小説でも書こうよ

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1彼氏いない歴774年
妄想の行くままに。。。

喪女だからこそ解る思い、憧れを、物語にしてここに綴ろう。
長いのも短いのもおk。

※誰かが書いてる時は遠慮しときましょう。
 空いたら書くようにしましょう。
2彼氏いない歴774年:2006/12/04(月) 15:30:34 ID:o41lAfCp
2?
3彼氏いない歴774年:2006/12/04(月) 15:35:29 ID:E9DpWzW/
3?
4彼氏いない歴774年:2006/12/04(月) 16:32:32 ID:VJjO146M
ミステリー作家を目指しています
5彼氏いない歴774年:2006/12/04(月) 17:31:31 ID:0AgT9pAp
目指せ官能小説家!
6彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 13:46:02 ID:vg8td9Dz
なんか書くからお題ください。
無いなら"喪女が美少年"
7彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 13:57:55 ID:XgRE4UfP
wktk
8彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 14:23:25 ID:vg8td9Dz
一応、21まで待とうと思う。
9彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 15:24:01 ID:be1DF01E
玄関からドアの開く音がした。
いつものように明るい声で「ただいま」という英莉の声が聞こえてきた。
バタバタと足音をたて僕のいるリビングへと入ってくる。
「おかえり」僕はソファーにもたれ煙草をふかしながら気怠い口調で言った。
「斗夢…また……」
英莉はテーブルの上に散らかった吸い殻を見て呆れたような顔で言った。
「何度言ったらわかるの?煙草はやめてってあれほど…」
「うるさい」
僕は苛々して言った。
10彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 15:43:37 ID:be1DF01E
いつもの事だ。
こう言うと英莉は何も言い返してこない。
沈黙の後、英莉はキッチンに向かい夕食の支度を始めた。
「今夜はクリームシチューよ。斗夢、好きでしょ?」
英莉は明るい声で言った。怒ってもズルズルと引きずらず、すぐにいつもの調子に戻る。
僕は英莉のさっぱりとした性格が好きだ。
「うん。じゃが芋は大きめに切ってね」
僕は少し甘えた口調で言う。
英莉は笑って頷いた。
11彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 16:07:56 ID:vg8td9Dz
期待あげ
12彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 16:25:32 ID:be1DF01E
途端に英莉が愛しくなり、僕はソファーから立ち上がるとキッチンへ向かった。
材料を切っている英莉を後ろからぎゅっと抱き締める。
「うわっ!ちょっと斗夢、危ない!指切っちゃうでしょ」
僕は構わず英莉の胸元をまさぐる。
「…斗夢、やめて」
英莉は僕の手を払うと冷たい口調で言った。
でも、またすぐに明るい口調に戻って「クリームシチュー、作らなきゃ、ね?」とウインクして見せた。
13彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 19:24:36 ID:be1DF01E
僕は諦めておとなしくソファーに戻った。
英莉はしつこくするのを嫌うからだ。
「ねぇ斗夢」英莉がキッチンから話し掛けてくる。
「なに」僕は少し拗ねたように言った。
「…私って斗夢のなんなのかな」
「突然なに」僕は笑って言うとまた煙草に火をつけた。
「…私たち大学1年の頃からだから…付き合ってもう12年になるでしょう?いつまで同棲続けなきゃいけないのかなって…」
英莉はそう言うと鍋に火をかけた。
「何が不満なんだよ。結婚したって今とたいして変わらないだろ。第一、そんな金もないし」
「わかってるわよ。だって斗夢は無職だもんね。いいのよ、私が斗夢と付き合ってもらってるんだもん、私が養ってあげる、そうゆう約束で私と付き合うことOKしてくれたんだもんね」
英莉はまくしたてるように言って鍋の火を止め、ソファーへやってくると僕の隣に座った。
「だからね」大きな目で僕を見つめて英莉は言った。
「お金は私が出す。結婚して」
「早くメシにして」僕は英莉から目をそらし素っ気なく言った。
14彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 19:52:20 ID:be1DF01E
「コンビニでお弁当でも買ってきて食べなさいよ」
英莉は怒って言った。
「なに言ってんだよ。シチュー作ったんだろ」
僕は煙草を吸いながら言った。
「いいわよそんなこと気にしなくて。全部捨てちゃうから」
英莉はそう言って颯爽とキッチンへ向かうと鍋ごとごみ箱に放り込んだ。
「何してんだよ!いいかげんにしろ!」
僕は荒々しく煙草を灰皿に押しつけてキッチンへ向かい、英莉の肩に掴みかかった。
「何よ。早くコンビニに行ってきなさいよ」
英莉が平然とした顔で言う。
15彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 20:10:32 ID:be1DF01E
僕は思わず手を出しそうになった。
でも、ここで手を出したら負けだと思い、なんとか堪えた。
「わかった、行くよ。今夜は帰らない」
僕は英莉の肩から手を放し、足早に玄関へ向かった。
後ろから英莉がついてくる。
「斗夢。外、寒いよ」そう言って英莉がコートを差し出した。
「いらない」僕はぶっきらぼうに言って靴を履き、外に出た。
わざとドアを強く閉める。
16彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 20:30:09 ID:vg8td9Dz
おっと、これは引き込まれる。
続きが気になる書き方だな。
17彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 21:22:56 ID:be1DF01E
外は思った以上に寒かった。
僕は手に息を吹きかけ、ズボンのポケットに手を突っ込んだ。
「あ……財布忘れた」
でも、今戻るわけにはいかない。
僕は仕方なく歩き始めた。
歩きながらふと、昔のことを思い出していた。
英莉―…神堂寺英莉。
初めて彼女と出会ったのは小学校の3年の頃だ。
転校してきた僕に最初に声をかけてきたのが英莉だった―。
18彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 21:48:40 ID:be1DF01E
「北海道から来ました。月浦です。よろしくお願いします」
自己紹介が終わり、席につくと隣の席の女の子が興味津々に聞いてきた。
「ねぇねぇ下の名前、なんてよむの?と……ゆめくん?」
僕は笑って言った。
「違うよ。とむ。月浦斗夢」
すると、女の子は目を輝かせて言った。
「私、英莉ってゆうの。しんどうじえり。みんなからはね、ジェリーって呼ばれてるんだよ」
「じゃあ、トムとジェリーだね」
それからというもの、英莉は僕のことをかなり気に入ったらしく毎日のように一緒に遊んだ。
19彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 22:18:06 ID:be1DF01E
中学、高校、ついには大学まで一緒にするほど英莉は僕に夢中だった。
英莉と正式に付き合い始めたのは大学1年の秋で、彼女のほうから告げられた。
僕は昔からよくモテたし、女の子からの告白はうんざりするほどされてきた。
それでも断り続けたのは僕も英莉が好きだったし、彼女が僕に好意をもっていることも知っていたからだ。
ただ、ずっと一緒にいるせいか僕は英莉を異性としてではなく、家族と同様に愛していた。
だから、英莉に告白されるまでは正直このままの関係でもいいと思っていた。
20彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 22:48:36 ID:be1DF01E
「好き。世界一大好き。私、斗夢のためだったら何だってする。私が働いて斗夢のこと一生養う。だから私と付き合って」
これが英莉の告白の言葉だ。
必死に僕の腕にしがみつく英莉がおかしくて可愛くて、僕は彼女を抱き締めてキスした―。
21彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 23:22:13 ID:be1DF01E
―あれから、随分と経ったな。
あの告白通り、僕は今、英莉に養ってもらっている。
大学は英莉に告白された直後に中退した。
それから一度は就職したものの、すぐに嫌気がさして辞めてしまった。
その後幾つかバイトをしたけどそれも長くは続かなかった。
今日まで何もせず英莉に甘えてきた。
だから英莉が僕と結婚したいと言い出すなんて予想外だった。
そのうち呆れられて捨てられると思っていた。
お金は私が出す―英莉はそう言った。
僕が言わせてしまった。
22彼氏いない歴774年:2006/12/05(火) 23:54:00 ID:be1DF01E
彼女は僕から言ってもらいたかったに違いない。
僕からのプロポーズをずっと待っていたはずだ。
それなのに僕は……。
一日中家の中でゴロゴロし、彼女が仕事に行くのを見届け働き口を探そうともせずに、彼女から小遣いをもらい、彼女が嫌がる煙草を遠慮もせず吸う―。
そんな堕落しきった生活を一体何年続けてきたんだろう。
23彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 00:44:29 ID:TxYHOBuE
僕は英莉に何をしてやった?
与えられるばかりで何一つ与えたことがない。
考えれば考えるほど、なぜ彼女がこんな僕を愛してくれているのかわからない。
ふと、我にかえって足を止めた。
家から3kmほど離れた駅前まで来ていた。
会社帰りのサラリーマンやOLでごった返している。人混みの中で僕は立ち尽くした。
聞き覚えのある声がした。
「斗夢!!」振り返ると英莉が笑顔で走ってくるところだった。
息を切らしながら僕の元へやってくると「コレ」と言って財布を手渡してきた。
「コレがなきゃ、お弁当、買えないでしょ?」
英莉は含み笑いをして僕を優しく睨んだ。
彼女を見ると胸が痛んだ。
「英莉……別れよう」僕は俯いて言った。
24彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 02:01:20 ID:TxYHOBuE
「どうして?」英莉は特に驚いた様子もみせずに笑顔で聞いた。
「……迷惑だろ、僕のこと」
「どうしてそう思うの?」
「…無職だし、英莉に何もしてやれないし、傷つけてばっかりだし…」
僕がそう言うと、英莉は勢い良く抱きついてきた。
僕はびっくりしてよろけた。
「うれしい。そんな風に思ってくれただけで随分な進歩よ。だって斗夢ってば、今まで一度だってそんなこと言ってくれたこと、なかったでしょう?」
英莉はまっすぐに僕の目を見て続けた。
「ねぇ斗夢。私、斗夢のこと迷惑だなんて思ったことないよ。ただもう少し、しっかりしてほしいと思ってただけなの。
だから結婚しようなんて唐突に言っちゃったの。
私、言ったよね。斗夢のこと、世界一大好きだって。
今でもそれは変わってない。本当よ。
…ねぇ斗夢、これから、ゆっくりでいい。仕事、探してみない?」
僕は今までの自分を消してしまいたくなった。
英莉はこんなにも僕の事を考えてくれていたんだ。
結婚の話を持ち出したのも僕が夫として責任を持ち、男として成長してほしいと思ったからだ。
「英莉、結婚しよう」僕は英莉の肩を抱き、顔を見て言った。
英莉は驚いた顔をし、すぐに泣き始めた。
それから声を出さずに頷いた。
「頑張るから。ちゃんと仕事みつけて英莉のこと養っていくよ。絶対に幸せにするから」
僕は英莉を強く強く抱き締めた。
「なぁ、英莉。ずっと気になってた事があるんだ。
なんで、こんなどうしようもない男とずっと一緒にいてくれたの」
そう聞くと英莉は僕から体を離し、涙を手の甲で拭きながら言った。
「だって」少し笑って唇を動かす。
「トムとジェリーはいつだって一緒じゃなきゃ、ね?」

