ってかかっていった。
こんなに怒っている木戸を見たのは初めてだった。木戸にこんな演技ができるとは驚きだった。
今回の遺恨に木戸は全く関係がない。G1開催中で、ほかにめぼしい選手がいないために、
会社から遺恨試合に出るように業務命令が出されたのだろうことは、
ぼくぐらいに年期の入ったファンにはすぐ読める。
木戸はやりたくもない試合をやらされ、やりたくもない演技をリングの上で演じることを要求されたのだ。

橋本にしても同じことだ。橋本は前夜、G1の試合でルードに負けた。
だから、この遺恨試合に狩りだされただけなのである。
前夜負けたのが橋本ではなく、蝶野か武藤だったら、そのどちらかがこの試合に出ていただろう。
クソみたいな試合だった。あんな木戸の姿なんて見たくなかった。

今日のベストバウトは第3試合に行われた、若手4人によるタッグマッチだった。
自分の持ってる技を相手にまっすぐに叩きつけるだけの、シンプルでストレートな試合だった。
彼らだけが、かつての新日の輝きを垣間見せてくれた。彼らの試合だけが救いだった。

どうしてこんなふうになってしまったのだろう?

長州よ、頼むからおれの目の前から消えてくれ! これ以上、新日を壊さないでくれ!
107お前名無しだろ:2006/04/23(日) 06:34:04 ID:eZ6q6WCt0
次はWAR横アリ大会。
108お前名無しだろ:2006/04/25(火) 06:20:26 ID:qfNQJ6FU0
連載第21回・'92年11月号・WAR・革命点火・横浜アリーナ大会

さて、メガネ(SWSのことね)が分裂しちゃって、天龍率いるWARと、
高野兄弟が率いるNOWという新団体になったのは、プロレスファンならすでに知っている事実ですね?
で、今月は天龍のWAR、横浜アリーナ大会「革命点火」とかいう試合に行ってまいりました。

メガネ時代に一度だけ見に行き、あまりの内容のくだらなさに、
もうメガネ関係の試合には二度と行くもんか、と思っていたのだけれど、この大会は別。
たぶんチケットの売れ行きが思わしくなかったからだろうけれど、
天龍が新日の坂口社長にレスラーの貸し出しを要請し、越中と木村、それに誠心会館の青柳館長が応じたのだ。
つまり、プロレスファンならだれもが夢見る交流試合が行われるわけだ。これは行かずばなるまいよ。そうだべ?

で、だ。結論からいうと、交流試合はぐぅ。ほかはクソ。全くトホホな内容の興行だった。
いつまで持つのかな、WARは?

つーことで、第1、第2試合の観戦記はパス。つまらない、それだけ。

109お前名無しだろ:2006/04/25(火) 06:33:12 ID:qfNQJ6FU0
第3試合はWARの折原対誠心会館の青柳館長戦。試合前から場内はヒートアップ。
圧倒的な青柳コールで埋め尽くされます。全くWARの興行なのか、新日の興行なのかわからない。
場内は7、8割の入りだったんだけれど、半分以上が新日ファンって感じだったな。

試合のほうは青柳の圧勝。蹴って蹴って蹴りまくり、
最後は半失神状態でリング下に転げ落ちた折原がカウントアウト。
いやぁ、館長強し!! というよりは、折原弱すぎるぅ〜。
蹴りのディフェンスが全くできてないし、攻撃も単発のドロップキックのみ。
それも館長が受けてるから当たっている。途中、スリーパーとアキレス腱固め見せたけど決定打にはいたらず。
もう、好きなようにやられまくってたもんなぁ。

試合のあと、館長がマイクを握って、「おまえ、何にもないな!」と挑発。悠然と花道を引き上げる。
怒った折原がマイクを取って、「青柳、戻ってこい! もう1回だ!!」と叫ぶけど、
場内から「負けたあとにえばるな!!」とか「そんなに元気あるなら、試合で出せ!!」などなどの大ブーイング。
最後には帰れコールまで飛び出した。
あれだけ一方的にやられたあとでマイクアピールしても、むなしいだけだってことがわからんのかねぇ。

