リーガ・エスパニョーラのクラブは2009年の冬の移籍市場以降、ここ数年は冬に大金を投資して、選手を獲得してこなかった。
長く続く経済危機の影響がサッカークラブにも大きく影響していたから。
しかし、2015年の冬は久々に冬の移籍市場でスペインのクラブが多くの資金を投入し、戦力補強を図っている。
大手メディア『ユーロスポーツ』が伝えている。
2009年の冬の移籍市場では、リーガ・エスパニョーラの全クラブが支払った移籍金の合計は6300万ユーロ(約83億6000万円)を越えていた。
レアル・マドリードがその代表格で、オランダ代表FWクラース・ヤン・フンテラールを2700万ユーロ(約35億8000万円)、
当時フランス代表だったMFラッサナ・ディアッラを2000万ユーロ(約26億5000万円)で補強していた。
今冬、レアル・マドリードはひとりの選手に2009年ほどは高額な移籍金を支払って選手を獲得していない。
ブラジル人MFルーカス・シウヴァを1400万ユーロ(約18億円)、ノルウェー代表MFマルティン・エデゴーを250万ユーロ(約3億3000万円)で獲得。
しかし、今年の冬は他クラブも選手補強に動き、移籍市場がクローズするまであとわずかだが、
5030万ユーロ(約67億円)の移籍金をリーガ・エスパニョーラのクラブが費やしている。
レアル・マドリード以外では、バレンシアがアルゼンチン代表MFエンソ・ペレスを2500万ユーロ(約33億円)でベンフィカから獲得。
アトレティコ・マドリードは心臓手術から復帰し、すでにトップチームのトレーニングに合流しているが、
この冬にリーガに登録予定のアルゼンチン人FWアンヘル・コレアをサン・ロレンソから750万ユーロ(約10億円)で買い、
セルタはU−19ベルギー代表FWテオ・ボンゴンダを130万ユーロ(約1億7000万円)で補強している。
リーガ・エスパニョーラの冬の移籍金の合計は2014年に1600万ユーロ(約21億2000万円)、
2013年は1300万ユーロ(約17億2000万円)、2012年は2700万ユーロ(約35億8000万円)、
2011年は3200万ユーロ(約44億4000万円)で、2010年は1100万ユーロ(約14億6000万円)だった。
このように今冬は2009年以来、久々に5000万ユーロ(約66億3000万円)を突破している。
ちなみ今冬の移籍市場で最も注目を集めたFWフェルナンド・トーレスのアトレティコ・マドリードへの帰還だが、
彼はレンタル移籍なのでコストは発生していなかった。
久々にひと冬に5000万ユーロ以上が移籍に費やされたことで、もう経済危機は過ぎ去ったのではにないかと伝えられているが、
それはサッカーの世界だけに限った話だろう。スペイン人の誰一人として景気が回復したなんて実感はしていない。
(カッコ内の日本円は現在のレート)
1月31日(土)12時27分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150131-00276709-soccerk-socc