■■□□イタリアについて話そう22□□■■

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467アナル作家 ◆ANALLovE

復讐 A

日本の掲示板もいい暇つぶしになる。
・・・ある日、あいつの姿を掲示板の中に見た。

2ちゃんねるのイタスレはここ最近の俺がはまっている
暇つぶしの一つ。
そこにあいつが。

此処未なんてコテハンを使っているが、まさしくあいつ。
俺はあの日のあいつの瞳を思い出していた。

晒してやる。

屈折した思いがむくむくと頭を持ち上げる。
俺は名無しとなり、少しずつあいつの素性を晒していった。

エビコロは俺もかなり気になるコテハンだった。
アニメの中のヒロインをエビコロに重ねていた。
「揚げっ!」の一言を見るたび、俺の息子もちょっぴり膨らむ。
しかし、エビコロも此処未が好き、らしい。
どうしてだよ!
いつもあいつばっかり!

俺は、たくさんの友達に囲まれているあいつの後姿を
遠くから見ることしか出来なかった日々を思い出していた。
468アナル作家 ◆ANALLovE :02/09/03 13:38
復讐 B

日本の漫画本を貸してくれるやつがいる。
日本人だが、イタリア語も話すし、かなりのコレクションを持っている。
初めは俺も友達経由で遊びにいっていたが、
今じゃ、毎日のように一人で通っている。
今日も彼の家へ向かうことにしている。

アパートの3階にあるやつの家にはいつも誰かしらいる。
ちょっとした漫画喫茶だ。
野郎一人の暮らしだからかなり雑然としているのだが
そんなところも居心地がいい。

ブザーを鳴らすとドアが開く。

「チャオ!」

今日も知った顔が何人かいる。
このうちの何人かはイタスレに常駐している。
今日は新顔が一人。部屋の片隅で「北斗の拳」を読んでいる。
俺が部屋の中には入って行くとそいつはチラ、っと
俺のほうを見た。

何だ、無愛想なやつだな。
469アナル作家 ◆ANALLovE :02/09/03 13:38
復讐 C

俺は勝手に台所にいってカフェを作る。
みんなの分も作っておいたほうがいいな。

カフェを作っているとこの家の主、伊藤が来た。
俺 「今日は初めて見る人がいるね。」
伊藤 「・・・あぁ。彼、ちょっと変わってるけど、いいやつだよ。
     あとで紹介するよ。」

コポコポとカフェッティエラが音を立て始めた。
カフェが出来ると人数分をプラスチックコップに入れ、
砂糖を持ってみんなのいるSalaに行った。

伊藤 「あ、、石川さん、紹介するよ。こいつ、ジャン・ピエロ。
    日本語も結構話すよ。」
俺 「チャオ。石川さん。」

石川は俺をまたチラッと横目で見ると何も言わず右手を上げた。

伊藤 「ごめんな。あいつ、無口なんだよ。でも、根はいいやつだから。」

伊藤がこそっと耳元で言った。
470アナル作家 ◆ANALLovE :02/09/03 13:39
復讐 D

読みかけの「スラム・ダンク」を参考書が並ぶ本棚に戻すと
俺は伊藤のいるPCの方へ行った。

俺 「今、誰がいる?」

伊藤がイタスレをあけている。
画面を覗くとずらずらと名無しさん投稿が続いていた。

伊藤 「あ、エビコロがきた!」
俺 「えっ?どれどれ?」

 名前:名無しさん
   ,..,、,、、..,_
  .;'`: :、、: : :' ':.
 ;;´` :゙ :..' ゚∀゚:,' <エビコロはいつも揚げっ!
  ' 、;: ...: ,:. ..‐'゙   
   ゙'ll''゙'ll''゙
    ⌒ ⌒

おお〜〜っ!膨らむ股間を押さえつつも、俺の口から出た言葉は
心と反対だった。

俺 「でも、エビコロ、ってよぉ、飽きるよな。」
伊藤 「そう?俺は好きだよ。でも、此処未しか呼ばないからナー。」

そう、なんだ。
此処未、しか呼ばないんだよ。
俺にはエビコロが、此処未が好きだったハンドボールのボールに見えてきた。
471アナル作家 ◆ANALLovE :02/09/03 13:39
復讐 E

