拡大する都市圏
今後、都市人口はさらに増えていくと言われています。
一千万人を超える大都市は、1995年に世界で14しかありませんでしたが、
2015年には21に増え、その順位も変わると考えられています。
現在(2000年)、
東京(都市圏なので千葉、神奈川、埼玉も含まれています) 2640万人
メキシコ・シティー(メキシコ) 1810万人
サンパウロ(ブラジル) 1800万人
ニューヨーク(NYCだけではなく、周辺都市も含まれています)1670万人
ボンベイ(インド) 1610万人
となっています。
将来(2015年)、
東京 2720万人
ダッカ(バングラディッシュ) 2280万人
ボンベイ(ムンバイと方が適切かも)2260万人
サンパウロ 2120万人
デリー(インド) 2090万人
と考えられています。
都市の将来性は人口だけでは決まりません。
必ずしも、急激な人口増加率が決定要因になるわけでもありません。
都市の抱える問題の大半は、行政当局が頼りならず、
住民の意向を組んでいないことに関連していると考えられる節があります。
こうした問題はどれも避けようと思えば避けられます。
スラム街や貧困を発展国の宿命と考えがちですが、
19世紀から20世紀にかけてのロンドンやパリ、NYCの下層社会の悲惨さを
思い起こしてみましょう。
偉大な社会改革運動は、いずれも当時の悲惨な現実から生まれたのです。
不潔な住宅や児童労働に怒りを感じて住民が自ら立ち上がったわけです。
これから益々急成長する都市部。
人口が最も急激に増えているのは現在の発展途上国の都市です。
2030年には都市部の人口が、世界人口の60%を占めるようになると考えられています。
世界のほとんどの国のGDP(国内総生産)は、
都市部での商工業の活動が50-80%を占めているのです。
各国政府は都市の抱える様々な問題を解決するには
住民を追い出し、他の都市に分散させるしか将来性はないと暴論を説いています。
しかし、生活力の向上や利便性を求めて多くの人間が、一部に集中してしまいます。
「本当にこれで良いのだろうか?」と疑問を持ってしまう今日この頃です。