強制終了m(__)m
25彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 04:14:47 ID:HVVBWKg3
なんだってー
26彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 09:15:54 ID:J/Cwl9to
読んでないが、力作だな。続編イボンヌ
27彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 09:47:28 ID:TxYHOBuE
プロットも何も作成せずに思いつくがまま書いたので変な話になってしまいました
次はミステリーを書いてみます
28彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 16:32:07 ID:TxYHOBuE
今日も私は周りを気にしながら俯いて街を歩く。
毛玉だらけの灰色のカーディガンに、くたびれたジーンズ、それに履き潰したぼろぼろのスニーカー。
ボサボサの長い黒髪はふたつに結っている。
小学校、中学校、高校と私がイジメられないことはなかった。
「ブス、暗い、貧乏」などの理由で、常にクラスの全員からハブられていた。
イジメに堪えきれず、高校は2年で中退した。
それからは毎日バイトに明け暮れる日々。
バイトと家の往復のみで一日が終わる。
友達もいないし、もちろん彼氏もいない。
だから休日はほとんど一日中、家の中にひきこもっている。
出掛けるのは近所のスーパーくらいだ。
これといった趣味もなく、唯一の楽しみは食べること。
それ以外、ストレスの捌け口がない。
だからドンドン太って、昔は40kgだった体重が、今では70kgにまで達した。
身長も165cmと高めだから、まるで女子プロレスラーみたいだ。
29彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 17:08:44 ID:TxYHOBuE
ふと足を止め、パン屋のショーウィンドウに映った自分の姿を見る。
そこには気味の悪い怪物がいた。
「なんでこんなにブスなの…?」
怪物は独り言を言った。
顔に冷たいものがあたって空を見上げる。―雨だ。
私は怪物に別れを告げ、急ぎ足でアパートへと向かう。
踏み切りを渡り、商店街を抜けて公園に出ると、私の家はもう目と鼻の先だ。
前から中学生か高校生ぐらいの男の子3人が歩いてくるのが見えた。
みんな同じ黒のジャージを着ている。
頭部は金髪、茶髪、黒髪とそれぞれ違っている。
私は顔を伏せ、道の端に寄る。
通りすがりに金髪が笑いながら言った。
「うわっキモっ」―いつものパターンだ。
だいたいこうゆう奴らは言う事が決まっている。
続いて茶髪が言う。
「お姉さん、無視しないでよー」3人一緒に大爆笑。
これもいつものパターン。
30彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 17:25:56 ID:pQJI19CS
わくてか
31彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 18:37:56 ID:TxYHOBuE
だけど、今日はこれだけでは終わらなかった。
「お姉さん」茶髪が後ろから駆け寄ってきて私の前へ廻る。
「手、出して」そう言って私の手を取り、何かを手のひらに乗せた。
私は最初、それがなんなのかわからなかった。
でも、頭の中ではわかっていたのかもしれない。
しばらく呆然とそれを眺めていた。
薄いピンク色の風船のようなモノの中に液体が…―
私は、それがコンドームだということにようやく気が付いた。
それも、精液入りだ。
途端に全身の血の気が引いた。
そして、コンドームを落とすと同時に、はっとした。
―地面に小さな水溜まりが出来ている。
それが雨水ではないことを私は知っていた。
32彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 20:44:15 ID:TxYHOBuE
なんか私ばっかり書いててごめんなさい
どなたかいませんか?
33彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 21:52:27 ID:d0P9mgIZ
つづきぷりーず
34彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 22:20:23 ID:TxYHOBuE
ジーンズの股部分がグッショリと濡れている。
手には精液がベッタリとついている。
早く家へ帰りたい気持ちでいっぱいなのに、足が棒のように動かない。
私は足元を見つめたまま呆然と立ち尽くしていた。
雨が激しく身体を打つ。
―どれくらい時間が経っただろう。
私は顔を上げた。
3人の姿はすでになかった。
彼らがいついなくなったのか、覚えていない。
―そんなことはどうでもいい。
私は深くため息をつき、フラフラとした足取りでアパートへと帰った。
35彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 22:54:05 ID:pQJI19CS
面白い。期待あげ
36彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 23:01:34 ID:TxYHOBuE
玄関のドアを開けた瞬間、私は嫌な空気を感じ取った。
靴が二足置いてある。
私は母と二人暮しで、父親はとっくに死んでいる。
しかし母の靴の横にあるのはあきらかに男物の革靴だ。
部屋の奥から女の―母の―喘ぐ声が聞こえた。
私は気分が悪くなり廊下に出るとドアにもたれるようにしてしゃがみこんだ。
「こんな時に…」私は泣きだしたいのを必死に堪えた。
37彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 23:05:42 ID:TfjAlWNR
つづきつづき!
38彼氏いない歴774年:2006/12/06(水) 23:07:58 ID:aLvqHHQZ
思春期のある日、俺は風呂場でちんぐり返って天に向かって唾を吐き自分のアナルに入れようとしていた。
しかし何度挑戦しても唾は自分のフトモモや顔にかえってくるだけでミッションの難易度は熾烈をきわめた。
それからまた20分くらい経っただろうか…再度唾を吐いた瞬間…気付けは俺はガッツポーズを作っていた…完璧な軌道だった……美しい……あたかも虹の掛橋のようなそれを描いた俺の唾は最高到達点を越えゆっくりと降下していく。