此処未はハンドボールがうまかった。
スポーツも出来た此処未はかなりもてていた。
実は俺はそんな此処未に近づきたくてハンドボールクラブにも入った。
でも、スポーツがてんでだめな俺はいつもクラブの足手まとい。
試合の時にはいつもベンチ。
学校にいっている間に試合に出たことはただの一度もなかった。

基礎体はつらいし、ハンドボールなんて本当は全然興味なかったけど、
此処未がいるから辞めずに卒業まで続けてしまった。
時々、すれ違いざまに香る此処未の汗の臭いを思い出して
いつもオナニーしていた。

シャワー室でわいわい騒いでいる此処未なんかを見たら
とたんに勃起しそうで、俺はいつも最後に、みんなが出た後に
シャワーを浴びた。

そんな俺を知ってか知らずか、此処未は俺に優しかった。
たまにかけてくれる何気ない一言でも俺にとっては最高のディルドだった。


思い出したら少し泣けてきて、隠れて目頭をぬぐった。


石川が見ていた。
472アナル作家 ◆ANALLovE :02/09/03 13:40
復讐 F

夕方になり、俺は帰ることにした。
俺 「じゃ、また!」

俺は伊藤達に別れを告げ、家路へと急いだ。
アリメンターリを過ぎたころ、俺の肩を叩くやつがいた。

振り返ると石川がいた。

俺 「あ、石川さん。石川さんも家、こっちなの?」
石川 「ちょっと、家に来ない?」

相変わらず無愛想なんだが、断る理由も見つからないんで
とぼとぼついていくことにした。

石川 「ジャン・ピエロ、お前、ゲイだろ?」

突然、石川が言った。俺はあまりの唐突さに一瞬言葉を失った。

俺 「え?え・・・、そ、そんな風に見える?」

石川は俺の目をまっすぐに見た。
俺は反射的に目をそらせた。
473アナル作家 ◆ANALLovE :02/09/03 13:40
復讐 G

俺 「や、やだなー。俺、自分で言うのもなんだけどオンナッタラシ、だよ。」
石川 「どこでそんな言葉覚えてきたんだよ。・・・・まあ、そうなんだ。」

石川の家に着いた。
石川は留学生としてイタリアに来たらしいが、学校には行ってないらしい。

石川 「ここが俺んち。ムサクルシイトコロデスガ、どうぞ。」

日当たりは悪そうだった。
洗濯物が無造作にかけてある。こもったにおいが鼻につく。
これがムサクルシイっていうんだな。

石川 「ビール、飲む?」

石川は冷蔵庫からビールを取り出してきた。
俺たちはビールを飲みながらテレビを見た。
取り立てて話すことはなかったが、お互いの今の状況とか、
当たり障りのないことを話した。
そのうち、ゲームをやろう、ということでPCでサッカーをはじめた。

おもいっきりはまってしまって、気がついたら真夜中になっていた。

俺 「やばっ!マンマに怒られるぅー!」
石川 「電話しろよ。」
俺 「もう、寝てるよ。どうしよう・・・・。」

どうしようもないので、俺は今晩石川の家に泊まることにした。
474アナル作家 ◆ANALLovE :02/09/03 13:41
復讐 H

あきらめた俺はそのままゲームを続けた。
ゲームをしながら俺たちはイタスレの話を始めた。

俺 「石川さんもカキコします?」
石川 「ああ、たまにな。煽り専門。」
俺 「え?煽るの?」
石川 「2ちゃんなんかでマジレス出来ないよ。」
俺 「でも、イタスレ、ってマジレスばっかジャン。」
石川 「うん。だからこの前までうすどんスレにいた。」
俺 「うすどんスレか。イタスレは見ないの?」
石川 「見るよ。情報はあるからね。」
俺 「最近、たきーのさんいなくて、つまんないね。」
石川 「たきーの、俺知ってるよ。」
俺 「マジ?知り合い?」
石川 「知り合いの知り合い。おっさんだよ。」
俺 「じゃ、やっぱり男なんだ。」
石川 「俺、此処未も知ってるよ。」

俺は、菊門がギュッッと締まるのを感じた。
俺 「え?知り合いなの?」
石川 「お前も知ってんだろ?」

またまたギュッ、ギュッ、ギュッッ〜である。
俺 「・・・どうして知ってんの?」

それだけ言うのが精一杯だった。