目覚まし時計
ジリリリリリリリリリリ・・・・・・・・
「うーーーーん」麻紀は今日もいつもとかわ
らずに起きた。 白い手が目覚まし時計を止める。
「もうちょっと寝ていたいのに・・」
「おいおい!!今日もかよ!!」
「あのハゲ課長うるさいし・・・やっぱりおきよっと!!」
麻紀の一日は始まった。 が豊の最初の幸せのひとときは終わる。
「じゃ・・いってきまーす!!」
「いってらっしゃーーーい」
・・・だが豊の言葉は麻紀には届かない・・・バタン・・・
カチン・・たったったっ・・・・・
「ふーーー今日もきれいだったな・・・しかし今日の仕事もがんばったぞ!!」
そう・・・豊は目覚し時計になってしまっていた。 生涯たった一度だけ愛した
麻紀の目覚し時計に・・そんな物語です。
たったったっ カチン バタン
「まあゆっくりしてってよ」
「おじゃまします。」 親友の緑だ。
「ねえねえ麻紀、前から聞こうと思ってたんだけどさー」
「なーーーに・・・また!!まあコーヒーでもどうぞ」
「ありがとう。いただきまーーーす。そうそう、この汚い目覚し時計さーー
なんでまだつかっているの??麻紀らしくないね」
「おいおい!!よけいなこと言うんじゃねーよ!!」
「うん・・・何度か捨てようと思ったんだけどさー」
「えっ??そうなんだ・・・いいよいいよ捨てろよ・・・・」
豊は叫びだそうとしたその時!!!!