★EU★ヨーロッパ総合ロビー 4★(゜∀゜)★

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425ティンポ作家代理
遅い夜食をとったうすどんはスナック『イタスレ』を後にした。
短く切りそろえられた短髪のうすどんには余計明け方の気温が寒く感じる。
タバコに火を付け歩き出す。

うすどんは腕のいい板前である。
しかし女癖の悪さと金遣いの荒さから度々と店を閉じなければならなかった。
一件目の『日系Bar』は借金が原因で度々ヤクザから嫌がらせを受け閉店。
二件目の『ヒマスレ』は経営難に落ち入り閉店。
そして、三件目の『イギ雑』は一時期繁盛したが客足が遠のき閉店へと追いやられたばかりだった。

『イギ雑』はうすどんの『ヒマスレ』時代の客の1人であり
うすどんの愛人であった「ちゃあ」が抵当に入っていた『日系Bar』の店を
買い戻し開いた店だった。
愛人から無担保で店を借りていたうすどんであったが、突然他の女と駆け落ち。
うすどんのいない間、店を切り盛りしていたのが『ヒマスレ』時代に結婚した
妻の「のほー」であったから皮肉この上ない。
「のほー」は『イギ雑』が、かつての愛人「ちゃあ」が与えた店だと
薄々気付いていたが「うすどん」の帰宅を信じて店を切り盛りしていた。
「うすどん」が「のほー」の前に再び現れたのは「うすどん」が失踪して2ヶ月程
過ぎたある日だった。そのころ店は大繁盛していた。
426ティンポ作家代理:03/04/24 14:38
「おかえりなさい。」
「のほー」は「うすどん」を咎めることなく、笑顔で迎え入れた。
よく出来た妻である。奇妙でさえもある。
しかし、このような性格でないとうすどんのような人とは一緒に暮らせない。
何事もなかったように店の板場に立つうすどん。
忙しい毎日が二人の会えなかった時間を埋めて行く。
大繁盛の『イギ雑』がしばらく続く。当時の店員のkotatuは働き者で愛嬌があり
客にも人気があった。しかし串規制のため『イギ雑』から客は遠のき店員もいなくなった。
そして、うすどんの2度目の駆け落ち。
『イギ雑』は、バイトのOi,sabuが店番をするだけで、店主の「のほー」も
店に数時間姿を表すだけとなった。そんな傷心気味の「のほー」を支えていたのが
たまに店に姿を表していた「ひゅう〜」であった。
「ひゅう〜」はこの街の市議会議員で正義感の強い男だった。
「のほー」は、そんな正義感の強い「ひゅう〜」にひかれていた。
「うすどん」とはまったく正反対の性格の「ひゅう〜」に、

427ティンポ作家代理:03/04/24 14:38
「うすどん」が「のほー」の前に再び姿を表したのは1ヶ月程過ぎてからだった。
「おかえりなさい。」
「のほー」は「うすどん」を咎めることなく、笑顔で迎え入れた。
よく出来た妻である。しかし今回は違う。「のほー」の笑顔の裏には何かがあった。
しかしそんなことに気付かない「うすどん」は店子の「うにゃ」を口説く。
「うにゃ」に軽くあしらわれている「うすどん」
「のほー」はそんな「うすどん」を横目で見ながら「ひゅう〜」のことを考えていた。
平凡な毎日が続く。店への客足は遠のいたままだ。
そんなある昼下がり「のほー」は店の準備をしいた。
そこに突然「ひゅう〜」が入って来る。
「のほー」は息を切らして駆け込んで来た「ひゅう〜」を見ると
「店はまだ開いてませんよー」と微笑えんだ。
しかし「ひゅう〜」の表情は険しい。

「はめられた。」
428ティンポ作家代理:03/04/24 14:39
店の中は「ひゅう〜」と「のほー」の二人だけ。
「ひゅう〜」は「のほー」が出した水を飲み干し、息を整え、
事情を話はじめる。
「ひゅう〜」は他の政治家のスキャンダルに巻き込まれてしまったのである。
「ひゅう〜」は公になる前に自分の体勢を整えるためこの地をしばらく
離れるという。
気付くと「のほー」と「ひゅう〜」は抱き合っていた。開店前の店で、
店は二人きりであったはずだった。
しかしパチンコから帰って来たうすどんはその現場を見てしまっていた。
・・・・・・・・・・・・・・
「のほー」と「ひゅう〜」は「うすどん」のことなど気付かず抱き合ったままだ。
「うすどん」はその場から駆け足で立ち去った。
429ティンポ作家代理:03/04/24 14:39
「うすどん」は、スナック『イタスレ』から過去の出来事を思い出しながら
歩いて家に辿りついた、朝もやの中、新聞配達の自転車のブレーキだけが
静かな朝方の住宅街にこだまする。
その家は自分の家ではなく、愛人「アナル作家」の家だった。
「アナル作家」とは『ヒマスレ』の閉店パーティーの頃から続いている。
「うすどん」は、つくづく懲りない男だ。
「うすどん」は服を脱ぎいつものように「アナル作家」の寝ているベットへ滑り込んだ。
そしていつものように寝ている「アナル作家」を抱き寄せる。
・・・・・・・・・・・・・・
「おかえりなさい。」
うすどんは自分の耳を疑った、それは「のほー」の声だった。
驚いて布団をガバッと剥ぐとそこには下着姿で眠る「のほー」と「アナル作家」の姿があった。部屋を見渡すとそこには山積みのダンボール。
「引っ越してきちゃたよー」と小声で「のほー」、
「アナル作家」はまだ眠ったまま。

これからこの3人の奇妙な生活がはじまる。
・・・・・・・・・・・・・・つづく