【文化】韓流は日本の軽薄文化のアンチテーゼ 失われた優しさ取り戻す心のマーケット(09/15)
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1126765047/ 「牛に引かれて善光寺まいり」というわけでもないが、家内に連れられて、
韓国人歌手リュウ氏の独唱会へ行った。
リュウ氏は韓国テレビドラマ「冬のソナタ」の劇中歌などで一躍有名になった人である。
生来、大変なやじ馬で、若いときから多くの演奏会に立ち会ったが、これはまさに例外中の例外であった。
広い会場は立錐(りっすい)の余地もない。もちろん、立ち見席も満席で、お互いにふれあわんばかりである。
しかも、その大部分が中高年層の女性で、興に入るや韓国語での大合唱である。
寡聞にして、このような盛んな会を見たことがない。
以来、我が家内の「韓流」文化への傾倒はすさまじいもので、とうとう韓国語も習い始めた。
昔から飽きっぽいところがあるから、三日坊主に終わるかと思いきや、熱は上がる一方である。
韓国から輸入される映画や放送も増え、本屋やビデオショップでは「韓流コーナー」が拡張に拡張を続ける。
関連分野の売り上げは2000億円を超えたとまでいわれ、
韓国・現代自動車が中型セダン「ソナタ」を日本で発売するほど「韓流」は広がるばかりだ。
こんなことを予測した学者も評論家も、私の知る限り一人もいない。
戦後60年、ひたすらに経済の発展を追い求めてきた日本人は「優しさ」や「思いやり」を忘れ去ってしまった。
いま、それが「冬のソナタ」をきっかけに、思い起こされつつあるのであろう。
心の故郷への回帰がいま始まっているのだ。その「心のマーケット」の中心にいるのが、
日本の経済成長を支え、高い購買力を有するものの、満たされぬ渇きを持ち続けてきた中高年層なのである。
この流れは、現在の軽薄文化のアンチテーゼとして新しい文化をつくる可能性さえ秘めている。
一つのテレビドラマの影響が、かくも大きいことを我々は教訓としなくてはならないだろう。
ソース:朝日新聞
http://www.asahi.com/business/column/TKY200509150222.html