■屈辱の「全日8・31武道館大会企画3者会談」
天龍プラン総却下
*怒りの天龍「武藤と元子社長にコケにされた」
:手を握りながら
:武藤大会妨害だ
午後2時30分、事務所入りした天龍は、元子社長とサシで
延々3時間、自らがプロデュースする武道館大会のプランを
熱く語り合った。
最大のテーマは、同大会を「なんとかWAR興行として
できないか」というもの。全日本の看板を取り去ることで、
天龍の思うままのマッチメークが可能となるだけに、
武藤大会との差別化を図る意味でもこれ以上ない爆弾プランだった。
そのほかにも独自ルートによる大物選手の招へい計画、
さらにはノア・小川との夢のタブー解禁マッチ・・・
熱い天龍のアピールに元子社長の首もタテに傾く寸前だった。
ところが、午後5時30分、武藤が会談に途中合流すると
ムードは一変。それまで前向きに進みかけていた話が、
一気に破談へと追い込まれてしまった。
「3時間話したことが、武藤が加わった途端、いっぺんに
ひっくり返された。バカバカしいよ。目の前で武藤と元子社長が
手を握り合いながら、やんわりとキツ〜く否定してきたよ」
と天龍は、苦虫をかみ潰したような表情で会談の様子を暴露した。
結局「あくまで全日本の興行として」「日本人、外国人は
現有勢力で」の2点を強行に主張され、天龍のプランは事実上消滅。
それでもなくとも連戦2戦目で「どうしてもインパクトが
小さくなる」とハンディを抱えているだけに、もはやこうなれば
天龍に残された選択肢は“武藤大会”妨害のみ。
「あれこれ規制しやがって、これじゃどうしようもない。
とりあえず武藤の方(8月30日)には出ない。3冠戦は
オレのほうだけでやる。相手はムタ。31日の第1試合は
武藤VSウィリアムスだな」と天龍は吐き捨てるように
“プロデュース第1弾”を発表した。
すっかり破れかぶれの天龍は、最後に「こうなったら
もう1回ぶち壊してみるのもひとつの手。それで何もなくなったら
全日本で勝手にやってくれ」とプロデュース辞退もにおわせた。