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夜のニュース:
ミスター伊の元首相に殺人罪で控訴審が懲役24年の判決
イタリアで戦後7度も首相を務めたジュリオ・アンドレオッティ被告(83)
=終身上院議員=が79年に週刊誌編集者の殺人をマフィアに依頼したとして殺人罪に問われていた裁判で、
ペルージャ控訴院は16日、懲役24年の判決を言い渡した。
戦後の政界に君臨し、「ミスター・イタリア」と呼ばれた。
90年代前半の政界再編成のきっかけとなった汚職摘発対象の象徴的存在だった。
検察側は、同被告が極左テロ集団「赤い旅団」によるモロ元首相誘拐殺人事件に絡んで
自らに不利な記事を政治雑誌のミノ・ペコレッリ記者によって暴露されることを恐れ、
マフィアのボスに同記者の殺害を依頼したとしていた。
99年の一審では証拠不十分として無罪判決が出ていた。
同被告は「裁判は政治的な偏見に基づいいる」と主張しており、同夜も「受け入れがたい」
との声明を発表した。上訴すると見られる。
一方、自らも判事に対する贈賄罪事件が公判中のベルルスコーニ首相は
「裁判官の政治的偏向」を理由に、被告が裁判所の変更を求めることができるよう
刑事訴訟法を改正したばかり。
同夜には「すでに無罪判決を受けながら、いま、
法の正当な執行を受ける個人の権利を否定する司法の犠牲者となった」と語り、
同被告への「心からの連帯」を表明した。