続く第4試合は、ウルティモ・ドラゴン対ネグロ・カサスのルチャ・リブレ。
ドラゴンはちびドラゴンを伴っての入場。うーん、WWFしてるなぁ。
試合内容は、グランドの攻防が多くて、ルチャにしてはちょっち地味な内容だったけど、
空中戦もちゃんとあったし、ラストはドラゴンのジャーマンからジャパニーズ・レッグ・ホールド
(相手の足に自分の足を絡めて、ブリッジして相手の身体を丸める技)でピンとなかなかの内容。
これがユニバーサルの会場ならもっと盛り上がるんだろうけど、WARの会場のノリはイマイチ。
なんでだろう?
110お前名無しだろ:2006/04/25(火) 06:39:46 ID:qfNQJ6FU0
さてさて、第5試合はWARサムソン冬木&北原組対新日越中&木村組。
今度は新日本コールが場内を埋め尽くす。冬木と北原は怖い目で客席をにらみつけるけど、
コールはやまない。越中と木村がリングに上がると、口だけ男の冬木が詰めよって険悪な雰囲気に。
だけど、木村のパンチ一発で失神してやんの。あほだなこの男は。

試合の序盤は新日組がWAR組を圧倒。
なにせ、北原の得意の蹴りを食らっても、越中はケロッとしてるんだもの。そりゃそうだよなぁ、
UWFが新日に参戦してたときに高田や山ちゃんのあの蹴りを死ぬほど食らいまくってのし上がってきた越中だもの。
今は今ででぶぅ橋本のみっともないけど重い蹴りをばかすか食らってる越中だもの。
北原ごときの蹴りじゃ効かないよなぁ。冬木は怒鳴って踊るだけでなんにもできないしなぁ。やれやれ。

中盤、WAR組も多少の反撃をするけど、途中で北原が捕まって膝を攻められ出した時点でアウト。
最後はボストン・クラブでギブアップ。北原はギブアップしてなかったらしく、
冬木が試合を止めたレフェリーをぶん殴っておりました。

試合後のマイク合戦――
木村「おめーらはおれたちの敵じゃないんだよ、今度は天龍を立てておれたちの試合に来い!」。
越中「冬木、23日のおれたちの試合に来い、いつでも相手してやる!」。
冬木「待ってろよ、越中……」
冬木の言葉は嵐のようなブーイングにかき消されます。ほんでもって帰れコール。
いやぁ、越中やってくれるなぁ。木村はなにしに来たのか全然わからんかったけど。
111お前名無しだろ:2006/04/25(火) 06:50:40 ID:uqRBAREy0
やはり交流試合は盛り上がるっ。最高だぜい!と、この時点ではぼくの気分もかなり盛り上がってたんだけど、
まさかまさか、これで終わりだとはなぁ。あとのすべての試合がクソだとはなぁ。わかるわけないよねぇ。

第6試合はグレート・カブキ対石川。カブキがよかったのは入場のときのパフォーマンスだけ。
あとは石川にやられっぱなし。トップロープからの石川のボディーアタックを切り返してなんとか勝ったけど、
引退したほうがいいんじゃないのか、カブキは?
全く精彩がなかったし、試合もちょ〜つまらなかった。

以後の試合も似たようなもの。WWFから参戦のロード・ウォリアーズこと
リージョン・オブ・ドゥームのアニマルはシングル・マッチじゃ退屈なだけだし、
ジ・アンダーテイカーは入場時のパフォーマンスやファイトぶりがなかなかよかったけど、
試合時間5分、それもパイルドライバー一発で終わりの試合なんて、
アメリカじゃそうかもしれないけど、日本人には通じないってもんだぜ。アホくさ。
交流試合がなかったら、金返せコールが起こってたんじゃないだろうか。

