さくら市(旧氏家町)が、浄水場用地を不当に高額で購入したとして、住民が市を相手取り
、前市長に1億2192万円の損害賠償を請求するように求めた訴訟で、前市長の賠償責任
はあるとしつつも、賠償請求権を放棄した市議会の議決は有効として住民側の訴えを退けた
東京高裁の差し戻し控訴審判決について、原告側の住民らは12日、上告を断念する方針を
明らかにした。被告側のさくら市も同日、読売新聞の取材に上告しない意向を示し、判決は
確定する見通しとなった。
原告側が同日、記者会見し、代理人は「議会の賠償請求権放棄を認めた判決は、一般市民の
常識から外れており、官の論理で裁いている」と、改めて差し戻し審判決を批判した。
一方で、賠償請求権の放棄を巡る同様の差し戻し審は大阪高裁などでいずれも住民が敗訴し
ていることを踏まえて、「個人に高額な請求をするのは行政の萎縮につながるといった司法判断
の流れがある。上告をしても、差し戻し審と同じ判決になるであろうし、敗訴するよりは、
問題提起として残したほうがいいと考えた」と上告をしない理由を述べた。
原告の桜井秀美さん(59)は、「司法にゆだねれば、適切な判断をしてくれると思っていた。
いったい何を信じればいいのか」と悔しさをにじませた。その上で、「判決を受け止め、さくら市
の運営が適正に行われるよう一般市民として監視していきたい」と話した。
判決は、土地の購入額は「不当に高額」とし、生じた損害は秋元喜平前市長に責任があると判断した。
一方で、秋元前市長への賠償請求権を放棄した市議会の議決に関しては有効とし、秋元前市長の
賠償責任は消滅すると結論づけた。
(2013年6月13日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20130612-OYT8T01475.htm 依頼がありました
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1370417568/88