そのときである…勝利を確信した俺はこともあろうにそれまで上手く自己を律し程よくリラックスしていたことによりパックリと開いていたアナルを瞬間的に閉じてしまったのである。
唾は……俺の閉じたアナルに小さな音を立てて落ちた……

慢心である……慢心が自己を最後まで律することを許さなかったのだ。
俺は30分ぶりにちんぐり返しを解き全身唾にまみれた体をゆっくりと横たえ目を閉じた…
そこに残ったのは絶望、そして虚無感…
自己のアナルをコントロールすることなど子供にすらできる…気付けば頬を一筋の涙がつたっていた…

俺はもう一度己を奮い立たせ再度ちんぐり返しの体制に…戒めに先程アナルに付着した唾を手ですくい口に戻した。
鼻をつくような香りが全身を痺れさせる…その唾をゆっくりと喉の奥へと運ぶ……渇ききっていた体は久しぶりの水分を待ちきれなかったのだろう、全身に力が漲る…

再び俺は唾を天に向かい吐きはじめた…

それから10分ほど後。それは先程の唾をリプレイしたかのような軌道を描く…
目を反らさずその唾の行き先を追う。
唾は音も立てずアナルに吸い込まれた…体の皮膚以外に落ちたからだろう俺は何も感じ取ることができなかった。

しかしその後アナルを閉じた瞬間「ぷぎりゅ…」と音を立て俺のアナルから泡だった液体がでてきた…
成功である。自己を律することに成功したのである…その瞬間過度の疲労と一種の満足感から俺はちんぐり返しの体制のまま気を失った…

夢を見ていた…まだ見たことのない未来の嫁と食卓を囲んでいる。嫁が抱えてる子供は誰だろう…ハハっ…俺の子か…おいおいそんなにがっつくと喉をつまらせるぞ。
ほら…言わんこっちゃない…この水を飲みなさい。ほら……………………………

その瞬間…ガチャっと風呂場のドアが開いた。その音に目を覚ました俺は全身唾にまみれたちんぐり返しの体制でドアの方向に目をやる…そこには母の姿があった。後で聞いたところ呼んでも返事がなかったので心配になり見に来たらしい…

焦った俺はちんぐり返しを解こうとしたが体が硬直していたため頭の裏に回していた足が取れない…
無言のまま10秒ほど見つめ合っただろうか…
母は崩れ落ちるように泣き出した…

俺はただ虚空を睨み続けていた…
39彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 00:05:46 ID:X6ABIe/U
うっかり精液のついた手で口元をおさえてしまい、私は悲鳴を上げた。
「いやぁあっ!」廊下中に声が響く。
「のり江?」ドアが開き、母が顔を出した。
紫色のネグリジェを着ている。
「大きな声出して、恥ずかしい。何してるの?ずぶぬれじゃない。早く中に入りなさいよ」
母は乱れた髪をてぐしでとかしながら言った。
「お楽しみの最中だったんでしょ。いいわよ。待ってる」
本当は一刻も早くシャワーを浴びたかった。
でも、母の相手に会うのが嫌だったのだ。
「あら、知ってたのね。でも、もう済んだわ。ほら、風邪引いちゃうから早くお風呂に入らないと。彼にはその間に帰ってもらうから」
母は私の背中を押し、強引に中へ入らせた。
40彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 00:14:29 ID:eVxP50Uo
精子あげ
41彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 00:39:36 ID:X6ABIe/U
私は早速お風呂場へ向かい、カーテンを閉めるとジーンズとパンツを一緒に、膝までずり下げた。
直後にアンモニア臭が漂よう。
ジーンズが濡れているせいで膝から下が脱ぎにくい。
悪戦苦闘していると、いきなりカーテンが開かれた。
目の前に中年の男が立っている。
白いタンクトップに、緑と黄色のチェック模様のトランクスをはいている。
「いや、申し訳ない。風呂場に剃刀を忘れたもんで」
男はそう言うと何事もなかったようにカーテンを閉めた。
私は驚きのあまり身体を隠すのも忘れていた。
急に顔が熱くなるのを感じた。
「お母さん!!」私は大声で母を呼んだ。
「何よ〜」母がタオルと着替えを持ってやってきた。
42彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 00:43:53 ID:FsIlAnFI
即興でこれは凄いな、期待してます。
43彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 01:04:13 ID:X6ABIe/U
私はひそひそ声で言った。「あの人、早く帰してよ。今、私、裸見られちゃったじゃない!」
母は笑って言った。
「あぁ、シュウちゃん、剃刀置きっぱなしだったのね。何よ、そんなブヨブヨの下半身見られたくらいで騒いじゃって」
母はそう言って剃刀を取ると部屋へ戻っていった。
何がシュウちゃんだ。いい歳してみっともない。
私はイライラして力任せにジーンズから足を引き抜いた。
カーディガンとキャミソール、ブラジャーも乱暴に脱ぎ捨てる。
44彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 01:43:06 ID:X6ABIe/U
熱いシャワーを浴びながら、私はさっきまでの出来事を思い出す。
―24歳にもなって外でお漏らし。
しかも、たかがガキの悪戯で。
コンドームを生で見たのは今日が初めてだった。
精液を見たのも、触ったのも初体験だ。
それは今までずっと処女を守ってきたからだ。
―守ってきたと言うより、誰からも、一度も奪われそうになったことがないだけなんだけど。
雑誌などの影響で無駄に知識だけは豊富だけど、これから先、一生、この知識が生かされることはたぶんないだろうと思う。
好きな人すら、もう何年もいない。
45彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 02:24:50 ID:6stuwDSu
セカチューみたいに男に死ぬほど一途に愛されるけど
病気で死んでいくヒロインの小説を書きたい。
46彼氏いない歴774年:2006/12/07(木) 23:13:21 ID:X6ABIe/U
結婚して子供を産み、育てる―。
そんなこと、夢のまた夢だ。
小さい頃は、大人になれば自然と彼氏ができ、自然と結婚できるもんだと思っていた。
なのに今の私はどうだ。
毎日、端金をもらうためにスーパーのレジでせっせと働いている。
みのもんたがたった一回のテレビ出演で稼ぐギャラを私は一年以上もかかって稼ぐ。
そう考えるとなんだか虚しくなってくる。
47彼氏いない歴774年:2006/12/08(金) 04:59:42 ID:jQRint9J
風呂から出て身体を拭き、パジャマを着る。
タオルで髪を拭きながら部屋へ向かうと、母がテーブルにうつぶせになって眠っていた。
テレビがつけっぱなしになっている。
さっきの男は帰ったようだ。
テレビを消し押し入れから毛布を取り出して、母にかけてやる。
―私は直ぐ様異変に気付いた。寝息がまったく聞こえてこない。
それに、変だ。私がシャワーを浴びていたのはせいぜい10分くらいだ。
その間に母が完全に眠りにつくとは思えない。
いつも夜は眠れないと悩んでいたからだ。
私は恐る恐る母の手首に手をやる。
―脈を打っていない。
あの男だ。そうとしか考えられない。
ショックよりも先にあの男の顔が脳裏をかすめた。
―追いかけないと。まだ近くにいるかもしれない。
私は玄関へ走ると勢いよくドアを開け、裸足のまま外へ飛び出した。
あ、と思い足を止める。―救急車だ!
まだ死んだと決まったわけじゃない。
48彼氏いない歴774年:2006/12/08(金) 14:34:31 ID:j0v3g72B
職人さん凄いね。面白いよ。
49彼氏いない歴774年:2006/12/08(金) 14:55:01 ID:jQRint9J
ちょっと中断して短篇書きます。