中でも最悪だったのは、メインのWWF選手権試合、天龍対リック・フレアー。
この試合が60分3本勝負だと聞いた瞬間に、ぼくは結果がわかった。
1本目は天龍が、2本目はフレアーが取って、3本目は反則かリング・アウトでベルトの移動はなし、ってやつだ。
実際の試合は、1本目は天龍が全く説得力のないパワーボムで、
2本目は足4の字(!)でフレアーが、そして、3本目はフレアーのリングアウト負け。ベルトの移動はなし。
第5試合を見たあとに帰ればよかったよ。全くしょーもない団体だぜ。WARは。

112お前名無しだろ:2006/04/25(火) 07:55:15 ID:LDZ9jly60
>>111
何?このメンバー!すげぇじゃん!
113お前名無しだろ:2006/04/26(水) 05:58:41 ID:0rST/3K+0
>>112
WARスレではメインの試合が話題に上がるな。
114お前名無しだろ:2006/04/27(木) 06:27:07 ID:ydxkYoFV0
連載第22回・'92年12月号・藤原組・東京ドーム大会

(リード文)
45秒で終わったって、引き分けに終わろうが素晴らしいものは素晴らしい!
藤原組の東京ドーム大会は、今年最高の興行だった。
誰にも文句はいわせない!

いささか不安ではあったのだ。藤原組が東京ドームで興行を打つということがだ。
藤原組なにしろ、藤原組のスタイルはグラウンド主体の
「やだやだやだ、おれは絶対おまえに関節とらせたりしないもんね、
おれが先におまえの関節きめて勝っちゃうんだもんね」というねちっこいレスリングだ。
ドームのようないたずらに広い会場では、グラウンド主体のレスリングなんて見にくくてしょうがない。
それに加えて、今回の藤原組は異種格闘技戦をメインに打ち出している。
ここんとこ、どの団体でも異種格闘技戦は腰砕けのものが多いから、なおさらぼくの不安は大きくなる。

実際、水道橋の駅からドームへ向かう陸橋を渡っているときに聞こえたダフ屋の声も、
いつもの「券ないかい? 余ってる券があったら買うよ」じゃなくて、
「券あるよ、買わない? アリーナ席あるよ」てなもん。よっぽど客の入りが悪いのだ。
しかし、蓋を開けてみると会場の入りはほぼ7割。これだけ入れば藤原組としては御の字だろう。
ぼくとこんぱち君はスタンド席の最前列に陣取ったのだけれど、
目の前に撮影用のやぐらのようなものが組まれていて、リングが全く見えない。
遠くてリングが見えないのならまだしも、こんなもんで視界を塞がれるなんて腹立たしいったらありゃしない。
ビデオの制作会社なんて、観客のことなんかこれっぽっちも考えてないんだろうな。くそっ。

さて、試合のほうは第1試合からフルタイム・ドローのいきなりねちっこい展開。
これからどうなっちまうのだろう? と思ったのだが、
なんと、この第1試合がいちばん長かったのだから笑ってしまう。
いろいろ書きたいことはあるのだが、スペースの都合上、第4試合前はカット。
藤原組長が登場する第5試合から、話を始めさせてもらう。
115お前名無しだろ:2006/04/28(金) 06:31:58 ID:EMf1Xu4m0
sage
116お前名無しだろ:2006/04/29(土) 06:39:36 ID:kvgmp9lO0
組長と相対するのは、ロシアからやってきたアマレスの強者、T・サザール。
2メートルを越す大男で、試合開始直後から、パワーとスープレックスで組長を圧倒する。
その力強さは思わず「おいおい、組長、遊んでるんじゃないだろうな?
やられっぱなしで手も足も出ないじゃんよぉ」とつぶやいてしまったほど。
しかし、そこはキャリアの差。組長は攻め込まれながらも張り手でサザールを挑発し、
怒ったサザールが強引なアキレス腱固めに来たところを、
逆に目の前に転がってきた相手の足のアキレス腱を固めてギブアップ勝ち。
投げっことバックの取りっこならアマレスのほうが上でも、
関節のきめっこならプロが格段に上というところを見せつけてくれた。

