【ある在伊邦人主婦、美佐さん宅での主婦達の会話】
吉森美佐32歳 畑山鈴子43歳<リビングルームでのお茶のひと時にて>
美佐「奥様、先日はヒジキの煮付け、どうもありがとうございました
主人も久しぶりのヒジキの煮付け、大変喜んでおりました。」
鈴子「あらま〜そんなお礼なんていいのよ。ンフ♪、沢山煮付けたもの
ですからいいのよ〜。イタリア料理ばかりだと飽きますものね」
美佐「いつもすいません。。ところで奥様・・明日日本人会のバザー
があると聞きましたわよ。」
鈴子「あらま〜ホントー!ホーント美佐さんって、お米の事とか色々詳しくって
いらして、いつも勉強になるわ〜〜〜〜。
一体、何処でお知りになるのかしら??」
美佐「ええぇ。。まぁ・・・主人の会社の同僚の方とか・・・
色々ですわ・・・・・・鈴子さん・・・・・・・・・」
鈴子「あ〜ら〜〜美佐さんってお友達が多くていらして!!!
うらやますぃ〜〜ワ〜〜〜」
《と、鈴子リビングの端のPCを発見する》
鈴子「あらっ!!!!美佐さんパソコンおやりになるの?」
美佐「・・・・・いえ・主人が。。私は本当こういうものに疎くて
・・・・・・・」
鈴子「あらまぁ。・・あたくしもソーヨ美佐さん。
あたくしたち、ドンドン時代遅れになっちゃうわ〜ネ〜
ホーホホホホホホッ♪」
《と鈴子、窓の外を見つめながら次につぶやく。》
鈴子「ところで、美佐さん。ミラノ在住の滝野さんってご存知?」
美佐「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
イ。。いきなり・・鈴子さん、、ど、どうなさったの?・・
私、存じませんわ!・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・」
鈴子「あらやだ!・・ナターレのせいかしら・・あたくし何を言って
るのかしら。ごめんなさい美佐さん。お気になさらないで!!
オーホホホホホホホホホホ♪」
鈴子「あらやだ。。唇が割れましたわ。。」
《と鈴子、勝ち誇った顔で美佐を見る》
美佐「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。。。」
明日も惣菜を手に家にやって来るであろう鈴子の事で鬱になる
美佐であった。 糸冬
わが庵は 都のたつみ しかぞすむ
世をうじ山と 人はいふなり
(喜撰法師)