朝、目覚めるといつものように彼女が隣で眠っていた。
僕は彼女の長い髪を撫で、額にキスをする。
「おはよう」僕は彼女の耳元で囁いた。 布団から出て、彼女の好きなCDをかける。
杏里の「オリビアを聴きながら」だ。
コーヒーをいれるため台所へ向かう。
テーブルにカップを二つ用意する。
彼女と選んだお揃いのマグカップだ。
それに、インスタントコーヒーの粉と角砂糖を入れる。
彼女はかなりの甘党で、コーヒーを飲むときは角砂糖を10個も入れる。
そうしないと苦くて飲めないらしい。
僕はカップに湯を注ぐとまだ、眠っている彼女のもとへと運ぶ。
「コーヒー、いれたよ」
気持ち良さそうに眠る彼女にそう言って、自分の分のコーヒーを啜る。
少し苦い。僕は彼女の分のコーヒーを口に含んだ。
吐き気がするほど甘ったるい。
そのまま彼女の口に流し込む。
それでも彼女は目覚めない。
口からコーヒーを垂れ流し、眠っている。
白い布団に茶色い染みが、彼女の顔の周りにだけ広がっている。
僕は彼女の口元を綺麗に舐め、口の中に舌をいれて濃厚に絡ませる。
彼女の衣服をはぎ取り、下着を脱がせ柔らかい胸を揉みしだく。
ピンク色の乳首を舌で転がすと無我夢中で吸い付いた。
その間も彼女は一言も声を発しない。
僕はすでに硬くなった自分のモノを取り出すと、彼女の唇に挿し入れた。
自分で動き、抜き挿しする。
徐々に動くスピードを速め、熱い、乳白色の液体を彼女の口の中へ放った。
僕は少しの間うなだれ、またすぐに彼女の身体へ触れる。
まったく濡れていない彼女の茂みに顔を埋め、僕は音をたててむしゃぶりつく。
数分かけ、唾液でたっぷりと湿らせた後、入り口に自分のモノをあてがい、一気に奥までねじ込んだ。
彼女の胸を鷲掴みにし、激しく腰を動かす。
一瞬、目の前が真っ白になり、僕は彼女の中で果てた―。

朝、目覚めるといつものように彼女が隣で眠っていた。
僕は彼女の長い髪を撫で、額にキスをする。
「おはよう」―返事はない。
ただの屍のようだ。

完。
50彼氏いない歴774年:2006/12/08(金) 18:56:34 ID:4nCz71JY
>>49
おぉ、なんと。
これは悲しい
51彼氏いない歴774年:2006/12/09(土) 14:02:01 ID:5x8dig6Y
>>49
それなんてドラクエ
52彼氏いない歴774年:2006/12/10(日) 04:27:52 ID:oxo6RO88
次回作イボンヌ
53彼氏いない歴774年:2006/12/27(水) 00:28:49 ID:FU8xDBRm
セクロスのない話って無理ですか?
54彼氏いない歴774年:2007/01/06(土) 20:20:16 ID:cs+G4T91
(^-^)y-~~ ムリっスね♪
55(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 02:21:21 ID:rijJAqo2
小説うpしていいでしょうか。

(ジャンル)恋愛
(あらすじ)ブスな主人公の恋物語。ハッピーエンドですが、後半まで悲惨。

今日と明日・明後日使って投下しようと思うのですが……
56(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 02:45:10 ID:rijJAqo2
じゃあ、今日は取り合えず寝る事にしますね……
57(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:24:21 ID:rijJAqo2
今書いてる職人さんの許可がとれなかったんですが、書き上がったので投下させてください。

小説っぽく書き上げたのは初めてで、出来れば読んでもらいたいのでageていきます、すみません(・ω・`)
58(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:26:48 ID:rijJAqo2
「おいもさ子、そこで何してんの」

不意に後ろから声をかけられた。私は当たり前の事を答える。
「え。掃除の時間だから……掃除?」
私の喋る顔が面白かったのか、その男子達は軽く吹き出したり、顔を見合わせてにやにや笑ったりしていた。
「…ふーん。悪ぃんだけどさ、この教室使うから帰っていいよ」
そのグループのリーダー格・山崎君が、そう言って私をドアの方に軽く押した。
「え、でも…」
今日は前の班が掃除をさぼったからちゃんとやってくるようにと怒られたばかりで、私が来てからまだ3分も経っていない。
「良いから帰れってば」
他の男子も邪魔そうに私を出口に追いやる。
教室を一歩でて、まだ混乱したまま中を振り返ると、いつも山崎君の近くにいる"彼"と目があった。
体が軽くこわばる。
「白井。先生には言ってあるから。気にしないで帰っていいって」

とげとげした口調だけど、その言葉は私の中に静かに入っていった。
59(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:30:01 ID:rijJAqo2

「麻子!早かったね」

荷物を取りに教室に戻ると、親友の美雪がいた。テストも近いからか、美雪以外は居眠りしてる男子が一人いるだけだった。

「それがね…」
私は成り行きを説明する。
それを聞いた美雪はああ、と手を打って
「そういえば、クラスのレク係で話し合いするとか言ってた!」
と言った。

美雪はバレー部に入っている小柄で可愛い子なのに、入学してすぐの頃、何故か私に話しかけてくれた。
女子でも派手な子達の中には、男子と一緒にからかってくる子もいたけれど、私は美雪がいてくれればそれでよかった。

「ねぇ、ところでさぁ…。麻子もしかして、最近好きな人できた!?」
急な美雪の勘ぐりに、思わずどきりとする。

そして"彼"の顔が頭をかすめた。

「…え、なんで?」
「当たりでしょ!なんか最近楽しそうだもん」
美雪は嬉しそうに笑う。
60(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:33:29 ID:rijJAqo2
──本当は美雪にも黙ってようと思ってた。
私みたいなブスは、好きになるだけで色んな人に迷惑がかかるんじゃないか
とか、恋をすると考えがどんどんマイナスに走っていくから、そんな私を知られたくなくて。

「ねっ、誰!?あたしも席替えの時とか協力するよ?」
「んー……」
「麻子?」
考え込む私に、美雪が続けて話した。
「…まさか麻子、また『どうせ私なんか』とか考えてない?」
私は美雪の目を見た。
だって私は、本当に価値のない人間だから。
美雪はふー、と息を吐いてから続ける。
「確かに自信過剰になるのはよくないけど、自分を馬鹿にするのだってよくない。
自信が無いなら、余計に自分が自分を信じてあげないと、他に誰が信じてくれるって言うの。
私は、こう思って自分を信じて生きてるよ」
…でも、美雪は可愛いんだから。こう思っちゃう私が嫌いだった。
美雪は あ、と声を出した後フォローを入れる。
「うん。でも、無理に言わなくてもいいよ。
いつか、話したくなったら話してね?」
たった一人の親友。
話して、みようか…。
「……私、高橋君の事が好きなの…」
決意して、小さく呟いた。
61(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:37:02 ID:rijJAqo2

「え。……えぇぇぇっ!!?」

美雪が急な私の告白に驚く。
「た、高橋君て、美雪にやな事言う男子達の中にいるじゃない!…どうして?」
「うん、そうだけど…。
あ!もちろん私、付き合いたいとか、そんな事考えないよ。自分の事は…わかってるから。高橋君、かっこいいし……。

あのね。
あのグループの人が、私にもさ子ってあだ名つけたから、あの人達は皆私をもさ子って呼ぶの。
怒らないよ。…ぴったりだから。
でもね、高橋君だけは、私の事名字で呼んでくれるの。
それにね。山崎君とかに一度すごくからかわれて、落ち込んでた時…
『気にするな』
ってわざわざ戻って言いに来てくれたの。
それで…、迷惑なのわかるけど、気が付いたら好きだった」
私の長い語りを全部聞いて、美雪は少し微笑んだ。
「そっか。優しいんだね。
…麻子があんまり嬉しそうだから、今言った中でネガティブなのは聞かなかった事にしてあげる!
さ、一緒帰ろ!」
「…うん!」

美雪がいてくれて、良かった。
62(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:41:49 ID:rijJAqo2