第5試合は若手の高橋和生と、ムエタイ(タイ式キックボクシング)の強豪、
ソットサバーとの異種格闘技戦。ルールは3分5ラウンド。
ロープブレイクは手首か足首がロープの外に出なければ認められない。
また、キックの選手は、試合前にオイルを身体に塗ることは許されるが、
試合が始まったあとで身体に何かを塗るのは許されない。
さて、高橋の相手のソットサバーは、身長がかなりありそうだけれど、身体が細い。
高橋と比べると20キロぐらいの体重差がありそうだった。
試合は高橋がキックを、ソットサバーが高橋の関節を警戒して、にらみ合いが続く。
ときたまソットサバーがローやミドルを放ち、高橋がタックルに入ろうとする。
そんな膠着状態がこのまま続くのかと思ったら、高橋のタックルが決まってテイクダウン、
落ち着いてソットサバーの首と腕をきめて(腕ひしぎ腕固め、あるいはストレート・アーム・バー)
ギブアップ勝ちを奪った。やんややんや。
体重差があるとはいえ、初めての異種格闘技戦に勝った高橋、おめでとうっ!


117お前名無しだろ:2006/04/29(土) 14:45:07 ID:8EbOVi2t0
さて、次のウェイン・シャムロック対ニールセンは、じつはぼくがいちばん期待していたカードだ。
ニールセンはUWF時代の前田と異種格闘技戦を行って一躍脚光を浴びたキックボクサーで、
前田戦後も藤原組長と二度対戦し、二度とも勝っている。そのニールセンをだ、
あのシャムロックがどうやって蹴散らしてくれるのか、それがぼくのいちばんの期待だった。
で、シャムロックはみごとぼくの期待に応えた。
なんて、わずか45秒でニールセンからギブアップを奪ったのだ!!
勝利のゴングを聞いて吠えるシャムロック、かっこいいっ!!
多くの人が異種格闘技戦に求めるものがこの試合にはなかった。なにしろたったの45秒できまってしまったのだ。
しかし、シャムロックとニールセンの間にピーンと張り巡らされた緊張感は最高だった。
これこそ本物の真剣勝負だ。サイコー!!

セミは鈴木みのるとソウル五輪金、バルセロナ五輪銅メダルのアマレスラー、ゴビリシビリ。
入場時の鈴木はタオルを頭からかぶり、けだものみたいに目をギラつかせていた。
やんちゃ坊主で嫌いだけど、この目だけはたまらない。
試合のほうは可もなし不可もなし。組長の試合のとこで触れたけど、
アマレスの金メダリストといっても、蹴りのディフェンスができない、関節が取れないじゃ、
藤原組のレスラーにかなうはずがないのだ。5分ちょい過ぎ、スリーパーで鈴木の勝ち。
ゴビリシビリはしばらく失神してた。
118お前名無しだろ:2006/04/29(土) 14:47:19 ID:8EbOVi2t0
そして、メイン! 船木誠勝対モーリス・スミス。
スミスは不敗神話を誇る(つい最近、オランダのキックボクサーに負けたけど)キックの帝王。
そのスミスに船木がどんな戦法でいくのかってのが気になったが、
なんと船木はフットワークとディフェンスで、堂々と帝王のキックを裁いてみせたからもう驚き。
ボディーに対するディフェンスが甘くて、何度もパンチをもらっていたけれど、
ダウンを取られた右ストレート以外の顔面へのパンチと蹴りはほとんどかわしたのだから、
すごいとしかいいようがない。しかし、スミスのほうも、レスラーと異種格闘技戦は慣れたもので、
船木にタックルされると巧みに身体をくねらせてロープへ逃げる。
ピリピリとした緊張感に包まれたまま試合は進み、やがて5ラウンド終了のゴングが鳴らされた。
どこからも延長コールは起きなかった。熱狂的ではないが、
静かで深い拍手が会場全体からわき起こっただけだった。
試合の緊張感と、スミスをグラウンドへ誘うことはできなかったものの、
素晴らしいディフェンスとスピードを見せてくれた船木にほとんどの観客が満足したのだと思う。
本当に素晴らしい試合だった。

