Q: 朝日新聞の報道によれば、IMF(国際通貨基金)の要人が「アベノミクスが世界経済の新たなリスクだ」と指摘し、
これまでアベノミクスを支持してきたIMFがリスクと指摘するのは初めてだと書いてありますけど?
A: そのような発言はありません。事実とは正反対の内容を報じていると思われます。
Q: アベノミクスについて、実際には何と言われたのですか?
A: 正確に言いましょう。IMFの主任エコノミストは今月9日、アベノミクスにより、日本の経済成長率は今まで想定していたよりも高くなると評価し、
実際に予想成長率率を上方修正しました。IMFは今までと変わらずアベノミクスを支持し、政策が実行されることを期待しています。
Q: なぜ朝日新聞は正反対の内容を報じたのですか?
A: IMFは「アベノミクス(による構造改革など)が実現できなかった場合、投資家の期待が失墜して、それが世界経済の(足を引っ張る)リスクになり得る」と指摘しました。
Q: IMFは「アベノミクスを実現できない場合、それが世界経済のリスクになり得る」と言っているのに、朝日新聞は「アベノミクスが世界経済のリスク」と報道したのですね?
A: そういうことです。IMFは特に「アベノミクスの3本目の矢である改革をしっかりやれ」と、
「そうでないとアベノミクスの期待が高いだけに反動で世界経済のリスクになるぞ」という主旨のことを言ったわけです。
Q: 朝日新聞の報道は、誤報では?
A: 参議院選挙が近いこともあり、政権批判をしたいがために冷静さを欠いていると見られても仕方ないかもしれません。
事情はどうあれ、結果的に日本では事実と正反対のニュースが流れている現状は残念に思われます。
http://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20130711-08051009-scnf-column 「アベノミクスが新たなリスク」 IMFが初めて指摘 【ワシントン=山川一基】
http://www.asahi.com/business/update/0710/TKY201307090487.html