本当は、私がどうとか以前に失恋してるのはわかってた。
美雪には、言わなかったけど。


夏休み前、宿題のプリントを教室に忘れた私は急いで取りに戻った所だった。
明るい教室に人は少なくて、そこに彼がいたのを、私はすぐに見つけた。

───彼の前には、クラスでも可愛いギャルの子。
茶髪の巻き髪を二つに結んでて、短いスカートからは綺麗な脚が伸びている。

望月 沙羅さん。

名前まで可愛いんだ。
私とは全部違うな、なんて考えた。


彼は沙羅さんにメアドを書いた紙をもらって、すごく嬉しそうに笑ってた。


ああ、遠いなあ

そう、思った。
63(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:48:36 ID:rijJAqo2

次の日の朝は最悪だった。

クラスに入る前、美雪の怒鳴る声が聞こえた。
…美雪、泣いてる?
焦った私は急いで美雪の声の方へ走った。
「美雪!!」

美雪は青い顔をして私に叫んだ。
「麻子、入っちゃだめ!!」
私が入ってすぐに感じたのは視線。
にやにやと見る人、気まずそうにする女子。
その人達が交互に見る先を見た。


『もさ子の瞳に恋してる!?』
『もさ子→高橋』
『キモいしワラ"』


黒板に、チョークの字が踊っていた。
「……なに、これ」
「マジなんだろ?昨日新井が教室で聞いたってよ。なぁ佐藤?」

佐藤──美雪が目に涙をためてその男子を睨んだ。
「意味わかんない!!消しなって言ってんの!」
「だからぁ〜、もさ子が高橋好きだって認めたら、消してやるって」
黒板消しを片手で投げながら、嫌な笑いを浮かべる男子。
「やめろよ!」
高橋君が怒鳴るとその男子は少しひるんで、
「ほら、高橋がもさ子好きって言ってる訳じゃないから。な?」
と高橋君をなだめた。

それでも嫌そうな顔をする彼を見て、私の心はすごく軋んだ。
私、迷惑かけてる。
美雪にも、高橋君にも……

どうして、普通に恋ができないのかな?
うまくいくなんて思ってないし、悪い事だってしてないのに。

気持ちが妙に落ち着いていた。
64(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 13:52:50 ID:rijJAqo2

「……そうだよ、好きって言えばいいんでしょ!!わかったらもうやめて!」

クラスの野次馬がおおー、とわいて、美雪が私に何か叫んだのも聞こえなくなった。


高橋君と目があって、
彼はすぐそらした──



私が余りにもヤケみたいに叫んだからか、あれを嘘だと思う人が結構いた。
それにさすがにやりすぎだと思ったのか、クラスの女子も何人か「かばえなくてごめんね」と言いに来てくれた。
そんな訳で、いつも通りではないにせよ、昼休みを迎えた。
赤くなった目で黙々とお弁当を食べる美雪。

私は、私の為に美雪が泣いてくれただけで嬉しいのに、美雪は自分を責めてるみたいだった。
静かな時間が過ぎる。

「今朝のもさ子のは笑ったよね!!」
キャハハ、と大きな声がクラスに響いた。
ギャルの子達だ。

美雪がキッと睨んだが、私はそれを制した。
65(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 14:04:26 ID:rijJAqo2

「でもそんな高橋君の好きな子は…、沙羅ですからぁー!!!」

私は思わず固まった。
高橋君は、教室にはいないみたいだ。

床に座りこんだギャルの子達が騒ぐ。
「え?何それ何それ!」
「沙羅ともさ子じゃ比になんねぇww」
「ねー、沙羅ぁ、マヂ?」
話の中心にいる、沙羅さんに注目が集まる。

椅子にちょこんと座った沙羅さんは、こくんと頷いた。

「…うん。そーだよぉ?」

女子がうそー!!と叫んだ声は、きっと廊下まで響いたに違いない。
クラスに男子が一人もいなかったのが幸いだった。

「沙羅、詳しく!!」
沙羅さんはええ〜、と笑いながらそれに応える。
「えっとぉ、夏にメアド聞かれてメールしててぇ。今度の休みデートするの」
彼が沙羅さんを好きなのは知ってたけど、……こんな事は聞きたくなかった。


「…あれ、でも沙羅、年上の彼氏いなかったけ?」
一人がぽつんと言った。
66(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 14:13:12 ID:rijJAqo2

「うん。いるけど?
高橋君はぁ、学校用。本命があっちv」

沙羅さんは、何でもない風に答えた。

「うっわ〜、沙羅さいてぇ〜ww」
「高橋君かわいそw」
周りの人には面白い事なのか、げらげらと笑っている。
沙羅さんは髪をいじりながら続ける。
「えぇ〜、ひどくないよぉ。
ただ、本命の方には私が都合あわせるけど、高橋君には都合あわせてもらうだけv」
「だからそれがひどいってw」
「だってぇ、
『マジ!?沙羅と映画見に行けるの本当嬉しい!楽しみにしてる!』…なんて言われちゃったんだもん。断わる方がひどいでしょ?w」
「高橋君マジだね、これ!!」
「超ウケる!」


…私には、この話を聞くのは辛かった。
高橋君、遊ばれてるんだ。
この事、知らないんだ。

でも私には、何も言えない……。

「じゃあ沙羅、今度の日曜は高橋君が言った寒〜い愛の言葉vをメモって、メールで回すね☆」
沙羅さんが椅子に立って言った。
皆がよろしくー!と返す。

沙羅さん、高橋君を笑いのネタにするの?
高橋君の事、本当になんとも思ってないんだ。


それでも高橋君は
沙羅さんが好きなんだね──

「麻子……」
思いつめた表情の私の肩に、美雪が手を置く。

私はなんでもない、と言う風に首を振ってみせた。
67(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 14:18:26 ID:rijJAqo2
出かけたので、続きは夜に書きます。
まだ半分くらいですが、どうぞお付き合いください。
68(・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:17:53 ID:rijJAqo2

それから数日が過ぎて、遂に金曜になった。
この一週間、沙羅さん達が高橋君の方を見てくすくす笑うのを見て、耐えられなかった。

決めた。
私、どうせ高橋君にはもう嫌われてるんだ。
高橋君に、沙羅さんは本気じゃないって教えよう。
信じてもらえないかもしれない。
ただ嫌われるだけかな。
でも、黙って見てなんか、いられないんだ。

私は、小さな紙に手紙を書いた。

『高橋君
大事な話があります。
よかったら、教室に残ってて下さい。

白井 麻子』

名前、書いたら来ないかな。
そう思ったけど、騙すのは嫌だから正直に書いた。
名前を見て来てくれないくらいなら、何を言っても信じてもらえないだろうから。

放課後、全部の場所の掃除が終わったはずの時間に、教室に入っていった。
69・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:25:11 ID:rijJAqo2

入ってすぐに辺りを見渡して、ため息をついた。



来てない。
当たり前、だよね。

帰ろうと思った時、後ろから声をかけられた。
「白井、遅ぇぞ」
振り向いたら、そこにはちゃんと高橋君がいた。
……夢みたい。
でもこれから、私は嫌われなきゃいけない。
「話、何?」
彼はふう、と息を吐いて手近な机に座った。
「あのね…」
ごくり、と唾を飲む。

「…この間の朝、私がからかわれた日の昼休み、聞いたの。
高橋君、教室いなかったでしょ?
高橋君を、傷付けちゃうかもしれないけど、信じてほしい。
──沙羅さんには年上の彼氏がいて、高橋君の事、本気じゃないって……
デートの時高橋君が言った事を皆にメールで教える。…って言ってたの……」

自分でも震えてるのがわかる。
しばらく続いた沈黙を、破ったのは高橋君だ。
「………は?何、急に。
第一、お前に関係ないだろ」
声がいつもより低い。
「関係無いは無いけど……。
ごめんね。私は、高橋君の事…本当に好きだから、黙ってられなかっ」

バン!!!!