45秒で終わろうが、引き分けだろうが感動することはできる。藤原組はそれを教えてくれた。
藤原組、万歳っ!!
119お前名無しだろ:2006/04/29(土) 15:31:28 ID:TfFtZaFw0
120お前名無しだろ:2006/05/01(月) 06:55:38 ID:TAdP94EZ0
次で最終回。
121お前名無しだろ:2006/05/02(火) 06:47:42 ID:ksQSRXAK0
sage
122お前名無しだろ:2006/05/02(火) 15:31:55 ID:dhlSVHfm0
age
123お前名無しだろ:2006/05/06(土) 02:08:13 ID:/5yxdxtd0
連載第23回・'93年1月号・最終回

1年以上の長期連載になってしまった「ここはプロレス王国」ではあるが、
そろそろ潮時ではないかということで、今回で連載を打ち切ることになった。
アンケートはがきなどを見て、予想外にプロレスファンが多いことを知ってうれしくなったり、
ある団体に過剰に肩入れするあまり、ぼくがつまらなかったと感じたのはなぜかを考えることなく、
頭に血が上っただけの抗議のはがきを送ってくる悲しいプロレスファンの存在に
肩をすくめたりといろいろあったけれど、これだけの長きにわたって
個人的趣味のコラムを続けてこれたのはひとえに読者のみんなのおかげである。
心から「ありがとう」と言葉をいわせてもらう。

この連載が続いている間にも、プロレス界はとんでもない変貌を遂げてしまった。
絶頂を誇っていたUWFはあっさりと分裂するし、
賛否両論を巻き起こしながら独自の道を進んでいたSWSも分裂してしまった。
ユニバーサルは選手へのギャラの未払いでもめて、
日本人レスラーたちが「みちのくプロレス」なる団体を設立してしまった。
ジャパン女子も分裂したし、オリエンタル・プロレスが「出前プロレス」などという
わけのわからん言葉を標榜してファンの温かい応援をバックに活動を続けている。
この連載の初期には気楽に行けた全日本の興行も、
今ではチケットを手に入れることができない状況になってしまった。

頭の中でざっと数え上げただけで、男女合わせて15もの団体がひしめき合っているのだ。
やれやれ、だよ。あと1、2年もすれば弱小団体でしょっぱいレスラーしか抱えていないところは
淘汰されていくだろうけれど、それにしてもすごい数だ。
もはや、たった1人のプロレスファンがすべての団体をフォローするのは無理になってしまったのだもの。

124お前名無しだろ:2006/05/06(土) 02:14:18 ID:/5yxdxtd0
この団体の乱立がプロレス界にとっていいことなのか、悪いことなのかはわからない。
そもそもがプロレスというジャンル自体が混沌としたものなのだから、
今の混沌とした状況はプロレスの体質に合っているのだと思うときもあれば、
ブームとはいえ絶対数が限られているファンを食い合っているだけで、
ブームが終われば以前よりさらに悲惨な状況になるんじゃないかと危惧することもある。
全日、新日、全女の老舗3団体はまだしも、ほかの団体のチケット料金が高騰しているのも事実だし
(高田が北尾をKOした武道館なんて、リングサイドの料金が2万円だもの、ぶっとぶぜ)。

まぁしかし、ぼくがあれやこれやを考えたからといって、事態がどうにかなるわけでもない。
ファンならば黙って好きな団体の会場に足を運んでいればいいのだ。
レスラーがファンタスティックなプロレスを演じてくれれば熱狂的な声援を送ればいいのだし、
しょっぱい試合をしたなら痛烈な罵声を浴びせてやればいいのだ。それだけのことなのだ。

