たき-の「私が2ちゃんに書き込んでいたのは単に楽しいからです。何か
目的があったわけではありません。」
私は思い切って尋ねた。
「失礼ですが、年齢は」
たき-のはからからと笑ったかと思うと飲みかけのワイングラスを下に
置いた。「私は人類の中でも何億人に一人という珍しいタイプです。
ミケランジェロが生まれたころ、私はこの国に来たことが
あります。」
私はたき-のの頭がおかしいのではないかと思った。しかしたき-のの
年齢をうかがい知ることのできない異様な風貌は、たき-のの言ってい
ることがあながちうそではないと告げているかのようだった。