私が言い終わるより先に、高橋君が机を叩いた。
「うぜぇんだよ。
…本当かどうかもわかんねぇ悪口言いふらす奴なんか、俺は好きじゃない──」
高橋君は鞄を乱暴に掴むと、教室を出て行った。

足音が何もしなくなって。
私は、泣き崩れた。
「うっ、………うっ…」
最悪の恋の終わり。
こんなバッドエンディングをつけたのは私。
黙ってれば良かった?
ううん、それは出来なかった。
とりあえずわかる事は一つ。

この恋は終わった。
終わったんだ───
70ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:41:26 ID:rijJAqo2
「う…」

日曜。朝起きて一番に鏡を見た。
昨晩は明日高橋君と沙羅さんはデートだと思うと、また泣けてきて、そのまま眠ってしまったのだ。
ただでさえ酷い顔に腫れたまぶたでさらに悲惨。それなのに今日はバイト。
ついてない事は重なる物だ。



気持ちが沈んだ日のバイトは意外と早く感じて、あっという間に終わった。
今日は気晴らしに買い物でもして帰ろうか。そんな事を思って駅前を歩いていた時、後ろから笑い声が聞こえた。

「もさ子じゃーん!!奇遇ぢゃねぇ?」

声で予想のついた通り、沙羅さんの取り巻きのギャルの子達だった。
固まっている私に、ギャルの子達はにやにや笑いながら話しかける。
「せっかくだからぁ、ウチらの友達と遊んでかない?」
「かわいー服見付けてやっからさ!!」
「ここで待ってて!!」

「えっ、ちょっと…」
ギャルの子達は私の返事も聞かずに、勝手に喋って勝手に行ってしまった。
待つべき…なのかな。まぁいいか、今日は暇だし。

私は仕方なくその場で立って待つ事にした。
71・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:44:52 ID:rijJAqo2

「おい」

不意に後ろから聞こえた声に振り向いて、硬直した。


「…何でお前がここにいるんだよ」

そこにいたのは、高橋君。

「え、バイト終わって、それから──」
一昨日の『好きじゃない』の言葉が頭に響いてまともに話せない。
「あいつらに聞いたんだ。
…お前が俺達の邪魔しに来てる、って」
あいつら、ってまさか、あのギャルの子達…
「ち、違」
「お前はそういう事する奴じゃないと思ったけど、
…本当にいるなんてな。いい加減にしろよ。沙羅の悪口言って、それで十分だろ?」

私の言葉、一つも届かない───
「………」
そう思ったら、涙が出てきてた。嫌だ、泣いた顔不細工なのに。
「え、白井…?何泣いてんの?」
高橋君は少し困ったみたいだったけど、関係ない。
これ以上見られたくなくて、私は顔を伏せて逃げた。


◆◆◆
「高橋くん」

「!……沙羅…」

「沙羅の悪口ってなぁに?
沙羅、聞きたいなぁ…?」
◆◆◆
72`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:48:01 ID:rijJAqo2
私は泣き腫らしたひどい顔のまま、美雪に電話した。

『もしもし──麻子?どうしたの?』
よく考えたら、美雪には高橋君に沙羅さんの事を話したのを言っていなかった。
「前から似たような物だったけど、失恋。……すごく、失恋したの………」
電話の向こうで美雪が慌てるのがわかる。
『麻子?聞こえる?今試合終わったから、すぐ麻子の家行く!待ってて!!」
そういって美雪は電話を切った。

家に着く前に雨が降りはじめて、惨めな私を冷たく濡らした。

「おはよう、麻子!」
次の日、美雪は私の家に迎えに来てくれた。
昨日はその後、一生の半分くらいの量涙を流して、沢山美雪と話した。
私が文章にならないような思いをぽろぽろと溢すと、美雪はそれを拾って、静かに聞いてくれた。
こんなに気分が晴れたのは、美雪のおかげ。
すごく感謝していた。
「おはよう、美雪」
二人で、学校へと続く坂道をゆっくりと登っていった。


どうせ教室で会うけれど、昇降口で彼や沙羅さんに会ったりしないか心配で、思わずきょろきょろとしてしまった。
下駄箱を開けて上履きを取ると、何か小さな紙きれが落ちたのに気付いた。
73) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:52:49 ID:rijJAqo2
『放課後、話がある。
高橋』

その紙を取り落としそうになってしまった。

「…やだ…」
また、何か言われるのかな。
逃げてしまおうか。十分私は立ち向かったよね。
もうこれ以上、好きな人の口から私を嫌う言葉が出るのを聞きたくない。

いっそ嫌いになれば…なんて事も考えた。でも、出来なかったのだ。
彼は、男子皆に冷たくされてきた私に、初めて優しくしてくれた人だから───
「麻子?どしたの?」
美雪が立ったままの私に気付いて声をかけた。
私はとっさに紙をポケットに押し込んで、なんでもない、と言った。

放課後。
掃除の終わった私は、教室に荷物を取りに帰った。
誰もいないしーんとした教室。
ここで聞きたくない言葉を待つなんて、私には出来そうにない。
鞄を持って急いで帰ろうと思った時、

「…手紙読んだ?」

声の主は、もちろん高橋君。
74) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:54:01 ID:rijJAqo2
『放課後、話がある。
高橋』

その紙を取り落としそうになってしまった。

「…やだ…」
また、何か言われるのかな。
逃げてしまおうか。十分私は立ち向かったよね。
もうこれ以上、好きな人の口から私を嫌う言葉が出るのを聞きたくない。

いっそ嫌いになれば…なんて事も考えた。でも、出来なかったのだ。
彼は、男子皆に冷たくされてきた私に、初めて優しくしてくれた人だから───
「麻子?どしたの?」
美雪が立ったままの私に気付いて声をかけた。
私はとっさに紙をポケットに押し込んで、なんでもない、と言った。

放課後。
掃除の終わった私は、教室に荷物を取りに帰った。
誰もいないしーんとした教室。
ここで聞きたくない言葉を待つなんて、私には出来そうにない。
鞄を持って急いで帰ろうと思った時、

「…手紙読んだ?」

と、聞き慣れた声が響いた。
75) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 20:59:50 ID:rijJAqo2
彼は足がすくんだ私の正面に回って、手に持っていたカフェオレ缶を渡した。
「あり、がとう…」
目を会わせようとしない彼。

「あの…、話って、あの事?あれならもう、私が悪かっ」
「ごめん!!!」

言いかけた私をまた高橋君が遮った。
「あの後、沙羅が自分で話したんだ。…白井の言った事と全く同じ事。
俺、最初から白井が嘘ついたって決めつけて…。本当、最低なのは俺だ。
ごめん。こんなジュースで許して貰おうなんて思ってない。
ただ、白井に酷いこと沢山言ったから、取りあえず謝りたくて……」

わたしはぽかんとして90度のお辞儀をする彼を見つめた。
高橋君は、本当に悪いと思ってるみたいだった。今まで見てたから、わかる。

わかってもらえて、良かった……。

今朝の爽やかな気持ちみたいに、唯一残っていた濁りも吹き飛んで、すっきりしていくのがわかった。
「うん、いいの」
「白井には本当悪い事したから、許せないのもわかる。だから俺、ずっと反省してるし、これから───え?」
「だから、いいの」
彼は顔をあげて妙な表情で私を見た。

「私だって、好きな人の事悪く言われたら怒ると思うし。
言い方だって、会わないで伝える方法だってたくさんあったのに、私が自分でああしたの。
高橋君は、悪くないよ」

高橋君は、終始呆けたような表情で私の話しを聞いていた。
「怒って、ないのか?」
迷わず答える。
「うん。わかってもらえただけで、嬉しかったから」
「白井……」
「ん?」
高橋君はますますすまなそうに顔を歪めて謝った。
「……お前、そんっっなにいい奴なのに……。本当ごめん!!
今回の事もだけど…今までも。本当ごめん、ごめん!!」
「た、高橋君……」

その後、私は彼の頭を上げさせるのに苦労した。
76) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 21:05:16 ID:rijJAqo2



「この時間は、修学旅行のクラス実行委員を決めるぞ」
担任の先生が前で紙を見ながら大きい声で叫ぶ。
でも、誰も聞いてる様子はない。
前の方の席だった私は、先生にこっそり声をかけた。
「先生、私、やりましょうか?」
先生はそれはもう嬉しそうな顔で、せっかく私がこっそり言ったものを大声で言い直した。
「白井がやってくれるそうだ!!
いやぁ、この実行委員はほぼ毎日放課後する事がある上、会議も多くてね!
あともう一名、男子出ろー」
その内容に私も顔が引きつる。
男女各一名って知ってたら出なかったのに!また誰かに嫌な思いさせちゃう…。
クラスはしーんとなっていた。
さすがにこの反応は変だな、と思ってちらっと後ろを見ると、なんと。手が上がっていたのだ。