Uが分裂したときに、ぼくはある決意をした。もう、団体に肩入れするのはやめよう、
おれが肩入れすべき対象はあくまでレスラー個人であって、団体ではないのだ、と。
本当のところは、分裂寸前の頃のUには愛想が尽きていた。
旧U時代の熱気も殺気もなく、前田日明の独りよがりな言葉だけが
一人歩きしてしまったいやみな団体としか思えなくなっていた。
それでも、Uが分裂したと聞いたときに、ぼくは言葉ではいい表せないほどのショックを感じたのだ。
十数年前、人気絶頂のタイガーマスクが突然引退を表明し、
それに続くように長州力らの選手が新日を大量離脱したときと同じショックを感じたのだ。
あんな気持ちを抱くのは、もう二度とごめんだ。それで、決意したのだ。
団体ではなくて、レスラーを応援しよう、と。
125お前名無しだろ:2006/05/06(土) 02:20:03 ID:/5yxdxtd0
そう決意すると、プロレスをとても楽に見られるようになった。
新日なら、若手とライガー、それに健介。全日なら川田と小橋、
Uインターなら田村と垣原、藤原組は全選手、全女なら京子と真奈美ちゃん
(悲しいことにぼくが大好きだったバイソン木村は引退してしまった)。
お気に入りの選手たちを応援するためだけに会場へ足を運ぶ。
おやぢ臭い意見かもしれないが、それがいちばん正しいプロレス観戦の方法ではないか、と思う。
全日と全女以外の団体は、いつかファンを裏切るに違いないから。

先日、プロレスマスコミで仕事をしている知人からいやな噂を聞いた。
来年あたりに、新日が3つに分裂するかもしれないというのだ。
これだけ客が入ってるのになぜ? 当然の疑問がぼくの頭に浮かんだ。
彼の答えは「猪木と新間だよ。平和党の政治活動資金に新日の金を使っちゃってさ、
選手のギャラの支払いがかなり遅れているらしいんだ」というものだった。
さもありなん、である。プロレス団体のフロントと呼ばれている人たちの中には、
レスラーと客を「金のなる木」としか考えてないやつもいる。
ある団体が分裂したりするのは、たいていがそうしたフロントの人間が引き金になっている。
レスラーは客の顔を見て試合をするが、団体が客の顔を見ているとは必ずしも断言できないのだ。

新日分裂、云々はただの噂にすぎない。でも、そういう噂が立つこと自体が問題なのだ。
126お前名無しだろ:2006/05/06(土) 02:27:55 ID:/5yxdxtd0
なんだかまとまりがつかなくなってしまったが、この連載期間中にぼくが見たプロレスのベストバウトは、
藤原組のリングの上で行われた鈴木と佐野の試合だ。
鈴木は藤原組の、佐野はSWSの看板を背負って闘い、結果はフルタイム・ドロー。
しかし、これはほんとに素晴らしい試合だった。
佐野にアキレス腱を固められながら「いやだ、いやだ。負けるのはいやだぁっ!!」
と叫びながらロープに手を伸ばす鈴木。苦しそうに顔をゆがめながら鈴木のタックルをかわす佐野。
気がつくとぼくは泣いていた。プロレスの試合を見て泣いたのなんて初めてだった。
年に一度、こんな試合が見ることができるのなら、ぼくは死ぬまでプロレス会場に足を運ぼうと、
鈴木と佐野のファイトに誓ったのだ。



ということで、来月からこのコーナーは「ここはサッカー王国」に変わります。
日本代表がアジア・チャンピオンになった記念すべき年にサッカーの連載が始まることを、ぼくは誇りに思う。
第1回は、クラブチームの世界チャンピオンを決めるインタコンチネンタル・カップの観戦記だ。乞うご期待!!
127お前名無しだろ:2006/05/08(月) 14:55:26 ID:oXiMzCvs0
age
128お前名無しだろ:2006/05/11(木) 06:46:38 ID:Hqqb+Av30
円丈のドラスレ
129お前名無しだろ:2006/05/15(月) 19:06:16 ID:EdF3WzxK0
SWS、WAR、U関係が多め。新日のドーム大会が無いのは意外?
130お前名無しだろ:2006/05/16(火) 03:20:29 ID:OALjbBHv0
サバッシュUの円丈についてのText

