2月2日に予定されるタイの総選挙を阻止するため、反政府デモ隊は13日から首都バンコクを封鎖する大規模デモを計画しており、
9日には市民にデモへの参加を呼びかけた。政権側と反政府勢力の対立が深まる中、軍は部隊の首都移動に着手、クーデターの
観測も強まっている。
公表されている反政府デモ隊による抗議計画は、都心部の主要交差点20カ所を車両などで封鎖し、うち7カ所を拠点にデモを行う
内容。公共交通機関は通常どおり運行させて空港も対象から外すというが、バンコク日本人学校をはじめ多くの学校が休校を決める
など、混乱は必至だ。
政権側は対抗措置として、約1万5千人の警察官を動員する警備計画を発表した。
一方、陸軍は今週に入ってから、地方から戦車などをバンコクに移動させている。18日の「国軍の日」のパレード向けとの説明だが、
バンコク・ポスト紙は「軍が介入するとの臆測を巻き起こしている」と分析している。
プラユット陸軍司令官は7日、クーデターは「噂にすぎない」と否定したが、「起こるか起こらないかは約束できない」と含みも持たせた。
インラック首相の兄で国外逃亡中のタクシン元首相は、2006年の軍事クーデターで失脚した。
プラユット氏は、タクシン派が10年に首都を占拠した際に武力鎮圧した指揮官で、今回のデモを先導するステープ氏は当時の
治安担当副首相だった。
タクシン派幹部は軍による介入の可能性について、「われわれの活動メンバーは臨戦態勢に入っている」(同紙)と述べ、警戒を
強めている。
ソース(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140109/asi14010921570003-n1.htm 写真=9日、首都バンコクでの反政府デモで、支持者との写真撮影に応じながら、寄付を受け取るステープ元副首相
http://sankei.jp.msn.com/images/news/140109/asi14010921570003-p1.jpg