【ｲﾀ】イタリアについて話そう　３０【ｽﾚ】

イタリアOFF会の風景＠ローマ　その１１

郊外のこの施設は屋外で広々として、持ち込みも自由。
主婦の方々が自慢の手料理を広げ始めた。
・・・・す、すごい。なんだかバーベキューなんだか和食パーティーなんだか
わからないメニューだ。ひじきの煮つけまである。
ふと、たきーのさんをみると広げられた料理の数々に一つ一つコメントをしている。
さすが、ここでも変わらない。
あっ、たきーのさん、自らポットに入れて持ってきたお茶を出している。
そんなところもたきーのさんらしい。
かと思えば、此処未さんは既にワインを半ボトル一人で空けている。
隣でお姐さんが一緒に飲みながら説教をしている。
うすどんさん、といえば・・・・・・。鉄板を借りてチャーハンを作り始めている。
まあ、みんなそれぞれ楽しくやっているようだ。バーベキューもうまい。
・・・・・・と、俺の彼女が耳打ちをしに来た。
誰か来てるらしい。いったい誰・・・・？

俺は施設の人に案内されて、入り口へと急いだ。
入り口には背の高い男が仁王立ちして背を向けていた。
「・・・・・あのー。どなたでしょうか？」
くるっ、と振り向いたその男は日に焼けた笑顔を俺に向けた。
「ローマさんですね。遅くなりました。はまちです。」
はまちさんだーーーーー？！！なぜ、ここに！？
「本当はコロッセオで合流するはずでしたけど、
バーベキュー、食べたくなったんですよ。それに、
酒が足りないんじゃないかと思って。」
見ると、はまちさんはワインとビールをケースで持ってきてくれていた。

はまちさんが合流するとOFF会はまた盛り上がった。
はまちさんはたきーのさんのところに行くと、
「たきーのさん、ジントニックもありますよ。」と、トニックウォーターの
瓶をかざして微笑んだ。

イタリアOFF会の風景＠ローマ　その１２

はまちさんの差し入れてくれた酒も入り、俺たちは気分がいい。
はまちさんははまちfanさんの新婚の旦那さんとも気があうようだ。

と、突然酒に酔った男がわけのわからない言語でわめき散らした。
なんだ、こいつ！どうしたんだ！！
「あーーーーっ！！」
此処未さんが叫んだ。どういうことだ？

「独板さんみーーーーーーっけ！」
独板さんだーーーー？なぜ独板がここに・・・！！！
男がしゃべっていたのはドイツ語だった。此処未さんはドイツ語もわかるらしい。
唯一独板の話す言語を理解できたのは此処未さんだった。

「独板、なにしてんだ。お前。」
うすどんさんが聞く。
「ｲﾀｽﾚに復讐だーーーーーー！！！」
独板は酒に酔っていてそれどころではない。
驚きの展開だ。独板の名前のOFF会参加者はいなかった。
名無しなんですが、と言われれば、そう、だと思うし・・・。
会は一気に静まり返る。
すると、たきーのさんがすっくと立ち上がった。
「独板さん、まあ、とりあえずこちらでジントニックでもいかがですか？」
はまちさんも独板に近づくと「まあ、来い。」ということになった。
はまちさんとたきーのさんに挟まれて席につくと独板は急におとなしくなった。
「・・・・す、すみません。なんか楽しそうだったものですから。」

まあ、そんな参加者もいていいかもしれない。

イタリアOFF会の風景＠ローマ　その１３

独板も入り、会は進む。たきーのさん、はまちさんの存在感はすごい。
独板をすでにこの会のメンバーとしてみんなに認めさせている。
一瞬沈みかけたOFF会もすぐに元のように盛り上がった。

主婦の方々の作った手料理はさすがにうまい。
俺にも勉強になる。
アナルさんもいろいろ主婦の方々に質問している。
初めて会った人がほとんどなのに、初めて会ったという気がしない。
不思議なもんだ。
ただの掲示板なのに。

そろそろデザートの時間だ。
今日はミラノさんの作った和菓子もある。すごいなー。
でも、和菓子には日本茶だよな・・・・・。
そこで、またしてもたきーのさんが抹茶を用意していてくれていたことがわかった。
ぬかりないたきーのさん。早速点てている。俺はそんな用意はちっとも思い浮かばなかった。

腹もいっぱいになって、満足状態の俺たちはこれからチェントロへ行くことになった。
とりあえずバスはそこまでだ。
ミステリーツアーにはまだ時間がある。
俺たちはとりあえず夜のローマ市内観光でもすることにした。

俺の彼女は来ないけど。

イタリアOFF会の風景＠ローマ　その１４

チェントロに戻って、ホテルで一服すると俺たちは
トレビの泉を目指した。
ここもローマ観光には欠かせない。
また、会えることを願ってコインを投げる。

今日のミステリーツアーは俺の彼女のお勧めスポット、
いや、彼女にとってとっても疲れるスポットだ。
ローマの地下には地下通路が無数に張っているらしい。
それになんと言っても2000年の歴史がある。
そんな長い間人間の怨念や執念、嫉妬や欲が渦巻いていたところだ。
何かあっても不思議じゃないよ。
見る人は見る。感じるやつは感じると思う。
ただ、俺は見ないけど。

俺たちは一通りの観光をして、いったんホテルへ戻った。
ミステリーツアーは真夜中からはじめる。
たきーのさんもちょっと具合が悪そうだ。
病み上がりだからな。ちょっと心配だ。ホテルに残っていてくれてもいいんだけど・・・・・。

ミステリーツアーに参加する人数は少なくなった。
主婦の方々も日頃、こんなに歩いていないらしく、疲れてしまっていた。
参加するのは野郎がほとんど。
その中にはあの独板もいる。何だ、結局最後までいるんだな。

12時きっかり。
漏れたちはホテルを後にし、ローマのミステリーゾーンへと乗り出していった。

イタリアOFF会の風景＠ローマ　その１５

俺たちはフォロロマーノへといった。
ローマの街中は真夜中でもモニュメントがライトアップされて意外と明るい。
これじゃ、なんだか幽霊なんか出やしなさそうだ。
ライトアップされたフォロロマーノは美しかった。
廃墟となった遺跡にはいったいどんな霊がいるんだろう。

そのとき、たきーのさんが小さな声で何か言った。
「・・・・・・・います。いますよ。」
えっ！？出たのか？
「・・・・・・・あそこの柱があるところ、その下に白い巫女が・・。」
本当ですか！！たきーのさん！！！
「キャーーーーーーー！！！」
エビコロの叫びが恐怖感を増す。やめてくれ！不用意な叫びは！！
「エビコロ、ﾁﾋﾞｯﾀよー！！！」
いや、こっちがﾁﾋﾞｯﾀよ。

とりあえず、ここはたきーのさんしか見えないらしいので、コロッセオの方へと進む。
コロッセオもライトアップされている。
昼間のあの騒ぎが嘘のような静けさだ。
「あっ！」今度は此処未さんだ！
「人影が通った！あそこ、見て！・・・・・ほらっ！！」
あっ、と何人かが同時に声を立てた。
コロッセオの3階部分に人影が通ったらしい。
「でも、ガードマンじゃないんですか？」
はまちさんが冷静に揶揄する。
「いえ、違いますね。」と、たきーのさん。

見る人が見るとわかるものなのか・・・・。
俺たちはコロッセオ脇の小高い丘へと上っていくことにした。