キボンヌ
131お前名無しだろ:2006/05/19(金) 20:04:46 ID:yMWlNfLz0
>>130
どこかに「円丈のごあいさつ」というのがあったからそれを載せてみる。
132お前名無しだろ:2006/05/21(日) 06:58:39 ID:JPXnCh130
age
133お前名無しだろ:2006/05/27(土) 03:57:58 ID:6SF0tIg30
須田PINage
134お前名無しだろ:2006/06/03(土) 07:18:31 ID:X+lvijWEO
円丈のドラスレ最終回ってどんなだったか
教えてエロい人。
135お前名無しだろ:2006/06/03(土) 16:31:07 ID:cHXo2QT90
当時毎月楽しみにしてたけど
今見てみるとまた違った面白さがあるな

スレ主さん、ありがとう&乙
136お前名無しだろ:2006/06/08(木) 01:36:16 ID:jq6ZfrxC0
三遊亭新潟→白鳥age

「ゼルダの伝説」で師匠のパシリやらされたり、
師匠より先にクリアしたり、
サバッシュUにクレジットされたりいろいろあったなぁ。

一応(?)、笑点にも出たんだよね。
137お前名無しだろ:2006/06/11(日) 22:45:45 ID:2Z7G7Tcd0
こんなスレがあったんだ…upしてた人お疲れ様。懐かしかったです。
長州批判は先見の明があったなあ。
138お前名無しだろ:2006/06/14(水) 07:12:12 ID:0Yowhvq40
>>137
俺もそこら辺が一番印象に残っている。
猪木vsルスカから見ていたそうだから、年期の入ったファンには
長州のファイトや行動は革命ではなく「逃げ」に映ったんだろうね。
新日と絡んでからの天龍の評価が見たかった。
139お前名無しだろ:2006/06/17(土) 07:15:51 ID:wA5Hjw+00
前田は頭でっかちsage
140お前名無しだろ:2006/06/18(日) 07:08:54 ID:3GKnZYe60
立川談之助のまだまだこれからsage
141お前名無しだろ:2006/06/18(日) 22:03:17 ID:JQpixR3w0
ここはサッカー王国・連載第12回・'94年1月号

(サブタイトル)
代表は、全員、首をくくれ!!

(リード文)
これほどまでに、日本代表を呪ったことはない。
闘う意志を失くしたやつらが、おれからワールドカップを奪ったのだから。

やはり、日本の代表選手たちはクソ野郎どもだった。

ワールドカップに行けないことになった原因は腐るほどある。
緒戦、第2戦での、カズ、高木、福田という攻撃トリオの絶不調、
それに加えて第2戦の後半30分まで選手を替えようとしなかった大バカなオフトの采配
(なにがオフトマジックだ、ばーろ。)しかし、だ。
最終的な敗因は、選手たちが「ワールドカップ」というものの本質を
全く理解していなかったということに尽きる。

ひとりラモスだけが、ワールドカップというのはたんにスポーツの祭典であるのではなく、
ナショナルズムを賭けた、形を変えた戦争であるということを知っていた。

「ワールドカップへ行くのはぼくの人生最高の夢だから、必ず行きます」

という駄ボラをずっと口にしていた三浦カズよ、
だったらなぜおまえはイラク戦で死ぬまで走らなかったのだ!?
おまえが前線での守備をおざなりにしたから、日本はあれだけ攻め込まれたのだ。
プレッシャー? 暑さのためのコンディション不良?
おまえの夢はそんなものに打ち負かされるほどやわなものだったのか?
どれだけ点を取ろうが、そのことだけで、おれはおまえをスターだとは認めない。
ただの甘やかされたクソ野郎だ。
142お前名無しだろ:2006/06/18(日) 22:05:44 ID:JQpixR3w0
福田よ、おまえも同罪だ。闘う意志がないのなら、フィールドに立つな。
死んでしまえ、馬鹿野郎!!

