★中部電力 浜岡原発 防波壁嵩上げに着手
中部電力(名古屋市東区東新町1)は、浜岡原子力発電所の津波対策として進めている防波壁整備について、
9月27日にから嵩上げ工事に着手したことを明らかにした。
西側から着工し、鹿島・佐藤工業JVが施工を担当する。
建設工事ニュース
http://www.kentsu.co.jp/webnews/html_top/130927300052.html ★時期尚早の浜岡再稼働論議 県内首長ら批判
◆「対策工事優先させて」
浜岡原発の全面停止から二年四カ月を経て中部電力は二十五日、再稼働に向けた安全審査申請について
「本年度内のできるだけ早い時期に」と初めて具体的に明言した。安全対策工事の完了は二年後以降というのに、
再稼働に前のめりになる中電に対し、県内自治体の首長や市民は、早すぎる申請への批判や今後予想される
局面などを口にし、論議は一筋縄ではいきそうにない。
「工事が完了した後に考えることだ」。浜岡原発がある御前崎市の石原茂雄市長は、先走る再稼働論議に不快感を隠さない。
「中電は一生懸命に安全対策に取り組んでいる」と評価しつつ「市民の不安をあおらないよう、まず対策工事を優先させて」とくぎを刺す。
川勝平太知事は県庁で記者団の取材に応じ「審査を受けることがイコール再稼働ではない。
(対策工事が完了するまでに)向こう三年くらいかかるという話で、再稼働はますます遠のいたということだ」と強調。
ただ、追加対策を含めたすべての工事が完了した場合の再稼働の見通しを問われると「そのときはどうか分からない」と明言を避けた。
中電の再稼働申請を「予想通りで驚きはしない」と受け止めるのは、浜岡原発の廃炉を求める訴訟の原告に名を連ねる湖西市の三上元市長。
地震や津波の影響のほか原発の潜在的な危険性を指摘した上で「再稼働を規制委が認めても、県民は認めないと思う」との見方を示した。
浜岡から十キロ圏内にある牧之原市の西原茂樹市長は、市議会と歩調を合わせて浜岡原発の「永久停止」を表明した立場から
「立地の状況を考慮すれば『永久停止にすべきである』という方針に変わりはない」との談話を発表。
ただ「浜岡に多くの使用済み燃料などが置かれている現実を考慮すれば、安全対策が新規制基準に合致しているかどうかの確認は必要」とも指摘する。
一方、再稼働自体は否定していない浜松市の鈴木康友市長は「原発の在り方は国がエネルギー政策の中で示した上で、
個々の原発について判断すべきだ」との見方を文書で発表し、再稼働論議をめぐる国の主体的関与を求めた。
◆県民どう応えるか スズキの鈴木修会長兼社長
中部電力が申請するのは、会社としては当然の成り行きだろうと思う。福島原発の汚染水漏れの問題もある中で、
安全対策がしっかりできたかについて県民はどう応えるか。難しい問題で、道のりは紆余(うよ)曲折もあるのではないか。
◆納得のいく説明を 浜松商工会議所の御室健一郎会頭
申請が即再稼働につながるわけではないと思うが、防潮堤工事が進行中の状況で再稼働の話が出てくることには拙速の感もある。
原発の再稼働はわが国のエネルギー政策の在り方の中で検討されるべきこと。
再稼働の必要性や、使用済み燃料の管理方法、安全対策などについて、住民が納得のいく議論と説明を尽くした上で検討すべきだ。
中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20130926/CK2013092602000092.html