「おう高橋か。よしありがとう、おめでとう」
「はい」


そう短く返す彼に、クラス中が叫んだ。

「え"えぇぇぇぇ!?」
「高橋大丈夫か!?」
「嘘だろ?面倒臭い上もさ子といっしょじゃん!!」
そんな非難が飛び交う中、私はなんとなく一人納得していた。
実はあれ以来高橋君は『お前の恨まないで許そうとする考え方を尊敬してる』とか何とか言って、私にやたら気を使ったり、何か決める事がある時は相談されたりしていたのだ。
(ちなみに美雪はその時にやにやしながら二人きりにしてくれた)
沙羅さんに関しては、あの数日後教室で『すぐバレちゃった。つまんなぁい』と話すのを聞いた。
本当にもう、いろんな事が解決を迎えたんだ

「もさ子とか呼ぶのもうやめろよ。白井に失礼だろ」
…今ではこんな風に、みんなの前でかばってくれたりする。
クラスの人達は、高橋君の余りの変化に言葉も出なかったみたいだ。
私には、それが少し面白かった。
77) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 21:10:55 ID:rijJAqo2
放課後、二人で話し合いの紙を広げて、机をくっつけた。
よく陽があたる場所で座ると、地毛で茶色い彼の髪が透けて綺麗だった。
こうして一緒にいられるなんて、幸せ過ぎる。

「なんか無理にやらせちゃったみたいで…、ごめんね」
「謝るなよ。俺がやりたくてやったんだ」
そう即答した彼の顔をまっすぐ見るのが照れくさくて、私は下を向く。

「行動班とかクラスレクとか、私苦手だな」
高橋君は ふうん、と言いながらプリントに目を落とした。
私もなんとなく、クラスレクのアンケート用紙を見ていた。その内容に少し眉をしかめる。
投票する前に話しておいたのか、皆内容がほとんど同じ。
一位と二位はペアダンスとフィーリングカップル的な企画だった。
派手な子達は楽しめて、私みたいなのは笑い者になるだけだろう。

ふと手に取ったアンケート用紙の端に『高橋←→もさ子!?』なんて書いてあったのを見付けて、慌てて他の紙で隠した。
78) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 21:19:00 ID:rijJAqo2

「クラスの奴ら、こういう事しか頭に無いのかよ…」
彼もアンケート用紙を見たみたいで、そう呟く。
「青春、したいんじゃない…?」
私はぼんやりとそう返した。
まあ私には縁のない事だから。
正直言って、そう思ってしまえば何も苦ではなかった。

「……お前もさ」

「え、何?」
夕陽にあたった彼の顔が赤く見える。
私も、あんな風に赤く見えるのだろうか。
「今、好きな奴とかいるの?」
「え」
高橋君の口から思ってもない言葉を聞いて、顔が急に熱くなるのを感じた。
そんな顔を見られたくなくて、私は下を向く。
「………」
「………」
しばらく続く無言に耐えきれなくなり、
ふと、高橋君は今どんな表情なのかと気になった私はそろりと顔をあげた。
彼と目があう。
「!……」
私は直視出来なくてまた下を向いた。
なんで、こんな空気なんだろう。
今までにそんな事を聞かれた事があまりないから、無駄に緊張してしまう。
「なぁ、白井。顔あげて」
そう言われて余計に顔が赤くなる。

もう、ごまかせない。

「……ごめんね。
一度好きじゃないって言われたけど、まだ私、高橋君の事」
「待って!!!」
高橋君は片手で口元を覆って、片手で私に待った
79ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 21:20:42 ID:rijJAqo2
さて、やっと終わりです。
読んでくれた人、いたらありがとうです。

職人さん、お邪魔しました。
80彼氏いない歴774年:2007/01/08(月) 21:45:10 ID:7R0P/Ynh
乙かれ。
評価はこれからだ。しばし待て。
81彼氏いない歴774年:2007/01/08(月) 22:18:53 ID:7R0P/Ynh
喪ベースな話ではあるが、良く出来ている。
前半の文章は良く出来ているが、後半ちょっと雑ぎみだったかな。
内容としては100点です。
次は「20代編」をよろしくお願いします。
82) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 23:55:32 ID:rijJAqo2
小説切れてましたね(・ω・;)
すいません…



待ったをかけた。
「俺に言わせて。

白井の事が、好きだ。多分今までの誰よりも。
話してたらわかったんだ。お前は誰よりも可愛くて、誰よりも優しい。
…付き合ってほしい」
私は……彼が何を言ってるのかもよくわからなくなって、涙が出ている事に気付いたと同時に、やっと意味を理解した。
「うそ、でしょ…?」
彼は一瞬目を伏せて、
「ごめん、本当」
そう、確かに言った。
それを聞いて、また涙が溢れた。
私の人生に、こんな事あっていいのか。
「……うっ…ぐすっ」、うっ…」
「え、ちょっ」
突然泣き出した私に、あたふたする彼。
かたん、と席を立った彼が私の後ろに回って、私は温もりに包まれた。
「……!」
驚いて泣きやむ私を、彼はより強く抱き締める。
「ねぇ、でも私ブスだし」
「そんなの。お前じゃないと、俺 無理だ」
ふと思って、口にする。
「……高橋君って、いつも私の話遮るよね」
耳元で高橋君が照れた気配がした。
「…気を付ける」


こうして、私は信じられない恋の結末を得たのでした。

83・ω・`) ◆HOvIVe2WoI :2007/01/08(月) 23:59:14 ID:rijJAqo2
>>81さん
評価ありがとうございます!
私ひとりで喋ってて限りなくKYみたいだったので、すごく安心しました(*´ω`)
頑張って精進します。
84彼氏いない歴774年:2007/01/09(火) 00:26:46 ID:XbujdSUT
個人的には「待ったをかけた」あたりで終わってた方が
なんか余韻残せて良かったな〜とか思いました。
最後の方、そこまで言っちゃうとつまんない、みたいなwあくまで個人的な感想なので気になさらず。
面白かったです!乙です

前の職人さんのつづきも気になる!

85彼氏いない歴774年:2007/01/09(火) 04:07:43 ID:K5hSR4gF
>>82
おお。こんな結末(始まり)があったのか。
確かにこの最後の展開は、小説とはいえ願望妄想の域ですな。
親友の美雪には、何か腹黒い一物でもあるのかと期待もあったが、
まあ、親友として登場しただけで良かったかもね。

創作意欲のあるうちに、色々創ってみてください。
86彼氏いない歴774年:2007/01/14(日) 08:03:43 ID:qshJ5Nbr
これから読む
87彼氏いない歴774年:2007/01/29(月) 20:28:37 ID:sSXx7Q/g
age
88彼氏いない歴774年:2007/01/30(火) 05:34:21 ID:D6a0zMuN
>>87
下がってます(´・ェ・`)
89彼氏いない歴774年:2007/02/09(金) 16:28:25 ID:sy0XiQ4I
構想はあるんだけど、書く気力がないのだよ。

と言う訳で過疎すぎage(Γ・д・)Γガオーン
90彼氏いない歴774年:2007/02/09(金) 18:02:59 ID:gTOcmbd3
お前ら妥協して喪女達と付き合おうぜ!!!!
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/motenai/1171000819/
91思い付いたままに書いてみる:2007/02/09(金) 19:24:51 ID:dQSXlL5g


常に死のうと考えている。
どこで何を間違ってしまったのか、過去にも未来にも希望の光など見出だせやしない。

少しはまともな顔立ちなら
せめて人並みの性格をしていたなら


今日みたいな恋人同士の多い土曜日の夜はそんなネガティブな考えが止まらない。
周囲の一人歩きの女性は何人かナンパをされているみたいだけど、私に声をかけてくる男なんていやしなかった。