成田空港でのインタビューで、「ぼくらは悪いと思ってませんから」とほざきやがった柱谷!
でめえらが悪いのだ!! 最後の最後で闘う意志を持てなかったてめえらのせいで、
おれたちはワールドカップを失ったのだ!! くそ、おまえだけは信じていたのに。

そして、カタールまで行ったくせに、不様に負けて帰ってきた奴らに
「夢をありがとう」などとたわけたことをいうしか能のなかった、サポーターと称するクズ野郎ども。
なぜやつらに罵声を浴びせない!?おまえらがやるべきだったのは、
イラクに引き分けたクソにも劣る奴らに、呪詛の言葉を浴びせかけ、
腐った卵をぶつけてやることだ。

ヨーロッパでも南米でも、素晴らしいプレイをした選手は神のように讃えられ、
ぶざまに負けた選手はウジ虫のように扱われる。
あのジーコですら、ワールドカップでPKを外したときにはブラジル全国民から軽蔑のまなざしを受けた。
サッカーが、正しく彼らにとっての代理戦争であるからだ。

日本のスポーツマスコミは全くあてにならない。
代表とオフトを激しく非難したのは、『サッカーダイジェスト』ただ一誌のみだ。
選手と監督を替えるだけでは、サッカーのナショナル・チームは強くならない。
サポーターのわがままで激しい愛情が、その国のサッカーを強くするのだ。

今回の日本代表は、ラモスと中山、そして松永を除いてみんなクソにも劣る奴らだ。
みんな、そう叫べ!! おれたちからワールドカップを奪った情けない奴らを憎悪しろ!!
かわいそうだったのは選手ではない。おれたちサポーターが、なによりも惨めな存在だったのだ。
143お前名無しだろ:2006/06/18(日) 22:09:13 ID:JQpixR3w0
となりのページ・立川談之助の青春回想録 まだまだこれから!

サッカーのWカップの予選最終戦は、久々に大笑いさせてもらった。
あれが吉本新喜劇だったら、同点のゴールが入った瞬間、出演者全員の大ゴケの瞬間だ。

アキレ返ったのは、日本でテレビを見ていた者だけじゃない。
スポンサー欲しさに、日本絶対有利の日程を組んだFIFA(国際サッカー連盟)のお偉方も、
あれだけ盛り上がってる日本のサッカーが、これほどオソマツだとは思わなかっただろうね。
Jリーグを支えていたのは、ほとんど外国人選手だったもんね。

このままじゃJリーグの人気も、第2のF1になりかねない。
そのためにも、次回のWカップを日本に持ってこよう。
日本にはそういうコトの名人、西部の堤さんがいる。
サッカー利権をちょいとからませれば、確実にやってくれるはずだ。

そしてWカップが日本で開催されて、本場のフーリガンが国立競技場で暴れてれば、
「サッカー場は女子どもの近寄るトコロではない」という世界の常識が日本でも広まって、
日本のサッカーが本物の大人のスポーツになれるのだ。

なにしろあいつら、根に貧困と失業と階級差別があって暴れるんだから、
虎キチなんて問題にならないくらい、ホントに怖いんだぜ!

(後略)
144お前名無しだろ:2006/06/26(月) 06:45:21 ID:oOxplnnE0
快楽亭ブラックage
145お前名無しだろ:2006/06/30(金) 06:33:14 ID:SW7NHq/u0
特撮板で円丈師匠の名前があった。
カクレンジャーのナレーションやってたのね。
講談師の役で顔出しだったんだな。
146お前名無しだろ
今サッカー王国あったら中田もボロクソかな・・・。