★★★イタリアについて話そう15★★★

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721嘆きの滝夫人。
昼下がりのアトリエで絵を描く滝。
バタン!
アントニオ「ここにいたのか、滝」
滝    「まあ、どうしたの?こんな時間に?」
  :滝これ以降振り返らず筆を運ぶ:
アントニオ「仕事の途中に寄ったんだよ滝。しかし君が
      ジーンズを穿くこともあるんだね。僕が
      帰るときには君はいつもドレスじゃないか
      。てっきりドレスしか持っていないと思って
      いたよ。。へぇ似合うじゃないか、滝」

:滝、無言で絵を描く。アントニオは古びた木製の椅子を持って
すぐたきの後ろに腰掛ける。



    
    
722嘆きの滝夫人。続き:02/06/30 18:07
アントニオ「ところで滝、何を描いてるの?」
滝    「あたしよ。私を描いてる。」
アントニオ 「え?花の絵じゃないか?滝」
滝     「馬鹿ねアントニオ何を描いたって人はいつも
      自分を描いてるのよ。ミラノに来てからは絵を
      描く事が多くなったわ。なぜかしら。」
アントニオ「僕が当ててあげる。イタリアが君を自由にした
      んだよ。絵を描きたくなるほどに。」
滝    「そうだわ。そうよアントニオ。でも不自由になった
      事もあるのよ」
アントニオ「えっ??」不安げに滝を見つめるアントニオ。

:滝はゆっくりと振り返って微笑みながらアントニオに答えた:

滝    「だって、私あなたに捕まったんですもの!」