「当然といえば当然なんだけどね」

皮肉ったように自分にだけ聞こえる声で呟く。
ああ、家に帰りたくない。
家に帰ったとしてもどうせ一人。
きっと私は死にたくなる。
けど行くあてなんてない。

必然的に私は人通りの少ない道を選ぶと、憂鬱になりながらとぼとぼと歩いた。


するとどこからか聞こえた、ギターの音。


92彼氏いない歴774年:2007/02/09(金) 19:27:28 ID:dQSXlL5g


歩く度に、その音はどんどん近くなっていった。

あぁ…なんかこの曲すごく綺麗…。

もうしばらく歩くと、男の子が一人、通路の隅に座り込んでギターをひいていた。

細身、黒髪…
顔はよく見えない。

なんでこんな人気のないところで演奏してるんだろう。

この曲はなんていう曲なんだろう。

なんて立ち止まってぼんやり考えているうちに、その男の子の演奏が終わった。


その瞬間に我にかえる。


どうしよう!
こんなキモい女が立ち止まって聴いてたら怖かったよね!?
絶対ひかれた!!
早く逃げなきゃ!!
ごめんなさいごめんなさい立ち止まっちゃってごめんなさい!!


だから罵声はあびせないで、キモいのは自分でもわかってるからと、急いで逃げようとしたけれど膝が震えてうまく歩きだせなかった。

そうこうしているうちに、男の子は私に向け、口を開く。


「あ、ありがとうございます」


そう微笑んだ男の子の口から、八重歯がのぞいた。


93彼氏いない歴774年:2007/02/09(金) 20:06:26 ID:5wg3PLc2
ほお
94彼氏いない歴774年:2007/02/10(土) 03:30:25 ID:UGVdS7/O


予想外の反応に私は体が硬直した。
男の子に微笑みながらお礼を言われた事なんていつぶりだろう。
いくら記憶をさかのぼっても思い付かない。
当たり前だ。初めてなんだから。


「え…あ…はぁ…」


こういう時、なんていっていいかわからない。
本当に自分が嫌になる。


「足、止めてくれたの…路上やっててあなたが初めてなんですよー」


と、男の子は立ち上がると、服についたゴミをはらった。

身長は170cmといったところか。高くもなく、低くもなく。

ただ、私の身長が168cmだから、ほとんどかわらない。



「いま…っいまの曲…なんていう曲ですか?」


声が裏返る。


「曲…っていうか、ただ思い付きでひいてただけだからタイトルとかはないんです」


男の子は照れくさそうに笑う。

95彼氏いない歴774年:2007/02/10(土) 03:38:51 ID:UGVdS7/O


「じっ…自分で考えた曲なんですか?」

「考えたってほど大層なモンじゃないですけど」


すごい!思わず興奮する。

男の子はポリポリと頭をかくと、ギターをもち、ジャカジャカと短く音を鳴した。


「あっ…そうだ、少し弾いてみます?」


思い付いたように男の子は私にギターをさしだす。

私はあまりのことに驚くと


「いえっ…私、楽器はさっぱりなので」


と断った。

「持ってみるだけでもどうです?」

「私なんかが触ったら…ギターがけがれちゃいますよ」

「へ…?」


あ…しまった。

場の空気が一瞬凍り付く。
いつもそうだ。
なんで私はいつも言葉が選べないんだろう。


自己嫌悪。


そんな驚いた顔しないでよ。
96彼氏いない歴774年:2007/02/10(土) 04:20:34 ID:UGVdS7/O


「そんなわけないじゃないですか」


ニコニコと男の子は微笑むと、そっと私にギターを持たせてくれた。

なんでこの子はこんな私に笑顔ができるんだろう。


初めて持ったギターは思ったより少しだけ軽かった。


「あ…ありがとう」


おずおずとギターをさしだすと、男の子はやっぱりニコニコしながら受け取ってくれた。


「そ…そういえば、お名前は?」

「あ、そういえば名乗ってなかったですよね!……」



急に男の子はモジモジしだす。
名乗りたくなかったのかな?
と不安になった瞬間


「笑いませんか?」
と恥ずかしそうに言う男の子。

「笑いませんよ」
私がゆっくり首を横に振ると、決心したみたいに

「ユウです」

と名前を教えてくれた。

笑う前に、
なるほど!と納得してしまった。

97彼氏いない歴774年:2007/02/10(土) 04:22:53 ID:UGVdS7/O


「ちなみに漢字は"優しい"って書きませんか?」

「すごい!よくわかりましたね!女の子みたいでしょ」

「いえ、優しいから納得しちゃいました。では、そろそろ電車の時間があるので失礼しますね」


時計をみて時間を確認すると、軽い会釈をして足速に立ち去ろうとした。
自分の名前をきかれるのが嫌だったからだ。


「あっあの!あなたの名前は!?」


後ろからめいっぱい叫ぶ優さんの声に思わず振り向く。
バカ。もう聞こえないフリはできない。


「さ…さとこです…」


思わず、偽名を名乗ってしまった。

優さんは私に見えるように大きくうなずくと

「さとこさん、よかったらまた立ち止まってやってください!」

と手を振ってくれた。


帰りの電車も、駅から家も、相変わらず私は一人だったのだけど
いつもみたいに孤独を実感することはなかった。
98彼氏いない歴774年:2007/02/10(土) 12:18:33 ID:GJikb8Vy
カチャ…

ドアをあけるとキャワイイ パピーが駆け寄ってエサを催促するように吠えた

そりゃそうだ。
出かけてる間はエサ食えないもんなw
99タムケン ◆XXZZl3sEzU :2007/02/10(土) 17:38:22 ID:4KNBidsJ
>>97ヌゲーイイ!(・∀・)

>>98IDがGJw
100彼氏いない歴774年:2007/02/10(土) 22:27:21 ID:Q2V80bA4
久しぶりの書き手さんだ
続き待ってます
101彼氏いない歴774年:2007/02/19(月) 21:36:20 ID:P4bL+na4
喪女が異世界に飛んでいって超モテる話書いて良い?w
102タムケン ◆XXZZl3sEzU :2007/02/20(火) 00:05:57 ID:GJY0KI1A
どうぞどうぞ
103彼氏いない歴774年:2007/02/20(火) 11:38:19 ID:lJz5Vt2e
カチカチ…カタカタカタカタ……

川 ゜ -゜)「…暇だ」

暗い部屋に一人、PCに向かって何かしている。
それは仕事が終わってからの日課で、外に出かけることは少ない。

友達は居ないし、何処に行って良いのかも解らない。
おまけに顔も不細工だから彼氏なんているわけがなくて、一人PCに向かう。

そんな私に偏見を抱かないネコとの生活。
もう慣れてきた。


PCでする事と言ったら決まって2chだ。
もちろん喪女板の常連で、今日も糞スレを開いて閉じてを繰り返している。

川 ゜ -゜)「馬鹿か、何が幻想への招待だ」


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1 名前:彼氏いない歴774年 [] 投稿日:20XX/11/XX (月) 22:11:13 ID:6d4P4t6A
貴方は損をしている。
喪女である分、他で特をするなんて迷信は存在しない。

きっと貴方はこのままの人生で終わるであろう。

そこでだ、俺様がお前ら喪女に幻想へのチケットをやろうと思う。

その幻想は君の望んだままになる。
美人になりたかったら美人になり、イケメンの彼氏が欲しけりゃもちろんの事手の内だ。


チケットを手に入れる方法はとても簡単。
変わりたいと願えば良い。
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104彼氏いない歴774年:2007/03/09(金) 02:17:44 ID:1hOM5ly2
久々に小説書いたら疲れた
以外にも精神力がいる気がする
105彼氏いない歴774年:2007/03/09(金) 03:12:56 ID:YMtvUNZr
期待あげ
106彼氏いない歴774年:2007/03/22(木) 18:36:49 ID:qEpaBYGp
107彼氏いない歴774年:2007/03/25(日) 01:14:15 ID:O1qZGwP+
>>106
なかったを
なに書いたを?
108彼氏いない歴774年
下のはあるを